その他の貴族とその関係者
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「英雄伝説 軌跡シリーズの登場人物」の記事における「その他の貴族とその関係者」の解説
エリゼ・シュバルツァー 登場作:「閃I」・「閃II」P・「閃III」・「閃IV」O・『創』P 声:後藤沙緒里 リィンの義妹で、テオ・シュバルツァー(シュバルツァー男爵)の実子。 来歴 「閃I」の12年前(1192年)、リィンが父テオに引き取られるが、彼が養子とは知らぬまま、実の兄と思って懐いて育つ。 「閃I」の8年前(1196年)、リィンと二人で渓流遊びをしていたところ、突然大雪が降り出し、熊のような大型魔獣に遭遇してしまい、「鬼の力」を発現させた兄によって守られる。 「閃I」の3年前(1201年)、リィンが養子だということを知りそのことによって混乱しつつ、聖アストライア女学院に入学したのを機に、離れて暮らす兄によそよそしくなる。女学院では同学年のアルフィンと親友になる。 「閃I」 - リィンを訪ねてトールズ士官学院を訪れ、旧校舎に迷い込んだことで《オル=ガディア》と相対してしまう。リィンらによって救出されるが、リィンが家を出ていくつもりだという話を聞かされる。夏至祭では《帝国解放戦線》のギデオンによってアルフィンともども誘拐されるが、リィンらVII組によって救出される。 「閃II」 - 内戦が始まった帝都でアルフィンとともにトヴァルに保護され、ユミルまで逃げ延び、リィンとも再会を果たす。その際、道を失っていたリィンを叱咤し立ち直らせる。しかし、再会を果たしたのも束の間、ヴィータとアルティナによりアルフィンともどもさらわれ、カイエン公の手に落ちる。その後はアルフィンと引き離され、ユーゲントIII世の侍女の名目で他の皇族たちとともにカレル離宮に軟禁される。内戦の終盤にリィンらVII組によって救出される。 「閃III」 - 聖アストライア女学院の高等部へ進級し、周りから推される形で学生会長に就任。《灰色の騎士》として英雄視されるようになった兄リィンを見守りつつ、セドリックやオリヴァルトを案じているアルフィンを親友として傍で支えようとしている。 「閃IV」 - ティオとともにリーヴスのトールズ士官学院・第II分校に軟禁される。リィンらに救出された後、パンタグリュエルでの会談に参加し、《光まとう翼》ではアルフィンとともにトワのサポートとして艦の導力端末の操作を担当する。 プロフィール 年齢:15歳(「閃I」・「閃II」)→17歳(「閃III」・「閃IV」) 人物 聖アストライア女学院に在学しており、皇女のアルフィンと親交を深めている。女学院に入学した頃から(とリィンは思っているが、実際はリィンが養子だと告げられた時から)リィンによそよそしい態度を取り続けているが、エリゼ自身には自覚がなく言われるまで気づいていなかった。 兄との兄妹仲は良く、それを初めて目の当たりにした際にセリーヌは「胸やけしてくる」と感想を述べている。エリゼ本人はリィンへ兄妹以上の好意を向けているが、まったく気づかれておらず、ある意味でリィンの一番の被害者と言われている。 シュバルツァー男爵家に伝わる騎士剣術の作法の心得があり、レイピアを得物としている。 ゲーム上の性能 武器はレイピア。オーブメントの属性は水と時。 テオ・シュバルツァー 登場作:「閃II」・『創』 声:遠藤守哉(「閃II」)→森川智之(「創」) リィンの養父。帝国辺境の地ユミルの領主で、男爵位ではあるが、ドライケルス大帝に連なる名門の血筋である。妻のルシア(声 - 大越多佳子)と一緒にユミルで生活している。 来歴 5歳の頃(1164年頃)、雪崩で家族を失ったギリアス・オズボーンがシュバルツァー男爵家に引き取られ、8歳年上の彼と兄弟同然に育つ。 1192年4月、事情を何も明かさぬオズボーンからの頼みを聞き入れ、吹雪の日に当時5歳のリィンを保護し、養子として育て始める。出自の不明な男子を養子にしたことで一部の貴族から蔑んだ噂を囁かれるようになり、それを疎んじて社交界にほとんど顔を出さなくなる。 「閃III」の12年前、帝都にて鷹狩りと狩りの作法をルーファスに指南する。この際、帝国宰相としてのオズボーンからの依頼で、ルーファスを彼に引き合わせる。 「閃I」 - ゲーム本編には登場しない。幕間には登場しており、ユミルを訪れたVII組の面々を迎え、彼らが里をあとにする際、リィンにユン・カーファイから託された《八葉一刀流》の中伝目録を渡す。 「閃II」 - 帝都を脱出してきたエリゼ、アルフィン、トヴァルを匿っていたが、リィンを保護した翌日、ユミルが猟兵団《北の猟兵》の分隊に襲撃された際にアルフィンらを守って銃撃され、意識不明の重傷を負う。後に意識を取り戻し、最後の作戦を前にリィンがユミルを訪れた際は事件が終わったら出自について教えることを約束するが、結果的にその前にリィンが自らの出自を知ってしまったため、この約束は果たされずに終わる。 「閃III」 - 登場はしない。エリゼを通してリィンに手紙を送り、自分とオズボーンが兄弟のように育ったこと、彼からリィンを保護するよう頼まれたことなどを伝えるとともに、ユンから預かった手紙も送る。 人物 「領主は民に寄り添うべし」を信条としており、貴族らしからぬ質素な暮らしぶりをしている。趣味は狩りで、仕留めた獲物を来客に振る舞うこともある。 シュバルツァー男爵家に伝わる騎士剣術を治めており、(彼の知り合いであるユン老師やアルゼイド子爵には到底及ばないまでも)かなりの手練れ。 実はオズボーンとは彼がシュバルツァー男爵家に引き取られてから、兄弟のように育った仲である。オズボーンの頼みで、彼に起こった事情は何も聞かぬままリィンを保護した。 ヴィクター・S・アルゼイド 登場作:「閃I」・「閃II」・「閃III」・「閃IV」B→S・『創』S 声:安元洋貴 ラウラの父にして、レグラム領を治める領主である子爵。帝国で高名な剣術流派「アルゼイド流」の筆頭伝承者でもあり、《光の剣匠》とあだ名される帝国最強の剣士の一人。 来歴 《帝国遊撃士協会支部連続襲撃事件》(1202年)において事件を解決するため遊撃士らに協力し、この際にカシウスやトヴァルと懇意になる。 「閃I」 - 子爵邸を訪れたリィンらと対面し、自らの力に畏れを抱くリィンと剣を交えて「鬼の力」を引き出させた上で破り、「力は所詮、力」であり在るべきものとして受け入れるよう諭した上で、「(立ち止まるより)畏れとともに足を踏み出すがよい」と助言する。その後、カイエン公の訪問を受けたことで貴族派の動きに危機感を抱き、各地の中立派の貴族たちが貴族派の強引な動きに取り込まれることがないよう、彼らを訪ねる旅に出る。皇族専用の高速巡洋艦「カレイジャス」が就航すると、オリヴァルト皇子の要請により軍属ではないにもかかわらず同艦の艦長に就任する。 「閃I」の最後にリィンが《灰の騎神》ヴァリマールとともにトリスタを離脱した後、クロウが駆る《蒼の騎神》オルディーネに挑もうとしたVII組メンバーの上空にカレイジャスで出現し、囮となってオルディーネを引き付けることでVII組メンバーを逃がすことに成功する。 「閃II」 - VII組をトリスタから逃した後、しばらく消息を絶っていたが、カレイジャスで帝国内を移動しながら機を窺い、リィンたちVII組メンバーが再び集結してリィンとアルフィンを助け出した後はトワを艦長代理に任命し、リィンたちに艦を預けてオリヴァルト皇子たちとともに帝国西部へ旅立ち、皇子の活動に協力する。《煌魔城》が出現すると帝都に駆けつけ、《火焔魔人》としての本性を現しVII組を追い詰めていたマクバーンとの戦闘を引き受け、周りの柱や舞台が破壊されるほどの死闘を演じる。この戦いの決着は着かなかったが、マクバーンの黒き焔によって呼吸器系を損ない、剣筋が鈍るくらいの後遺症を負う。 「閃I」と「閃II」の間(1205年)、トールズ士官学院を1年早く卒業したラウラを正式な「アルゼイド流」の伝承者にするため、修行の旅に出る。ラウラへの奥義伝承が終わると、トールズ士官学院・本校所有となったカレイジャスの艦長に再び就任する。 「閃III」 - 第II分校を訪問した折、アリアンロードとの闘いに勝利したオーレリアからの一騎討ちの申し出に応じて敗れ、武の極みの一端に至った彼女を称える。《黒キ星杯》が顕現すると、オリヴァルト皇子とトヴァルとともにカレイジャスに乗って駆けつけるが、《銅》のゲオルグ(ジョルジュ)による工作によりカレイジャスを爆破され生死不明となる。 この爆発に際して、《銅》のゲオルグが用意した耐衝撃重力結界により奇跡的に生き延びるが、結界に生じた綻びを食い止めた際に左腕を失う。生き延びはしたものの、帝国の呪いにより「帝国最強の剣士」として《七の相克》を盛り上げる存在として選ばれ、強制力に囚われてしまい、リィンたちに敵対することになる。 「閃IV」 - カレイジャスの爆散により死亡したと思われており、国葬も行われる。結社によるパンタグリュエル襲撃時に《地精》の仮面をつけて通信上に現れ、自我はあっても「呪い」の強制力に囚われていることを語り、リィンやラウラの敵として立ちはだかることを宣言する。オルキスタワーでの戦闘で呪いの枷を外すことに成功し、最終決戦では《光まとう翼》に助力し、《塩の杭》攻略に参加する。 プロフィール 年齢:43歳(「閃I」・「閃II」)→45歳(「閃III」・「閃IV」) 人物 帝国貴族にありがちな傲慢さは微塵もなく、自由闊達で民衆たちからも慕われている。独立独歩、人を助ける理念、誇り高さといった部分で遊撃士の在り方には自分の気風に通じるところがあると考えており、叶うことならば遊撃士協会に所属して働きたいと常々語っている。領民がいる立場からそれが叶うことはないが、そうした心情から遊撃士協会には何かと便宜を図る。領民を慈しむ一方、即断即決を信条としており、必要とあらば領地を家令のクラウスに預けて各地を飛び回っている。 ラウラと似通った口調に一本気で生真面目だが、実際はかなりの親バカである。娘を男らしく育てすぎてしまった結果、周囲とは上手くやれていないのではないかと心配し、リィンにラウラのことを尋ねている。「閃I」では(絆ポイントが高い場合)娘がリィンにだけは特別な感情を持っていることを見抜き、「私の目の黒いうちは行きすぎた真似はご法度と思いたまえ」と忠告するがリィンには意味が通じなかった。 アルゼイド家にはかつて《獅子戦役》時の《鉄騎隊》の副長シオン・アルゼイドが使っていたという大剣「宝剣《ガランシャール》」が伝わっており、戦闘ではその剣を片手で振るう。《剣仙》ユン・カーファイと互角の勝負を繰り広げたこともあり、リィンの見立てではユンを超えるかもしれないほどの実力を持つ。人の域を超えた達人の一人だが、ヴィクター本人は“力”と“剣”は己の続きにあるものに過ぎないという考え方をしており、たとえ剣を喪おうとも振るえる得物はあるだろうという、求道者めいた思想を持っている。 『閃』登場人物の中でも「歩く名言製造機」であり、「閃IV」終盤では《幻想機動要塞》に突入するVII組を見送りつつ「──駆け抜けるがいい、若人たちよ。時代を照らす刹那の閃きのように。」と言って『閃の軌跡』のタイトル回収を行っている。 ゲーム上の性能 使用するSクラフトは「絶技・洸凰剣」。光をまとった《ガランシャール》で無慈悲な一閃を見舞う。ラウラのSクラフト「洸刃乱舞」と非常に似通っているが、威力は数段上を行く。 クラウス 登場作:「閃I」・「閃II」 アルゼイド家に仕える家令を務める老執事。アルゼイド流の師範代も務めており、ラウラにとってヴィクターに並ぶもう一人の師である。 礼儀正しく控え目な一方で実力は非常に高く、ウォレスからも一目置かれており、ラウラも幼少から一度も勝てたことがないという。 リィンたちが特別実習でレグラムを訪れた際に門下生たちの手合わせを依頼し、そこでミリアムが使う傀儡の力も見て見たいと、その力量につり合う相手として手合わせを申し出た。戦いはリィンたちの勝利に終わったが片膝を突かせただけであり、まだまだ余力を残していた(ミリアムによれば「全然平気そう」とのこと)。ラウラが言うには手を抜いていたという。 オーレリア・ルグィン 登場作:「閃II」・「閃III」S・「閃IV」B→S・『創』S 声:住友優子(「閃III」・「閃IV」) ラマール州のルグィン伯爵家の当主にして、ラマール領邦軍総司令を務める銀髪の女性。武人然とした凛々しい性格で、その実力は貴族連合最強ともうたわれている。 帝国の二大剣術流派であるアルゼイド流とヴァンダール流の両方を修めており、帝国の武の世界では知らぬものがいないほどの存在。《黄金の羅刹》の異名を持つ。 来歴 1192年、トールズ士官学院に入学すると1年生ながらフェンシング部を掌握し、全部活に宣戦布告し、水泳部なら水泳、チェス部ならチェスで挑んで打ち負かしてフェンシング部入りさせ、最後に馬術部部長だったウォレスと馬上試合で一騎打ちをした。その勝負は決着が着かなかったが、それ以来、ウォレスは同志、好敵手として無二の存在になる。同年、領邦軍の司令として《百日戦役》に出征していた父が戦傷を負ったため、オーレリアは特例により1年で士官学院を卒業し、卒業と同時に指揮官として領邦軍に入った。 「閃II」 - ラマール領邦軍総司令として、貴族連合に味方し、帝国西部で正規軍と戦う。第I部でレグラムに立ち寄り、ウォレスを従えアルゼイド子爵邸を訪問するという形で登場する。内戦にあっては貴族連合の中ではウォレス軍と並んで最精鋭とされ、帝国西部で正規軍に対して優勢を保ち制圧を進める。物語終盤、帝国東部の劣勢と謎の《碧の大樹》の出現を見かねて、全軍の総参謀であるルーファスを問いただすが、第三、第四機甲師団と戦う機会を彼から与えられ、口車に乗っていることは承知しつつもそれに応じる。自身の異名と同じ黄金のシュピーゲルに搭乗して軍を率い、帝都北方で第三機甲師団を率いるゼクスと対峙し、剣の師でもある彼から貴族連合の所業に与する理由を問われ、「史上最強」である《槍の聖女》リアンヌ・サンドロットを超越する武勲を挙げる野望を持っていることを声高らかに打ち明ける。 内戦後(1205年)は本拠地であるジュノー海上要塞に配下のラマール領邦軍とともに籠城し、内戦終結直後に海都オルディスが正規軍に占領されそうになるとそれを妨げる。この時期に、旧知のミルディーヌから連絡を受け、その後の《北方戦役》に至る流れと、帝国政府がいずれしてくるであろう提案についての予見を受けて、次期カイエン公としてバラッド侯ではなくミルディーヌを仰ぐことを決意し、彼女の計画への協力を始める。 その後も海上要塞にて籠城を継続するが、やがて(ミルディーヌの予見通り)ノーザンブリア自治州の混乱収束のため帝国政府が交渉を持ちかけてきたため、要塞を明け渡し、ノーザンブリア侵攻(《北方戦役》)の準備を始める。同年11月にラマール領邦軍とサザーランド領邦軍を主力とする連合軍を指揮し、ノーザンブリア自治州に侵攻し、10日ほどで州都ハリアスクを陥落させ同地を平定する。 戦役後に(ミルディーヌが手を回した結果として)ユーゲントIII世から新設されるトールズ士官学院・第II分校の分校長の職を打診され、それを引き受ける。 「閃III」 - ウォレスに後事を任せて領邦軍を退役し、トールズ士官学院《第II分校》の分校長に就任する。入学式で第II分校を「捨石」と言い切った上で、平時では得難い常在戦場の気風を学べる絶好の場所だと述べ、新入生たちを歓迎する。第II分校の特別演習では同行せず、あえて分校にとどまるようにしていたが、ラマール州での演習と時を同じくして、結社と《北の猟兵》の残党によりかつての居城であるジュノー海上要塞が占拠されると新旧VII組と共闘して攻略にあたり、天守閣の決戦でアリアンロードに勝利する。アリアンロードはオーレリアが目標としていた《槍の聖女》リアンヌ・サンドロットその人であり、彼女に膝を屈しさせたことで彼女から「今の貴女はかつての私よりも強い」と讃えられる。その後、師であるヴィクターとの一騎討ちにも勝利し、武の極みの一端に達する。《黒キ星杯》が顕現し、《巨イナル黄昏》に向けた混乱が始まると第II分校を去り、《ヴァイスラント決起軍》として蜂起し、アッシュを救出しつつ、ヴィータやウォレスたちとともにパンタグリュエルで一時離脱する。 「閃IV」 - ヴァイスラント決起軍総司令として動く傍ら、終始リィンたちVII組に協力する。《黒の工房》ではリィンを救出したVII組の救援に現れ、オズボーンと交戦する。その後、パンタグリュエルにおける会談に出席。《千の陽炎》に将として参戦することになるが、開戦初日は自軍の指揮はウォレスに任せて、リィンらを《幻想起動要塞》に突入させるべく、《塩の杭》のひとつの攻略を受け持つ。 プロフィール 年齢:32歳(「閃III」・「閃IV」) 誕生:6月1日 人物 帝国では剣士としても将(用兵家)としても最強に数えられ、その闘気と用兵の鮮烈さから戦う姿を見る者は彼女に黄金の闘気を幻視し、そのことから《黄金の羅刹》と呼ばれるようになった。得物として、大振りな宝剣《アーケディア》を携える。 何ごとにも熱心で、向上心には底がなく、武術だけでなく音楽や美術にも造詣が深い。第II分校では設備にも私財を投じ、寮に浴場を併設する、本校で廃止された部活動を推進する、芸術科目全般を担当するなど、風流人の一面を見せている。 《特務支援課》のエリィ・マクダエルとは縁戚関係にあたる。 ウォレス・バルディアス 登場作:「閃II」・「閃III」・「閃IV」・『創』 声:近藤孝行(「閃III」・「閃IV」) サザーラント州領邦軍司令を務める褐色肌で長身の男性。男爵。 帝国の武の世界では知らぬものはいないほどの存在の一人で、《黒旋風(こくせんぷう)》の異名を持つ若き豪傑。 来歴 トールズ士官学院の2年次に馬術部部長だったが、全部活に挑んでいたオーレリアと馬上試合で一騎打ちすることになり、決着は着かなかったが、それ以来、同志として無二の存在となる。 「閃II」 - サザーラント領邦軍司令として、貴族連合に味方し、帝国西部で正規軍と戦う。第I部でレグラムに立ち寄り、オーレリアに付き従いアルゼイド家を訪問する。帝国東部の状況を見かねて、自分の部隊を東部に回すようルーファスに主張するが、オーレリアの言とルーファスからの帝都防衛の命令を受け入れ、帝都東方で第四機甲師団と激突する。自身は十字槍を持ったヘクトルに搭乗する。 「閃III」 - 前年の《北方戦役》後、領邦軍を退役したオーレリアの跡を継ぎ、領邦軍の精鋭を集めた《統合地方軍》の総司令となり、本拠地のジュノー海上要塞で指揮を執る。バラッド侯の自己保身的な采配によって指揮系統を乱され、結果として結社と《北の猟兵》の残党による列車砲強奪と海上要塞襲撃を許してしまい、自身は列車砲を停止するべくランディやVIII組、アガット、トヴァルらと共同戦線を張り、新旧VII組と突如参戦したオーレリアに海上要塞解放を委ねる。マクバーンと交戦することになるが辛くも退け、アルゼイド子爵の時とは異なり、マクバーンの黒い焔による後遺症も負わずに済む。《黒キ星杯》が出現し帝都が混乱し始めると、《ヴァイスラント決起軍》として帝都に侵入し、オーレリアと合流してアッシュを救出した後、ヴィータやオーレリアたちとともにパンタグリュエルで帝都を離脱した。 「閃IV」 - ヴァイスラント決起軍の指揮官として《千の陽炎》作戦に参加しつつ、オーレリアと同じくVII組にも協力する。開戦が迫るなか、迷いを抱くガイウスと野試合と馬上試合を行って、ガイウスの迷いを断つ機会を与える。 人物 かつて《獅子戦役》でドライケルス帝とともに挙兵したノルドの民の末裔であり、ガイウスと同様、ノルドの十字槍を得物とする。 ノルドの槍術を基に帝国で発展した《バルディアス流槍術》という槍術流派の伝承者で、帝国の武の世界では知らぬものがいないほどの存在。 その実力は常人離れしており、オーレリアから好敵手とみなされているほか、《火焔魔人》となったマクバーンと互角に近い戦いをして退け、《聖痕》の力を使ったガイウスとも互角以上に戦うほどの実力を有する。 ガイウスとはノルドの末裔同士であることに加えて、バルクホルンを共通の師とする兄弟弟子の関係にあたる。 バルディアス流槍術 《獅子戦役》後に帝国に移った バルディアス家が、その後の250年間でノルドの槍術に帝国の槍術を組み込んで磨き上げた槍術。《鉄騎隊》の槍術、シュライデン流、ヴァンダール流の影響を受けている。 帝国の槍術を取り入れて洗練されていった流派だが、一方で、ウォレス自身はガイウスが扱う純粋なノルドの槍術を羨ましいとも語っている。 ウィリアム・レイクロード(レイクロードIII世) 登場作:「碧」・「閃II」 《釣皇倶楽部》代表であり、《釣皇(ちょうおう)》を自称するプロ釣り師。本名はウィリアム・レイクロードだが、本編中では基本的に「レイクロードIII世」と呼ばれている。 「碧」で釣傑四天王とともにクロスベル自治州に進出し、不動産会社を篭絡する形で《釣公師団》クロスベル市の支部の建物を乗っ取り、《釣皇倶楽部》支部を開設する。《釣公師団》とロイド・バニングスに対して、支部を掛けた《爆釣勝負》を持ち掛け、自身と釣傑四天王の5名との釣り勝負を提案する。 言動は尊大だが、根はとても優しく、釣りの普及に熱心な好人物で、クロスベル進出時に受付としてスカウトしたセイラームには釣り道具の提供や、個人指導を行っている。釣り場としてのクロスベルのことは、海がないことは残念に思いつつ、魚種の豊富さを楽しんでいる。 釣皇倶楽部(ちょうおうくらぶ) 全員がプロの釣り師であり、ただ遊んでいるわけではなく、釣具のテスト、水質や生態の分布調査などを行っており、その釣果はレイクロード社の製品にフィードバックされている。 レイクロードIII世はトールズ士官学院時代に学院の部活動としての《釣皇倶楽部》を立ち上げ、「閃I」時点でも存在している。 釣傑四天王(ちょうけつしてんのう) 四天王最強の《銀鯱》トリトン、《竜宮》カグヤ、《水狂》ナルセス、《海刃》シャークマンの4名で、いずれも「碧」に登場しているほか、水狂ナルセスのみ「閃II」にも登場している。 レイクロードII世 登場作:「閃III」・「閃IV」 ゼムリア大陸の釣具シェアで不動のNo.1メーカーであるレイクロード社の社長で、製品全ての設計をしている。男爵。 ウィリアム(レイクロードIII世)とケネスの父親。貴族然とした人物で、ケネスには全く似ていない。 息子のレイクロードIII世からは「偉大なる至高の釣師」、「究極の趣味人」と讃えられている。以前は《釣皇倶楽部》の代表をしており、《釣皇倶楽部》に所属していた頃のハーバード・フィッシャーに《太公望》の称号を与えている。 ジョン・レイクロード(レイクロードI世) 登場作:「閃IV」 レイクロード社の創業者にして会長で、《釣神》と呼ばれる人物。レイクロードII世の父、ウィリアムとケネスの祖父で、当主の座はすでに息子に譲っている。 「閃IV」でグランレイクロードを釣り上げた場合、リィンに自分と同じ《釣神》の称号を贈る。 アナベル 登場作:『閃』 帝国各地を釣りをしながら旅して回っている貴族の女性。子爵家出身。20歳(「閃III」・「閃IV」) 来歴 「閃I」 - 実家が決めた婚約を嫌って家出しており、執事が探し回っている。当初は豊富なミラに物を言わせた豪華な旅を続けていたが、序盤で財布をなくしてしまう。財布はリィンたちに届けられたものの旅費がなくなったことで考えが一変し、後半で釣りの魅力にハマってからは釣った魚を調理しようとするなど急速にサバイバル能力が高くなり、終盤の学院祭では物々交換で買い物をしている。その後、婚約相手が釣具メーカーで名高いレイクロード家の長男だと知ってからは、婚約に前向きとなる。 「閃II」 - ユミルでリィンに釣具と釣り手帳を渡した後、釣りに興じつつ滞在を続ける。ケネスと出会い気の合う釣り仲間となり、トリスタ解放後、ケネスとレイクロードIII世の釣り対決を経て婚約を破談としたのをきっかけにケネスへ淡い想いを抱く。 「閃III」 - この年から《釣皇倶楽部》に加入し、プロ釣り師として活動している。各地を旅して回りながら釣りに興じ、帝都の夏至祭では釣皇倶楽部の一員として釣公師団との釣り対決に参加する。 「閃IV」 - 《巨イナル黄昏》下だが、帝国各地で釣りを続けている。 セオドア・イーグレット 登場作:「閃III」・「閃IV」 声:山口崇浩 ミュゼの母方の祖父。先代カイエン公の相談役を務め、公爵の懐刀と言われた人物だが、クロワールに疎まれ、隠居同然となる。ミュゼと同様に食えない性格をしている。 早くに両親を亡くしたミュゼを妻のシュザンヌとメイドのセツナとともに育ててきた。先代のルグィン伯とも懇意にしていたため、オーレリアのことも彼女が子供の頃から知っている。 《黄昏》発動後はミュゼの指示により別荘に避難していたが、衛士隊の暴走による飛行船ハイジャック事件にハイアームズ侯とともに巻き込まれ、セツナとセレスタンとVII組によって救出される。 ホーエン・アルトハイム 登場作:「閃III」・「閃IV」 サザーラント州の名家、アルトハイム伯爵家の当主。メアリー教官の父親。帝国では芸術家のパトロナージュとして知られ、「アレイスター」としてのブルブランとは古くからの知己である。
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