パウリ行列
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パウリ行列(パウリぎょうれつ、英: Pauli matrices)、パウリのスピン行列(パウリのスピンぎょうれつ、英: Pauli spin matrices)とは、下に挙げる3つの複素2次正方行列の組のことである[1][2]。σ(シグマ)で表記されることが多い。量子力学のスピン角運動量や、部分偏極状態の記述方法に関連が深い。1927年に物理学者ヴォルフガング・パウリによって、スピン角運動量の記述のために導入された[3]。
- ^ a b c d 猪木、河合(1994)、第7章
- ^ a b c d J.J Sakurai and Jim Napolitano(2010), chapter 3
- ^ Pauli, W. (1927). “Zur Quantenmechanik des magnetischen Elektrons”. Zeitschrift für Physik 43 (9): 601-623. doi:10.1007/BF01397326. ISSN 0044-3328.
- ^ 内積はヒルベルト=シュミット内積とする。
- ^ a b 平井、山下 (2003)、第4章
- ^ 佐藤 (1992)、第5章
- ^ 佐藤 (1992)、第8章
- ^ 平井、山下 (2003)、第5章
- ^ 相対論での慣習に従い、添え字は 0, 1, 2, 3 をとるものとする。
パウリ行列
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「ディラック・スピノル」の記事における「パウリ行列」の解説
パウリ行列は以下のものである。 σ 1 = [ 0 1 1 0 ] σ 2 = [ 0 − i i 0 ] σ 3 = [ 1 0 0 − 1 ] {\displaystyle \sigma _{1}={\begin{bmatrix}0&1\\1&0\end{bmatrix}}\quad \quad \sigma _{2}={\begin{bmatrix}0&-i\\i&0\end{bmatrix}}\quad \quad \sigma _{3}={\begin{bmatrix}1&0\\0&-1\end{bmatrix}}} 粒子のエネルギー及び静止質量を初めに分けているので、上記を用いて運動量の項について次のように計算できる。 σ ⋅ p = σ 1 p 1 + σ 2 p 2 + σ 3 p 3 = [ p 3 p 1 − i p 2 p 1 + i p 2 − p 3 ] {\displaystyle \mathbf {\sigma } \cdot \mathbf {p} =\sigma _{1}p_{1}+\sigma _{2}p_{2}+\sigma _{3}p_{3}={\begin{bmatrix}p_{3}&p_{1}-ip_{2}\\p_{1}+ip_{2}&-p_{3}\\\end{bmatrix}}}
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