登場する剣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 05:23 UTC 版)
『YAIBA』にはその題名が示すとおり、様々な剣が登場する。 雷神剣 雷神の力が宿っている魔剣。風神剣に相対する。反りの無い大刀に近い形状の刀身と雷を模した独特な形の鍔に玉を嵌める穴がある。 本来は鬼丸家の地下にあったが、風神により雷神の腕ごと斬り飛ばされた形で天狗岳に飛ばされていた。 雷神の意識が宿っており、剣が認めたもの以外が剣に触れるとその者に雷が落ちる。その為、雷神の玉が嵌っている間は基本的に刃しか触ることが出来なかった(例外は自身が鬼になった鬼丸)。かぐや編で地球と合体したかぐやに呑み込まれてしまうが、かぐやを封印すると自力で刃の許に帰ってきた。 仮に扱えたとしても強靭な精神力が無い限り剣に宿っている雷神に意識を乗っ取られてしまい刃ですら精神が未熟な時期は本人の意思に関係なく乗っ取られていた(その際、刃本人は鬼になった鬼丸同様にその時の記憶を持たない)。雷神の干渉を跳ねのける精神力が無いと最終的には鬼丸同様、頭部に角が生えた鬼になると伝えられている。ゲロ左衛門との戦いで暴走した際に偶然から雷神の玉が剣から外れ、「使いこなせないなら付けておく方が危険」とさやかが雷神の玉を預かることとなり、しばらくの間雷神の玉無しの状態で戦うことになる。この状態でヘビ男に剣を弾かれた際、玉の抜けた穴を支点にして回転する剣を利用した技が「せんぷう剣」である。 往年の剣豪たるムサシが驚くほど「重い」剣。刃はこの剣を制御しようと努力する過程で雷に対し耐性がつき、最終的には少々の電撃ではびくともしなくなった。 雷神に乗っ取られることなく制御した状態で玉の力を解放すると使用者から雷が迸り、触れたものを感電させる他、斬撃状に雷の力を飛ばすことが出来る。また、龍神剣を使った際の応用で空を飛ぶ事もできるが推進力として波動を出し続けなければならず、全力の攻撃波動を発するには自由落下中に使うか足場が必要。 元々は風神剣と一つの剣であり、後述する「光の聖剣・覇王剣」が神々によって2つに分けられた時に生じた片割れの一方である。 二つの力を同時に使うことで力が共鳴し、ピラミッド編で風神と雷神を意図的に解放したのをきっかけに風神剣と合体した。 風雷波 風神剣と雷神剣の相反する力をぶつけ合わせ、スパークさせた合体技。作中では刃が鬼丸の肩に乗った状態で鬼丸と剣を打ち合わせる形で放っている。 星を砕く魔王剣に対して「銀河を貫く威力がある」というが、金棒博士によると生身の使い手では身体が耐えられず砕け散ってしまう恐れがある。同じ理屈で作られた「風雷バズーカ」も急造品とは言え、一発しか撃てなかった。 風神剣 風神の力が宿っている魔剣。雷神剣に相対する。雷神剣同様、反りの無い大刀に近い形状の刀身と独特な形の鍔に玉を嵌める穴がある。 鬼丸家に代々伝わっていたものであり、祖父にこの剣を与えられた鬼丸は刀身に透かし彫りされていた秘伝に従って修業したが、力を欲したあまりに刃と異なり風神を抑え付けられず逆に同化してしまい、鬼の力に飲み込まれて鬼になってしまう。 玉の力を解放すると雷神剣同様、斬撃状に風の力を飛ばすことが出来る他、刀を振るだけで切っ先から風が舞い起こる。また刀身を風が覆い直接触れずとも相手を切り裂く。 四天王編で「玉ありかみなり斬り」の威力に耐えかね刀身が折れるも、金棒博士の技術により強化再生した。この際、金棒博士から普通の刀身とは異なる特殊な金属で作られている旨が報告された。 再生後、鬼丸によるクモ男への懲罰(八つ当たり)の際に偶然竜巻を発生させ、後に軌道上の人工衛星まで届きうる射程と地球の地表を抉る威力を持つ「竜巻斬り」を完成させる(これで出現した竜巻に対して雷神剣単体では作中では対抗しうる手段がなかった)。 なお、力の源はあくまで“風神の玉”にあり、“雷神の玉”に入れ換えると雷神剣と同じ力も使える。そのため、(魔王剣という魔剣を当て込んでいた)鬼丸より雷神剣を失った刃に譲られ、かぐや編以後は刃が所有。ピラミッド編で背中に雷神剣、腰に風神剣の二刀流で「十文字斬り」を編み出した。 その後の動向は上記同様。 龍神剣 雷神剣もしくは風神剣が龍神の玉の力により変化したもの。玉の力を引き出していない時は元の剣の形状に戻る。 刀身は諸刃に変化し玉を嵌める部分には龍の頭部を模した装飾が付く(原作では「火」の力を使った後に用いられる排気用の管もある)。元々は空を飛ぶ浮遊鬼丸城に辿り着くために空を飛べたらという理由で探し始めた。 下記の7つの伝説の玉を手に入れた後、富士山でそれらと引き換えに試練の洞窟に入り、龍神の玉を入手する。当以外の6つの玉各々を数段上に強化された力に加え、飛行やバリアなどの能力を持つ。かぐや封印後は先代の龍神の下に戻った。 7つの伝説の玉および力水…水神の玉。水を操り海を割って渡れるほどの力を持つが、近くに水が無いと玉を嵌めた剣から少量の水が出る程度。琵琶湖で発見。 金…金長狸の化け玉。変身できる。剣山で発見。 火…赤龍の玉。使い手を炎で包み火球を打ち出す。阿蘇山で発見。 大…大仏の玉。大仏を動かす他、剣にはめると使い手ごと巨大化する。ただし長時間の使用はできず、使い続けていると玉が黒くなっていき巨大化の効力が失われて行く。時間経過で元に戻るが中途半端な状態だと体の一部分のみが巨大化する。奈良で発見。 闇…大きな夢を持つ者を吸い込み、その夢を吸い尽くしてしまう(吸い出された夢は『脱出以外』の願いを叶えるために玉の内部に溜められ、玉の内部で願い事がある時に使われる)。脱出するには出口の番人を倒しそこから進んだ先にある階段(「光」と書かれた場所があり、そこから階段が出現する)を上がらなければならない。新潟で発見。 氷…吹雪を放ち敵を凍らせる。北海道で発見。 当…他の6つの玉と龍神の玉の在処を知っている、しゃべる玉(刃達は最後に入手したので、意味がある情報は龍神の玉に関してのみだった)。東北で発見。声 - 千葉繁 龍…龍神剣に変化する際、浮き出る[当]に替わる7つめの力。発動中は飛行でき、剣からの波動を推進力として高速の飛行ができるほか、バリアを張る能力がある。使用できる各種能力は使い手の体力に依存し、体力が尽きると玉の「龍」の文字が消え能力も使えなくなる。通常、玉の「龍」の文字は淡い緑に黒字だが真の力開放時は白字で浮き出る(アニメ版)。 なお、先代龍神は剣を使わずに龍神の玉を使いこなしている。刀はごく普通のものらしく、ダークとの戦いで折れてしまった。 7つの力を同時に発動することにより、真の『龍神の玉』の力を開放する。その際、刃(ヤイバ)のまわりに白い龍のオーラが出現。龍神剣から波動を放つと、龍の咆哮のように見える。 覇王剣 雷神剣と風神剣が合体して出来た光の聖剣。 二つの魔剣の本来の姿。最初、刃とさやかは「風雷剣」と呼んでいた。 二つの玉が埋め込まれた形になっており、柄に近いほうが風、鍔に付いているほうが雷になっており、風神剣と雷神剣の力の共鳴を利用した技、「風雷波」「十文字斬り」以上の力を一本で出せる。元の二本の魔剣とは異なり刀身は諸刃。出現当初は刃の感情が昂ると刀身が炎に包まれ、切れ味が増すという描写があった。 地球上のあらゆるエネルギーを吸収して行使する力があり、力の一端として天候操作や剣からオロチの首や「魔王半月剣」すら穿つ波動を発するといったことが可能。その力を発揮すると前者の場合は「風」と「雷」両方の玉の文字が浮き出る。後者の場合は「風」の文字の代わりに「天」の文字が浮き出てくる。 その刀身はそのままでも風雷の両魔剣以上の切れ味を有する。しかしスサノオ曰く、刀身本来の役割は覇王剣の強大な力を封印するための鞘でしかなく、覇王剣本来の力とは『地球から集めたエネルギーを、使い手の“闘気”で光の刃に変える』ことであり『それまでに出していた波動は鞘から洩れる淡い光にすぎない』と刃に説いている。 真の力である光の刃の切れ味は鬼丸の「魔王満月剣」をも真っ二つにし、オロチの躰を容易に切り裂く。一方で使い手の鉄刃をもって『剣が斬れ過ぎる!』と評され、壁(作中ではオロチの体表)に引っ掛けての落下防止すらも儘ならない程。 かつてスサノオが「ヤマタノオロチ」を封印するために天照大神から授かったもので、オロチ封印後の平和になった世には力が強大すぎるため、雷神剣と風神剣に分けられていた。二つの剣(とその持ち主)は対立する関係にあったが、オロチと比べれば「ましな部類」に納まるものという事らしい。 決戦後、完全にオロチを封印するために刃の手でオロチが変じた大地(日本列島)に突き立てられ、地中深くに送られた。 魔王剣 月でかぐやによって作られた暗黒の魔剣。刀身は黒色で諸刃だが片側の一部が抉れている左右非対称の形状。光の聖剣である覇王剣とは光と影のような存在であり、悪の力を吸い込み力へと変える。 星すら破壊する力があり、かつて月は地球同様に美しい星だったが魔王剣によって大気や海が全て消し飛んだ結果、死の星と化した。力を行使する際、柄の骸骨のような装飾の口の部分に、使う技に対応して月の満ち欠けのような光が浮かぶ。 三日月、半月、満月と三段階あり、満月までエネルギーを貯めると星一つを死の星に変える程の力を放つことが出来る。また上記の月とは別に刀身を覆う伸縮自在のエネルギーのようなものがあり、それに触れることでも切断が出来る。使い手の技量を悪の力で底上げすることも可能で作中では鬼丸の横一文字の有効な間合いを大幅に伸ばした。 あまりに危険である為、かぐやにより封鎖されていた「宇宙船666エリア」内に封印されていたが、刃打倒に燃えるゲッコーの手により開放される。ゲッコーの敗北以降は鬼丸の手に渡る。 使い手によっては威力も異なり、鬼丸は三日月の力を風神剣の様に斬撃状の波動に変えて飛ばすことでゲッコーの半月剣以上の破壊力を、満月剣で星ごと粉々にするほどに使いこなしていた。 覇王剣のように『使い手の“悪の気”を黒い光の剣に変える』ことができる。作中では鬼丸が限界以上の力を吸収させたことで現れた。 最後は、刃の覇王剣に鬼丸のツノと共に破壊された。 水魔の太刀 水の鬼神レインの持っていた魔剣。 通常、楯となる物質・物体をすり抜けて相手の肉体のみを斬ることが可能。また、水を生み出す力があり強烈な水弾を放つことも出来る。 レイン本人以外の存在でも使用可能であるが、威力は使い手に応じて決定される。レインの死後はさやかが使用したが、バーナー曰く「水鉄砲程度の威力」。 炎魔の太刀 炎の鬼神バーナーが持っていた魔剣。 具体的な能力は不明だが、バーナーが纏わせた炎に包まれた状態では斬った物を金属すら伝わせて炎上させる他、炎を鞭のように操っていた。 封印の剣(作中では封印) オロチが決して目覚めぬように古の神々によって作られ、その身(オロチの躰・後の日本列島)に八カ所に分けて突き立てられた直剣。 封印場所には共に封印塚が設置され、塚内部には封印の要である剣の位置を記した地図があり、本来は神に連なる者のみが手を加えることが出来るとされていた。 オロチの頭に当たる北海道の封印はとりわけ強固であり鬼丸の攻撃すら受け付けない氷で覆われていた。 作中では全て鬼丸により抜かれ、その後踏み折られている。 剣十郎の木刀 刃の母から渡され、織田信長御前試合で刃が使った古びた木刀。柄の部分には父の名前の「剣十郎」と彫られている。 菊一文字 織田信長御前試合で六代目沖田総司が使用。初代沖田総司その人が愛用した名刀である。 物干し竿 佐々木小次郎の愛刀。 小次郎の「伸びろ物干し竿」という呼びかけに応じて刀身が伸びる妖刀。小次郎曰く、その伸びには限度がないらしい。また、折れても有効であり何度でも再生できる。基本的に小次郎の命令でなければ伸びないが、一度だけさやかの頼みを聞いて伸びたことがある。 柄紐は獅子の毛で編まれた物で物干し竿の凶悪な妖気を封じている。柄紐を解くと時空に穴が空きタイムスリップしてしまう。柄紐のほどけ具合で、どの時代へ穴が開いたかがおおよそ分かる。柄紐をほどくと過去へ繋がる穴が開き、結び直すとほどけた分と同じくらいの未来へと繋がる穴が開く。 魔剣クサナギ 最終話(24巻)にて登場した赤い柄と諸刃の直剣状の刀身を持つ魔剣。 刃曰く「沖縄の先っちょ(=日本列島、すなわち「ヤマタノオロチの尻尾」)で見つけた」。 刃の呼びかけに自ら駆けつけ、乗り物の代わりにもなる。光の速度で飛び、宇宙空間も移動ができる。
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