カーナビゲーション‐システム【car navigation system】
カーナビ
【英】Automotive navigation system, car navigation
カーナビとは、主に自動車に搭載され、経路案内を行い運転を支援するシステムのことである。
カーナビは、主にGPS、地図情報、自動車の進行状況などを参照して、現在位置や目的地までの距離などを案内する。液晶パネルで地図を表示すると共に、交差点などの要所では音声で読み上げる機能を備えている場合が多い。一般的なカーナビでは、進行方向を矢印を示すターンバイターンと呼ばれる表示方式が多く採用されている。
最近では、車内オーディオとの一体型、モバイルでのカーナビ機能の実現、持ち運びが可能な「PND」と呼ばれる小型カーナビなど、様々なタイプのカーナビが登場している。
カーナビゲーションシステム
電子地図を利用して自車位置を表示する機能と、目的地への誘導機能と、目的地への誘導機能をあわせもつ装置。ナビ、カーナビと略して呼ばれることが多い。1981年にホンダがジャイロ方式による自立航法システムを実用化したのが始まりで、その後、飛躍的に進歩。現在はジャイロ方式とGPS方式を組み合わせて自車位置をかなり正確に算出できるハイブリット方式が主流となったほか、VICSによる渋滞情報が整うとともに、地図ディスクもCD-ROMから大容量のデータ記録能力をもつDVD-ROMへと移りつつあり、インターナビゲーションに代表される通信機能の導入、各種情報データの拡大、検索速度の向上、操作性の充実などとあわせて実用性を大幅に高めている。
参照 ジャイロ方式、DVDナビゲーション、GPSナビゲーションシステム、VICSカーナビゲーション
(カーナビゲーション システム から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 21:37 UTC 版)
カーナビゲーション(英語: Automotive navigation system)とは、電子的に自動車(やオートバイや自転車など)の走行時に現在位置や目的地への経路案内(道案内)を行う機能である。そして「カーナビゲーション・システム」と言えば、その機能を搭載した電子機器のことである。それらは略して「カーナビ」と呼ばれることが多く(オートバイ用は「バイク用ナビ」と略され)、さらに短く「ナビ」と略されることもある。[注釈 1]
注釈
- ^ AV一体型カーナビは、日本では転売目的の車上荒らしによる盗難被害が指摘されており、防犯対策が求められている。特に後付けタイプでは、窃取するため取り外す際に一体型であるがゆえに短時間で済むことも増加傾向に拍車をかけていると言われている。
- ^ 特にHDDタイプはHDDの取り外しを販売店で依頼すると更に高額となる
- ^ ポータブル型には、三洋電機の『ゴリラ』やソニーの『nav-u』、クラリオンの『DrivTrax』、ナビタイムジャパンの『CAR NAVITIME』などがある。
- ^ ソニー モバイルの"nav-u"では、スタンドをゲル吸盤で固定する。
- ^ 車載電子機器は高温・低温・振動といった環境下での使用が求められるため、一般に高品質・高信頼性の部品が選ばれるが、車載可能なPNDのすべてがこういった過酷な環境を想定しているかは不明であり、購入と使用に際しては性能や機能とは別に機器の寿命や耐久性まで考慮することが求められる。
- ^ 過去にはスポット通信サービス・DSRCスポットサービス・ITSスポットサービスなどと呼ばれていた。
- ^ 世界で初めて民生用カーナビを販売したのは、日本の本田技研工業である。かつては全世界のカーナビ製品の8-9割は、日本のメーカーが製造していた。そしてその半数も日本国内で販売されており、海外でのカーナビ普及率は低かった。当時、日本は世界一のカーナビ大国であるといわれていた。
- ^ 携帯電話・PHS等の無線接続によって専用サーバに各車が相互接続することでVICSとは別のより詳しい道路情報が得られる「テレマティクス」と呼ばれるサービスを、日本の自動車メーカー数社が提供しはじめた。
- ^ BMWやレクサスの上位機種(レクサス・GS等)には全モデル標準装備され、エアコンやパワーシートの制御画面と一体化している[15]。
出典
- ^ 運転手という職業を選んだ人々の間では「ナビ」という言葉がカーナビゲーションを表す頻度は極端に増えているが、運転手以外の職業の人々にとっては「ナビ」はカーナビゲーションに限っておらず、他の種類のナビゲーションの意味として使うこともあるので要注意である。
- ^ スマートフォン上でのナビゲーション機能アプリによる更なる市場の拡大は、純技術的な意味での障害は予想されないが、日本のカーナビ・メーカーはカーナビゲーション・システムに関する特許を合計1万件ほど保有しており、パイオニア社は特許侵害として携帯ナビ・サービスの提供やPND機器を販売している複数社を相手に提訴した。こういった訴訟において車載でないPNDやスマートフォン上での同等の機能がどのように扱われるかにより非固定型のナビ・システムの展開が変わる可能性が高い、と考えられた時期もあった。
- ^ なお、かつては有料のサービスもあった
- ^ かつてNTTドコモやパイオニアはそれらの欠点を克服すべく、地図情報をストレージに搭載したスマートフォンにあわせ、充電機能やジャイロセンサーを搭載したクレードルや、最新の地図情報、位置情報の共有などができるドコモ ドライブネットというサービスを提供したが、2021年9月に終了した。
- ^ a b c 清水直茂 (2010年1月11日). “スマートフォン・ナビに死角 パイオニア特許訴訟の余波”. 日経エレクトロニクス (日経BP) 2017年12月15日閲覧。
- ^ アップル「CarPlay」を使ってみた--メルセデス・ベンツ搭載版の第一印象
- ^ Android Autoは、アプリでクルマを止めない曲がらせない
- ^ a b c 原克『暮らしのテクノロジー:20世紀ポピュラー・サイエンスの神話』 大修館書店 2007年 ISBN 9784469213102 pp.246-255,270-289.
- ^ 「ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータ」が第8回電気技術顕彰「でんきの礎(いしずえ)」を受賞 - 本田技研工業プレスリリースアーカイブ(2015年03月25日版 / 2015年12月1日閲覧)
- ^ a b c d 地図は自分で差し替え!? カーナビ黎明期に登場したおもしろナビたち - &GP
- ^ 『渋滞回避に新兵器開発 警察庁などの推進協 リアルタイムに交通情報 ハイテク車に表示 実用化は昭和65年』静岡新聞夕刊、9頁、1987年4月10日。
- ^ AMTICS(アドバンスト・モービル・トラフィック・インフォメーション・アンド・コミュニケーション・システム)とは - オートモーティブ・ジョブズ
- ^ 民生品高度化進む転用『読売新聞』2023年(令和5年)1月3日朝刊17面
- ^ コスパ&使い勝手抜群の「楽ナビ」!! 世界初の市販GPSカーナビメーカーは25年でいかに進化させたのか?
- ^ “プロジェクトX 挑戦者たち 壁を崩せ 不屈の闘志 カーナビ 迷宮を走破せよ”. NHK「プロジェクトX」制作班. 2024年3月24日閲覧。
- ^ http://googlejapan.blogspot.jp/2010/09/google_15.html
- ^ iPhoneとカーナビが統合 アップル“CarPlay”発表
- ^ 【ビデオ】グーグルが新車載システム「Android Auto」を発表! 年内に導入へ
- ^ http://lexus.jp/models/gs/comfort/navigation/display.html
- ^ 富士キメラ総研_車載電装デバイス&コンポーネンツ Select 2012(上巻)
- ^ http://response.jp/article/2011/01/12/150268.html
- ^ “沿革 1990 - 1999年”. アイシン・エイ・ダブリュ. 2020年8月12日閲覧。
- ^ ポータブルナビゲーションシステム「ナブ・ユー」に関するお知らせ
- ^ 走行中にテレビ 世界に類を見ない日本の自動車運転習慣
- ^ “パイオニアが自転車市場参入、サイクルナビゲーション販売へ”. (2011年10月25日) 2011年10月25日閲覧。
- ^ “カーナビで2019-05-15NHK、受信料は義務 東京地裁が初判断”. 産経新聞 (2019年5月15日). 2019年5月16日閲覧。
カーナビゲーションシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 07:23 UTC 版)
「グローバル・ポジショニング・システム」の記事における「カーナビゲーションシステム」の解説
カーナビゲーションはGPSの実装において技術的に有利な応用である。自動車は安定した電源が供給でき、GPS用アンテナを良い位置に設置できる。携帯電話と比較して大型の装置が搭載できるため、詳細な地図情報を内蔵できる。 また、速度規制取り締まりやシートベルト着装取り締まり等を頻繁に行っている場所の緯度・経度をデータとして持ち、その近辺で警告を発する機器も存在する(レーダー探知機の項を参照)。
※この「カーナビゲーションシステム」の解説は、「グローバル・ポジショニング・システム」の解説の一部です。
「カーナビゲーションシステム」を含む「グローバル・ポジショニング・システム」の記事については、「グローバル・ポジショニング・システム」の概要を参照ください。
カーナビゲーションシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 23:17 UTC 版)
「レクサス」の記事における「カーナビゲーションシステム」の解説
日本仕様車では、全車種・全グレードにカーナビゲーションが標準装備される。
※この「カーナビゲーションシステム」の解説は、「レクサス」の解説の一部です。
「カーナビゲーションシステム」を含む「レクサス」の記事については、「レクサス」の概要を参照ください。
カーナビゲーションシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 15:47 UTC 版)
「ガラパゴス化」の記事における「カーナビゲーションシステム」の解説
日本は名前のない道路が多く、住所の記述から場所が明確に特定できないだけでなく、道路が狭く入り組んでおり、トンネルも多く高速道路が有料なためカーナビのニーズが高い。これを背景に日本が世界に先駆けてカーナビを商品化した。またこのような高いニーズを背景に日本では高価(数十万円)で高機能なインダッシュ型のカーナビゲーションシステムが圧倒的なシェアを1990年代まで保持しており、どのメーカーも国内市場に合わせてそのような商品開発に終始していた。 一方の欧米は日本と異なり、住所さえ分かれば確実にすべての住居や建物の正確な位置を一瞬で特定できる。よって、普通の道路地図があればほとんどの場合はこと足りる。北米はともかくヨーロッパでは道の入り組んだ古い町並みが存在するため、カーナビの用途は(地図を引く手間が省けるという程度)存在したが、日本の数十万円もする高価なカーナビは一部の高級車のオプションとしてしか普及しなかった。 2000年5月、米国国防総省がGPS上のSA(Selective Availability、精度劣化措置)を停止。これにより、GPS単独での位置精度がそれまでの100メートル程度から10メートル程度へと飛躍的に向上した。これによってヨーロッパ市場では2005年ごろから、ガーミン、TomTomといったメーカーにより、GPSによる場所の特定と道順の指示だけで、トンネルに入ると機能しなくなると言った簡易的な機能を持つ、数万円程度のポータブルナビ(PND)が登場する。本体が小型軽量であり、自動車のダッシュボードへの取りつけ・取り外しが容易にでき、持ち運びがしやすい。さらに、自動車に限らず自転車や歩行時にもナビ装置としての利用が可能である。まずヨーロッパで市場普及が進み、その後北米にも展開した。 結果として、高価で持ち運びのできない高級車のオプションとしての機器の普及に執着したほとんどの日本メーカーは、日本以外の市場においてはオプションとしてインダッシュ型もまったく売れなくなり、世界市場の足がかりを失い、国内市場に封じ込められる状況となった。 さらに日本国内でも低価格PNDの流入や、国内メーカーの参入が相次ぎ、これまでの高級・高機能カーナビの市場を蚕食している。 さらに追い打ちをかけ、携帯電話の市場では2010年代に入り、GPSや慣性航法センサ類を搭載した高機能なスマートフォンの席巻を見るとともに、Google マップ(無料提供)を代表格とする、簡易型カーナビを含めた統合ナビゲーションアプリが普及し、ビッグデータ分析による道路渋滞情報の提供とあわせたルート検索機能が提供されている。 ポータブルナビ(PND)の流入や、スマートフォンによるカーナビの代替による市場蚕食により、従来の高級・高機能カーナビ市場はますますガラパゴス化の度合いを強めており、カーナビ専用機市場の今後の見通しが不透明さを増している。唯一、レンタカー会社では未だにカーナビ搭載車に人気があるため、レンタカーの専用カーナビ搭載率は高い。
※この「カーナビゲーションシステム」の解説は、「ガラパゴス化」の解説の一部です。
「カーナビゲーションシステム」を含む「ガラパゴス化」の記事については、「ガラパゴス化」の概要を参照ください。
カーナビゲーション システムと同じ種類の言葉
- カーナビゲーション システムのページへのリンク