アメストリス軍
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「鋼の錬金術師の登場人物一覧 (アニメ)」の記事における「アメストリス軍」の解説
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アメストリス軍
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「鋼の錬金術師の主要な登場人物」の記事における「アメストリス軍」の解説
キング・ブラッドレイ 声 - 柴田秀勝 / 同左(青年時代 - 木内秀信) 演 - 舘ひろし アメストリス軍大総統。大陸暦1855年生まれ。60歳。身長175cm前後。 アメストリス軍の最高責任者で、国政の実質的な決定権を持つ事実上の国家元首。左目に眼帯をしている。戦場で数々の武功をたて、44歳の若さで独裁者へと成り上がった。その正体は、7番目に作られたホムンクルス「ラース(憤怒)」であり、眼帯で隠した左眼にウロボロスの印がある。 大総統に就任してからは国家錬金術師制度の導入、より中央集権的な体制への編成など、アメストリスをより強権的な軍事国家として編成し、現在の軍事国家アメストリスを築いた張本人である。イシュヴァール殲滅戦などの件もあって、情け容赦ない独裁者として国内外から広く畏怖されている。ホムンクルスたちの計画の最後の詰めとして国家の舵を取る役割を担っており、若くして大総統の地位に就けたのもそのためである。 その本性は完全なるリアリストにして冷酷非情なまさに独裁者であり、物語序盤では、最高権力者に似つかわしくない軽い言動を見せていたが、グリードとの戦闘でホムンクルスと判明してからは本性を現し、リアリスト的な独裁者としての面が強調されていく。後述のように人間ベースのホムンクルスではあるが、他と同様に「お父様」に忠誠を誓い、ホムンクルスであることに強い矜持を持っている。しかし、度々語られる人生観・宗教観などの思想信条には他のホムンクルスとは違った面もあり、人間を単純に軽蔑しているわけでもない。特に人生の全てを「お父様」のシナリオで生きてきたことに対して思うところがあり、エドワードやマスタングらが思い通りにならないことに腹が立つと言いつつも楽しんでいる。また、唯一自分で選んだという妻に対しては深い愛情を持っていることを伺わせる描写があり、彼女や長年連れ添ったプライドなどの前では、冷酷な独裁者とも表面上の軽いノリの好々爺とも違う穏やかな言動を見せるなど、二面性のある人物である。 元は普通の人間で、ホムンクルスたちに幼少時よりエリートとして養成された大総統候補生の一人。その身に賢者の石を注入され、高エネルギーに耐えた末に誕生した人間ベースのホムンクルスであり、「キング・ブラッドレイ」という名前はこの時に付けられたものである。魂が1つしか無いために他のホムンクルスと違って再生能力を持たず、また普通に老化する。そのため身体能力には衰えがあるらしいが、それでも多大な戦闘能力を誇る。ただし、現在の「キング・ブラッドレイ」を司るこの魂が、元々彼の肉体に宿っていた魂なのか注入された賢者の石の誰かの魂なのかは、本人にも最早分からないとのこと。 ホムンクルスとしての固有能力は、銃の弾道さえ見切る動体視力を持った「最強の眼」。この眼と、ホムンクルスの身体能力が生み出す桁違いの素早い動作による高速な戦闘術で相手を圧倒する。普段から刀1振りを持ち歩いており、エドの国家錬金術師の実技試験に立ち会った際は、不意をついてエドが向けた槍を、エド本人を含めたその場の誰もが気づかないほどのスピードで抜刀し、ブラッドレイの喉元に穂先が付きつけられた時には既に穂先を切断し終わっているという早業を見せる。デビルズネストの戦闘では、これに加えて4振りの刀を納めた特製の鞘を腰に装備し、折られた場合の代用や昆虫ピンのように相手の四肢を突き刺して拘束するのに用いていた。また、刀以外にも格闘術全般の手練でもあり、「使い慣れていない」と言いながらサバイバルナイフを自在に使いこなすなど臨機応変な近接戦闘を行う。作中では単身で難無く戦車を破壊したり、リン(グリード)とフーの二人の手練を相手に戦い劣勢に追い込むといった強さを見せる。作中で敗北したのは最後の傷の男(スカー)との戦いのみだが、この戦いも事前にバッカニアとフーの捨て身の攻撃による致命傷を負って満身創痍な状態での戦闘で、それでも傷の男(スカー)と互角以上の戦いを見せ、両腕を落とされても口で刃を掴み傷の男(スカー)に重傷を負わせた。 物語序盤は好々爺然としてエドワードらの味方のように振る舞っていたが、デビルズネスト掃討戦で正体が判明すると、実際はあくまでホムンクルス一派の一人として、人柱であるエドワードやマスタングらを操作しようとしていたことが明らかとなる。特にラストが倒された後は、自ら進んで人柱候補のマスタングの担当となることを進言し、彼に対する圧力を強めていく。最終的にはホークアイを自分の直属にして事実上の人質とし、他の部下たちは地方に飛ばしてマスタングを孤立させた上で、マスタングに自らの正体および軍幹部もホムンクルスの協力者であると明かし絶望させる。 「約束の日」においては、マスタングらの策謀の臭いを嗅ぎ取って牽制のために東部視察を行うが、これをグラマンに逆用されて同乗する列車を爆破されて行方不明となる。しかし生きており、セントラルに帰還すると正面よりブリッグズ兵らに占拠された大総統府に乗り込む。リン(グリード)とフーを相手に全く寄せ付けない強さを発揮し、バッカニアとフーを殺害するも、2人の決死の覚悟で致命傷を負わされてしまう。それでも、なお「お父様」の計画のため、マスタングらの前に現れ、プライドと協力して彼らを拘束すると共に彼の「真理の扉」を強制的に開かせる。さらに満身創痍の状態ながら傷の男(スカー)を相手取って、彼らの作戦(「逆転の錬成陣」構築)の妨害を試みるが、日食が終わり偶然日光が目に入ったことにより生まれた一瞬の隙を突かれて敗北する。最期、フーの仇を討とうと現れたランファンに、妻への言葉は無いかと聞かれると、自分と妻の間にそんな物は必要ないと一蹴し、「敷かれたレールの上の人生ではあったが、人間のおかげで最後に多少充実したものになった」と言い残してそのまま息を引き取る。 独裁者として、地方の国民やイシュヴァール人を始めとした被支配者層の他民族からは強く反発されていた一方で、中央の国民からは一定の支持を得ていたために、戦後も国民にはホムンクルスであったことは伏せられており、表向きはブラッドレイの東部視察中の留守を狙ってクレミンら一部の軍上層部が暴走して反乱を起こし、その過程で命を失ったということになっている。 マース・ヒューズ 声 - 藤原啓治 / 同左 / 津田健次郎(ゲーム『MOBILE』) 演 - 佐藤隆太 軍部の中佐。軍法会議所勤務。マスタングの親友。大陸暦1885年生まれ。身長170cm台後半。 頭の回転が早い明朗な人物。後述する妻子自慢やノリの軽いところなど軍人らしからぬ面も目立つが、イシュヴァール殲滅戦を前線で戦い抜いた屈強な軍人である。家族を溺愛しており、所構わず家族の写真を見せびらかしたり、娘自慢やのろけ話のために軍の回線を公然と使用するなど、極度の親バカ・愛妻家(そのためか自分の妻と娘を合成獣の錬成の材料として使用した後に傷の男(スカー)に殺害されたタッカーの遺体を目にしたときには「神罰が下ったんだろうよ」と同情の態度を一切見せず怒りを露わにしていた)。そのため、しばしば周りに迷惑をかけるものの、同時に気遣いや優しさを家族同様にかけるために、周囲の人物からは非常に慕われている。エルリック兄弟に対しても何かにつけ気にかけたり、初対面のウィンリィを自邸に泊まらせ娘の誕生日会に誘うなど、面倒見の良い人物。 見た目はデスクワーク派であり、傷の男(スカー)との戦いでは包囲に加わらず路地裏に逃げていたくらいであるが、一方で投げナイフの達人であり、これでラストを退けている。 マスタングの親友かつ最大の理解者として彼に接する。マスタングとは士官学校の同期で、イシュヴァール殲滅戦にて再会。悲惨な戦場、また無能な上官による兵士の無駄死になどを通して、軍ひいては国家の改革を目指すマスタングの野望に協力する。妻子自慢に辟易しながらもマスタングもまた親友として接し、ヒューズの死はマスタングに大きな影響を与え、後のエンヴィーとの対峙に繋がることとなる。 エドワードを通して第五研究所の賢者の石の錬成陣のことを知っていたため、リオール暴動や各地の戦場の位置を見て国土錬成陣の存在にいち早く気付く。そのため、ホムンクルスに命を狙われることになり、ラストの襲撃を受けるが、間一髪これをかわす。国土錬成陣(とホムンクルス)に軍上層部が絡んでいることを直感し、一般回線で東方司令部のマスタングにこのことを伝えようとするが、妻・グレイシアに化けたエンヴィーに撃たれて死亡する。29歳没。死後、2階級特進して准将となった。『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』では「エリシア、グレイシア、ごめんな」と言い残し息絶えた。 結果として第2巻から第4巻という短い登場であったが人気は高く、キャラクター人気投票でも10位以内に入っている。後にイシュヴァール殲滅戦の回想にも登場している。 アレックス・ルイ・アームストロング 声 - 内海賢二 / 同左 / 斉藤次郎(ゲーム『MOBILE』) 演 - 山本耕史 軍部の少佐。「豪腕」の二つ名を持つ国家錬金術師。身長220cm前後。中央司令部勤務でヒューズの部下。 大柄な男で鍛え上げられた逞しい肉体と立派なヒゲ、個性的な髪の毛がトレードマーク。事あるごとに軍服を脱ぎ捨て、その肉体を披露したがる癖を持つ。いかつく、暑苦しい外見だが、性格は感動癖で涙もろく、優しい。そのため、イシュヴァール戦では女子供にまで手をかける非情さに耐え切れず軍令に背き、デビルズネスト掃討戦ではロアに説得を試みるなど、敵であっても冷酷に徹しきれない。この軍人に不向きな点に関してブラッドレイから「だから出世できないのだ」と指摘され、姉のオリヴィエからは嫌われる要因となっている。 代々将軍を輩出した名家の出身だが、出自を鼻にかけることはない。「我がアームストロング家に代々伝わりし○○(芸術的錬金術、似顔絵術、尾行術、以下略)!!」が口癖で、風貌に似合わず器用で多芸多才。家族では姉妹が多く存在し、姉3人と妹の5人姉弟(兄妹)。特にアームストロング家の長子であり長姉のオリヴィエは「ブリッグズの北壁」の異名を持つ少将である。 戦闘の際は、錬金術と肉弾戦を併用する。錬金術は、錬成陣の書き込まれた手甲で対象を殴りつけて錬成するというパワフルなもので、戦闘に際してはブロック片などを矢の形に錬成しつつ殴り飛ばしたり、地面を殴ってトゲを生やすなどの攻撃手段としてよく用いる。基本的にはボクシングのような戦闘スタイルを取り、その見た目に反してフットワークは軽いのも特徴的である。フィジカルだけでなく頭脳も中々明晰であり、ある機密情報を軍上層部から口止めされた際、一切情報を喋ることなく「上官であるマスタングに命令されても言えません」という言葉を持ってマスタングに情報を伝えるという機転も見せている。 傷の男(スカー)の調査のためにイーストシティにやってきたヒューズの部下として登場する。その後、傷の男(スカー)との戦いや、エドワードの護衛としてエルリック兄弟と関わる。マスタングに代わってエルリック兄弟と接することも多く、物語には頻繁に登場する。初期はヒューズの補佐であったが、ヒューズの死後は大総統護衛を務めるなど、軍内での役職は不明。直属の部下にはマリア・ロスとデニー・ブロッシュがいる。マスタングのセントラル異動後は、先述のようにマスタングとエルリック兄弟の伝令役などを行っている。 エルリック兄弟に対しては極めて協力的であり、姉への紹介状を書いたり、人体錬成を行った過去も咎めるどころか、愛情が起こした結果として逆に感動していた。会うたびにオーバーリアクション気味の歓迎を受けること、本人の体格からかなり暑苦しいことからエドワードには鬱陶しがられることが多いが、アルフォンスにはこの暑苦しい歓迎が「鎧のせいで年不相応の巨体であり子供扱いに飢えている自分を構わずさらに上から子供扱いしてくれる」という意味で歓迎されている。 ホムンクルスとの対決では、当初マスタングに(イシュヴァール戦での件や優しい性格を配慮されて)除隊を勧められるが、今度は逃げないとしてこれを拒否し、ホムンクルスとの戦いに臨んだ。「約束の日」には、スロウスに襲撃されたオリヴィエの下に駆けつけ姉弟でスロウスと戦う。 「約束の日」の後はどうなったかは不明だが、写真には姉と一緒に写っている姿が確認できる。 『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』第63話での決戦終了後リゼンブールに帰るホーエンハイムに対してお礼を送った。最終回では写真にマリア・ロス、デニー・ブロッシュと共にシン国を訪れる姿が確認できる。 オリヴィエ・ミラ・アームストロング 声 - 沢海陽子 演 - 栗山千明 軍部の少将。ブリッグズ要塞司令官。身長175cm前後。 「ブリッグズの北壁」「氷の女王」という異名を持つ容赦のない激しい性格の女傑。アームストロング少佐(アレックス)の姉で、アームストロング家の長子でもある。金髪でストレートの長髪と、官能的な厚ぼったい唇が特徴の美女。一族の中では背は小柄な方。年齢はマスタングより上。物語後半より登場するエルリック兄弟の味方。 弟アレックスとは対称的な攻撃的な性格で、ブリッグズの掟である「弱肉強食」を体現する存在。人・技術問わず有益であれば、その是非を問わず重宝し、本来なら軍法会議に問われるようなことも気にせず行っている。また、外敵に対しては刃向かう気力すら起こさせないように、圧倒的な敗北を与えることを是とする。そのような厳しい性格・考えを持つため、美人でありながら部下や周りの人間から女性と見られることはない。その一方で、側近から末端に至るまで兵を把握・指揮し、指揮官としては自ら前線に立ったり、部下を守るために己の身を呈して自らその責務を果たすなど、本人も部下たちへの情は非常に深い。これらの一貫した姿勢から部下たちから強い信頼を得ており、指揮官としての能力も高い。弟とは異なり錬金術は使えないが、剣術を基本に個人の戦闘能力も高く、その身体能力のみで国家錬金術師である弟を叩きのめすことができる。 弟アレックスに対しては軟弱者として非常に嫌っている。これは上記の正反対の性格であること以外にも、国家のために尽くさなければならない軍人なのに、イシュヴァール殲滅戦で戦いを放棄したという理由が大きい。アームストロング家を自分が継ぐ以上に、弟を継がせたくないという考えも強く、後継争いの一騎打ちでは弟を一方的に叩きのめし、後にもし自分が死んだ場合は屋敷財産は弟ではなくマスタングにくれてやると言い放つほどだった。 初見では誰も信用しないとはいえ、当初はエルリック兄弟に対して厳しい態度を取る。その後、彼らの能力を見極めたうえで一定の評価を下し、彼らと協力してレイブンからホムンクルスたちの情報を引き出したりする。また、何度か東方司令部と合同演習を行ったことがあるため、マスタングたちとは面識があり、有能な人物としてホークアイやハボックに目をつけている。マスタングには敵意ある言動が目立つが、有力なライバルと見ていることの裏返しでもあり、対ホムンクルスのために秘密裏に連絡を取り合う。一方で、イズミに対してはスロウスを難無く放り投げたこともあって、初対面で気に入り意気投合している。 レイブンを殺したことがきっかけで中央に呼び出しを受けるも、これを逆に利用してブラッドレイに取り入り、そのまま中央(大総統府)に栄転となる。「約束の日」にはアームストロング邸に忍ばせたブリッグズ兵を使って中央兵を奇襲させる。自身もホムンクルスに協力していた将軍たちを殺し、中央司令部内部から制圧を図る。スロウスや不死の軍団に襲われるも弟・アレックスと共闘し、持ち前の指揮官としてのカリスマ性で中央兵を取り込んでこれらと戦う。イズミたちと合流した後は、指揮官としてブリッグズ兵に命令を送り、地下へ向かう。 中央で派手に動いたブリッグズ兵の司令官では中央に残ることは無理と考えられ、「約束の日」の後は再びブリッグズ要塞の司令官となる。また、秘密裏に傷の男(スカー)を回収し、マイルズと共にイシュヴァール復興のために東方に送っている。 ゾルフ・J・キンブリー 声 - うえだゆうじ / 吉野裕行 演 - 山田裕貴 軍部の中佐。「紅蓮」の二つ名を持つ国家錬金術師。身長175cm前後。 白いスーツとコート、帽子を愛用する総髪・吊り目の男。ホムンクルスの協力者。普段は紳士然として慇懃な言動の人物だが、本性は殺人に美意識を見出すサイコパス。しかし単なる快楽殺人鬼というわけではなく、自らが殺した相手を記憶するなど殺人に関して独自の理念を持つ。同時に「意志を貫く人は好き」として、自分の行動理念に従って生きる人物には敵や殺す対象でも敬意を払う。また、自身はこの世界にとって異端の存在であると自覚している。ホムンクルスたちへの協力についても、「大きな世界の流れの中で(人間とホムンクルスの)どちらが生き残る力を持つのか(観てみたい)」と述べたり、己の存在の是非を賭けたりと、レイブンら通常の人間の協力者とは一線を画している。 攻撃方法は爆発の錬金術。掌に刻まれた錬成陣(右手に下向きの三角と太陽の記号、左手に上向きの三角と月の記号)を合わせて対象物に触れ、爆発性のある物質へ作り変えるというもの(エドワードはキンブリーの錬金術について、陰と陽の概念に基づくものと推測している)。錬金術の特性に加え、爆発に対する造詣も深いことから「爆弾狂のキンブリー」の異名を持つ。また、イシュヴァール戦を戦い抜いた経験や体術は相当な物で、頭の回転の速さなど、かなりの強さを誇る。 イシュヴァール殲滅戦で活躍した国家錬金術師の一人で、裏では軍上層部より賢者の石を貸与され、より大きな戦果を挙げていた。殲滅戦後、賢者の石の返還を迫った上官たちを爆殺するが、このことでエンヴィーに気に入られ、また自らの特性を最大限にバックアップしてくれることからホムンクルスの協力者となる。その後、表向き上官殺しの罪で中央刑務所に服役していたが、傷の男(スカー)の抹殺と逃亡の疑いのあるマルコーの捕獲、それに伴う報復として村の抹消のため出所する。 その後、傷の男(スカー)と戦うが、出所したばかりで体が鈍っているキンブリーには不利な戦いとなり負傷しながらも逃走する。回復後、ブリッグズ砦に部下とレイヴンを連れて現れ、そこでエルリック兄弟と傷の男(スカー)捜索という名目で一時的に協力するがその後、敵対しエドワードと交戦し重傷を負わせる。傷の男(スカー)を追おうとするが、プライドの命令で、ドラクマ軍を騙してブリッグズ砦に侵攻させ、ブリッグズにドラクマ軍を壊滅させることで北の「血の紋」を刻み、国土錬成陣を完成させる。 「約束の日」、セントラル近郊のスラムで、エルリック兄弟やホーエンハイムの策で捕まったプライドを助けに現れる。そこでハインケルに重傷を負わせ、アルフォンスと戦うが、彼とマルコーの作戦によって回復したハインケルに隙を突かれて致命傷を負い、最期はプライドに取り込まれる。しかし、他の魂と違い「魂の暴風雨」の中でも自我を保ち続けており、プライドがエドワードの肉体を奪おうとした際に現れ、ホムンクルスとしての矜持を捨てて「下等生物」として見下していた人間の肉体を奪おうとした彼の行動を「美しくない」と言い放ち邪魔をし、殺されると思ったプライドに対しては「殺す?貴方はエドワード・エルリックをわかっていない!」という台詞を残した。そして、プライドの肉体の崩壊と共に手を振りつつ、笑みを浮かべながら消えていった。 ミドルネームのJは、「『ジャジャジャジャーン』のJ」と作者は述べている。
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