聖櫃とタロット達
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/04 03:37 UTC 版)
「タロットの御主人様。」の記事における「聖櫃とタロット達」の解説
四阿 秋人(あずまや あきと) 主人公。高校生1年生。“東洋のカサンドラ”と呼ばれた天才占現師四季の孫で、日本最大の占現師の一族である四阿家の次期当主である。自身も占現師だが、片目しか能力の発揮できない「落ちこぼれ」で、なかなか占いは当たらず、分家からは不満の声が上がっている。作中でも占現の失敗は多く、周囲の人達の服を斬り裂いてしまうなど、割と問題事態を引き起こす。アメジスティアに「あなたにならキスされても相手は事故と思って忘れられる」などと言われるとおり、顔は良い。性格は温厚だが、どちらかといえば優柔不断、へたれていることが多く、結夏やジブリールには白い目で見られている。自分のせいで仲間たちが傷つけられるのを嫌っており、いざという時には男らしくなることもある。 結夏をはじめとした周囲の個性的な女性陣には振り回されっぱなしであり、いわゆるギャルゲー状態にある。もっとも、香澄や籐子に言い寄られていても本人にはもてているという自覚はなく、むしろ困り果てている。ただし、当然ながらクラス男子の怨嗟を一身に受けており、不幸な目に合うことも多い。また自身の占いが引き起こす「事故」によって、結夏たちからも散々な目に合わされることが少なくない。 2巻で女装した際の見た目はかなりの美女になっていた。 鬼火や空蝉などを特に練習したわけでもないのに完全に発動させたのでジブリールからはかなり驚かれた。当人は“忌神の眼”を開けばだれでも術が使えると当たり前のように思っている。 最終巻で“ジョーカー”に敗れた真冬の頼みで真冬にキスをし、真冬とその『持ち札』たちを自分の『持ち札』とする。さらに、乗り込んだ宮殿の本拠地で“ジョーカー”を倒すことで“皇帝”と“審判”だけでなく、“ジョーカー”に追い詰められていた“世界”たちを自分の『持ち札』とすることで、ついに二十二枚のタロットを全て自分の『持ち札』とする。そしてアメジスティアを助ける為に『常世の間』に乗り込むが、“あの男”の『黒い手』に捕らえられ偽りの夢の世界を見せられて屈服されそうになる。しかし、決して屈することはなくアメジスティアたちによって助け出され、ついに『楽園』の終焉を占現する。そして結夏たちをタロットたちから解放しただけでなく、タロットたちをその過酷な運命から解放する。しかし、アメジスティアまで救い出したことで精神的に深刻なダメージを受け、真冬の見立てでは二度と完璧な“忌神の眼”を発現することが出来なくなってしまった。 最終決戦後は、真冬とのタロット争奪戦に勝利したことで正式に四阿家の当主となる。姿を消したアメジスティアを気遣う優しさは変わらず、無理を行って病院から抜け出し、結夏たちを除く十六人のタロットから解放された少年少女を連れて船に乗り、アメジスティアたちを迎えに南の島に向かった。 古城 結夏(ふるき ゆいか) / 隠者 秋人の幼馴染でクラスメイト。クラス委員長を務めている。普通の女の子の喋り方にボーイッシュな喋り方が少し混じった口調で話す。ラクロス部に所属しており、常にクロスを持ち歩いている。しかし、作中彼女がラクロスをするシーンは未だなく、クロスは、もっぱら秋人や敵対するタロットへの攻撃に利用される。勉強も運動も優秀で、学校では「格好いい女の子」と認識されているが、壊滅的に家事が下手で、操作ミスで電子レンジを破壊したり、食器を一度に大量に割ったりしている。またスタイルの一部に不満があり、この女の子らしさの欠如がコンプレックスとなっている。 古城家は代々四阿家に仕える武門の家柄で、秋人は一応は主筋にあたるのだが、実際には口ゲンカの絶えない(高確率で拳も飛び出す)間柄である。実は子供の頃に秋人の占現に助けてもらったことがあり、以来彼を守ることを誓っている。ただし秋人はこのことを忘れてしまっており、そのこともあって彼への気持ちについては無自覚気味。しかし真冬との戦いでのいきさつを経て、徐々に意識はし始めていた。 名前に季節が含まれるのは四季の意思によるもの。 タロットが散らばった直後に“隠者”に憑依され、結果的に秋人の最初の『持ち札』となる。「タロット名」で呼ばれると怒る。 最終決戦後は、秋人の前から姿を消したアメジスティアを香澄たちと共に追いかけ、南の島で捕まえる。そして香澄たちに、正式な四阿家の当主になった秋人の公私にわたるパートナーになると告げた。 “隠者” 結夏に『憑依』したタロット。属性は『時間』。刻印箇所は首筋。 秋人の最初の持ち札で、タロットがばら撒かれた直後に交占・封印したため、あまり思考人格は描かれなかった。しかし、登場したタロットの思考人格の中では最も秋人に憎しみを抱き、殺意を以て殺害しようとした。 10年前の前回の『楽園の占現』ではアメジスティアの兄が“隠者”のカードだったらしく、また現在の“隠者”である結夏も“偽の隠者”と呼ばれることがある。 第一詩篇は“内なる深淵の小径(プライベート・ダンジヨン)”。『魂の加速』を象徴し、自分や自分が触れているものの個体時を加速、圧倒的スピードを得ることができる。この詩篇が秋人の持つ全ての戦力の中でも結夏を最速としているが、逆に言えば「スピードが速くなるだけ」という欠点にもなっている。 第二詩篇は名称不明だが、途中まで解放しようとした結果“玉響なる(リーデイング)――”という名前であることまでは判明している。一種の過去視の能力らしい。 第四詩篇は“反転する砂の漏刻(クロツクワークオレンジ)”。対象の時間を巻き戻すことで、その物体の固有時間を「破損した時間」よりも前(過去)に戻す事で「破損した時間(未来)」より以前、つまり「そのままの状態の時間(過去)」にし、その物体の未来を改竄する能力。 八久住 香澄(やくすみ かすみ) / 節制 秋人のクラスメイト。顔を前髪で隠した内気な少女で、弟からは呼び捨てにされている。結夏と逆に家事はとても堪能で秋人にとっては唯一心を許せる同居人であり、メンバー中まともな料理を作れるのは彼女だけである。髪をあげるととても可愛らしい容貌をしている。またスタイルはかなりよく、結夏に羨ましがられている。 秋人に恋心を抱いているが、引っ込み思案な性格が災いして友達としか思ってもらえていない。耳年増でオトナな話に案外詳しく、結夏を赤面させることもある。本人は行動もともなわせようとしているが、まったくうまくはいっていない。取り乱すと言動がおかしくなり、薬屋の緑のカエルに抱きついたりしていた。またわずかでもお酒が入ると正気を失い、笑顔で怖いことを言う。趣味・嗜好はかなり変わっている。 最終決戦後は、秋人の前から姿を消したアメジスティアを結夏たちと共に追いかけ、南の島で捕まえる。そして結夏たちに、秋人を思う気持ちでは誰にも負けないと告げた。 “節制” 香澄に『憑依』したタロット。操作系、属性は『侵食』。刻印箇所は右の耳たぶ。 二番目に秋人と『交占』し、実質的に秋人の聖櫃としての初陣の相手となったタロット。水を操る力を持ち、全タロットの中でもかなり強力な攻撃系カード。最強の秋人の『持ち札』。 性格的には闘争心が強く、プライドが高い。相手をよく挑発するが、逆に挑発されると過剰に反応する。負けず嫌いで、何事も自分が一番でないと気が済まない。また、自分の不利には人質を取ろうとするなど、なりふり構わない行動に出ることもあった。最終的に秋人と結夏に敗北、秋人の決意を聞いて彼に封印される。 秋人の決意を聞いてからは、他のタロットたちに違わず彼に協力的な姿勢を見せている。真冬との決戦では秋人の封印を一時的に破り、永遠に負けかけていた香澄に代わり圧倒的な力を以て天敵であるはずの彼女を倒している。この時の発言によると、自分の器としての香澄を結構気に入っているらしい。 第一詩篇は“調和する葡萄酒の檻(ブラツドプール)”。手に触れている水を自由に操ることができるようになる。支配下においている水は相手にぶつけて攻撃したり、相手の攻撃を防御したり、もしくは攻撃を受けた自分や味方を受け止めて衝撃を軽減するなど、多様性に富む。「手に触れている」という条件さえクリアすれば、どれだけ大量の水でも操れるため、物量による圧倒的破壊力が真価となる。また、これの強化版にあたるのが第三詩篇“静かの海(ブラインドオーシヤン)”である。 鷺宮 籐子(さぎみや とうこ) / 女教皇 聖ケーリー・イェール女学院の超お嬢様。秋人をはじめとした男子には「籐子様」と呼ばれている。2巻エピローグ時(夏休みの前日)にて秋人達の学校に美咲と共に転校し、そのまま四阿家に居候する。金髪ロールのお嬢様カット、「街を歩けば十人中十人が男女問わず振り返るほどの稀有な存在感」を持つ少女。お嬢様らしく常識知らずで、携帯電話やDVDの存在さえ知らなかった。シャーロック・ホームズのファンであるが、どこかずれている。 秋人を「背の君」と呼び、婚約者を任じている。そのため、「ライバル」である結夏や香澄には挑戦的な態度を取ることが多く、とりわけ結夏に対しては突っかかることが多い。ただし志津乃の心象では、恋愛感情をそれほど意識してはおらず、むしろ結夏たちとの取り合いを楽しんでいるようとのことだったが、文化祭の頃から本当の恋愛感情を抱いた模様。アメジスティアのことは完全に敵視している。「ライバル」達を排除するために陰謀を働くこともあるが、心の声を声高に叫んでしまうなど迂闊な所が多く、陰湿な面は皆無である。 最終決戦の直前に、自分と同じく志津乃が秋人に思いを寄せていることに気付き、志津乃にそのことを話し、戦いが終わったら一緒に思いを伝えようと告げた。最終決戦後は、秋人の前から姿を消したアメジスティアを結夏たちと共に追いかけ、南の島で捕まえる。そして結夏たちに、自分はこれからも四阿家に居続けて秋人の側にいる女たちを排除することが秋人の妻になる予定の自分の役割だと告げた。 “女教皇” 籐子に『憑依』したタロット。刻印箇所は手の甲。 能力は人の心に干渉することで、読心、伝心、マインドコントロールなどを行うことができる。ただし直接的な攻撃力は皆無で、祭具が無ければ何もできないという欠点もある。 三崎 美咲(さんざき みさき) / 運命の輪 小学校卒業後、3学年飛び級して聖ケーリー・イェール女学院生徒となった天才少女で、年齢的には中学1年生。ただし見た目は小学生並みである。父は画家、母は音楽家であるが、ふたりとも世界中を飛び回っており、家族で過ごすことは滅多にない。2巻エピローグ時(夏休みの前日)にて秋人達の学校に籐子と共に転校、居候している。一人称は「ボク」。大きなメガネがトレードマークで、常に本を手放さない無口な少女。口数の少なさとは裏腹に、人の傷口を抉る毒舌は的確で、しかも饒舌になる。主に秋人に対して発揮される。お菓子(とくに人から差し出される)が大好物。自分の容姿に関する自覚的な発言が多いが、堂々としているため嫌味がない。 どちらかといえば行動派の多いメンツのなかにあって、冷静な思考で敵を追い詰めていくタイプである。読書量に反映して知識も豊富であり、占いに関する知識も秋人に匹敵するか、既に上回っている(4巻時点)。また、隙あらばジブリールを「解体」して中身を調べたいと目論んでいる模様。論理的でないことには興味はないとのことで、怪談などは嫌っていたが、実際にはお化けなどが苦手である模様。 最終決戦後は、秋人の前から姿を消したアメジスティアを結夏たちと共に追いかけ、南の島で捕まえる。一週間前から自分は四阿家から出て二度と秋人に会わないと口では言いながらも、何だかんだと理由をつけて未だに結夏たちと一緒にいる。 “運命の輪” 美咲に『憑依』したタロット。刻印箇所は肩。 方向(重力の向き)を自在に変化させることのできる能力で、応用として上空にあげた物体を落とすなど、間接的ながら戦闘力も高い。ただし、祭具を失うと能力を発動することができない。 猪熊 操(いのくま みさお) / 月 猪熊の妹で小学生だが、中学生と間違われるほど大人びていてスタイルもよい。極度のブラコンであり、兄のいる場所では「人見知りが激く、兄以外とはメールを介してのみコミュニケーションをとる」といった行動をとっていたが、兄のいない場所では皆とも普通に会話している。このように少々問題を抱えた性格をしている。秋人の『持ち札』になったあとも、四阿家に居候していない。 9巻の終盤で四阿家に呼び集められてからは秋人に同行し、最終決戦まで戦い抜いた。 “月” 操に『憑依』したタロット。刻印箇所は不明。 相手の精神を妄想(催眠状態)に引き込み、その妄想を具現化する能力を持つ。作中では多人数に精神・肉体双方の幼児退行を引き起こしたりした。具現化には時間がかかり、その間の直接的な戦闘力も皆無であるため、基本的に相手から隠れて能力を使うカード。そのためジブリール曰く「チキンカード」。 鬼堂 真冬(きどう まふゆ) / 吊された男 菖蒲四阿家の次期家長。秋人と結夏の二人とは幼馴染で、かつて「まーちゃん」と呼ばれていた。ただし、その二人を含めた秋人達全員に男性に見間違えられてしまうほど凛々しい容貌をしている(本人はとても気にしている)。四阿家の実権を握った菖蒲四阿家の命により、秋人たちの前に立ちふさがる。冷静で、占現師としての自覚も高く、冷たいようで周囲の不幸を放ってはおけない性格である。 自身に憑依した“吊された男”を自力で封印している(ジブリールによれば四季にも出来るかどうかわからないほどの高等技術)。言霊でカードを直接操作し特性を引き出す、キス無しで持ち札の詩篇を発動させることが出来るなど、秋人とは比較にならないほど優れた能力を持っている。生前の四季からもその才能を高く評価されていた。 刻印箇所は額。物体の向きを180度反転させる能力を持つ。本来は直接対象に触れる必要があるが、応用として、方術を用いて遠くの対象に触れたことにし、詩篇の影響を及ぼす使い方をしている。 9巻の終盤でアメジスティアを攫おうとしていた“ジョーカー”の前に現れて戦いを挑む。しかし、すでに自分の力量では六枚のタロットを同時に制御するのが精一杯になっており、“ジョーカー”の非情な戦法もあって敗れる。そして、春人が閉じ込められながら育った日本家屋で傷の治療をしているところに永遠に連れられてやって来た秋人たちが現れる。そして秋人と二人きりで話すうちに気持ちが安らぎ、前述の理由からこれ以上の戦力向上は無理と判断したこともあって秋人にキスしてもらうことで、自分とその『持ち札』たちを秋人に託す。それ以降は秋人に同行し、服装も女物に変えて最終決戦まで戦い抜いた。 最終決戦後は、秋人の前から姿を消したアメジスティアを結夏たちと共に追いかけ、南の島で捕まえる。そして結夏たちに、自分は秋人が十八歳になったら秋人と結婚できるように縁談話を進めていると告げた。 祭 永遠(まつり とわ) / 神の家 現役女子高生タレント。彼女の名前も知らなかった籐子が結夏達に不審がられるくらいの人気者で、女優や歌手などもこなしている。底抜けに明るい性格で、真冬や冴には鬱陶しがられているところもあるが、本人はあまり気にしていない模様。真冬のことを信頼しており、また、彼女の危うい面について常に気遣っており、守ることを望んでいる。 9巻の終盤で真冬が“ジョーカー”に敗れて負傷したことで取り乱し、秋人たちを真冬の元まで連れて行った。そして真冬が秋人とキスしたことで、自動的に秋人の『持ち札』となる。それ以降は秋人に同行し、最終決戦まで戦い抜いた。 真冬の『持ち札』。刻印箇所は首筋。能力は雷(電気)を自在に操るもので、水の“節制”に対して強い。 佐伯 冴(さえき さえ) / 愚者 美人秘書風の少女。永遠とは対照的に冷静な性格である。秋人と真冬の対決についても、半ば醒めた目でみている。ただし、ライバルと認めた三崎と戦うことに関しては意欲的である。色恋沙汰を自分に向けられるのは大の苦手で、芸能界に興味を示すなど、ミーハーなようであるが、そのあたりのことに突っ込まれると逆切れする。 真冬の『持ち札』。矛盾を引き起こす能力で、ありえない状況を引き起こす(「タロットなのにタロットとして見えない」など)。制限や代償の多い能力だが、使い手の思考力次第では無敵と化す。 最終巻の序盤で真冬が秋人とキスしたことで、自動的に秋人の『持ち札』となる。それ以降は秋人に同行し、最終決戦まで戦い抜いた。 大城 大和(おおき やまと) / 戦車 真冬の『持ち札』である、セリフがまったくないほどに無口な少年。大城家は古城家と同じく武門の家で、菖蒲四阿家の護衛が役目。また、個人的にも真冬を守ることを誓っている。天をつくような大男だが、その容姿とは裏腹に気の弱い人物のようで、永遠と冴の口ゲンカに巻き込まれてオロオロしていた。また、家庭的スキルは高いようで、彼の作るミルフィーユは真冬の大好物である。ただし、あまりに凝り性のため真冬には多少引かれている。 肉体を強化する能力で、攻撃力・防御力ともに高い。巨大な錫杖を武器に強力な攻撃力を見せる。 最終巻の序盤で真冬が秋人とキスしたときに自動的に秋人の『持ち札』となるが、涙を流していた。それ以降は秋人に同行するが、乗り込んだ宮殿の本拠地で封印を解かれる時には顔を赤らめ、秋人がキスを躊躇した際には傷ついた表情を見せ、結局は真冬が封印を解いた。そして最後まで戦い抜いた。 碓氷 環(うすい たまき) / 星 女子大生タレント。おっとりした性格をしている。 最終巻の序盤で真冬と秋人がキスしたことで、自動的に秋人の『持ち札』となる。それ以降は秋人に同行し、最終決戦まで戦い抜いた。 “星” 少々堅苦しい性格のカード。光を操る祭具を用いて簡易レーザー光線を撃つことができる。 秋人と真冬が引き分けて以降に真冬に戦いを挑むも、自身の力を逆に利用されて敗北、封印される。 モイラ・ロッセリーニ / 死神 シスター見習い。実家はとある「ファミリー」らしく、聖書に銃を隠して持ち歩いている危険人物。6巻の終盤で封印のキスをした秋人を恨んでいる。 9巻の終盤で四阿家に呼び集められてからは秋人に同行し、穏和な表情で秋人を罵りながらも最終決戦まで戦い抜いた。 “死神” 旅行先で遭遇したカード。属性は『終焉』で、あらゆる命や力を「終焉」させることが出来るため、「最凶のカード」と呼ばれる。凄く気弱な性格で、同胞たちからも忌み嫌われているので一人遠く離れた外国で憑依した。性格が似ている香澄と仲良くなる。 礼泉院(れいぜいいん)・マリア=ベルゲングリューン / 女帝 7巻で現れたカード、“女帝”の宿主。名前以外は一切不明で、本人がどのような性格をしているかなどは全く分かっていない。ドイツ人とのハーフで、髪の長い籐子とは違った意味での”お嬢様”を連想させる優雅さを帯びた少女。 最終巻の序盤で真冬が秋人にキスしたことで、自動的に秋人の『持ち札』となる。それ以降は秋人に同行し、最終決戦まで戦い抜いた。 “女帝” 秋人を始末するために文化祭に乗り込んできたカード。大雑把な性格で、関西弁で喋る。時々かますギャグはどれもあまり面白くないらしい。“審判”とはそりが合わない。人々の狂騒を煽り立てる能力を持つらしい。 7巻での秋人たちとの戦闘中は物陰に隠れていたが、後からやってきた真冬に瞬殺、封印される。 真行寺(しんぎょうじ) さやか / 力 警察官をしている19歳の少女(?)。アウトドアな外見どおりの性格で、超熱血。非番の時でも銃を所持しており、本人曰く「オレが正義だ」とのこと。事情を理解した上でなお秋人を強制ワイセツの罪で逮捕しようとするほど正義感が強い。7巻の終盤で、乱れきった秋人たちの生活を監視すべく、自らも同居すると言い出す。 最終決戦後は、秋人の前から姿を消したアメジスティアを結夏たちと共に追いかけ、南の島で捕まえる。そして素直になれないながらも、結夏たちに自分は秋人と一緒にいると楽しいと告げた。 “力” “女帝”、“審判”とともに秋人を始末すべく文化祭に現れたカード。 さやかとは正反対のインドア趣味なカードで、常にゲームをしていて相手と眼を合わせて会話しようとしない。“審判”曰く、どこか人間じみてきたとのこと。 祭具である箱の中に手を突っ込んで、見えざる手によって一方的に攻撃できるカード。 和久井 香那葉(わくい かなは) / 審判 “審判”の宿主。“女帝”同様、名前と外見以外は一切明かされていない。見た目はどこかアメジスティアと重なるゴスロリ服に身を包んでいる。 “ジョーカー”の『持ち札』にされてからは、彼の非情な手段・戦法によって精神的に追い詰められ、最終決戦で秋人たちと対峙した時には廃人寸前であった。“ジョーカー”が秋人に敗れた際に意識を失い、真冬によって再封印されることで自動的に秋人の『持ち札』となる。 “審判” 7巻の事件の首謀者。何事にも白黒をつけないと気が済まない性格で、楽園の占現を終わらせるべく秋人達の前に現れる。光と影を使った強力な結界術を使い、秋人達を苦しめた。 秋人たちとの戦闘に敗北、逃走するも、直後に現れた“ジョーカー”と“皇帝”の前に呆気なく敗北し、封印される。 奈角 伊緒(なずみ いお) / 魔術師 中学3年生。8巻でのタロット事件の影響とはいえ見ず知らずの男(秋人)にファーストキスを奪われたショックを現実と認めようとしない。それゆえに秋人たちの学校を受験することをあっさりと決めてしまう。 9巻の終盤で四阿家に呼び集められてからは、秋人に同行して最終決戦まで戦い抜いた。 “魔術師” 自称英国紳士の二十二枚中の最弱を意味する一枚目のカード。ジブリール曰く人を騙すために作られたものを本物に変えることしかできない上に、効果はせいぜい一日程度とのこと。どんな器を選んでもシルクハットにステッキ、マントに口髭のスタイルを貫く。 8巻で秋人に封印される際に、アメジスティアをそばから離してはならないと警告した。 安曇 歩菜(あずみ あゆな) / 正義 高いレベルの大学に通っている大学生なのだが、9巻の序盤でタロットとして封印されて以来、朝から晩まで寝てばかりいる。秋人の体にもたれかかって眠るのがお気に入りで、秋人の膝を椅子替わりに使う美咲と熾烈な取り合いをする。 9巻の終盤で四阿家に呼び集められてからは、秋人に同行して最終決戦まで戦い抜いた。 “正義” その名の通り信号無視の車を交差点の真ん中でひっくり返して大渋滞を引き起こしたり、拾った十円をネコババした子供をライオンの檻へ放り込んだりはた迷惑な正義感で街を混乱に陥れた。真冬たちに発見され追いつめられたが、逃げ出し最終的に秋人に封印される。宿主の影響もあるのかカードの人格も女性よりで、秋人の説得に対し「べ、別に貴様を信じたわけではないからなっ」という捨て台詞を残して自ら封印される。 祭具である天秤を傾ける事により、自身の戦闘力を変動させる(攻撃力上昇、防御力減少。瞬発力上昇、持久力減少。等)。 聖(ひじり) / 皇帝 車椅子に座る少年で、7巻の終盤で登場した時には既に“ジョーカー”の『持ち札』になっていた。二階堂以知子とは恋人同士である模様。香那葉と同様に、“ジョーカー”の非情な手段・戦法によって精神的に追い詰められ、最終決戦で秋人たちと対峙した際には廃人寸前になっていた。そして“ジョーカー”が秋人に敗れた際に意識を失い、真冬によって再封印されることで自動的に秋人の『持ち札』となった。 浅葱 祥子(あさぎ しょうこ) / 法王 9巻の序盤で宇都宮美亜と同じく鬼堂真冬の『持ち札』になっていた少女。美亜と同じく、真冬の『持ち札』になってから日が浅い為、永遠たちと違って客分として真冬のマンションに滞在していた。 最終巻の序盤で真冬が秋人とキスしたことによって、自動的に秋人の『持ち札』となる。それ以降は秋人に同行し、最終決戦まで戦い抜いた。 宇都宮 美亜(うつのみや みあ) / 悪魔 9巻の序盤で浅葱祥子と同じく鬼堂真冬の『持ち札』になっていた少女。最終巻の序盤で真冬が秋人とキスしたことによって、自動的に秋人の『持ち札』となる。それ以降は秋人に同行し、最終決戦まで戦い抜いた。 “恋人” 9巻でバレンタインの前日に、持ち前の嫉妬深さから騒動を引き起こしたタロット。憑依している少女は、ストレートの髪型のお嬢様風の容姿をしている。“世界”が『属性』を獲得したことで独自の意思を得て、通常は“世界”や“太陽”と行動を共にしているが、9巻ではエイリアスカードを持ち出した上で“世界”たちから離れて単独で騒動を起こした。最終巻でしつこく追いかけてくる“ジョーカー”と決着をつけるために“世界”たちと共に宮殿の本拠地に乗り込むが、“ジョーカー”によって追い詰められる。そこを秋人たちによって救われ、“ジョーカー”が敗北した後に秋人とキスして、秋人の『持ち札』となる。 “太陽” いつも音楽を聴いていて、その種類で行動の指針を決める気分屋のタロット。憑依している少女は、短髪のパンク少女といった容姿をしている。“世界”が『属性』を獲得したことで独自の意思を得て、“世界”や“恋人”と行動を共にしている。秋人に限らず誰かの『持ち札』となることを特に嫌っていて、最終巻で“ジョーカー”が敗北した後も秋人の『持ち札』となることを躊躇していたが、“世界”に説得されてしぶしぶ秋人にキスして、秋人の『持ち札』となる。 “世界” たどたどしい口調で話すタロット。憑依している少女は、ツインテールの小学生といった容姿をしている。前回の“世界”のカードであるアメジスティアの影響を受けて、空白だった『属性』を獲得したことによって、長年にわたって不完全だった『クロウ・クルワッハの聖隷のタロット』が完成したが、そのことによって独自の意思を持ったために精神年齢が幼くなってしまった。他の『属性』の能力を使用できるエイリアスカードを作り出すことが出来る。最終巻で“ジョーカー”が敗北した後、秋人に“あの男”には気をつけるように忠告した後に秋人にキスして、秋人の『持ち札』となる。
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