シグマ【Σ/σ/ς/sigma】
スペクトル幅(Spectral Width, σ, Δλ)
Σ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/23 04:09 UTC 版)
ギリシア文字 | |||
---|---|---|---|
Αα | アルファ | Νν | ニュー |
Ββ | ベータ | Ξξ | クサイ |
Γγ | ガンマ | Οο | オミクロン |
Δδ | デルタ | Ππ | パイ |
Εε | エプシロン | Ρρ | ロー |
Ζζ | ゼータ | Σσς | シグマ |
Ηη | イータ | Ττ | タウ |
Θθ | シータ | Υυ | ウプシロン |
Ιι | イオタ | Φφ | ファイ |
Κκ | カッパ | Χχ | カイ |
Λλ | ラムダ | Ψψ | プサイ |
Μμ | ミュー | Ωω | オメガ |
使われなくなった文字 | |||
() | ディガンマ | サン | |
ヘータ | ショー | ||
ギリシアの数字 | |||
スティグマ | () | サンピ | |
() | コッパ |
Σ, σ, ς (シグマ、希: σίγμα / σῖγμα, 英: sigma、スィグマ)は、ギリシア文字の第18番目の文字。数価[1]は200。現代ギリシア語では、語末形の "ς" を 6を表す "ϛ" (スティグマ)の代用として用いる。ラテンアルファベットの "S"、キリル文字の "С" は、この文字に由来する。
歴史
シグマの字形とギリシア・アルファベット上の位置は、フェニキア文字の "𐤔"(シン、)に由来する。
語源
「シグマ」という名前は、ある仮説によると[2]、フェニキア文字の「サメク」から来ている。別の説[3]によると、この字の本来の名前は「サン」(現在は別の、今は使われなくなった字を指す名前になっている)であっただろうとし、「シグマ」は、ギリシャ人が新たにつけた名前で「シーという音」を意味するという。動詞 σίζω (シッゾー、*sig-yō、「シーという音を出す」の意)の名詞化に由来する。
エッシュの大文字
シグマの大文字は、現代においては「エッシュ」の大文字(小文字は ʃ )として、ラテン文字に再導入されている。
三日月形のシグマ
ヘレニズム時代(紀元前4-3世紀)の手書きのギリシャ語では、碑文体の "Σ" は簡易化して "C" に似た形になった[4]。同じ字形は、紀元前4世紀以降の硬貨にも見える[5]。この字形が、古代末期から中世にかけての国際的標準になった。このシグマは三日月に似ているので、現在は「三日月形のシグマ (lunate sigma)」と呼ばれる(大文字 Ϲ、小文字 ϲ)。
現在でも、ギリシャではこの形が装飾目的に広く使われる。特に宗教的・教会においてよく使われ、また古典ギリシャ語のテキストの現代における活字版にも用いられる。キリル文字の "С" (/s/) や、コプト文字の "Ⲥ" (シマ) も三日月形のシグマに由来する。
三日月形のシグマに点を付した字(Ͼ、σίγμα περιεστιγμένον シグマ・ペリエスティグメノン)は、サモトラケのアリスタルコスによって校正記号として使われ、この記号を付した行が正しくない場所にあることを示した。同様に、左右逆のシグマ(Ͻ、ἀντίσιγμα アンティシグマ)も正しくない場所にある行を示すことがあった。アンティシグマに点をつけた字(Ͽ、ἀντίσιγμα περιεστιγμένον アンティシグマ・ペリエスティグメノン)は、その後ろにある行を並べ直す必要があるか、または優先度の明らかでない異読があることを示すことがあった。
ギリシア語での用法
小文字は、"σ" である。ただし、単語の終わりでは "ς" を用いる。"ς" をファイナルシグマ(希: τελικό σίγμα 英: word-final sigma)と呼ぶ。
音価は /s/、後ろに有声子音(μ, ν)が続く場合は /z/。
記号としての用法
大文字の Σ には、下記の用法がある。
- 数学では、数列などの総和を以下のように表す(総和を英語で Summation といい、 ∑ は英字の S に対応する)。
- Microsoft Excel などの表計算ソフトでは、合計を計算する関数を示すアイコンの表記に Σ を使用している。
- 物理学では、座標系 (system) を表す記号として用いる。
- 素粒子物理学では、アイソスピンが 1、ストレンジネスが −1 のハイペロン (uus, uds, dds) を表す。
小文字の σ には、下記の用法がある。
- 統計学では、標準偏差を σ で表す。そのとき、σ2 は分散を表す。
- 数学では、
- 物理学では、シュテファン=ボルツマン定数を表す。
- パウリ行列 (数学、物理学)
- σ結合 (化学)
- 材料工学の式では、応力 (stress) を表す。
- 電気工学の式では、電気伝導度を表す。
- 音韻論では、音節を表す。
- 対称操作のひとつである鏡映操作を表現する記号。具体的な使用例は分子対称性を参照。
小文字の ς には、下記の用法がある。
符号位置
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Σ | U+03A3 | 1-6-18 | Σ Σ Σ | σ | U+03C3 | 1-6-50 | σ σ σ | |
Ϲ | U+03F9 | - | Ϲ Ϲ | ϲ | U+03F2 | - | ϲ ϲ | 三日月形のシグマ |
Ͻ | U+03FD | - | Ͻ Ͻ | ͻ | U+037B | - | ͻ ͻ | アンティシグマ |
Ͼ | U+03FE | - | Ͼ Ͼ | ͼ | U+037C | - | ͼ ͼ | シグマ・ペリエスティグメノン |
Ͽ | U+03FF | - | Ͽ Ͽ | ͽ | U+037D | - | ͽ ͽ | アンティシグマ・ペリエスティグメノン |
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
ς | U+03C2 | 1-6-57 | ς ς ς | GREEK SMALL LETTER FINAL SIGMA |
∑ | U+2211 | - | ∑ ∑ ∑ | (数学記号) |
脚注
- ^ 文字に当てはめられた数値のこと。ギリシアの数字を参照。
- ^ Jeffery, Lilian H. (1961). The local scripts of archaic Greece. Oxford: Clarendon. pp. 25–27
- ^ Woodard, Roger D. (2006). "Alphabet". In Wilson, Nigel Guy (ed.). Encyclopedia of ancient Greece. London: Routldedge. p. 38.
- ^ Edward M. Thompson (1912). Introduction to Greek and Latin paleography, Oxford: Clarendon. p. 108, 144.
- ^ Edward C. D. Hopkins, Numismatica Font Projects.
Σ(
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 03:24 UTC 版)
「Casio Basic」の記事における「Σ(」の解説
Σ計算を行う。
※この「Σ(」の解説は、「Casio Basic」の解説の一部です。
「Σ(」を含む「Casio Basic」の記事については、「Casio Basic」の概要を参照ください。
Σ(シグマ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 02:10 UTC 版)
「The Epic of Zektbach」の記事における「Σ(シグマ)」の解説
オリビエ岩礁にある海底神殿の最深部で超越者を待つ者。美しい女神のような姿だが、実態はルフィナ種の様々な記憶と意識がネットワーク化した思念体である。古代戦争でルフィナ種が絶滅しそうになった時、残った者達が意識と能力を共有化しデータベースとなりヒュミナ種にその能力を転写し、超越者の系譜を作り上げた。
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Σ(シグマ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/28 23:31 UTC 版)
ルクス・ペインを装着することで発動する特殊能力。SIGNUM-ANIMA(シグヌム - アニマ)の略であり、ギリシャ数字のΣ(シグマ)と音が似ているため「シグマ」と呼ばれる。他者の思念に干渉する特殊能力を持ち、その種類は装着者によって異なる。 イレース アツキが持つ特殊能力。相手の思念を引き出し削り取る。主にサイレントの発見に使用するが、サイレントの駆除にも使用できる。しかし、イレイズとは異なり病巣部のみの除去しかできず、心ごと駆除はできないため、オリジナルを駆除しない限り再感染する可能性が残る。 ガウェインで捉えることができる思念はエーテル・ワーム・タームの3種類である。エーテルは思考する生き物が持つ思念、ワームはサイレントの影響により出現する線形の小さなエーテル体、タームは主人公が他者から引き出して削り取ったワームが言葉や映像に変化したものである。 イレイズ リュウ・イーが持つ特殊能力。サイレントに感染した心ごと喰らう事で駆除する。サイレントを察知する能力は低いが、対サイレント戦での効果は絶大である。ただし、サイレントと共に感染者の心まで喰らうという性質から、感染者の精神崩壊を招き、その後の社会復帰も難しくなる。そのため、サイレントの対処方法についてアツキとリュウ・イーはたびたび意見を衝突させている。 サイコビューイング ナツキが持つ特殊能力。千里眼の一種であり、空間を越えて遠距離かつ広範囲の思念・感情を察知できることができる。ただし、能力者への負担が大きく多用はできない。
※この「Σ(シグマ)」の解説は、「ルクス・ペイン」の解説の一部です。
「Σ(シグマ)」を含む「ルクス・ペイン」の記事については、「ルクス・ペイン」の概要を参照ください。
Σ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 01:55 UTC 版)
通産省主導の国策プロジェクトとして開発されたOS。開発当初はBSD系だったが後にSystem V (Release2) 系に路線変更。プロジェクト的には失敗に終わったとされ、また、その後も少なからず他の国策プロジェクトに悪影響を与えたとされる。
※この「Σ」の解説は、「UNIX」の解説の一部です。
「Σ」を含む「UNIX」の記事については、「UNIX」の概要を参照ください。
ς(と同じ種類の言葉
- >> 「ς(」を含む用語の索引
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