現存団員
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「Dies irae -Also sprach Zarathustra-」の記事における「現存団員」の解説
第二次世界大戦後も存在が確認されている団員。諏訪原市でとある目的を果たすため集結する。 ヴァレリア・トリファ(Valeria Trifa) 声 - 青島刃 / 成田剣 身長:192cm 体重:77kg(本来の体では身長:181cm 体重:66kg) 誕生日:6月4日 血液型:A型 聖槍十三騎士団・黒円卓第三位『神を運ぶ者(クリストフ・ローエングリーン)』。もう一人の黄金。 幹部が不在である騎士団の暫定的最高司令官。裏で策を練り、団員達を指揮・煽動している。彼らが諏訪原市で起こそうとしている儀式を司る狂徒の司祭でもある。物語冒頭に、地球の裏側のメキシコから地脈を伝って富士の樹海に出現した。 仮の姿は教会の神父。玲愛の暮らす教会へ向かおうとして道に迷っていたところを蓮たちに助けられた。表面上は、ドジなうえ気が弱く、柔和な笑顔を絶やさない聖職者として振舞っており、自分に不幸がある度に神に嘆いている。教会の主で古い付き合いのシスター・リザには頭が上がらず、娘のような玲愛を溺愛しているが、彼女には冷たくされている。 本名はヴァレリアン・トリファ。その本性は冷酷非情で、目的のためには手段を選ばない残忍さを持つ狂信の徒。他者の心を探り、同調して言葉巧みに誘導する人心掌握・操作術に長けている。また自分の霊質を操る事で一般人に擬態したり、騎士団員すらも欺くほどの隠形をも可能とする。自身を「永遠の罪人」と称し黄金練成に固執していて、儀式のためには味方すら切り捨てる事も厭わない。その反面で黄金錬成の人柱となる玲愛に対しては、本当の父のような愛情を抱いている。しかし、それが自身の感情か聖遺物(後述)の影響から派生して来るものなのか判別できず苦悩している。 生まれながらにして強力すぎる霊的同調能力を有しており、それによって他者と世界観を共有できない恐怖感に苛まれていたが、ラインハルトとメルクリウスに出会ったことで彼らに忠誠を誓う。だが、そのあまりの恐ろしさに彼は黒円卓から逃げ出し、孤児院を作って孤児達と暮らしていたが騎士団に見つけ出され、その代償として十人の子供の命を奪われた。そしてラインハルトの城に捕らえられてしまった子供たちの魂を解放するため、黄金錬成を劣化させて子供たちだけを復活させ、更にそのための生贄となる者たちを救うために未来永劫同じことを繰り返そうとしている。 聖遺物は『黄金聖餐杯(ハイリヒ・エオロー)』。形態は特殊発現型。位階は創造。黄金の獣と敵味方問わず恐れられ、聖遺物となるほどの恐怖を吸ったラインハルトの肉体である。61年前、彼が魂のみ現世から離れる際、その肉体に、生来の他者との心霊的同調能力、エイヴィヒカイトの力、そしてラインハルトの許可によって自分の魂を移し替え、ラインハルトの肉体を己のものとして使用する、「別人(自身が知る最強の存在である首領)になりたい」という彼の渇望を具現化した能力。そしてこの肉体を所有・保護していることこそが首領代行の証である。 常時形成位階にあり、メルクリウスの法術による防御膜の超強化に加え、内にラインハルトの総軍が渦巻いているため、その肉体の防御力は騎士団の中でも最高クラス。しかしこれはあくまで鎧でしかないために攻撃力は低く、攻撃に転ずる時は創造を発動せねばならない。 創造は『神世界へ翔けよ黄金化する白鳥の騎士(ヴァナヘイム・ゴルデネ・シュヴァーン・ローエングリーン』。発現は求道型。自らを一つの門へと変え、その門から首領の聖遺物たる『運命の槍』を限定的に召喚し、矢のように射出させる。その破壊力は強大だが、これを発動した際には門が亀裂となってヴァレリア自身の魂が無防備となり、無敵の防御力が消失する隙が生まれる諸刃の剣でもある。 詠唱は『ローエングリン』。 上記のような能力なため、他者からは『偽りの光』、『鍍金』とも揶揄される。またメルクリウスからは「自分に近しい存在から死んでいく」という呪いの言葉を受け、『邪なる聖人』とも呼ばれている。これはヴァレリアがラインハルトが望む破壊を忌避しながら彼になりたいという渇望を抱いているという矛盾を皮肉ったものであり、その渇望を捨て去らない限り、ラインハルトの破壊の愛に引きずられて愛した者たちを苦しめることしかできないという意味である。Die Morgendammerung 東方正教司祭として登場。神に仕える身として読心術を持っており、人々の思念が詰まった特別な存在(即ち作中の聖遺物)の探索に長けたサイコメトラーであり、『闇の賜物』をアンナ(現ルサルカ)に謙譲した。ただし、本人はこの能力を嫌っている。 Zwei Wirklichkeit ヴィルヘルム、シュライバーの修羅場に居合わせその気晴らしに酒屋に訪れる。リザと話すうちに子供の将来を守るための方策を考えるようになる。その後、1941年にブカレストでホロコーストに反発して保護した子供達と共に行方不明。 櫻井 螢(さくらい けい) 聖槍十三騎士団・黒円卓第五位『獅子心剣(レオンハルト・アウグスト)』。#主要人物の項目を参照。 ヴィルヘルム・エーレンブルグ(Wilhelm Ehrenburg) 声 - 杉崎和哉 ・赤月糸(少年時代) / 谷山紀章 身長:182cm 体重:73kg 誕生日:7月10日 血液型:AB型 階級:中尉 聖槍十三騎士団・黒円卓第四位『串刺し公(カズィクル・ベイ)』。白面外道。ブラッドサッカー。 元オスカー・ディルレワンガー隊、第36SS所属武装擲弾兵師団団員。かつては凶悪犯罪者上がりの軍人で、気性が荒く、殺人狂で戦闘狂。非常に好戦的で、正しい意味で「危ない」性格の持ち主。現存する団員の中では一、二を争う戦闘力を持つ。父と姉との近親相姦から生まれたアルビノであり、自らの血を汚れたものとして忌み嫌っている、日光をはじめとした光の類を嫌うが、夜になると全ての感覚が増幅し研ぎ澄まされるという性質を有している。本人もその吸血鬼のような属性を好み、アイデンティティとしている。そしてその出自から自らの血が汚れているなら変えればいいという考えを持っており、殺した相手の血を啜る。また筋金入りの人種差別主義者でもあるが、高い戦闘能力や精神力を見せる相手には他人種であっても認めることもある。ワルシャワ蜂起戦にて敵味方市民の区別なく虐殺したことで粛清されたとされるが、その後も世界中の戦場に出没しているため、戦場のオカルトとして兵隊世界では「絶対に戦ってはならない」伝説の存在となっている。ある夜、諏訪原市の公園で突如として蓮の前に現れ、有無を言わさぬまま戦いをしかけ、蓮を瀕死にする。 同胞である騎士団員にも遠慮なく殺意を振りまく狂人であるが、同時に騎士団員達を「戦友であり、家族である」と称するなど、彼なりの仲間意識を抱いている。幹部以外の団員で唯一、首領を恐れずに真の忠誠を誓っている。 シュライバーとは騎士団に加わる前から因縁があり、互いに「一番最初の獣の牙」を称しているため彼を敵視している。 メルクリウスからは「永遠に奪われる」という呪いを受けており、実際に彼が興味を抱いたものは必ず何らかの形で取り逃がしてしまうため、彼を畏怖し、憎悪している。 聖遺物は『闇の賜物(クリフォト・バチカル)』。形態は人器融合型。位階は創造。ヴラド・ツェペシュの結晶化した血液を素体とし、現在はヴィルヘルムの血液と融合しており、全身のあらゆる箇所から刺さったものの水分や魂を瞬時に吸い取る杭を無数に出現させる。出現した杭を格闘戦や防御などに用いたり、バルカン砲の如く射出もできる。また聖遺物との結び付きは極めて強く、その相性は首領とマキナを除く騎士団中最高クラス。 創造は『死森の薔薇騎士(ローゼン・カヴァリエ・シュヴァルツヴァルド)』。発現は覇道型。彼の「夜に無敵の吸血鬼になりたい」という渇望を具現化した能力であり、周囲を強制的に満月の夜に変質させる結界を展開して自身を強化すると同時に、結界内の生物・物体の生命力を吸い取って自らの力に変え、枯渇させ朽ち果てさせる。創造を展開すると、全身のみならず、結界内のあらゆる場所から無数の杭を出現させることが可能になる。さらに夜に創造を重ねがければ、より大幅に地力や感覚器官が強化される「闇夜」となる。吸収する獲物がいる限り、結界は維持できる。ただし、同時に吸血鬼の特性を得るため、銀や炎、十字架などの吸血鬼が弱点とするものに対しては聖遺物でなくてもダメージを受けるようになってしまうという弱点を持つ。そのデメリットを受け入れることによってメリットをより跳ね上げているため、大幅な強化効果を発揮している。 詠唱は『ばらの騎士』。Die Morgendammerung 自傷癖を持つ凶悪犯で、快楽を求めて暴挙を振るう荒くれ者。似た特徴を持つ凶悪犯(シュライバー)と誤解されドイツ警察に追われる身となり、彼を疎ましく思い、始末しようとする。 Zwei Wirklichkeit Die Morgendammerung同様にシュライバーと死闘を繰り広げるも、ラインハルト・ハイドリヒらの介入がなかった為、そのまま戦闘は継続され、勝者は不明だが両者が疲弊しきった所でラインハルトが指揮するゲシュタポに逮捕、1939年中に処刑される。 Interview with Kaziklu Bey 主人公。1944年8月のワルシャワ蜂起で暴虐の限りを尽くした後、荒廃した市街地で一人のアルビノの修道女、クラウディア・イェルザレムと出会う。 ルサルカ・シュヴェーゲリン(Rusalka Schwägerin) 声 - 木村あやか / いのくちゆか 身長:146cm 体重:34kg 3サイズ:B75/W50/H72 誕生日:11月18日 血液型:B型 階級:准尉 聖槍十三騎士団・黒円卓第八位『魔女の鉄槌(マレウス・マレフィカルム)』。アーネンエルベ局の魔女。騎士団最年長者。 ドイツ古代遺産継承局アーネンエルベの初期メンバーで騎士団入団以前から魔道に踏み込んでいた。外見は十代の少女のようであるが、実年齢は副首領を除いた団員の中で最年長を誇る。気まぐれでマイペースな性格で、ふざけたような言動が目立つが、その本性は狡猾で老獪な拷問好きで残忍さはヴィルヘルムと同等。 ヴィルヘルムと共に蓮の前に現れ、蓮がヴィルヘルムに一方的にいたぶられる様を手を出さず笑いながら傍観し、戦闘後、重傷を負った蓮を治療した。蓮が命からがらその場を後にしたのち、螢と共に彼のクラスに転校生としてやってくる。蓮に対して基本的に友好的な態度で接し、気さくに話しかける。事実として彼を気に入っているが、己の目的のために利用し害することも厭わない。 他の団員同様、消息不明の幹部達を畏怖している。その中でも特に、魔道において自らより遥か高みの領域にいるメルクリウスからは「永遠に追いつけない」という呪いを受けており、彼に対して激しい劣等感と憎悪を抱いている。 聖遺物は『血の伯爵夫人(エリザベート・バートリー)』。形態は事象展開型(実際は武装具現型を併せ持つ特殊発現型に近い)。位階は創造。自身の美貌のために多くの女性を拷問にかけたエリザベート・バートリーが獄中で書き記した日記が素体。能力は、それに記された様々な拷問器具の召喚。一つ一つの力は弱いものの、多種多様な器具を扱える。またそれらはあくまで聖遺物の一部であるため、一つ壊されただけでは本人へのダメージは少ない。さらに彼女が創造位階に達した時点で、召喚した拷問器具を破壊されても本人へのダメージを受けなくなっている。 創造は『拷問城の食人影(チェイテ・ハンガリア・ナハツェーラー)』。発現は覇道型。彼女の使い魔である『食人影(ナハツェーラー)』の影を踏んだものの動きを止めるという、聖遺物と自身の魔術を融合した「先に行く者の足を引っ張りたい」という渇望から来る能力である。『食人影』は、騎士団入団の遥か前にある人物から与えられた彼女独自の魔術であるため、創造を使用せずとも『食人影』だけを使役することも可能。ただし操るのはあくまで自分の影であるため、完全な闇の中では使えない弱点も持つ。この能力によって相手を捕らえ、その後に拷問にかけるという戦法を得意としている。 詠唱はアントニン・ドヴォルザークの『ルサルカ』。 本名アンナ・マリーア・シュヴェーゲリン。元は普通の農村に生まれた普通の娘であったが、その美貌から男達には欲望を向けられ、女達からは妬まれていた。そして彼女の周囲で起こった些細な不幸が原因で魔女狩りの標的となり、夫からも見放されて絶望する中、メルクリウスによって魔道の力を与えられ、村の人間を皆殺しにし、真正の魔女となった。 大戦中、所属していたアーネンエルベの同僚に憧れに近い思慕の念を抱いていたが、その人物は戦争で死去する。彼に自身の気持ちを伝えられずに終わった事が少なからず後悔として残っており、彼の愛した不変の刹那になり、もう一度出会いそして愛して欲しいという想いが彼女が不死(=永遠)を追い求める無自覚かつ根源的な理由となっている。しかし、寿命を超えて延命を続けた影響もありその想いを忘却し、力と知識への欲望に入れ替わってしまっている。あるルートでは、その想いを取り戻すことになる。 公式HP上で行われたカップリング人気投票では彼女と上記の人物のカップリングが第一位となり、その二人を主題としたSSが公開された。Die Morgendammerung アンナ・マリーア・シュヴェーゲリンという本編のそれとは大きくかけ離れた妖艶な美女として登場。ドイツ古代遺産継承局局長の側近として、「闇の賜物」を回収した。 Zwei Wirklichkeit 酒屋の看板娘アンナとして登場。最近、知り合ったドイツ古代遺産継承局アーネンエルベの職員に好意を抱いている。2006年、ベアトリスの元へ訪れるため日本へ向かう。 リザ・ブレンナー(Riza Brenner) 声 - 彩世ゆう / 羽吹梨里 身長:174cm 体重:57kg 3サイズ:B93/W60/H91 誕生日:2月11日 血液型:O型 聖槍十三騎士団・黒円卓第十一位『大淫婦(バビロン・マグダレナ)』。代行補佐。マグダラのマリア。 仮の姿は、教会で玲愛と共に暮らしている美人シスター。玲愛のよき理解者であり保護者。落着きと茶目っ気を持ち合わせた包容力溢れる女性であり、しっとりした色気の持ち主。バストサイズFカップというスタイルの良さから、Bカップの玲愛からは羨ましがられている。玲愛への行き過ぎるヴァレリアの愛情に対し制裁を下しているため、彼に恐れられている。諏訪原市で最近発生している連続殺人事件被害者の死体を玲愛と共に発見してしまい、ショックで数日間寝込んでいた。 かつて生命の泉協会レーベンスボルンに所属。超能力開発のため、数多くの子供たちを犠牲にしてきた。首領代理のヴァレリアとは古い付き合いでもある。軍属ではないが少佐相当の地位と権限を持つ。ベアトリスともそれなりに仲が良かった。 エレオノーレとは学生時代からの知り合いであり、互いをライバル視して切磋琢磨する間柄だった。そしてエレオノーレが軍人となり、それに憧れた少女たちが戦場で散っていくことを良しと出来ず、女性としてエレオノーレに勝つためにレーベンスボルンに加わり、騎士団に加わった。そして黄金錬成の核となるゾーネンキントを生み出したのだが、生まれたイザークがあまりにも父親に似すぎていたため生み出したことを後悔し、自らの過ちに気づいた。以降は今まで犠牲にしてきた子供たちの復活を目的としているが、そのために自分の曾孫である玲愛を犠牲にしなければならないという矛盾に思い悩んでいる。 聖遺物は『青褪めた死面(パッリダ・モルス)』。形態は事象展開型。位階は形成。赤子の皮を重ね合わせて作られた仮面であり、これを装着した死者を思いのまま操れる。別名、マグダラの聖骸布。自身の戦闘力はさほど高くないが、これをトバルカインに装着し、彼を意のままに操る。凶悪な存在を生み出す特性を持つため、騎士団と戦う際にはある意味真っ先に潰さねばならない存在。騎士団の中では珍しく良識を持つ人物であり、裏では自分の大義のために人を殺す事に葛藤している。しかし葛藤するだけで何もできず、またしようともしない「偽善者」でもあり、自他共にそれを認め、度々揶揄・非難されている。 取り返しがつかなくなってから大切なものの価値に気付くという悪癖があり、メルクリウスから「死者(失ったもの)しか愛することが出来ない」という呪いを受けており、彼を畏怖し、嫌悪している。 形成の詠唱はカンタータ第76番。Die Morgendammerung ある将校との婚約間近の民間人として登場。エレオノーレとは古くからの知人である。 Zwei Wirklichkeit 犯罪者を捕まえようとしたエレオノーレ、ベアトリスに付き合わされ、その後酒場へ向かう。エレオノーレとは「理想の女性の在り方」について彼女と張り合って剣呑な雰囲気となる。その後、生命の泉協会レーベンスボルンの保護に尽力しつつ、私生活では二児の母となるが1945年末に病死。 ロート・シュピーネ(Rot Spinne) 声 - 三川春人 / はらさわ晃綺 身長:179cm 体重:60kg 誕生日:1月7日 階級:少尉 聖槍十三騎士団・黒円卓第十位『紅蜘蛛(ロート・シュピーネ)』。人蜘蛛。縊殺マニア。 かつてゲットーや絶滅施設において、残虐非道な人体実験の限りを尽くしてきたマッドサイエンティスト。戦後はナチス軍人の逃亡機関に所属し、団員の中で最も表の世界に通じている。そのため現在は諜報活動を担当し、戦闘部隊には加わっていない。戦闘よりも弱者を嬲り殺すことを好む。シュピーネとは名ではなく称号であり、本来の姓名は不明(曰く、既に本名は捨てたらしい)。騎士団の中でも消息不明の五人の幹部たちを飛び抜けて畏怖しており、彼らに再び従うことを激しく拒絶していた。そのため、五人の再来を阻止するため暗躍するが、結果として哀れな末路を辿ることになる。 聖遺物は『辺獄舎の絞殺縄(ワルシャワ・ゲットー)』。形態は人器融合型。位階は形成。ワルシャワ収容所において数百の捕虜を絞殺した縄で、彼らの体毛が編みこまれている。そのワイヤーのような縄を称号に相応しく蜘蛛の糸のように操り、巣のごとく張り巡らせる。糸は鋭利な切れ味を持ち、絡めた物を切断することも可能だが、本来の使用法は名の通り絞殺する為のものである。 トバルカイン(Tubal Cain) 声 - 左高蹴 / 安元洋貴 身長:210cm 体重:125kg 聖槍十三騎士団・黒円卓第二位『死を喰らう者(トバルカイン)』。不死怪物。聖遺物に喰われた人間の末路。 現存する団員の中では最強クラスの戦闘力を誇るが、魂や精神といったものが欠片も存在していないため、単体で機能することが出来ず、リザによって操られる単なる殺人マシンと化している。死体であるため痛覚を感じず、関節や骨を自由に旋回させるなど、普通の人体では不可能な動きが可能。その正体は死んだ櫻井螢の実の兄、櫻井戒と歴代の櫻井の成れの果て。戒は三代目のトバルカインであり、その巨大な体躯は、初代と二代目のトバルカインと融合しているためである。トバルカインは代を重ねるごとに肉体と能力を吸収し、強化されていく。 聖遺物は『黒円卓の聖槍(ヴェヴェルスブルグ・ロンギヌス)』。形態は武装具現型。位階は創造。首領の『運命の神槍』を凡人にも扱えるようにするため、その複製品として日本の刀鍛冶、櫻井武蔵によって鋳造された槍。櫻井一族のみが精製法を知る特殊な金属『緋々色金』によって鋳造されており、使用者によって様々に形態を変える。あまりに良く再現してしまったために擬似的な聖槍として機能するようになり、以後、櫻井一族の直系の人間(と契った人物)の魂を喰らい続ける呪いの槍となる。代々の櫻井はこの槍に囚われた魂を黄金錬成によって再生させて偽槍を破壊することを目的として黒円卓に参加している。 戦って殺した相手の武器と能力を奪えることが『黒円卓の聖槍』固有の創造であり、歴代のトバルカインの創造に加え、先代第五位であるベアトリスを倒しているため、彼女の創造も使用可能である。その性質も性能も、あらゆる面で『運命の神槍』の劣化品といえる。 リザの遠隔操作で動く為、彼と攻撃対象との距離関係が不確定、つまりリザから敵が見えていなければ正確に攻撃できない。しかし自身への防衛本能はあり、殺気に反応して単体でも動けるが、その動きは反射の域を超えない。 何故かヴァレリアに対しては激しい憎悪の念を見せ、彼(またはヴァレリアだと認識した相手)に対しては反射ではない自律的な攻撃を行い、その時の戦闘力はリザに使役されているときよりも遥かに強力になる。
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