被害者の死
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 09:15 UTC 版)
「大津市身体障害者リンチ致死事件」の記事における「被害者の死」の解説
初田は「俺たちで被害者をぼこぼこにした。小便たれて泡吹いて気絶してる」と自慢して回っていた。それを聞いた被害者の友人が現場の小学校に駆けつけ、意識不明となった被害者を見つけ、被害者の母に電話連絡をする。被害者は大津市民病院に搬送され、集中治療室で治療・開頭手術をするものの、暴行によって頭蓋骨が異常なまでに腫れ上がり、また内出血もひどい状態だったといい、執刀医は「助かる見込みは1%もないだろう。もし助かったとしても、寝たきりの状態で自力で立ち上がることもできず、臭いも味も何もわからない高度な植物人間状態にしかならないが、それもまずありえないだろう」と、事実上の危篤を告げられる。その時、待合室には初田がおり、被害者の母が初田に暴力の理由について問うと、Aは「むかついていた」という。 4月5日、被害者は集中治療室から個室病棟に移された。これは、集中治療室では肉親でも面会・付き添い時間の制限があるためで、少しでも母と一緒の時間を作ってあげたいとする、病院側の配慮だった。母は被害者に対して必死に謝罪し、被害者は永遠の別れの前に涙を流したという。こうして、事件から約1週間が経過した4月6日、急性硬膜下血腫で息を引き取った。同病院は被害者の出生、そして交通事故からのリハビリなど思い出のある場所であり、そこでの最期となった。被害者が亡くなった2日後の4月8日に告別式が営まれたが、この日は、被害者が生存していれば編入する予定だった全日制高校の入学式の日であった。
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