赤鞘九人男
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 11:26 UTC 版)
「ONE PIECEの登場人物一覧」の記事における「赤鞘九人男」の解説
光月おでんに仕えていた、規格外の強さを誇る9人の侍たち。「赤鞘九人男(あかざやくにんおとこ)」の名は、20年前に百獣海賊団との戦いに出向く際、夕陽に照らされた彼らの姿から、おでんへの強き忠義心を尊んだ人々がつけた呼び名である。現在のワノ国では、おでんと共に開国を企てた悪人として扱われている。錦えもん・カン十郎・雷ぞう・菊の丞の4人はモモの助と共にトキの能力で20年後の未来に飛び、イヌアラシとネコマムシは故郷のゾウで錦えもん達が再び現れる日を待っていた。 錦えもん(きんえもん) 声 - 堀内賢雄 ワノ国の侍。光月家家臣。赤鞘九人男の一人。異名は「狐火の錦えもん」。 ワノ国九里出身。36歳。誕生日は1月29日(衣服)。身長295cm。みずがめ座。血液型X型。好きな食べ物はお鶴のおしるこ、大根。嫌いな食べ物はたぬきうどん、ワイン。趣味はお鶴と茶屋めぐり。イメージ動物はキツネ。 チョンマゲ頭の長身の男。背中に光月家の家紋の刺青を彫っている。侍らしい古風な武士道精神の持ち主で、自尊心が強い。男尊女卑な言動をとるが、ナミの格好を見て鼻血を流すなどスケベでもある。主君のモモの助への忠義心は厚いが、モモの助がナミやロビンに露骨に甘えた態度をとると容赦なく怒鳴る。その一方で、受けた恩には報いる義理堅さを持っている。オロチからは敵ながら「頭の切れる男」と評されており、赤鞘九人男のリーダー格と見なされている。若い頃は、粗暴で金遣いが荒かったが、現在では侍らしい教養を身に着けている。カイドウが変身する姿である龍を親の仇同然として忌み嫌っており、龍を見るだけで露骨に機嫌を悪くする。一人称は「拙者」で、語尾に「ござる」をつける。屁で喋るという特技を持つ。 超人系悪魔の実「フクフクの実」の能力者。頭に石や葉などを乗せ「ドロン」と唱えることで衣服を作り出し、自他問わず変装させることができる。作り出した衣服は一度脱いだり破損したりすると消失し、元々の服装に戻る。 愛刀は「助参(すけさん)」と「角参(かくさん)」(共に位列なし)。自らの刀から炎を放ち、さらに炎を斬ることができる「狐火流(きつねびりゅう)」剣術の使い手。一刀流と二刀流を使い分け、主君おでんの「おでん二刀流」も使いこなす。「武装色の覇気」「見聞色の覇気」の使い手。 若い頃は花の都のチンピラで、幼馴染のお鶴やヒョウ五郎一家から金を盗んでいた。当時から腕っぷしは強く、その実力はヒョウ五郎も認めていた。41年前、白猪の子供を都に連れ込んだことで、親猪が都で大暴れしてしまったが、おでんによって親猪は退治された。この「山の神事件」でおでんに惚れ込み、傳ジローと共に彼の最初の家臣となった。おでんが九里大名となった後、郷の財政難から白舞の大名霜月康イエから金を盗もうとしたが、逆に金を渡され、おでんに相応しい家臣になれと促された。30年前に九里の一行として花の都に出向いた際、その威風堂々とした英姿は都の住民を驚かせ、まるで「将軍行列」と称賛された。同年、白ひげ海賊団がワノ国に漂着すると、おでんの出国を止めようとしたが叶わなかった。その後は大名不在の九里を民衆達の協力の下何とか切り盛りしながら、おでんの帰還を待ち続けていた。おでんが帰還する半年ほど前、オロチの蛮行にしびれを切らせ花の都に乗り込むも、その隙を突かれカイドウの部下にモモの助の命を狙われてしまい、庇ったトキが重傷を負ってしまった。 20年前、おでんと共に百獣海賊団と交戦するも敗れて投獄される。自身らを庇いおでんが処刑されると、ワノ国を開国せよというおでんの遺言に報いるため追っ手を退けながらおでん城に引き返す。そしてトキの能力によって時を超え、モモの助・カン十郎・雷ぞう・菊の丞と共に20年後のワノ国に飛ばされる。20年を経て様変わりしたワノ国を目の当たりにするとともに、トキが最期に残した言葉を信じていた味方がいることを知る。菊の丞に敵側の調査を依頼し、モモの助たちと共に同志を集めるためワノ国を離れる。だが、出国する姿を目撃されてしまい、追われることになってしまう。 「ゾウ」をめざす道中で遭難し、ドレスローザに漂着。行方不明になったモモの助の後を追いパンクハザードを訪れ、茶ひげの部下を次々に斬り伏せるが、ローの能力で体を3つ(頭・胴体・下半身)に斬り分けられてしまう。サンジたちの助けで元の身体に戻ると麦わらの一味と共に研究所に乗り込み、ウソップ・ブルックと行動を共にした。研究所脱出後、モモの助と再会。仲間のカン十郎を救出するため、一味と共にドレスローザに向かう。 ドレスローザではルフィ達と共に上陸するがはぐれてしまい、ドフラミンゴの部下と接触してカン十郎がオモチャの家に捕えられていることを知る。サンジと合流した後、ゾロと共にコロシアムに向かい、ルフィに現状を報告する。ヴィオラの手引きでルフィ・ゾロと共に王宮に侵入し、二人と別れた後、グラディウスからカン十郎がスクラップ場で姿を消した情報を得る。負傷したトンタッタ族たちを送り届けた後、スクラップ場に飛び込みカン十郎と再会。共にスクラップ場から脱出し、王の台地に辿り着き、ウソップらと合流する。ドフラミンゴによって「鳥カゴ」が収縮しだすとゾロに同行し、「鳥カゴ」を止めるため協力した。 ドレスローザでの一件後、ルフィ達と共に「ゾウ」に辿り着き、イヌアラシ・ネコマムシと対面。ルフィ達にワノ国の現状を語り、カイドウを討つためルフィ・ローと同盟を結んだ。モモの助やルフィ達と一旦別れ、先にワノ国へ向かい、国中に散らばる同志達に決戦の日を知らせる判じ絵の札を配るよう手配する。 ワノ国編では、おでん城跡でルフィ達と再会し、光月家の過去やカイドウの本拠地・鬼ヶ島への討ち入り計画を伝える。カイドウによって城跡を破壊されると、ある廃村に拠点を移し決戦の準備を進める。オロチの部下に情報が漏れたことで一度は作戦が頓挫してしまうが、康イエが自らの命を犠牲に作戦を繋ぎ、さらにアシュラ童子から協力を申し入れられる。その後、雷ぞうや河松からの報告を受け、編笠村で戦力の最終確認を行う。迎えた討ち入りの日、モモの助達と共に集合地である常影港に到着するが、オロチの妨害によってルフィをはじめとする同志が誰も到着せず、窮地に立たされる。カン十郎がオロチの内通者だったことを知り、さらに百獣海賊団の船団に包囲されるが、遅れて到着したルフィ達に助けられ、さらに傳ジローら総勢約5400名の援軍が駆けつける。鬼ヶ島では能力で百獣海賊団の衣装に変装し、侍達を率いてカイドウの城を目指す。別ルートで潜入した菊の丞やイゾウらと合流し、カイドウの元へ辿り着く。一斉に奇襲を仕掛け戦いの口火を切り、鬼ヶ島ドーム屋上にてカイドウに挑む。9人がかりの猛攻でカイドウに傷を負わせるも敗北。駆けつけたルフィに打倒カイドウを託し、ローの能力で宝物殿に退避させられる。何者かに治療され目覚めるも、おでんに偽装したカン十郎の奇襲を受ける。菊の丞と共にモモの助の元へ駆けつけ再び現れたカン十郎を討ち取る。その直後、カイドウの奇襲を受けモモの助を逃がすも、カイドウに胴体を切断される。しかし、パンクハザードでローに切断された部分がうまくくっついていなかったために運良く生き延び、下半身を分断して同心に助けを求める。 技一覧 狐火流 焔裂き(ほむらさき) 刀を振り、炎を斬り裂く。 火柳一閃(かりゅういっせん) 一刀流による炎の斬撃を繰り出す。 フクフクの実 錦ちゃん呉服店(きんちゃんごふくてん) 錦えもんの大技。暖簾を作り出し、下を通った者の服を思い通りに変える。 傳ジロー(でんジロー) 声 - 岸尾だいすけ ワノ国の侍。光月家家臣。赤鞘九人男の一人。表向きの身分は、黒炭家御用達両替屋でありヤクザ「狂死郎一家」の親分「狂死郎(きょうしろう)」。 ワノ国花の都出身。47歳。誕生日は10月26日。身長306cm。さそり座。血液型XF型。好きな食べ物は牛すじ。嫌いな食べ物はくさやの炭火焼き。趣味は昼寝。イメージ動物はボルゾイ。 鋭い切れ長のツリ目と水色の髪のリーゼントが特徴で、派手な着物に身を包んだ男。20年前は現在よりずっと温厚な顔立ちで、サングラスをかけ、長髪を後ろで結んでいた。狂死郎としては、例え三下でも己の部下がやられれば容赦をしない任侠心と、将軍に歯向かった者は誰であろうと処断するという厳格さの持ち主を演じている。剣の腕はゾロと互角に渡り合うほど。民衆からは「狂死郎親分」と呼ばれている。 少年時代は花の都の孤児で、店員を騙して安く商品を買うようなずる賢い性格だった。愚かな大人を見下しているが、唯一おでんのことは尊敬していた。41年前の「山の神事件」後、錦えもんと共におでんの最初の家臣となった。おでんが大名になると金銭面の管理を担当し、おでんが度々オロチに金を貸すことに苦言を呈していた。おでんがワノ国を飛び出した後は、金を貸し借りしながらワノ国を歩き回っており、おでんが一時帰郷した時はおでん城に不在だった。 おでんが処刑された後、アシュラ童子と共に追っ手の足止めを担い、錦えもん達と離れ離れになった。その後、閻魔堂の中でおでんを喪った激しい怒りと悲しみから憤怒の形相で慟哭し続けた結果、髪が変色し目元はツリ目となるなど、人相が大きく変わってしまった。その容姿を利用して素性を隠し、花の都で「狂死郎」と名乗り、自らの強さを慕うチンピラを従えて、ヤクザ「狂死郎一家」を旗揚げする。瞬く間に頭角を現すと、オロチの懐に入り込み、彼の家臣となった。その有能さと剣の腕から、「ヒョウ五郎に取って変わる侠客」「花の都に狂死郎一家あり」と称賛されるまでになった。 13年前、自身の遊郭の女性達が偶然日和を保護したことで、彼女と再会。日和を遊郭に入れ、素性を隠すために「小紫」と名乗らせ、河松に代わり彼女の身を守ってきた。その後も正体を隠したまま表向きはオロチの犬として活動しながら、トキが予言した錦えもん達が再び現れる日を待っていた。狂死郎として活動する一方、夜中には悪人から金を盗んだり、小紫が悪人から巻き上げて得た金を貧しい人々にバラ撒いていた。丑三つ刻に現れることから「丑三つ小僧(うしみつこぞう)」と呼ばれ、民衆からは小紫と並ぶほど高い人気を集めていた。夜中に活動しているため寝不足なのか、昼間はいつも眠そうであるため、「居眠り狂死郎」という異名がついた。 ワノ国編で、狂死郎一家の部下がそば屋に倒されたことを知るとクイーンに連絡を入れ、見せしめのため飛び六胞のドレークとページワンを呼び寄せる。オロチ城の宴では、トコをかばってオロチに刃向かった小紫(日和)を守るため、彼女の懐に仕込ませていた血糊を利用して、彼女を斬り殺したように見せかけることでオロチから引き離した。後日、羅刹町での小紫の葬儀では、民衆の混乱を避けるため光画タニシでの配信を手配する。オロチに同行し、康イエが処刑されると、オロチに攻撃しようとしたゾロを妨害した。火祭り当日は、花の都の留守番を務めていたが、それを利用して羅刹町牢屋敷に捕らえられていた1000人の侍を解放する。狂死郎一家を引き連れて常影港に到着すると正体を明かし、赤鞘たちの討ち入りに合流。鬼ヶ島に乗り込み、錦えもんらと共にカイドウに挑む。カイドウに敗れ宝物殿に逃れた後、モモの助を狙うカン十郎を追い、その途中立ちはだかったオロチを一瞬で返り討ちにする。 狂死郎の名前の由来は、柴田錬三郎の小説に登場する剣客・眠狂四郎。作者は狂死郎を渾身のデザインと評している。 菊の丞(きくのじょう) 声 - 伊瀬茉莉也 ワノ国の侍。光月家家臣。赤鞘九人男の一人。イゾウの弟。異名は「残雪の菊の丞」。潜伏時の偽名は「お菊(おきく)」。 ワノ国鈴後出身。22歳。誕生日は9月9日。身長287cm。おとめ座。血液型XF型。好きな食べ物はしらたき。嫌いな食べ物はウニ、イクラ。趣味はお香セラピー。イメージ動物はフェレット。 長身で長い黒髪が特徴。外見は美女だが、性別は男性。本人は「心は女」と述べている。温厚な性格だが、敵に対しては冷徹。普段は着物姿だが、戦闘の際には鬼の面を被ったり、鎧を着たりする。錦えもんのことを心から慕っている。一人称は「拙者」。 かつてワノ国一の美青年剣士と謳われていた。本人曰く、自身の刀傷はあの世まで消えず、春に残る雪のように相手の魂を苦しめ続けるという。 元は舞踊の花柳流家元の息子で、家族と離れ離れになり鈴後で腹を空かせていたところ、おでんに出会い兄と共に彼の家臣となった。 20年前のワノ国からやって来た一人で、ワノ国を離れた錦えもん達と別れ、おこぼれ町の茶屋の看板娘「お菊」として働きながら、黒炭家や百獣海賊団の勢力の調査を行っていた。ワノ国編で、ルフィ達が連れてきたお玉がギフターズに連れ去られると、博羅町へ二人を案内する。そこで浦島から強引に言い寄られ、彼の一般人への横暴な振る舞いに耐えかね髷を切り落としたことで逆鱗に触れてしまうが、ルフィによって浦島は倒される。博羅町でお玉を救い出した後、ルフィたちと共におでん城跡へ同行し、錦えもんと再会を果たす。その後、編笠村でモモの助を見守る中で記憶喪失となったビッグ・マムに遭遇し、彼女らと共に兎丼へ向かう。囚人採掘場に到着すると、再会した河松らと共に兎丼の占拠に協力する。鬼ヶ島への討ち入りでは、他の赤鞘の侍たちと共にローの潜水艦に乗って鬼ヶ島の裏口に上陸し、そこで兄イゾウと再会する。さらに立ちはだかったカン十郎を葛藤の末、討ち取る。カイドウとの戦いでは、かまいたちを受けて左腕を斬り落とされてしまう。カイドウに敗れ宝物殿に逃れた後、1階天井裏にて再びカン十郎と対峙するも、おでんの姿に躊躇した隙を突かれ、深手を負う。 技一覧 残雪鎌(ざんせつがま) 円型の飛ぶ斬撃を放つ。 カン十郎 光月家家臣。赤鞘九人男の一人。正体は黒炭家の内通者。詳細は「#黒炭カン十郎」を参照 雷ぞう(らいぞう) 声 - 江原正士 ワノ国の忍者。光月家家臣。赤鞘九人男の一人。元光月家お庭番衆の一員。異名は「霧の雷ぞう」。 ワノ国兎丼出身。35歳。誕生日は2月26日(「ニ(2)ンニ(2)ン」「カー(6)」)。身長311cm。うお座。血液型XF型。好物はごぼう巻き。 車鬢のような髪型で、額に三日月型の傷がある男。顔が巨大である上に小太りな胴長短足体型であるなど、一般的な忍者のイメージとかけ離れた容姿をしている。体型とは裏腹に動きは身軽で、多彩な忍術を繰り出す。忍者は陰に生きる者とし、他人に忍術を見せることは好まないが、酷く落ち込んだルフィ達を見かねて忍術を披露するなどノリはよく、国を犠牲にしてまで自分を守ったミンク族を想い涙を流す人情あふれる性格。 超人系悪魔の実「マキマキの実」の能力者。あらゆるものを巻物に封じ込め、放出することができる。 かつては福ロクジュのライバル忍者と目されていた天才忍者だった。しかし、くの一に振られたことでお庭番衆を辞め、兎丼で山賊のような生活をしていた。隠れ住む暮らしに限界を感じていたところにおでんと出会い、彼の家臣となった。 同志のイヌアラシとネコマムシが治めるモコモ公国がある「ゾウ」を目指したが、雷ぞう以外は到達前にはぐれてしまい、単身で「ゾウ」に到着。ミンク族たちからは手厚く匿われ、ジャックによって国を壊滅させられても、その身柄が渡される事はなかった。ジャックに自分の身を差しだそうとするのをミンク族に止められていたため、「ロード歴史の本文」に縛られていたが、錦えもん達が遅れて到着すると解放された。 ワノ国編では、ルフィを救出するため囚人採掘場に潜入し、開かずの檻に幽閉されている河松と再会する。看守を欺き、入手した手錠の鍵で捕まっていたカリブーを解放し、その夜にルフィとヒョウ五郎に接触し、反逆への打ち合わせをする。翌日、檻が壊れた機に河松に手錠の鍵を渡し解放し、兎丼の占拠に協力した。兎丼占拠後、錦えもんにルフィと河松の救出と3500人の同志を味方にしたことを報告した。鬼ヶ島への討ち入りでは、錦えもんらと共にカイドウに挑む。カイドウに敗れ宝物殿に逃れた後、モモの助を狙うカン十郎を追う最中、福ロクジュと対峙する。 技一覧 忍法「煙遁の術」 地面に煙玉を投げつけ、その煙に紛れて姿を消す。 忍法「分身の術」 自身を何体にも増やす。 忍法「変わり身の術」 アニメオリジナル。 華手裏剣(はなしゅりけん) 多数の手裏剣を投げ飛ばす。作中ではそれで「忍」の字を壁に描いていた。 雷手裏剣(かみなりしゅりけん) 電気を纏った手裏剣を連射する。 奉還(ほうかん) 相手に巻物を巻きつけ、中に封じ込めた相手の攻撃を放出する。作中ではカイドウの「熱息」を放っている。 アシュラ童子(アシュラどうじ) 声 - 飛田展男 頭山盗賊団棟梁。赤鞘九人男の一人。現在の名前は「酒天丸(しゅてんまる)」。 ワノ国九里出身。56歳。誕生日は4月10日。身長544cm。おひつじ座。血液型X型。好物はきんちゃくもち。 茶筅髷頭の巨漢。ホメという名の巨大な牛を連れている。ジャックやイヌアラシと互角に渡り合うほどの実力者で、錦えもんからは河松・傳ジローと共に百人力と称されている。カイドウが部下に欲しがっているが、本人にその気はない。権力者を嫌っている。一人称は「おいどん」。 九里が無法地帯であった時代、悪党達の中で最も危険とされ、「怪物」や「鬼」と呼ばれた男だったが、おでんに敗れ、彼の人柄に惚れ込み仕えるようになった。おでんがワノ国を飛び出した後は、九里のヤクザや山賊が暴れぬようその頭となり、おでんが一時帰郷した時はおでん城に不在だった。おでんが処刑された後は、トキの言葉を信じてモモの助たちを待ち続けており、10年前にしびれを切らした者たちが鬼ヶ島に攻め入った時は必死に説得を試みた。また、九里の廃港に密かに船を集めたり、鬼ヶ島にあるカイドウの屋敷図を手に入れたりしていた。 20年後の現在は「酒天丸」と名乗り、盗賊となっている。現在のワノ国に絶望しており、各地で略奪を行っている。ワノ国編で、ルフィがおこぼれ町の住人に与えた食糧を強奪している際にジャックと遭遇し、一戦交える。後にワノ国に帰還した錦えもん達と再会するが、自分はあくまで光月おでんという男に仕えた侍であり、光月という一族に仕えたつもりはないと協力を拒絶する。その後、錦えもんの策に乗せられたホールデムによってアジトの頭山を放火され、ホールデムを倒すべく博羅町へ向かう。そこで、錦えもんらと遭遇し、羅刹町から映された康イエの処刑を目撃する。自分を陥れた錦えもんに怒りを向けるが、必死に協力を要請され、20年の間に散っていった同志達の墓標に彼らを連れて行き、参戦の意を示す。鬼ヶ島への討ち入りでは、錦えもんらと共にカイドウに挑む。カイドウに敗れ宝物殿に逃れた後、突如現れたおでんに錦えもん達が歓喜する中、即座に偽物と見抜くも深手を負わされる。カン十郎がおでんの絵を自爆させようとすると、部屋の外へ突き飛ばし錦えもん達から引き離すも、爆発に巻き込まれる。 頭に木が生えたような髷のモデルは、落語の演目「頭山」。初期設定では「花吹雪の酒天丸」という異名で、ルックスは現在と変わらないが、頭の桜から常に花びらが散っている設定だった。 イヌアラシ モコモ公国の昼の王。赤鞘九人男の一人。詳細は「#イヌアラシ」を参照 ネコマムシ モコモ公国の夜の王。赤鞘九人男の一人。詳細は「#ネコマムシ」を参照 河松(かわまつ) 声 - 水島裕、粕谷雄太(幼少期) 光月家家臣。赤鞘九人男の一人。トラフグの魚人。異名は「河童の河松」「横綱河松」。 魚人島出身。41歳。誕生日は6月14日(世界キュウリの日)。身長271cm。ふたご座。血液型F型。好物はたまご。 三度笠を被った男。母の「魚人は世界で差別されるから河童と言い張って生きろ」という遺言に従い、河童を名乗っている。一人称は「拙者」で、古風な口調が特徴。笑い方は「カッパッパッパ」。 愛刀は鍔のない刀「外無双(そとむそう)」。侍にして最強の力士で、「河童流」という逆手による剣術と相撲技を得意とする。極めて強靭な生命力の持ち主で、一日一匹だけ与えられる排水で汚染された毒魚を食料にして、13年間も生き永らえてきた。 幼少期に乗っていた船が沈み、母と共にワノ国に流されてきた。人々からは差別に遭い、母が怪我をしていたため故郷に帰ることもできず、母の死後は残飯ばかり食べながら生きていた。33年前、イヌアラシ・ネコマムシと共に浜でいじめられていたところをおでんに助けられ、彼の家臣となった。 おでんが処刑された20年前、燃え落ちるおでん城から幼い日和を連れて脱出し、それ以来日和と共に身を隠していた。家族を一度に失った日和を励まし続けたり、自分が空腹であっても日和を優先し食料を与えるなど、彼女のために尽力した。だが、日和が13歳の時に彼女と逸れてしまい、死に場所と決めた鈴後へ向かう。そこで墓荒らしから墓を守っていたオニ丸と出会い、百獣海賊団との決戦に備え武器を集めるようになる。しかし、しばらくして食料調達に訪れた都で捕まり、兎丼の囚人採掘場に収監される。それ以来現在まで13年間、開かずの檻に幽閉されていた。 ワノ国編で、囚人採掘場に潜入した雷ぞうと再会。ビッグ・マムの暴走により檻が破壊され、さらに雷ぞうから手錠の鍵と刀を受け取り、脱出。看守達を圧倒し、兎丼の占拠に一役買う。その後はおいはぎ橋に向かい、日和と再会。牛鬼丸を追ったゾロが発見した地下室へ行き、オニ丸が集めていた武器の存在を錦えもんに報告した。鬼ヶ島への討ち入りでは、錦えもんらと共にカイドウに挑む。カイドウに敗れ宝物殿に逃れた後、イゾウと共にライブフロアの援護に向かう。ゾロとサンジが大看板と激突すると、二人の戦いに邪魔が入らぬよう、他の相手を引き受ける。 設定段階では「河童ノじょう」、「横綱河三郎」という名前がつけられていた。 技一覧 櫓流桜(やぐらりゅうおう) 相手を素手で吹き飛ばす。 滅南無川(めなむがわ) 回転しながら外無双で敵を斬る。 寄り斬り(よりきり) 外無双で相手を斬り付けると同時に吹き飛ばす。 海野河(あまのがわ) 相手の頭上に跳躍し、円を描くような飛ぶ斬撃を放つ。
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