TEN BLANKとは? わかりやすく解説

TEN BLANK(テン・ブランク)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/08 17:05 UTC 版)

グラスハート」の記事における「TEN BLANK(テン・ブランク)」の解説

西条朱音さいじょう あかね) 11月23日生。最終巻(『イデアマスター』時。以下同様)18歳主人公一人称は「西条」か「あたし」。TEN BLANK(テン・ブランク)のドラマースティックヒッコリー愛用している。本作スタート時高校2年生17歳)で、『コゴエイロ』で大学に無事合格中学音楽教師である父とフリー音楽誌ライターである母、坂本同学年の兄を持つが、6歳頃に親が離婚しており、現在母親2人暮らし両親音楽趣味がほぼ正反対だったため、ロックポップス以外にクラシック音楽聞いて育つ。父親意向もあって、音楽関わる物(ステレオコンポ楽器類)にはあまり不自由したとがない3歳から10年間クラシックピアノを習っていた。食べ物好き嫌いは特にないが、強いて挙げるならメロンマスカットといった、値段の高い果物が苦手。 自宅新宿御苑付近のオートロック・マンションで、最寄地下鉄駅新宿御苑前駅。 前バンド「テディ・メリー」ではキーボードだったが、理不尽な理由クビになる。が、その直後藤谷側から連絡があり、それがテン・ブランク加入きっかけとなった。ただし、完全に「テディ・メリー」と縁が切れたわけではなくメンバー1人で彼女をバンド引き込んだ張本人でもある高校の上級生・羽原ヒロマサとは、藤谷過去インタビュー記事をかき集めてもらったりするなど、関係が続いていた。 元々高岡尚大ファンであり、Z-アウトツアーサポート高岡目当て追っかけをしたこともある。地の文では「尚」と呼び捨てにしているが、ファン心理が働くためか、高岡相手会話だと受け答え態度変化することも。作中中盤にかけて「音楽神様藤谷惹かれるが、終盤坂本恋仲になる。 高岡曰く本能」でドラムを叩くため、クリックトーンがあっても若干つんのめったようなリズム藤谷は「変なタイム感」、ユキノは「躊躇がない」「じぶんをまもらない」と評する)になるが、一度叩き始めたらリズムキープはできる。そのドラム高岡は「バンドの要」と評しヒビキは「藤谷さんの中で一番(の理想)」と評したライブのように声(ボーカル)が傍にある状態で叩くとその本領を発揮できる模様。なお本人は、ファンでありスタジオ・ミュージシャンとして定評のある高岡はじめとする雲の上の人」に囲まれていると認識している節がある真崎桐哉には、出会った当初会話から「野望娘」と呼ばれることがある途中で1度無謀娘」に格下げされた)。 TB活動停止期間に、坂本プロデュース10入りソロアルバム作ったゲストミュージシャンには真崎高岡藤谷がいる上、藤谷策略で1曲歌っている。 高岡尚たかおか しょう) 9月17日生。最終巻で26歳(『ラッシュ』で27歳)。一人称「俺」(時々「ワタシ」)。極まれに藤谷から「ショウタ君(尚太君とも表記)」と呼ばれる。テン・ブランクのギタリストバンド最年長者。そのため最年少である朱音との年齢差からくる感覚の違い」を気にする描写も。「いい曲が弾ければ経緯関係ない主義藤谷「先生」というあだ名をつけた張本人で、後にマネージャー朱音といった関係者伝染する実家手打ち蕎麦屋で、長男(下に弟が2人いる)。成人式に行かなかったクチらしい。メンバー唯一の自動車免許持ち(車は楽器車としても使用するためタウンエース)で、16歳からバイクにも乗っている。1人移動する時は単車が多い(朱音曰く、「ファンとしては複雑」)。 マイナー時代バンド「マイルス・ヴェール」のメンバーとして活動初期ボーカル周防タカシその後ソロ活動している)。当時大学生だったが、バイトバンド明け暮れており、ほぼニセ学生だった模様。「マイルス・ヴェール」活動末期に偶然路上藤谷出会いバンド活動に誘うが、振られている。バンド解散後は、玄人受けのよいスタジオ・ミュージシャンとしてアイドル・神取アキ人気バンド「Z-アウト」などにサポート参加この頃にある事情から、上山源司チーフ・マネージャー務めバンド「ブーギーズ」のレコーディングにも参加している。 大学卒業した藤谷誘い乗り新たにバンド活動スタートすることに。その際藤谷との活動専念するため、「Z-アウト」のサポートなどの契約を一旦白紙にし、事務所移籍した神宮前通称藤谷スタジオ」で坂本藤谷共同生活をしているが、2人生活習慣あまりに杜撰なためお母さん存在化している(後に独立)。忙しい時ほど部屋の中や台所片付けてしまうタイプ。「楽器練習をしない」「楽器愛していない」人間気に入らない。実はバックコーラス程度なら歌えるのだが、それを知った藤谷に「歌えるのに歌わないのは詐欺」と非難されことがある長い茶髪トレードマーク煙草火をつける際、ライターから毛先に燃え移ってかちかち山」状態になったこともあるらしい)。煙草セーラムライトを好む(以前マイルドセブンキャメル吸っていた)が、喘息持ち坂本や、ボーカル藤谷への気遣いピックくわえている事が多い。 基本的にお節介性格で、喧嘩っ早い側面持ち、冷静でいようと、かつて性格改造したらしいが、その分楽器の音が喧嘩腰になる(朱音とその母は、Z-アウト時代気づいていた)。その「喧嘩腰なんだけどどこか人懐っこい」音は、モモコに「藤谷音楽性合っていんじゃない?」と評されるが、藤谷にとって「自分と異質」であるが故に必要らしい。そのため、藤谷とは「楽器音色」で喧嘩繰り広げることが多い。藤谷の音に飲まれることなく自分の音を出すことができるが、それでも「藤谷の曲」の根幹部分自分なりに感じ取り、そこだけは崩さないようにしている。 手が空いているときは、大抵床に座ってギター抱えている。いくつかのギターメーカーモニター契約していることもあって、常にギター複数持つ。また、中期以降ピック白色で「TB」のロゴ彫り込んだオリジナルデザインの物を使う。 マネージャー甲斐退社後、上山が来るまでブランクがあったが、彼が藤谷スケジュールある程度把握していたため、何とかなっていた節があるまた、メンバー内では藤谷と一番付合い長いため、藤谷暴走止めるために喧嘩することもしばしばあり、藤谷執着する面々を「ストーカー」と認識している。また、朱音自身ファンであることを知ってからは、彼女をおもちゃにして遊ぶことも。朱音坂本遊び半分提案乗って、ギターソロを3つ即興作るというお茶目一面もある。 自身を「プレイヤー体質」と評し朱音が来るまでは、アーティスト気質藤谷坂本に「バンド」のイロハ1人教育する羽目になっていた。また、天性才能を持つ他の3人と比べて自分が「凡人」であると感じているが故に努力を怠らない坂本一至さかもと かずし) 2月6日生。朱音のひとつ年上で、最終巻で19歳一人称「俺」朱音普段坂本くん」と呼ぶが、たまに「先輩」と呼ぶ。テン・ブランクのキーボード担当主な使用機材ローランド中盤からはマッキントッシュでも打ち込み作業をする。新機種には目がなく、発売される足しげく楽器屋に通う。ピアノ朱音羨ましがるほどの腕前だが、独学であるため、本人言わせると「癖がありすぎ」るので、「普通に弾けるようになりたい」らしい。元々多重録音オタクであり、どの楽器それなりに弾きこなせるが、本職ドラムメトロノームのように正確にリズムを刻む。しかし後述喘息のため、ドラムを叩くことは少ない。バンドでは「傍若無人に弾きとばすソロプレイ」を身上とし、主にシンセサイザー打ち込みと、一部楽曲作・編曲担当する藤谷経由で届くプリプロ打ち込み仕事としており、アレンジ作業を「音と自分ケンカ」と表現する。 耳がいいので、テープ聴いただけでパート毎に分析できてしまい、音の細かいニュアンスにこだわる癖がある。 藤谷との出会いは、彼が何処かコンテスト送ったデモテープ入手した藤谷が、全面的に曲を改変し、そのテープ坂本送りつけて喧嘩売ったこと。そのテープの、跡形もなく改変された曲を1度だけ聴いた坂本が、怒りのあまりテープずたずたにした挙句早朝藤谷の家に怒鳴り込んだらしい。藤谷才能嫉妬する同時に人一倍尊敬もしている。そのため彼を意識しすぎて、真崎に「ミニ藤谷」と例えられたことも。 外見眼鏡をかけたボサボサ頭ゆえに、合流当初朱音には野比のび太形容された。常に吸入器携帯しているほどの喘息持ちで、気候と体調・精神状態によっては発作起こすことがある。それに加えて引きこもりがちなため、心配性の母から過度愛情受けており、逆にそれを負担感じている。家族構成両親のほかに3つ年上の兄(大学医学部在学)がいる。父親医者であり、息子達医者になるべきと厳しく躾けられてきたが、父親が「子供殴って言うことを聞かせる主義だったため、兄は、好き勝手している坂本を度々殴って言うことを聞かせようとする。また、自身家族を「音感のかけらもない」と評する有名な6年制の男子校籍を置くが、中学受験疲れ果て中学時代から「出席日数のかけらもない」状態であるため、自分学年把握していない。 料理家事は得意でなく、食事はたいてい外食出前コンビニ弁当などで済ますが、中盤以降は彼を気遣った西条母の計らいで、西条家で食べることもある。藤谷との共通点は、集中する休憩食事忘れることと、納豆苦手なことまた、根本的に藤谷と同じアーティスト気質なため、作曲中は外野には意味の分かりづらい会話披露することも多い。 作中終盤自身藤谷甘えていたことに気づき、「藤谷スタジオ」を出る決心をする(その後高田馬場付近にある、防音完備小さなアパート1人暮らし開始)。また、バンド活動停止中も、藤谷との仕事(主に作曲)は続いており、楽譜やパソコンデータを通しての「交換日記のような物をやっていた。 藤谷直季ふじたに なおき) 2月28日生。最終巻で25歳一人称「僕」「俺」通称先生センセイとも表記)」(名付け親高岡)。テン・ブランクの ベーシストボーカルバンドリーダープロデューサー兼ねるため、無意識に被ったりする(本人曰く撮影用、音楽用人間用のマスクがある」)。撮影モードだと、朱音曰くきれいな人になっている14歳若さ彗星の如く音楽シーン現れた「ロック界のアマデウス」と呼ばれる天才音楽家バンドでは作詞作曲主な楽曲編曲担当。大抵「生き方人生哲学)」を詞にする。きっちりバンドスコア書き下ろすが、ギターリフキーボードアレンジ大まかな指示だけで、高岡坂本任せる。また、周囲がどんな状況であっても新曲思いついては五線紙書き込んでいる。なお、その譜面構成は複雑で、朱音曰くベース鍵盤楽器か何か間違えている」。その他、大学時代同期である漫画家土岐喧介の原稿に、消しゴムをかけ、ベタ塗りトーン貼るという器用さ見せたことがある。ただし、基礎体力低く作曲集中しすぎていたりすると、よく体調を崩す本職ピアノなのだが、ギターなど他の楽器それなり以上にこなせる、元神童1stツアーヴァイオリンを弾く、新曲候補デモテープギターを弾くなどの描写がある)。ただし右足が悪い為(後述ドラムは叩く事が出来ずキーボード類は作曲にしか使わない本人曰く自分の曲でピアノを弾くと、テン・ブランクがいらなく」なってしまうため。また「自分ピアノ誰もいない部屋」とも表現)。大抵の楽器人並み上の技量を持つため、高岡に「コンビニエンスストア」と評されことがある。主に黒のプレシジョンベースを使うが、ごく稀にアイバニーズ(「バニーちゃん」)、リッケンバッカー「バカ」)も使うらしく、作中で「俺のバカ知らない?!」などと言ったことがあるまた、フェンダー・ジャズベースライブ使用している描写もある。レコーディング時などに、ギタリスト高岡に対して楽器音色」でよく喧嘩を売る。 癖のある黒髪特徴。ある事故の後遺症で、歩く際に右足若干引きずるため、精神状態によってはよく物にぶつかった転んだりする。そのため高岡などから「走るな」と注意されることも。普段たばこは吸わないが、ごく稀に高岡から分けてもらったりしている。また、時季関わらず丈の長いコートをよく着ているが、真夏にも着そうになって高岡注意されことがある渋谷・神宮前一等地一軒家持っている関係者に「藤谷スタジオ」と呼ばれるそこに、高岡坂本居候しているが、作中終盤2人とも出て行ったため、寂しさのあまり飼い始めたらしい。 真崎桐哉異母兄で、そのあたりの話は複雑。また、幼い頃哉がいる実父の家で過ごし哉の母にピアノ教わっていたが、ある事情からピアノ調律師ピアニスト夫婦養子となり、「藤谷」姓に。養父母と共に海外暮らした経験もある。スタインウェイグランドピアノの音が好きで、彼にピアノを弾かせたい坂本とは、作中で「坂本の曲だったらピアノを弾く」という約束をしている(朱音ソロアルバム作る際に叶った)。 ソロ活動時代自身が歌うことは少なく井鷺一大プロデュース歌手リカ高野仁実などに楽曲を提供。また、名前は出さずギターピアノを弾くことも多々あったという。東京大学教育学部入学理由音楽活動停止していたが、大学卒業し音楽活動再開するにあたりコンテスト等に送られてきたデモテープ人脈駆使してかき集め、それらを聞いて人選を行う。そこで偶然見つけた坂本と、出会って以来度々連絡取っていた高岡とで、名前を決めないままバンド結成、これが後にテン・ブランクとなる。このデモテープの件を見てもわかるように、業界広がるプライベートな人脈膨大であり、年長者多く自分の名前が知られていることも含めて消えないならドロドロ汚れるまで利用した方がマシ」と発言したことがある。 昔は曲をアレンジする際に、作曲者美点と言えるものを壊してしまっていたが、バンドとして活動するうちに、坂本の曲を「坂本らしさ」を壊さずアレンジするともできるようになった根っからアーティスト気質であるため、全力音楽集中するあまり思考回路言動が飛ぶ事が多く朱音曰く全身音楽の人」「音楽神様」、高岡にも「音楽バカ」と評される)、たびたび周囲振り回している「困ったちゃん」。人に対して腹を立てることが苦手なためか、朱音のいる前で理性飛ばして作曲モード全開にした際は、「作曲モード全開の方が理性的なんじゃないか」と評されている。なお、自身精神面で「普通の人」ではないことは自覚している。 喘息のためドラム集中できない坂本ドラムの音に近く自分バンド使えるキーボードドラマー探していて、偶然朱音ドラム出会ったまた、作中終盤で、「天才である自分壊されない人(=藤谷直季より天才な人)」となら、共同音楽やっていけると思いバンド人選をしていたことが明かされるまた、自分1人では出せない音」を創り上げることができるのがバンド、というような認識をしている。 作中では、セリフや彼視点一人称場合、あまり句点がつかず、句点を打つべきところが読点になっていることがある

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主人公たちが活動するバンドTBとも略されるメンバー構成ギター・トリオ+キーボードベース藤谷ボーカル兼任キーボード坂本ドラム朱音に「互換性」があるのが特徴ピアニスト本業藤谷による作曲中心の為、メロディアスな曲が多い。その譜面構成さることながらメンバーそれぞれに独特のリズムがあるため、「曲」として成立するかしないかの瀬戸際地でいく

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