勝打
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 08:52 UTC 版)
本作中に登場する役満を含めた大物手や特徴的な手を統一して勝打と呼称する。役それ自体は多くの場合、実際の麻雀の役がそのまま使われている。ただし、本来のものとは全く異なる読み方をされるのが特徴。登場人物の個性や所属を反映したものが多く、これらの技名自体が本作の作風の一環をなしている。 ローカル役の説明などは特にされていないが、点数を別にすればオーソドックスなルールが採用されている。 パトリオットツモ ブッシュJr.が使用。自国側の意図的な打牌による、実質上3対1の戦いでのツモ。この勝打が初登場した『南海の劇戦』では上家下家を共に自国側の人間で固め、恣意的に牌を捨てさせ三連続で副露。小泉に何もさせないまま一方的に清一色手を完成させた。一方的に攻撃していたが、本来パトリオットは防空用のミサイルである。 先制攻撃(ブッシュ・ドクトリン)リーチ ブッシュJr.が使用。勝負を捨てた相手にも手を緩めることのないダブル立直。この勝打が初登場した『南海の劇戦』での牌姿は、筒子の清一色二盃口であり、倍満確定コース。ツモ上がりやドラの乗り具合次第で三倍満や数え役満も見える強牌姿。 技術立国ニッポン 一度に4枚ツモると同時に、3枚を山に戻すイカサマ。ジュンイチローが使用。背景には資源(牌)の少ない日本を象徴する工業製品が登場する。同時に、戻した3枚の牌で相手方のツモを撹乱し対局者の手をも封じ込めるため、神懸かり的な技量が必要となる。 国士無双十三面(ライジングサン) 小泉の代名詞たる勝打。本作を代表する勝打でもある。技術立国ニッポンや後述の「轟盲牌」と組み合わせて対局を締めることが多い。その名のとおり、 =日の丸でのツモ上がりを行うのが本来の形式である。メカ正日戦では相手のライジングサンの失敗を逆手に取った「ライジングサン返し」をも見せた。 ファイナルライジングサン 最終的にヒトラーを葬った、究極の国士無双十三面。その様は、連載1回分26ページを使用した究極の見開き(ファイナルライジングサン絵巻)によって表された。 地獄の黙示録(アポカリプス・ナウ)ロン 黙示=沈黙=ダマテンでのロン。パパ・ブッシュの勝打。背景に同名映画の代表的シーンであるUH-1の編隊飛行の場面が描かれている。ジュンイチローとの闘牌では混一色七対子の好牌姿。スコルツェニーとの闘牌では清一色四枚使い二盃口の倍満。四枚使いの単騎待ちという重い牌姿であった。 無条件降伏(ポツダム宣言)リーチ 相手のアガリがないことを確信した上でのリーチ。ブッシュJr.が使用。 轟盲牌(ごうもうぱい) すさまじい握力で牌の表面を抉り、それを に変えるジュンイチローの代表的なイカサマ技。ジュンイチローはこれによって国士無双のための白を作り出したり、手牌全てを白に変えて「ビギニング・オブ・ザ・コスモス」を作り上げたりした。 性質上、看破することが極めて難しいイカサマ。「白が5枚以上になり他の牌が1枚以上少なくなる」「ジュンイチローの手牌の白の表面が凹んでいる」「ツモ時に不自然に力んで長時間盲牌を行う」「(劣化ウラン牌の時は)ツモ時に牌が発火する」等の状況証拠は多数残るが、それらはいずれも「轟盲牌をした事による現象」「始めからそういう状態だった不良牌」である可能性を否定できずイカサマを立証できないため、ジュンイチローが牌の表面を削っている現場を押さえないとイカサマを暴いたことにならない。しかし牌を削っている親指は牌と密着しており外側から見ることが出来ないため、現場を押さえることも出来ない。 パパ・ブッシュはイカサマ対策にC.T.U.(小泉手牌監視班)を組織したが看破出来なかった。プーチンは、轟盲牌封じに劣化ウラン牌を用いられるも、小泉は文字通り命を燃やして轟盲牌を行う。金将軍はメカ正日として復活した際にこの技を使用できる義手を装着していたものの、同卓していたピエトロによって白牌に「白」と刻印された牌が使用されていたため、闘牌では使うことが出来なかった。 小泉とプーチンの闘牌を観戦していたパパ・ブッシュとマーガレット・サッチャーの会話からすると、その性質上半ば失伝した技のようである。しかしサッチャーが「轟盲牌の使い手がまだいたこと」には驚きはしたが、2人は技自体には驚いていないどころか、サッチャーがくるみを握力だけで平然と割っていることから、これら2人も似たような技を使える可能性がある。 OVA版では「牌の表面の一部のみを抉る」ことも可能とされ、毛主席が暗カンして純カラ状態の四索が緑一色を上がるために必要となったジュンイチローが、ツモった五索の中心部分のみを抉って5枚目の四索を作り出している。ゾーリンゲン轟盲牌(ゾーリンゲンごうもうぱい) メンゲレが使用したイカサマ技。握力を用いる轟盲牌とは違い、鋭利な手術用メスを用いて牌の表面を切除して白牌を作る技。明白な不正行為であるが技を出した際、ティモシェンコは失明中、エレオノーラは吹き矢で失神中と、現行犯での指摘が出来なかったため不問となった。 神盲牌(ゴッドもうぱい) ヒトラーとの最終戦において、ライジングサンを槓によって のみならず までも封じられたジュンイチローが繰り出した、一発逆転の究極の轟盲牌。この技を使うときは、セントエルモの火現象が発生し、ジュンイチローの体は青白い光を発する。手牌の から絵柄を削り取って を作り出し、削り取った の模様と を組み合わせたうえ、自らの血で牌を染めて新たな を創造した。まさに神の行為である。 ファイアー立直 真田が使用したイカサマ技。轟盲牌とすり替えを使い敵にアタり牌をつかませる。使用時にはあまりの速さゆえに削られた部分がエアロゾル化して腕にまとわりつき発火現象を起こす。 人民民主主義リーチ (ぺー)を出しての親のWリーチで金将軍が使用。 緑一色(エメラルド・グリーン) 原作では、麻生タローが幻日のブラフに引っかかった相手を狙い撃った勝打。 OVA版では、中国全土を緑に染めることを目論む毛主席がこの勝打を連発して一人勝ちを狙うが、小泉も轟盲牌を使ってこの手を上がり反撃する。 幻日(パフィーリア) 相手に国士無双十三面テンパイと思わせるブラフ技。 コルホーズリーチ 現物を利用した、壁を作って当り牌を搾り出すWリーチ。プーチンが使用する。この勝打が初登場した日露首脳会談では、壁引っ掛けを作るためにタンヤオ形にせず、そのため倍満確定からハネ満確定まで落としたが、一発と裏ドラ4が乗り三倍満となった。鍛えられた肉体から繰り出されるこの技は、見るもの全てがその素晴らしい体のキレに賞賛を称え、使い手であるプーチンは「生きたギリシャ彫刻」とも形容される。この技を使っても、壁の内側が当たり牌とは限らないため「壁引っ掛けに見せかけた引っ掛け」という応用も可能。 ソフホーズリーチ 相手の手を遅れさせる、時間稼ぎを目的とした牽制用のブラフリーチ。メドベージェフが使用。本質的に和了放棄のブラフ技であるため、看破されたら威力は無に等しい。コルホーズリーチと同じく、鎌と槌が背景に描かれると言う演出がなされる。 裸単騎大四喜(サウザンドウインド) 風牌4つを副露とした上での裸単騎。タイゾーが自ら退路を断つことで不退転の決意を表した。文字どおりタイゾーが全裸になる。なお雀頭でありロン牌である二筒がタイゾーの股間を隠している。 裸単騎大四喜字一色(ダブルサウザンドウインド) 風牌4つを副露とした上での裸単騎。真田らに追いつめられたタイゾーが服を次々と脱ぎ続けてアガった。なおこの場合も雀頭であり上がり牌である撥がタイゾーの股間を隠している。 バルチックフリート 槓の度にことごとくドラが重複していく、プーチンの勝打。手牌・槓子全てが索子で構成されているチンイツ手の一つ。索子の柄を戦艦に見立て、牌姿が圧倒的多数の戦艦を擁する大艦隊を想起させた。この勝打を使った日露首脳会談では青天井ルールで、役としては「チンイツ・三暗刻・四カンツ・ドラ20」の90符40翻。青天井ルールであるため得点は1583兆2967億4399万7800点で、国士無双十三面(40符13翻・786万4400点)を決めたタイゾーをも絶望させた。 天地創世(ビギニングオブザコスモス) 轟盲牌により「手牌全てを」にしたジュンイチローの勝打。雑誌連載時には4ページの見開きで収録され話題になった。この技を使った日露首脳会談では青天井ルールで白にドラと槓ドラが3つ乗り、役としては「字一色・三暗刻・四カンツ・役牌4・リンシャン・ドラ72」。140符105翻となる。青天井ルールのため最終的に得点は908溝6519穣5024秭3594垓8349京9283兆6857億6135万1700点という文字通り天文学的数字となった。 大三元(サントリニテ) この世界と麻雀の成り立ちを語る『創世記(ジェネシス)』から繋がる、ベネディクト16世の勝打。三元牌を「父と子と聖霊」に見立てている。その力は、ジュンイチローを文字通り七孔噴血させた。「本作中での創世記」には、第一日目は起家決め。第二日目は配牌。第三日目は理牌。第四日目はドラ開示。第五日目は自摸、捨て牌、河。第六日目は和了。第七日目は安息とある。テンパイ時は四暗刻単騎も複合するトリプル役満の形であったが、ジュンイチローが小四喜をテンパイしていること、次ツモでアタリ牌を掴むことを察知し、手を落としてでも大明槓からの嶺上開花で和了る形に切り替えていた。ヒトラーとの「神々の麻雀」でも登場し、彼の悪魔の誘惑を払いのけ、その信仰の証として放たれた。 小四喜(リトル・ウインド) 創世記により配られたジュンイチローの配牌。配牌時で既にテンパイであったが、ローマ教皇の大明槓からの大三元(サントリニテ)により、和了を阻止される。後にヒトラー戦でも使用。 四槓子(リングオブニーベルング) ワーグナーが使用した相手の待ち牌を封殺する四槓子。序の槓(ダスラインゴルト)、第一の槓(ディーヴァルキューレ)、第二の槓(ジークフリート)、第三の槓(ゲッターデメルング)と続く。 七対子 ワーグナーが放った際は「七対子(タンホイザー)」。ノミ手で1600点。メンゲレが放った際は「七対子(双子はどこだ)」となる。立直一発ドラ2が複合し、親の跳満上がりでティモシェンコに直撃した。 断么平和三色裏三(マイスタージンガー) 計7翻。リーチ一発込みで9翻(倍満)となりメドヴェージェフに直撃した。これはツモアガリからプーチンを護るため、メドヴェージェフが差し込んだ形でのアガリであった。メドベージェフの差し込みは安めであり、プーチンを守るためにも意地を見せた形となった。 清一色(ローエングリン) ワーグナーがプーチンを葬るべくテンパイした役。 九蓮宝燈(シベリアンエクスプレス) プーチンがワーグナーに放った、筒子の純正九蓮宝燈。天衣無縫の名の通り途切れることの無い美しい牌姿を、鉄道の車輪に見立てている。プーチンとワーグナーは互いに筒子で手を組んでいたため、文字通り「何を切ってもムダ」な状態であった。 なお、何故プーチンがこのとき、両者が筒子で手を組んでいたことを知っていたかは不明。 2の2の天和 別名「天和爆弾」。手積み時代の失われた技術(ロストテクノロジー)。おひきと協力してのツミコミである。一度炸裂すれば、敵は抵抗すらできないまま沈むことになる。メンゲレに対してティモシェンコとエレオノーラが仕掛けたが、阿佐田哲也の『麻雀放浪記』を知っていたメンゲレ(彼によればヤーパン(日本)の文豪テツヤ・アサダの作品は、月でも読めるらしい)に看破され、失敗に終わるかに見えた。しかし、その裏には文字通りの「禍々しい魔女の姦計」が潜んでいた。 清一七対子(デザインドチルドレン) 計8翻。門前役。2の2の天和を破ったメンゲレの「人種の純潔」を重んじる思想により、初手の役を歪めてまで牌を集めるという技。 2の2の核分裂 メンゲレの思想を読み、予め「清一七対子」で集めるであろう13枚の牌を「プルトニウム牌」にすることで核分裂反応を引き起こす勝打。聴牌の時点でα相プルトニウムが臨界量に達するように仕組まれていたようである。役の名を冠しているが、本当に相手を「直接攻撃」する「必殺技」。 一気通貫(ノーズダイブボンバー) ルーデルの卓越した牌勢洞察能力に基づく、高速の手代わりで面子を揃え役を成立させる勝打。ルーデルは最初手の広い三面張の形で一向聴(イーシャンテン)を迎えたが、超感覚で待ちが死に体であることを洞察し、この手に切り替えた。風牌のドラ暗刻もあり、子の跳満としてブッシュJr.をカンチャン待ちで狙い打った。このブッシュJr.の捨て牌までもがルーデルの洞察の対象であった。ルーデル自身はこの勝打を「二の太刀要らず」と評した。 混老頭(オペレーショングライフ) 風牌および三元牌を四副露した状態での裸単騎待ちのツモ上がり。得点から逆算すると、混一色(食い下がり)・白・中も加わった8翻で子の倍満。下家のルーデルが察知し必要牌を連続して放出したことにより、スコルツェニーは驚異的な早さでテンパイまで手が進む。これにより地球連合側は対応の一切を封じられてしまう。名の示す通り本質は心理的な揺さぶりを重視したブラフであり、見るからに字一色の牌姿の上に、スコルツェニーの大胆不敵な態度と三味線も相まって、ブッシュJr.は危険牌を忌避しアガリを逸する。 三色同刻(オペレーションパンツァーファウスト) スコルツェニーの清一色迷彩の「裏の裏」を利用した巧手。ドラの明刻もあり、子の満貫扱い。先のオペレーショングライフに続いての強烈な心理攻撃にブッシュJrは完全にスコルツェニーの術中に嵌ってしまった。 アイヒ作戦 スコルツェニーとルーデルの息の合った両者の同時リーチ。河の内容もほぼ同一であり、両者の完璧な連携ぶりが窺える。空陸合同作戦。窮地に陥ったブッシュJrをパパ・ブッシュごと葬ろうとした。 鉄十字砲火(バルケンクロイツ) 上記のアイヒ作戦から続くスコルツェニーとルーデルの両者のダブロン。バルケンクロイツは本来は「棒十字」を指す。スコルツェニーは筒子の九蓮宝燈のカンチャン待ちアガリ。子の役満で32000。ルーデルはリーチ一発の両面待ちアガリ。ただし、三色同順が付かない安めの上がりであったため、2翻の2600。ブッシュJr.を守るべく、パパ・ブッシュはその身を挺(てい)して自身に直撃させた。 三色三暗刻ドラ3(スリーストライクアウト) 計7翻。リーチ一発を入れて子の倍満。真・パパ・ブッシュの勝打。彼の野球の記憶に基づいた勝打である。3が3つ連続した上がり手である。 清一三暗刻ドラ4(D-DAY) 計12翻。子の三倍満。連続してスコルツェニーに直撃させた、真・パパ・ブッシュの勝打。米軍がナチスドイツ軍を追い詰める形となった。 ツバメ返し スコルツェニーが仕掛けたイカサマ。技自体は従来のものと同じく、牌を積み込んだ手前の山と自分の配牌をすり替えるというもの。全自動卓では使えない筈の技であるが、全自動卓の僅かなスイートスポットを利用した必要最低限の積み込みにより、対局者の意表を突く形で仕掛けている。衛星写真や監視班のハイスピードカムでも看破出来なかったその動きは、一陣の風となって闘牌場を駆け抜けた。 燕返し262(メッサーシュミットシュヴァルベ) ルーデルが仕掛けたイカサマ。シュヴァルベはツバメの意であり、ツバメ返しの懸け言葉にもなっている。スコルツェニーが仕掛けたツバメ返し以上の速度を誇るツバメ返しであり、その速度は飛行機雲を発生させ、イカサマの発覚を封じ込めた。その速度をスコルツェニーは「ジェットで飛ぶツバメ」と評した。 急降下爆撃II(ノーズダイブボンバーツヴァイ) ルーデルのツモ。地和。上記の燕返し262から連続する必殺技。真・パパ・ブッシュのイカサマ看破を回避したため有効となった。 帝国電撃戦(ライヒスブリッツクリーク) ヒトラーのアガリ。彼の超人的な「未来への洞察力」を以て、闘牌相手の初牌でアガリを決める勝打。 ダブルリーチ(「狭き門より入れ」) ベネディクト16世の勝打。文字通りの狭いシャボ待ちの迷彩ダブル立直。ヒトラーの予告ロンに対抗するための技。 八連荘(エイトセンシズ) ヒトラーの行う「帝国電撃戦」の最終目標たる役満。なお、エイトセンシズは車田正美の漫画作品である『聖闘士星矢』に登場する能力であり、「八識」「阿頼耶識」とも呼ぶ。 ハイゼンベルクストライク スーパーアーリア人として覚醒したヒトラーが八連荘を達成するために用いた技術。麻雀の上がり計算における高点法を無視した技であるが、量子力学上の「重ね合わせ」の手法で、強引に並行世界を収束させ(いわゆる多世界解釈の導入)、相手の一度の放銃から複数回のアガリを行う技である。これが直撃すれば、複数回の放銃のダメージに加え、通常では難易度が高く時間もかかる役満「八連荘」もすぐに発生するため、文字どおり相手を瞬殺することが可能である。 この技が使われると、放銃した本人は「1度放銃しただけのはずが複数回放銃したダメージを突然受け、場もその回数だけ繰り返し放銃しただけ進んだ状態にいきなり時間が飛んだ」ように見え、それ以外の者には「技を受けた人物が普通に繰り返し放銃しただけ」に見える。 ただし、この技の性格上、1つの待ち牌に対して複数のアガリ形が解釈できる多面待ちでなければならず、この技が来ることが事前に察知できれば、多面待ちにならない牌を捨てることで、回避可能である。ヒトラーとの大将戦では、ニュートリノの異変をスーパーカミオカンデで感知し、アシモを通じてジュンイチローにこれが知らされた。 湯川博士によれば、スーパーアーリア人は、人為的にニュートリノを感知できるようにした存在であるらしい。 暗刻(「人はポンのみに生きるにあらず」) ベネディクト16世がヒトラーとの「神々の麻雀」で用いた手。副露せずに同一牌を三枚揃えることを指す。ヒトラーとの精神世界での闘牌で、ドラの風牌が揃わずムダヅモを繰り返している際に、ヒトラーからの鳴きの誘惑を撥ね退け、あくまでも暗刻の成立に拘った際の勝打。 ベタオリ(「神を試みてはならない」) ベネディクト16世がヒトラーとの「神々の麻雀」で用いた手。自身の牌姿を崩してでも安全牌を切ることを指す。事実上の勝負手の放棄である。対面の本命牌で「通らばリーチ」をし、清一色手で不調を振り払い逆転へと誘おうとするヒトラーの甘言を否定し、ベネディクト16世はあくまでも自身の信仰と判断を貫徹した。 字一色(ロゴス) 「神々の麻雀」を打ち破ったベネディクト16世がヒトラーに直撃させた渾身の役満。しかし、ヒトラーは安目を放銃したため、大三元とのダブル役満にはならなかった。結果、ベネディクト16世はヒトラーを討ち損じたことになった。 平和(エト イン テラ パクス) ピエトロとベネディクト16世の手。文字通り、「地に平和を」の意。上記の字一色で追い詰めたヒトラーからの逃げ切り勝利を得るべく、両者はこれで場を流し続けた。 大粛清(ポリティカルパージ) スターリンがジュンイチローに直撃させた大物手。門前清一色・タンヤオ・平和・一盃口を確定させた形の多面張の筒子手。ジュンイチローは高めを放銃し二盃口まで乗せてしまうという不覚をとっており、両者の力量の差が如実に表れた局面になっていた。 三暗刻ドラ6(対日宣戦布告) 同じくスターリンがジュンイチローに直撃させた大物手。ジュンイチローを三味線で油断させた上での勝打。 三色同刻(ユニオンジャック) チャーチルがジュンイチローに直撃させた勝打。三種類の四の暗刻を連合旗の三色に見立てたもの。 三家和(ヤルティックキャノン) ヤルタ会談の三首脳によるトリプルロン。キャノンは砲=ほー=和了の語呂合わせか。三者が同時に役満(四暗刻単騎、大三元、大四喜)を直撃させるという、麻雀漫画でも稀に見る兇悪なトリプルロンであり、キャノンの名に相応しい一撃であった。 戦乙女(ワルキューレ) イゾルデがロンメルに直撃させた勝打。筒子のカンチャン待ちの一気通貫ドラ1で5200。 これ自体は特に目立った所のない勝打ではあるが、ロンメルをも上回る迅速な手作りであり、彼女の「月の子」としての力を垣間見せた。 現物(ジャスティス) トリスタンがUNKNOWNの迷彩リーチに対して打った手。ジャスティスは現物=ジャストをもじったものか。 光学イカサマ(アシモビジョン) アシモの機体に搭載された七つの秘密兵器の一つ。 に他の牌の絵柄を投影する。このため、トリスタンは現物による一発回避を仕損じた。 握り込み(アシモグラップル) アシモの機体に搭載された七つの秘密兵器の一つ。手に備えられた特殊機構を用い、牌山から取りこんだ牌で手牌の一部をすり替えアガリを攪乱する。このため、トリスタンは完璧な読みを逆手に取られてしまった。 九種九牌(サンセットグロウ) アシモの警告を受け、小泉が国士無双十三面を放棄して降りた手。ツモった は、ヒトラーのハイゼンベルグストライク(三倍満)の当たり牌であり、トリスタンが国士無双十三面をテンパっていたため、降りなければ確実に振り込んでいた。 パオ(アンチェインマイハート) ヒトラーがアシモにしかけた罠。 を大明槓し、 を暗槓した後、 を手出したヒトラー。それを見てアシモが合わせ打った をヒトラーがポンした。このため、ヒトラーに大三元をツモられるか、ダブル役満を差し込まれたら、アシモは責任払いでトバされてしまうピンチに陥った。 字一色大三元(グングニル) ヒトラーがトリスタン諸共アシモを飛ばした勝打。トリスタンがヒトラーに差し込んだものだが、上述の通りアシモの責任払いが確定していたため、トリスタンとアシモの折半になり、両者とも飛びになった。トリスタンは差し込めば自身も飛ばされることは承知のうえで、アシモを道連れにした。 大竹林(パワーオブドリームス) アシモの復活後、小泉が放った失われし太古の技。なお、本闘牌ではローカルルールは採用していないが、裏が乗ったため数え役満。ちなみにパワーオブドリームスはHONDAのスローガンである。 四暗刻単騎四槓子 大将戦のクライマックスでヒトラーが第四帝国の勝利を決定的にしようとした手。四暗刻単騎にはホーリーオーダーと、四回の槓にはそれぞれハイリゲスレーミッシェスライヒ(第一帝国)・ドイチェスカイザーライヒ(第二帝国)・ダスドリッテライヒ(第三帝国)・ダスフィアテライヒ(第四帝国)とルビが振られている。なお、3つ目の槓では を用いているが、本作においては はヘイムダルが角笛を吹く姿を模して作られたためゲルマン民族にとって神聖な牌であるとしており、宇宙開闢以来一度も和了られたことのない を含む四暗刻四槓子を和了った暁には世界が終末、ラグナロクが到来するといわれている。 立直ドラ3(パイレーツオブアフリカン) ソマリアの海賊のお頭が放った勝打。 空挺戦法(エアボーン) 奥村陸曹が使用した、チンイツの影も形も無いところに役を作りアガる戦法。 大四喜(ヘイロー) 奥村の勝打。わざと暗刻を崩すことにより土井タカコを誘導。その捨て牌をポンし、続けておヒキの花田の捨て牌をポンしつづけることで、あっという間に大四喜を作り上げた。 ダブルテスラコレダー 両手のテスラコイルの電流でフィラデルフィア・エクスペリメントを引き起こし、相手を異世界に吹き飛ばす技。 四暗刻(エレクトリッガー) 乾の勝打。ダブルテスラコレダーで相手を異次元に飛ばし、アガリ牌ツモを自動捨て牌させてその牌で上がった。 ちゃぶ台返し(イッテツバスター) 鳩山ユキヲの技。麻雀卓をひっくり返すチョンボ。 ちゃぶ台返し返し(アンチイッテツバスター) 相手にちゃぶ台返し(イッテツバスター)をされる前に麻雀卓で相手を殴る真田の技。もちろんチョンボである。 立直一発(トマホークアタック) 真田の技。ファイアー立直で轟盲牌をすると同時にすりかえを行い、鳩山に作った白牌を掴ませ一発で上がった。 準国士無双(エクリプス) 真田の勝打。「ライジング・サン」が国士無双十三面待ちを指すのに対し、こちらは国士無双一面待ちを指す。エクリプスとは日食という意味である。頭の準は、「純正国士無双十三面待ち」に対する、「準正国士無双一面待ち」のことを指すものと思われる。かつては十三面待ちのみが国士無双として認められていた。 嶺上開花(キューティーブロッサム) 蒼井うさぎ、江青の勝打。麻雀の役の中で唯一「花」を冠することから、アイドルのみが上がることを許された技とされ、かつての「本物」のアイドルたちが得意技としたという。バリエーションとして江青のレボリューショナリーブロッサム(中ドラ3との複合)、蒼井うさぎのブロッサムカルテット(字一色、四槓子との複合)がある。
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