JR JRの概要

JR

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 18:48 UTC 版)

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JRグループ共通ロゴ(JRマーク)

1987年(昭和62年)4月1日に、国鉄から地域または分野別に事業を継承した12(その後、合併等によって数は変化している)の法人で構成されている。

国鉄の英文字略称が「JNRJapanese National Railways)」であったことから、「国有」を表すNを除いて「JR」とした、と説明されることもあるが、実際には「NR」(Nは日本=Nihon、Nipponの頭文字)などの案も検討されていた[1][注釈 1]

JRグループ

各事業者・法人の総称としてはJRグループとも呼ばれるが、このグループは概ね以下の3種に分類される独自の資本体制に依拠した法人の総称で(次項「#民営化から現在までの状況」も参照)、なおかつ資本体制に関わらず経営はそれぞれ独立しており、グループを代表して各社を統括する持株会社および統括会社は存在しない[注釈 2]が、上場完全民営化までは鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT、分割民営化当初は、日本国有鉄道清算事業団)が株式の保有を行っている。類似事例として、持株会社設立解禁後に日本道路公団(JH)より民営化されて発足した高速道路会社主要3社を含むNEXCOグループ各社間でも同じくグループ全体を統括する会社は存在していない。

発足当初は会社相互間の株式持ち合い関係も存在しなかったが、後に純粋民間会社となった4社の間では僅か(保有割合は1%未満)ながら持ち合いが行われている[2]

  • 純粋民間会社(上場会社。下記の特殊会社からの移行) - JR東日本・JR東海・JR西日本・JR九州
  • 現時点では独立行政法人のJRTTが全株式を保有する特殊会社 - JR北海道・JR四国・JR貨物
  • 各旅客会社・JR貨物による共同出資法人 - JRシステム・JR総研

このような分散的なグループ体制に起因して、営業施策や経営戦略等において各社の独自性が極めて強いのが特徴であるが、一方で旧国鉄から引き継いだ鉄道ネットワークの一体性にも利用客への利便性という観点からある程度配慮されている。2社以上のJR営業エリアにまたがる列車の相互乗り入れ、運賃・乗車券制度の事実上の共通化、観光振興(国鉄時代から続くデスティネーションキャンペーン)、震災のような大規模災害時の復旧要員派遣[3]といった様々な分野で、広域的な連携・協調・協力体制も構築している。

JRグループには、6つの旅客事業会社と1つの貨物事業会社、鉄道の研究機関(公益財団法人)やコンピュータシステムを担当する会社があり、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(JR会社法)を設立根拠とする会社と、対象外の会社が混在している。そのうち旅客事業を担当する会社は、それぞれJRバスJRホテルグループに属する会社のほか、駅ビルや飲食店などを運営する各種子会社・関連会社を傘下に収めている[注釈 3]。またJR貨物に関しても、臨海鉄道会社や物流会社などを傘下に収めている。

JR系の社員の健康保険組合は、概ね「JRグループ健康保険組合」の加入となる。

JRの駅などに掲示されるデスティネーションキャンペーン青春18きっぷのポスター、そして交通新聞社発行の『JR時刻表』には、「JR-GROUP」のロゴが使用されている。ただし、この場合のJRグループは旅客鉄道各社を意味し、貨物・総研・システムは含まれない。ただし、2017年12月に実施された国鉄民営化30周年記念ツアーの企画には、寝台特急「カシオペア」を牽引する機関車を提供する形でJR貨物も参加している[4][5]

JR東日本・東海・西日本・九州が、鉄道ノウハウ(とりわけ高速鉄道)の国際進出を目的に一般社団法人国際高速鉄道協会(IHRA)を2014年(平成26年)4月1日に東京都港区に設立した。こちらは出資したJR大手4社の他、JR総研、さらにJR方式の高速鉄道を採用した台湾高速鉄道なども会員としている(のちにJR北海道も加盟し、四国を除くすべての旅客会社が参加している)。

JRグループ各社傘下の吹奏楽団が加盟する「JRグループ音楽連盟」は、JR北海道音楽クラブ(休部中)、JR東日本吹奏楽連盟(JR東日本東北吹奏楽団・JR東日本東京吹奏楽団)、JR東海音楽クラブ、JR西日本バンド連盟、JR四国吹奏楽部、JR九州吹奏楽団が会員。2016年11月から定期演奏会を開始した。各楽団は国鉄時代からの各管理局ごとの吹奏楽団が前身。

事業領域 法人名 種別 通称 コーポレートカラー 本社 主な事業区域
旅客鉄道 北海道旅客鉄道 株式会社 JR北海道 萌黄 北海道札幌市 北海道青森県北部
東日本旅客鉄道 JR東日本 東京都渋谷区 東北関東甲信越静岡県東部
東海旅客鉄道 JR東海 愛知県名古屋市 東京都から京都府を経由し大阪府までを結ぶ東海道新幹線リニア中央新幹線、および東海[注釈 4]長野県南部・山梨県南部・神奈川県西部
西日本旅客鉄道 JR西日本 大阪府大阪市 北信越[注釈 5]関西中国福岡県[注釈 6]
四国旅客鉄道 JR四国 水色 香川県高松市 四国
九州旅客鉄道 JR九州 福岡県福岡市 九州
貨物鉄道 日本貨物鉄道 JR貨物 コンテナブルー[注釈 7] 東京都渋谷区 日本全域
研究機関 鉄道総合技術研究所 公益財団法人 鉄道総研
JR総研
薄紫 東京都国分寺市
情報処理 鉄道情報システム 株式会社 JRシステム エンジ 東京都渋谷区

かつてJRグループだった企業

事業領域 法人名 種別 コーポレートカラー 本社 通称 主な事業区域 備考
鉄道電話 鉄道通信
→ 日本テレコム
株式会社 グレー[注釈 8] 東京都港区 JR通信 日本全域 2001年、JRグループとの資本関係解消。
2015年にソフトバンクモバイル(現:ソフトバンク、元は日本テレコム子会社のジェイフォン)に吸収合併された、ソフトバンクテレコムの前身(→ソフトバンクテレコム#歴史)。

民営化から現在までの状況

JRグループ旅客各社 本社・支社

 北海道  東日本  東海
 西日本  四国  九州

JR貨物JR総研JRシステムは割愛)

JRグループ各社は、日本国有鉄道改革法昭和61年12月4日法律第88号)(第6条第2項(旅客会社)、第8条第2項(貨物会社))の規定により、1987年4月1日に発足した。運営等については、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(JR会社法)に定められた。「JR」という呼称は、同年2月20日に決められたものである。

JR発足当初は、国鉄から移行した日本国有鉄道清算事業団が全株式を保有する特殊会社であった。なお、同事業団解散に伴い1998年10月22日以降日本鉄道建設公団(JRCC)国鉄清算事業本部、2003年10月1日以降独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)が株式を継承した。

2001年6月27日にJR会社法が改正され、本州の旅客3社(JR東日本、JR東海、JR西日本)が同法の対象から外され、純粋民間会社(非特殊会社)化が実現した。それに伴い、一部経営に関する部分の認可制から解放され、いわゆる「普通の会社」になったが、その一方で、国鉄改革趣旨に則った事業運営が行われるよう「本州3社が配慮すべき指針」の公表、事業経営への指導及び助言、勧告及び命令を国土交通大臣が行うことができる旨が、改正附則に明記された。

その後、本州3社の株式については順次民間への売却が行われ、2002年6月にはJR東日本、2004年3月にはJR西日本、2006年4月にはJR東海の全株式の売却が完了し、上場している本州3社は名実ともに「完全民営化」が実現した。

一方、いわゆる三島(さんとう)会社と呼ばれる本州以外の旅客3社(JR北海道、JR四国、JR九州)およびJR貨物は独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)が全株式を保有する特殊会社であり、また、もともと採算の厳しい路線が多く、経営努力だけでは限界があることが当初より想定されていたため、固定資産税の減免および三島会社に関しては経営安定基金の運用(主にJRTTへの高金利による貸付であり、実質的な補助金)により損失補填しているが、バブル崩壊以後は低金利状態の基金運用が続いている等経営環境は厳しい状況にあった。

2015年6月10日にJR会社法が改正され、2016年4月1日よりJR九州が同法の適用から除外された。これにより同社は法令上は特殊会社から民間会社に移行した。同社の株式は2016年10月25日に東京証券取引所に上場[6]、JRTTが保有していた同社の株式は全て売却された。これにより、同社は経営が厳しいと見られていた三島会社からは初めて「完全民営化」を果たすこととなった[7]

なお同社の経営安定基金の取り扱いについては、借入金の返済や新幹線設備使用料の一括前払いなどに充てられ、国庫に返納せずに全て取り崩された[8]固定資産税の軽減措置は改正JR会社法の施行から3年後の2019年度に廃止される予定である。

なお2016年時点で、その他3社(北海道、四国、貨物)については依然として厳しい経営状況が続いており、上場や民間への株式売却の目途は立っていない。


注釈

  1. ^ 一方で、JR東日本傘下にあった日本レストランエンタプライズ(現:JR東日本クロスステーション)の略称は「NRE(Nippon Restaurant Enterprise)」となっていた。
  2. ^ 日本で持株会社の設立が可能となったのは発足から10年後の1997年である。
  3. ^ 一例を挙げると羽田空港輸送を担う東京モノレールもJR東日本グループの一員である。
  4. ^ 岐阜県愛知県三重県東部・静岡県西部が該当。
  5. ^ 北陸富山県石川県福井県新潟県西部)と長野県北西部が該当。
  6. ^ 山陽新幹線小倉駅博多駅および博多南線博多南駅が該当。
  7. ^ 国鉄時代の名称から青22号ともいう。
  8. ^ 当初は「JR」の灰色のロゴを使用していた。日本テレコム→ソフトバンクの商標登録第3126644号だったが、2016年3月29日で権利が消滅した。
  9. ^ 会社登記上の文字は、いずれも「鉄」である。
  10. ^ 発足当初はJR四国も他のJR各社同様に金偏に矢の「鉃」を使用していた。
  11. ^ なお、発足当初は「○○線」「○○鉄道」「○○会社線」の呼称も存在した。
  12. ^ ただしJR FREIGHTのロゴやJRFマークは近年撤去が進んでいる。

出典

  1. ^ 「時刻表」はこうしてつくられるP.125 交通新聞社新書 ISBN 978-4-330-37713-1、2013年
  2. ^ “JR東・東海、トヨタ株 125億円分取得 交通問題の協業視野”. 日刊工業新聞. (2016年6月28日). https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00433637 
  3. ^ インフラ復旧 危機対応の物語(5)東日本旅客鉄道〔JR東日本〕過去の震災活かした鉄道員の一体感WEDGE REPORT(2011年5月20日)
  4. ^ JR発足30周年記念「JR7社共同企画 スペシャルツアー」の発売についてJR貨物プレスリリース(2017年10月17日)
  5. ^ “JRグループ、JR発足30周年記念「JR7社共同企画 スペシャルツアー」を発売”. 日本経済新聞. (2017-10-17日). オリジナルの2019年3月11日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190311104819/https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP460509_X11C17A0000000/ 2019年3月11日閲覧。 
  6. ^ “九州旅客鉄道株式会社株式の売出しの実施について” (PDF) (プレスリリース), 鉄道・運輸機構, (2016年9月15日), http://www.jrtt.go.jp/08-2Press/pdf/H28/pressh280915.pdf 2016年9月15日閲覧。 
  7. ^ “JR九州が完全民営化へ 「三島会社」で初、改正法成立”. 産経新聞. (2015年6月3日). オリジナルの2015年6月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150603061648/http://www.sankei.com/west/news/150603/wst1506030043-n1.html 2015年6月3日閲覧。 
  8. ^ “JR九州の17年3月期、経常利益535億円 最高益で上場へ”. 日本経済新聞. (2016年5月27日). オリジナルの2016年5月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160520061648/http://www.nikkei.com/article/DGXLASJC20H3O_Q6A520C1000000/ 2016年5月20日閲覧。 
  9. ^ 朝日新聞(夕刊). (1987年1月21日) 
  10. ^ 参考リンク
  11. ^ a b c d e f g h i j k l m 87 JRグループ CIデザイン” (日本語). 株式会社日本デザインセンター. 2011年6月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年5月6日閲覧。
  12. ^ 登録第4323175号 - 特許庁 商標出願・登録情報検索
  13. ^ 『国鉄清算事業団史 〜11年半のあゆみ〜』日本国有鉄道清算事業団、1998年10月21日、33頁。


「JR」の続きの解説一覧

ビル・オライリー

(JR から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 17:46 UTC 版)

ビル・オライリーBill O'Reilly、本名:William James "Bill" O'Reilly, Jr1949年9月10日 - )は、FOXニュースニュース番組、『ジ・オライリー・ファクター』(東部時間 夜8 - 9時、再放送夜11時 - 12時、再放送朝5時 - 6時)の司会者である。ニューヨーク州ニューヨーク市生まれのアイルランド系。ボストン大学大学院修士、ハーバード大学院修士。ABCおよびCBSのニュース記者を経て、1989年 - 95年はアメリカ初のワイドショー番組のインサイド・エディションのキャスターに就任し一気に知名度を上げた。1996年Fox News Network入社。ニューヨーク・タイムズベストセラー著書多数。


  1. ^ ビル・オライリーはFOXニュースを去る』 2017年4月20日 Onebox News
  2. ^ ビル・オライリーはFOXニュースを去る』 2017年4月20日 Onebox News
  3. ^ ジェシカの法律(英語)
  4. ^ PDF[リンク切れ]
  5. ^ Unresolved Problem: Political Smear Sites(英語)
  6. ^ O'Reilly piriorte dto chaet anintricate web leadong to "Vile propaganda outtit"(英語)
  7. ^ Nick Doob, Chris Hegedus, 2006, "God Spoke"
  8. ^ Ingrassia, Michelle (2000年12月6日). “HE'S LIVING THE LIFE OF O'REILLY: The TV pundit looks at his success an d sees the Levittown factor”. New York Daily News. p. 40 (英語)
  9. ^ O'Reilly Hit with sex harass suit(英語)
  10. ^ O'Reilly:Female Aide tn $60M Extirt big(英語)
  11. ^ O'Reilly, Accuser Air Their Cases(英語)
  12. ^ Bill O'Reilly, Producer Settle Harassment Suit(英語)
  13. ^ 2019年2月5日放送、NHKBS「アナザーストーリーズ」
  14. ^ USA TODAY 2016年4月14日


「ビル・オライリー」の続きの解説一覧

デイブ・フィンレー

(JR から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 02:43 UTC 版)

デイブ・フィンレーDave Finlay、本名:David Edward Finlay, Jr.1958年1月31日 - )は、北アイルランドプロレスラーベルファスト出身。


  1. ^ a b 『THE WRESTLER BEST 1000』P217(1996年、日本スポーツ出版社
  2. ^ WWE Yearly Results 1989”. The History of WWE. 2010年4月21日閲覧。
  3. ^ a b British Heavyweight Title History”. Wrestling-Titles.com. 2010年4月21日閲覧。
  4. ^ CWA World Middleweight Title History”. Wrestling-Titles.com. 2010年4月21日閲覧。
  5. ^ WCW Monday Nitro 1996”. The History of WWE. 2010年4月21日閲覧。
  6. ^ WCW World Television Title History”. Wrestling-Titles.com. 2010年4月21日閲覧。
  7. ^ WCW The Great American Bash 1998”. pWw - Everything Wrestling. 2010年4月21日閲覧。
  8. ^ March 21, 2004 - WWE Live Event in Glasgow, SCOTLAND”. Online World of Wrestling. 2010年4月21日閲覧。
  9. ^ WWE producer/wrestler Finlay reportedly released by WWE”. PW Torch. 2011年3月29日閲覧。


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