おさ〔をさ〕【訳=語/通=事】
やく‐ご【訳語】
訳語
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訳語には2つの意味があり、これを「おさ」と読む場合は古代日本における通訳のこと。これは通事とも表記された。 「ヲサ」という音はおそらく古代朝鮮語。これを「やくご」と読む場合は、翻訳された語という意味で、翻訳前の言葉に対する翻訳後の言葉のこと。現代では後者の意味で使うことが多いが、当項目では前者について解説する。
- ^ 宝亀年間の請学生であった伊与部家守は漢語(中国語)に堪能であったが、その学を受け継いだ息子の善道真貞は大学博士にまで昇ったものの、語学が全く駄目で四声も理解できなかったと酷評されている(『日本紀略』延暦19年10月庚辰条・『続日本後紀』承和12年2月丁酉条)。
- ^ ただし、唐に日本語の訳語がいた可能性もある。五代から北宋にかけての人物である陶穀が記した『清異録』によれば、唐の建中年間(日本の宝亀年間)の日本使(遣唐使)の1人であった真人興能(布施清直と推定されている)の書の見事さに訳者が彼の書を譲って貰った故事を載せている。前後のやりとりからこの訳者が唐側の訳語であった可能性が高い(榎本、2008年、P162)。
- 1 訳語とは
- 2 訳語の概要
訳語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 04:25 UTC 版)
日本語の「美学」は、中江兆民がフランスのウジェーヌ・ヴェロン(フランス語版)の著作(1878年)を訳して『維氏美学』(上 1883年11月、下 1884年3月)と邦題を付けたことによる。日本の高等教育機関における美学教育の嚆矢は東京美術学校および東京大学におけるフェノロサのヘーゲル美学を中心とした講義、森林太郎(森鷗外)による東京大学におけるE. V. ハルトマン美学ら当時の同時代ドイツ美学についての講演、およびラファエル・フォン・ケーベル(ケーベル先生の呼称で知られる)による東京大学での美学講義である。また京都においては京都工芸学校においてデザイン教育を中心とする西洋美学および美術史の教育がなされた。なお東京大学は独立の一講座として大塚保治を教授に任命、美学講座を開いた世界で最初(1899年)の大学である。
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訳語
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「イランの地方行政区画」の記事における「訳語」の解説
日本語での訳語はコンセンサスがなくやや混乱しているが、概ね3つのパターンに分けられる。本事典においては、もっとも多く用いられていると思われる(日本イラン協会編訳『イラン・イスラーム共和国憲法』で用いられる)日本語(1)の訳語を用いる。 ペルシア語オスターンシャフレスターンバフシュシャフルデヘスターンデフ日本語(1) 州 郡 地区 市 行政村(区) 村 日本語(2) 州 市 郡 シャフル 地区 村 日本語(3) 州 県 郡 市 行政村(区) 村
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「緊急事態ストレスマネジメント」の記事における「訳語」の解説
日本ストレス学会による『ストレス科学事典』では「緊急事態ストレスマネジメント」と訳されている。他、邦訳書はその書籍名で「緊急事態ストレス管理」と訳している。
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訳語(総主教代理・総主教代行)
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「エクザルフ」の記事における「訳語(総主教代理・総主教代行)」の解説
総主教が病気療養中等で職務遂行が不能もしくは困難になっている場合や、総主教の永眠した直後に総主教座が空位である場合等に、一時的に総主教の職務を代行する者も総主教代理と呼ばれる事があるが、こちらには総主教代行(そうしゅきょうだいこう)との訳語も存在し、本項で詳述する総主教代理とは職務内容は大幅に異なる上に、日本語以外の言語での呼称も全く異なる。 エクザルフ - 明治時代の日本正教会の文献における表記。「総主教代理」と表記されることもある。ギリシア語: ἔξαρχος(現代ギリシャ語:エグザルホス、古典ギリシャ語再建音:エクサルコス) ロシア語: Экзарх(エクザルフ) ブルガリア語・ウクライナ語: Екзарх 英語: exarch 総主教代行 - 総主教代理と訳される場合もあるロシア語: Патриарший местоблюститель 英語: Locum tenens - 英語におけるこの表記は単に「代行」の意を表し、用いられる場は正教会に限定されない(例:医療における"locum doctor")。正教会での語義としては総主教の代行に限定されず、府主教・大主教の代行等にも用いられる。 「総主教代行」も参照
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「海軍本部 (イギリス)」の記事における「訳語」の解説
Admiralty と呼ばれる部局は15世紀初頭にアドミラル (Admiral)の事務室として創設された。そして、複雑な変遷を経て海軍の軍政と軍令を統括する官庁となった後も「アドミラルティ」の呼称は使われ続けてきた。そのため、閣僚を長とする行政機関であった時代については他国の相当する官庁と同様に「海軍省」と訳される例も多く見られる。しかし、このような歴史的経緯から、省と呼べるような組織でなかった時代も包括する表現として「海軍本部」が使われている。また、「海軍本部」という訳語も適訳ではないとして、カタカナで「アドミラルティ」と表記されている場合もある。
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『新共同訳聖書』では天使と訳している。日本ハリストス正教会では天使、神使、神の使い。
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「大日本帝国憲法第54条」の記事における「訳語」の解説
国務大臣及び政府委員は、いつでも各議院に出席し、及び発言することができる。
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教派ごとのクリスチャン・ネームの訳語正教会 - 聖名(せいな) カトリック教会 - 洗礼名、霊名(れいめい) 聖公会 - 教名(きょうめい) プロテスタント諸教派では特に洗礼名を付けないところが多い。なぜならば、正教会やカトリック教会などにおいては聖人を崇敬しているが、プロテスタント諸教派においては聖人崇敬を行わないことによる。 主の十字架クリスチャン・センターは牧師に限って洗礼名が付けられている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 21:43 UTC 版)
玄奘訳では有情(うじょう、梵: sattva)と表記する。「梵に薩埵(さった)という。ここに有情という。情識あがゆえに」(唯識述記)といわれ、情(心の働き)を持つもの、という意味で、非精神的存在である非情(ひじょう)(無情(むじょう)ともいう)に対して、一切の生きとし生けるものを含む。多くのものが共に生存しているという意味でバフジャナ(梵: bahujana)ともいわれ、これは衆人とも訳される。 衆生・有情のほか、含識、含霊、含生、含情、群生、群萌、群類などの訳語がある。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 05:18 UTC 版)
Rector(俗ラテン語・ゲルマン語系の言語) キリスト教においては修道院長、学術機関においては校長(学長)、総長にあたる。 Chancellor 学術機関において総長と訳される。ドイツ・オーストリアでは首相の意味もある(イギリス・日本におけるPrime Ministerと同義)。 Chief 大審院長(Chief of Justice of Daishin-in)で使用されるが、Chief は長官にもあたる。 General 日本では検事総長(Prosecutor General)、アメリカ合衆国では司法長官(Attorney General)などに使用される。軍隊の階級においては「将」の意味となり、元帥(Marchal)とは異なる。 President 会計検査院長(President of Board of Audit)、病院の院長、会社の社長などに使用される。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 00:43 UTC 版)
ユーザビリティに類する日本語は、以下に挙げるような用語が、多数にわたって存在している。 使い勝手 使い勝手とは、使いやすさの程度を表す言葉であり、一般には「使い勝手がいい、悪い」という形で使われている。その意味合いはかなり広く、取り扱いが容易であること、操作が分かりやすいこと、便利な機能がついていること、などを意味している。その意味で、後述の大きなユーザビリティ(英語:big usability)やニールセンのユースフルネス(英語:usefulness)に近い概念であり、したがって、またISO9241-11の定義におよそ対応すると言ってよい。ただし、ユーザの利用状況や達成目標に適合している、というニュアンスまでは表現しえていないため、現在はユーザビリティというカタカナ語が一般的に使われている。 使いやすさ 使いやすさ (英語:ease of operation) とは、一般的には取り扱いが容易であることを意味している。前述のように使い勝手は使いやすさの程度をあらわす言葉であるが、使い勝手に比較すると使いやすさはその対象範囲が操作部位に限定される傾向がある。また時代的には、マンマシンインタフェースが研究対象とされていた時期によく使われていた。この意味で、操作性 (英語:operability) とも近い概念である。 利用性 利用性は利用のしやすさをあらわす言葉であり、「usability」の訳語として利用することも可能ではあるが、特定の達成目標に依存した面があり、またあまり一般的ではない。 使用性 使用性はISO9241-11をJIS規格にする際に「usability」の訳語として用いられた。その意味ではユーザビリティと等価であるともいえるが、必ずしも一般的な用語ではないため、特別な技術的文脈でしか使われていない。 可用性 可用性はユーザビリティに近い概念であるが、厳密にいうと「availability」の訳語であり、システムの壊れにくさを表すものである。 利用品質 利用品質は「quality in use」または「quality of use」の訳であり、英語においても「usability」とほぼ等価な意味合いで用いられている。ただ、この用語が使われるのは、品質 (quality) という観点で議論を行う文脈である場合が多く、品質保証や品質管理などに近い分野で使われることが多い。 ユーザーテスト ユーザテストは、製品テスト、設計テスト、ユーザビリティテスト、設計検証など多くの名前で知られている。実際のシナリオで実際のユーザーとデザインをテストする非常に重要なプロセスであり、ユーザーの懸念やユーザビリティの問題を深く理解すれば、その問題を解決することができるとされる。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 21:17 UTC 版)
「グローバリゼーション」の記事における「訳語」の解説
国立国語研究所は「外来語」言い換え提案において、「地球全体の規模に拡大することを意味する「地球規模化」と言い換えるのが、分かりやすい。地球全体が一つになることに着眼して、「地球一体化」と言い換えることもできる。中国語で用いられている「全球化」も、端的で分かりやすい場合がある。」としている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/20 03:33 UTC 版)
前述の通り、社会思想社版とホビージャパン版では訳語が異なっている。主な固有名詞の違いをここにあげる。 原語分類社会思想社版(松坂健 訳)ホビージャパン版(デジタル・メディア・ラボ訳)Hachiman 地名 八幡 蜂漫 Konichi 地名 今市 紺壱 Hasekawa Kihei 人名 長谷川喜平 馳皮奇兵 Ikiru 人名 イキル 鋳切 Dai-Katana Singing Death アイテム 鍔鳴りの太刀 鳴神の太刀 Onikaru 地名 鬼軽 御仁駆 Tsietsin 人名 貞信(公) 津江鎮(公) 社会思想社版のいくつかの固有名詞は同社から発行された「タイタン(安田均訳)」でも使用され、2010年代に発行された「アドバンスト・ファイティング・ファンタジー第2版ルールブック」や「タイタン」でも使用されている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 03:45 UTC 版)
正教会では藉身(せきしん)と訳される。これは「身を藉りる(かりる)」と読み下すことができ、キリストが身をとったことをより能動的に表している。「籍身」の用字は誤り。 カトリック教会ではかつて託身および托身(いずれの読みも「たくしん」)という訳語も用いられたが、2010年現在ではほとんど使われず、「受肉」が一般的となっている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 09:43 UTC 版)
英語の contradiction や ドイツ語の Kontradiktionを「矛盾」と訳すのは、明治時代の井上哲次郎等著『哲学字彙』に由来する。ただし、「矛盾」という語彙はそれ以前から日本語にあった。翻訳語としての「矛盾」は中国語に逆輸入された。なお、英語の contradiction には反論・反駁という意味もある。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 09:16 UTC 版)
『学術用語集医学編』における用語対応は、vegetarianismが菜食主義、vegetarianが菜食主義者で以下に同じである。『スタンダード医学英和辞典第2版』『研究社 医学英和辞典 第2版』『栄養・食糧学用語辞典 第2版』『英和・和英 栄養・食糧学用語集』。 『栄養・生化学辞典 普及版』もほぼ同様である(対訳中にveganを含み、説明中でveganを分けている)。『日本医学会医学用語辞典英和 第3版』ではvegetarianを菜食主義者としている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 03:01 UTC 版)
ギリシア語原典ではアンゲロス(の変化形)となっている箇所は、『新共同訳聖書』等では「天使」と訳されているが、1954年版の日本聖書協会翻訳 のようにこれを「御使い」と訳しているものもある。 日本正教会ではアンゲロス等の訳語として「天使」、「神使」、「神の使い」が用いられる。 ただし、旧約聖書に登場する「神の使い」の中には、神として書かれているものもあり、それゆえ天使ではなく受肉前のイエス・キリストを表すものと考えられるものもある。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 09:46 UTC 版)
日本語では「憎悪表現」の他、「差別的憎悪表現」、「憎悪宣伝」、「差別的表現」、「差別表現」、「差別言論」、「差別扇動」、「差別扇動表現(差別煽動表現)」などと訳される。
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「精神障害の診断と統計マニュアル」の記事における「訳語」の解説
1950年、精神衛生法において「精神障害」の概念が提起され、「精神障害」の語は行政や医療関係者の間で法律用語として定着した。 1988年、DSM-III-R日本語版は「Mental Disorder」を「精神障害」と訳している。 1993年、精神保健法(旧精神衛生法)における「精神障害者」の定義が「精神病者(中毒性精神病者を含む。)、精神薄弱者及び精神病質者」から「精神分裂病、中毒性精神病、精神薄弱、精神病質その他の精神疾患を有する者」に変更され、「精神疾患」の語も使用されるようになった。 1995年、DSM-IV日本語版(1996年出版)の翻訳者の一人である大野裕は、ICD-10関連書籍の書評で「気になった点を挙げてみたい。まず第1は、mental disorder の訳語である。この用語に的確な訳語を見つけるのはなかなか難しい。本書では、精神障害という用語が当てられているが、評者はむしろ精神疾患の方がよいのではないかと考えている。mental disorder を精神障害と呼んでしまうと、精神障害の概念が拡散してしまう危険性があるからである」と述べている。 1996年、DSM-IV日本語版は「Mental Disorder(精神障害)」を「精神疾患」に訳し変えた。 2003年、文部科学省は医学用語の標準化に向けて『学術用語集医学編』を日本医学会との共編で出版した。同書は「Mental Disorder」「Mental Disease」「Psychosis」を順に「精神障害」「精神疾患」「精神病」と訳している。また、「Mental Illness」という用語はない。 2007年、日本医学会は医学用語の標準化に向けて『日本医学会医学用語辞典英和第3版』を出版した。同書は「Mental Disorder」「Diagnostic And Statistical Manual of Mental Disorder」を「精神障害」「精神障害の診断と統計の手引き」と訳している。また、「Mental Disease」「Mental Illness」を共に「精神疾患」と訳している。日本医学会分科会の日本精神神経学会も作成に参加している。 2008年、日本精神神経学会は精神科学術用語を収載した『精神神経学用語集改訂6版』を出版した。同書は「Mental Disorder」「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders」を「精神障害」「精神障害の診断と統計の手引き」と訳している。また、「Mental Disease」「Mental Illness」「精神疾患」という学術用語はない。日本神経学会の『神経学用語集改訂第3版』も同じである。 2013年、元関西学院大学教授で精神科医の野田正彰は、DSM-IV日本語版で「Mental Disorder(精神障害)」が「精神疾患」に訳し変えられた結果、疾患(disease)と混同され、診断が確立したかのような誤解が蔓延していったと指摘している。また、意図的な誤訳と評している。他書でも同様の説明をしている。 2013年、東京都立松沢病院の針間博彦は日本精神神経学会学会誌で、「障害」のスティグマ化は「disorder」「disability」を共に「障害」と訳したことが一因とも考えられると述べている。DSM-IV日本語版はスティグマ化した「障害」を避けて「Mental Disorder(精神障害)」を「精神疾患」に訳し変えたのかもしれないが、「疾患(disease)」であるかのような誤解を与えかねないと指摘している。「disorder」「disability」「disease」の混同を防ぐため、訳語の変更を提案している。 2014年、DSM-5日本語版は「訳者の序」で、最大の課題は用語統一だが、DSM-IVの翻訳作業と違って日本精神神経学会の支援を得られたと説明している。日本精神神経学会が編集した「DSM-5 病名・用語翻訳ガイドライン(初版)」や『精神神経学用語集改訂6版』に準拠しており、その他の新用語は監訳者の責任で訳している。ただし、書名の『精神疾患の診断・統計マニュアル』『精神障害の診断と統計の手引き』のように、準拠していない用語もある。
※この「訳語」の解説は、「精神障害の診断と統計マニュアル」の解説の一部です。
「訳語」を含む「精神障害の診断と統計マニュアル」の記事については、「精神障害の診断と統計マニュアル」の概要を参照ください。
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「国民社会主義ドイツ労働者党」の記事における「訳語」の解説
「ナチズム#呼称」および「国家社会主義」も参照 邦訳は、「Nationalsozialismus」の「National」の解釈の違いにより「国民社会主義ドイツ労働者党」のほか、「国家社会主義」、「国粋社会主義」なども使用される。日本の高校歴史教科書では「国民- 」とするのが主流となっている。同様に、同党が掲げた主義思想も「国民- 」、「民族- 」などの訳語が使用されている。 略称の日本語訳は、「ナチス」の他、戦前・戦中は「国粋社会党」「国民社会党」なども使用された。 また「Arbeiterpartei」の部分について「労働者党」ではなく「労働党」と訳す例もある。 教育史学者の小峰総一郎によると、「„nationalsozialistisch“の訳語として『民族社会主義の』『国家社会主義の』も誤りではないが、近年では『国民社会主義党(ナチ党)の』『ナチズムの』『ナチスの』のように、ヒトラーの『ナチ党』(=『国民社会主義ドイツ労働者党』 Nationalsozialistische Deutsche Arbeiter Partei
※この「訳語」の解説は、「国民社会主義ドイツ労働者党」の解説の一部です。
「訳語」を含む「国民社会主義ドイツ労働者党」の記事については、「国民社会主義ドイツ労働者党」の概要を参照ください。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 07:54 UTC 版)
Deutscher Bund はアメリカ合衆国のような連邦国家ではなく、国家の緩やかな連合体(国家連合)であるため、「ドイツ連邦」という訳語は問題があるとする考えもある。連邦国家でないものを「ドイツ連邦」と称するのは本来的にミスリーディングであり、「ドイツ同盟」と訳すほうが望ましいとする。また、訳語に用いられるほかの例としては、「ドイツ連合」や「ドイツ国家連合」などがある。
※この「訳語」の解説は、「ドイツ連邦」の解説の一部です。
「訳語」を含む「ドイツ連邦」の記事については、「ドイツ連邦」の概要を参照ください。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 04:56 UTC 版)
「菜食主義#訳語」も参照 完全菜食主義者・絶対菜食主義者などの訳語はヴィーガニズムの定義に正確に合致しておらず、ヴィーガンという言葉に対する認識の違いが生じている。 『研究社 医学英和辞典第2版』では、veganの訳語を「完全菜食主義者(の) 超純粋派ベジタリアンの」としている。『栄養・生化学辞典 普及版』では「菜食主義者」の項に、「卵、乳は摂取する vegetarian と、それも拒否する完全菜食主義の vegan がある」と記載している。『英和・和英 栄養・食糧学用語集』では、vegan/veganismの訳語は「菜食主義/菜食主義者 【徹底した】」である。『医学書院医学大辞典第2版』では、新保愼一郎によって書かれた「菜食主義者」の項目に、「南アジアの厳格な殺生戒の仏教徒のように動物性食品を全く口にしない菜食主義者(ビーガン)〔ママ〕」とある。 『メイヨー・クリニック健康医学大事典』では「厳格な菜食主義者(絶対菜食主義者)〔ママ〕」とある。『家政学用語辞典』では、「厳格な完全菜食主義〔ママ〕」とある。 『医と食』の菜食主義者の類型を説明した論文では「ビーガン(ヴィーガン・vegan)〔ママ〕」という小項目に「ビーガンは、ストリクト・ベジタリアン、ピュア・ベジタリアン、トータル・ベジタリアンなどとも呼ばれます。『絶対菜食主義者』、『完全菜食主義者』という訳語をみることもあります〔ママ〕」と記載されている(『医と食』は、国立健康栄養研究所・理事長の渡邊昌が管理栄養士向け雑誌として創刊)『Vegetarian research』に掲載された菜食主義者の類型を示す論文では、「vegan(ビーガン:純菜食、完全菜食)〔ママ〕」と記載され、しかるべき用語はビーガン協会など「ビーガン」で記載されている。 腸内細菌の研究を行っている理化学研究所の辨野義己らは、論文名で「完全菜食主義者〔ママ〕」とし「野菜ジュースのみを長期間摂取している菜食主義者」の研究報告を行っている。食事療法家で医師の甲田光雄は、論文名に「完全菜食療法」という用語を入れている。 なお、ヴィーガニズムは食事に限らないので、ヴィーガン達の多くは「菜食主義」という言葉の代わりに「脱搾取主義」や「脱搾取主義者」を使っている。
※この「訳語」の解説は、「ヴィーガニズム」の解説の一部です。
「訳語」を含む「ヴィーガニズム」の記事については、「ヴィーガニズム」の概要を参照ください。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/24 17:44 UTC 版)
日本語では宗務院とも訳されたり、単に「シノド」と片仮名で転写されて呼ばれたりする例も散見される。 但し「シノド」「聖シノド」は普通名詞であって、本項で扱う聖務会院のみを意味する用語では無い事に注意が必要である。「シノド」が何を意味しているかは、文脈に左右される。
※この「訳語」の解説は、「聖務会院」の解説の一部です。
「訳語」を含む「聖務会院」の記事については、「聖務会院」の概要を参照ください。
「訳語」の例文・使い方・用例・文例
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