こんごうとは? わかりやすく解説

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こん‐ごう〔‐ガウ〕【根号】

読み方:こんごう

累乗根を表す記号。√, 3√, n√など。ルート


こん‐ごう〔‐ガフ〕【混合】

読み方:こんごう

[名](スル)

異なった性質のものがまじり合うこと。また、まぜ合わせること。混和。「数種のスパイスを—した調味料」「—物」

スポーツ競技で、男女組み合わさること。また、その形式。「—ダブルス」「—リレー

「混合」に似た言葉

こん‐ごう〔‐ガウ〕【金剛】

読み方:こんごう

《(梵)Vajraの訳。最剛、堅固の意》

金属の中で最もかたいもの。

きわめて強固破れないもの。

金剛杵(しょ)」の略。

金剛界」の略。「—童子

金剛草履(ぞうり)」の略。

金剛草履をいつも履いているところから》歌舞伎若衆の供をした召使い


こんごう〔コンガウ〕【金剛】

読み方:こんごう

【一】能楽師の姓の一。シテ方家柄大和猿楽坂戸座の6世三郎正明の童名金剛丸からとったもの。

【二】金剛流」または「金剛座」の略。


艦艇(護衛艦「こんごう」型)


【こんごう】(こんごう)

JMSDF Kongo(DDG-173).
海上自衛隊ミサイル護衛艦
はたかぜ型後継となる第4世代ミサイル護衛艦にして、日本初イージス艦である。

その設計アメリカ海軍アーレイ・バーク級フライト1)を基にしており、同艦に似た外見能力を持つが、同級比較していくつかの点が異なる。

このため基準排水量は7,250トン満載排水量至ってタイコンデロガ級匹敵する9,485トン達しており、本艦発展型であるあたご型就役するまでは海上自衛隊中でも最大級戦闘艦であった

1番艦「こんごう」はソ連軍脅威日本対米貿易黒字懸念され冷戦時代1988年発注され1992年就役した。冷戦終わった後はミサイル防衛用途への使用検討されるようになった
テポドン事件においてはみょうこう」が出動し監視にあたり以降テポドン発射兆候見られた際は同型監視あたった
順次弾道ミサイル迎撃能力付加されることになっており、最初に改修受けた「こんごう」は、2007年12月には米軍以外で初めSM-3による弾道ミサイル迎撃実験成功した

テロ対策特別措置法に基づきインド洋へ派遣され補給艦交代警護していた護衛艦中にきりしま」や「こんごう」が含まれていた。
これは、探知能力の高いイージス艦護衛任務適する、指揮能力の高いこんごう型艦隊統率優れ交代での任務適すること、他の艦よりも居住性優れており酷暑インド洋における活動適する、などの理由よる。
だがこれに対し、「探知能力優れイージス艦アメリカ軍データリンクする可能性があり、集団的自衛権の行使にあたる」等の批判もあったが、その他の艦船でもデータリンクは可能であり、批判ではなく単なる当て付けに過ぎない

関連金剛(戦艦)

性能諸元

全長161m
全幅21m
吃水6.2m
深さ12m
排水量
基準/満載
7,250t/9,485t
機関COGAG方式 2軸推進
IHI LM2500ガスタービンエンジン機関出力100,000ps)×4基
発電機ガスタービン発電機出力2500kW)×3
最大速力30ノット以上
航続距離4,500海里巡航速度20ノット
乗員300
兵装オート・メラーラ社製 54口径127mm単装速射砲×1門
Mk.41 Mod2 VLS×2296190セルRIM-66RIM-161RUM-139装備
4連装艦対艦ミサイルキャニスター×2組(RGM-84装備
HOS-302 3連装324mm短魚雷対潜魚雷発射管×2
高性能20mm機関砲CIWS×2
艦載機なし(着艦スペースのみ)
C4Iシステム自衛艦隊指揮支援システムSFシステム)(後にMOFシステム変更
AWS Mk.7+OYQ-102 対潜情報処理装置+リンク11/14/16
FCSMk.99/SPG-62 ミサイルFCS×3
FCS-2-21FCS
レーダーAN/SPY-1D多機能レーダー×4面1基
OPS-28D対水上捜索低空警戒レーダー×1基
AN/SPG-62 ミサイルFCレーダー×3基(SM-2用)
ソナーOQS-102艦首ソナー
OQR-2 戦術曳航ソナー
電子戦
対抗手段
NOLQ-2 統合電子戦システム
Mk.36 SRBOC 対抗手段展開システム(Mk.137 チャフ・フレア発射機×4基)

同型艦


【金剛】(こんごう)

明治末期大正初期(1910年代前半)に日本海軍導入した超ド級巡洋戦艦
姉妹艦に「比叡」「榛名」「霧島」がある。

この当時海軍主力戦闘艦艇である戦艦は「ドレッドノート」の登場以後大型化主砲大口径化が加速度的に進んでいた。
工業技術欧米諸国に遅れをとってい日本は、この時期になってようやく主力艦戦艦巡洋艦)の国産化成功したものの、加速度的に進化する世界建艦技術には対応しきれない面が出ていた。
そこで、海軍先進国であった英国から大型艦船の建艦技術もう一度学ぶべく、ビッカース社へ発注されたのが本艦である。

本艦建造当たっては、当時英国海軍最新鋭巡洋戦艦だった「ライオン」級が参考とされたが、以下のような改良施されている。

主砲口径アップ
ライオン」の13.5インチ(=34.3cm)砲に変えて14インチ(=36cm)砲を搭載
主砲塔レイアウト改良
ライオン」では艦尾方向向けられる主砲は2門しかなかったが、本艦ではレイアウト改良され艦首艦尾方向のどちらにも4門の主砲向けられるようになった

これらの技術取り入れて1913年就役した本艦元に日本国内の各造船所姉妹艦建造始められ、1914~1915年までの間に「比叡」「榛名」「霧島」の3隻が相次いで就役した。
本艦姉妹艦3隻の就役により、日本海軍世界最強戦闘力を誇る巡洋戦艦手にすることになった

当時第一次世界大戦優勢なドイツ艦隊苦しめられていた英国海軍が、日本本艦貸与申し出るほどであったという。

大戦終結後1930年締結されロンドン海軍軍縮条約では、姉妹艦比叡」が廃棄される予定であったが、兵装機関装甲一部削減して練習艦」となることで解体免れている。
やがて軍縮条約失効すると、(現役戻された「比叡」も含めて)4隻とも機関出力増強主砲改良対空火器増強などの改装を受け、「高速戦艦」として再デビューした。

大東亜戦争では、(艦齢30年にも達する、連合艦隊最古参戦艦ありながらも)最大30ノットという高速力生かし、3隻の姉妹艦と共に空母機動部隊護衛をはじめ、さまざまな戦場活躍したが、1942年1943年第三次ソロモン海戦で「比叡」「霧島」が失われ本艦1944年11月台湾海峡で米バラオ級潜水艦シーライオンUSS Sealion,SS-315)」の魚雷攻撃により基隆北方撃沈
また、姉妹艦のうち最後まで生き残っていた「榛名」も1945年7月呉軍港で米艦載機空襲により大破着底行動不能となって終戦迎えた

性能諸元

常備排水量金剛:27,500t(新造時
比叡27,500t(新造時
榛名27,384t(新造時)/31,785t(一次改装後),35,600t(二次改装後
霧島27,500t(新造時),30,660t(一次改装後
基準排水量金剛:29,330t(一次改装後)/32,200t(二次改装後
比叡27,500t(練習戦艦時)/32,165t(二次改装後
榛名29,330t(一次改装後)/32,156t(二次改装後
霧島29,320t(一次改装後)/31,980t(二次改装後
満載排水量榛名32,306t(新造時
霧島39,141t(二次改装後
公試排水量金剛:36,314t(二次改装後
比叡37,000t(二次改装後
霧島36,668t(二次改装後
全長214.6m(新造時
222m(二次改装後
全幅28.04m(新造時
31.02m(二次改装後
30.9m(霧島,一次改装後)/31.01m(霧島,二次改装後
喫水金剛:8.38m(新造時)/8.65m(一次改装後)/9.6m(二次改装後
比叡:8.38m(常備,新造時)/9.37m(二次改装後
榛名:8.218m/9.419m(常備/満載,新造時)/8.65m(一次改装後)/9.18m(二次改装後
霧島:8.38m(常備,新造時)/8.41m(常備,一次改装後)/9.72m(常備,二次改装後
主缶金剛:ヤーロー混焼36基(新造時)/ロ号艦本式(専焼缶4基+混焼缶6基、一次改装後)/
ロ号艦本式缶8基(二次改装後
比叡イ号艦本混焼36基(新造時)/ロ号艦本式(大型2基+小型3基+混焼缶6基、一次改装後)/
ロ号艦本式缶8基
榛名ヤーロー混焼36基(新造時)/ロ号艦本式(専焼缶4基+混焼10基、一次改装後)/
ロ号艦本式(大型3基+中型6基+小型2基、二次改装後
霧島ヤーロー混焼36基(新造時)/ロ号艦本専焼缶(大型6基+小型4基、一次改装後)/
ロ号艦本式缶8基(二次改装後
主機金剛:パーソンズ直結タービン2基4軸(新造時)/艦本式タービン4基4軸(二次改装後
比叡パーソンズ直結タービン2基4軸(新造時)/艦本式タービン4基4軸(二次改装後
榛名ブラウン・カーチス直結タービン2基4軸(新造時)/艦本式タービン4基4軸(二次改装後
霧島パーソンズ直結タービン2基4軸(新造時)/艦本式タービン4基4軸(二次改装後
軸馬力金剛:64,000shp(新造時)/136,000shp(二次改装後
比叡64,000shp(新造時)/16,000shp(一次改装後)/136,000shp(二次改装後
榛名64,000shp(新造時)/75,600shp(一次改装後)/136,000shp(二次改装後
霧島64,000shp(新造時)/75,600shp(一次改装後)/136,000shp(二次改装後
速力金剛:27.5kt(新造時)/26kt(一次改装後)/30.3kt(二次改装後
比叡:27.5kt(新造時)/18kt(一次改装後)/29.7kt(二次改装後
榛名:27.5kt(新造時)/25kt(一次改装後)/30kt(二次改装後
霧島:27.5kt(新造時)/25kt(一次改装後)/ 29.8kt(二次改装後
航続距離金剛:8,000海里(14kt)(新造時)/9,500海里(14kt)(一次改装後)/10,000海里/(18kt)(二次改装後
比叡:8,000海里(14kt)(新造時)/9,800海里(18kt)(二次改装後
榛名:8,000海里(14kt)(新造時)/9,500海里(14kt)(一次改装後)/10,000海里(18kt)(二次改装後
霧島:8,000海里(14kt)(新造時)/9,500海里(14kt)(一次改装後)/9,850海里(18kt)(二次改装後
乗員金剛:1,201
比叡:1,221名(新造時)/1,222名(二次改装後
榛名:1,221名(新造時)/1,315名(二次改装後
霧島:1,221名(新造時)/1,065名(一次改装後)/1,303名(二次改装後
主砲金剛:毘式35.6cm連装砲4基
比叡:毘式35.6cm連装砲4基(新造時)/同3基(一次改装後)/同4基(二次改装後
榛名四一式35.6cm連装砲4基
霧島四一式35.6cm連装砲4基
副砲金剛:毘式15.2cm単装砲16門(新造時)/同14門(二次改装後)/同8門(最終時
比叡四一式15.2cm単装砲16門(新造時)/同14門(二次改装後
榛名四一式15.2cm単装砲16門(新造時)/同16門(のちに14門)(二次改装後)/同8門(最終時
霧島四一式15.2cm単装砲16門(新造時)/同14門(二次改装後
高角砲金剛:短8cm砲7門(一次改装後)/12.7cm連装砲4基(二次改装後)/同6基(最終時
比叡八九式12.7cm連装4基(練習戦艦時,後日装備)/12.7cm連装4基(二次改装後
榛名8cm単装砲4門(一次改装後)/12.7cm連装砲4基(二次改装後)/同6基(レイテ沖海戦時
霧島8cm砲4門(一次改装後)/12.7cm連装砲4基(二次改装後
機銃金剛:25mm機銃連装10基(二次改装時) /25mm機銃(3連装18基+連装8基+単装30挺、最終時
比叡:40mm連装2基,九二式7.7mm機銃3挺(練習戦艦時)/九六式25mm連装10基,13mm4連装2基(二次改装後
榛名:25mm連装10基(二次改装後,後日装備)/25mm機銃(3連装24連装2基 単装23挺、レイテ沖海戦時
霧島:7.7mm機銃3挺(一次改装後)/25mm連装10基(二次改装後
魚雷金剛:53cm水中発射管8本(新造時)/同4本(一次改装後
比叡53cm水中発射管8本(新造時,練習戦艦時に撤去
榛名53cm水中発射管8本(新造時)/同4本(一次改装後
霧島53cm水中発射管8本(新造時)/同4本(一次改装後
その他金剛:短8cm12門(新造時)/21号電探1基,22号2基,13号2基(最終時
比叡8cm砲4門
榛名:短8cm砲4門,式6.5mm機銃3挺(新造時)/21号電探1基,22号2基,13号2基(レイテ沖海戦時
霧島:短8cm砲4門,式6.5mm機銃3挺(新造時
装甲水線203mm、甲板19mm主砲天蓋75mm・前盾250mm、副砲廓152mm
搭載機金剛:3機(一次改装後
比叡水上機3機(二次改装後
榛名:1機(一次改装後)/3機(二次改装後
霧島:1機(一次改装後)/水上偵察機3機(二次改装後
装備射出機1基(4艦とも二次改装後

同型艦

艦名造船所起工進水就役喪失除籍
金剛ヴィッカース1911.1.171912.5.181913.8.161944.11.211945.1.20
比叡横須賀海軍工廠1911.11.41912.11.211914.8.41942.11.131942.12.20
榛名神戸川崎造船所
現・川重工業
1912.3.161913.12.141915.4.191945.7.281945.11.20
霧島三菱合資会社三菱造船所
(現・三菱重工長崎造船所
1912.3.171913.12.11915.4.191942.11.151942.12.20


関連:こんごう(海上自衛隊


こんごう 混合 mixing

温度異な物質混ざり合うこと。

金綱

読み方
金綱こんごう

こんごう (護衛艦)

(こんごう から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/16 01:46 UTC 版)

こんごう
真珠湾にて
基本情報
建造所 三菱重工業長崎造船所
運用者  海上自衛隊
艦種 ミサイル護衛艦(DDG)
級名 こんごう型護衛艦
建造費 1,223億円
母港 佐世保
所属 第1護衛隊群第5護衛隊
艦歴
発注 1988年
起工 1990年5月8日
進水 1991年9月26日
就役 1993年3月25日
要目
基準排水量 7,250トン
満載排水量 9,485トン
全長 161m
最大幅 21m
深さ 12.0m
吃水 6.2m
機関 COGAG方式
主機 石川島播磨-GE LM2500 × 4基
出力 100,000PS
推進器 スクリュープロペラ × 2軸
最大速力 30ノット以上
燃料 1,785トン
航続距離 6,000海里(巡航速度:20ノット)
乗員 300名
兵装 54口径127mm単装速射砲 × 1門
Mk.15 Mod2 高性能20mm機関砲(CIWS) × 2基
ハープーンSSM 4連装発射機 × 2基
Mk.41 mod6 VLS × 90セル
68式3連装短魚雷発射管 × 2基
C4ISTAR イージスシステム
ミサイル防衛対応
OYQ-102 対潜情報処理装置
レーダー SPY-1D 多機能型
OPS-28D 対水上
OPS-20 航海用
Mk.99/SPG-62ミサイル誘導用 × 3基
81式射撃指揮装置2型-21G
ソナー OQS-102
OQR-2 曳航式
電子戦
対抗手段
NOLQ-2 ESM/ECM
Mk.137 デコイ発射機 × 4基
その他 AN/SLQ-25 対魚雷デコイ
テンプレートを表示

こんごうローマ字JS Kongō, DDG-173)は、海上自衛隊護衛艦イージス艦)。こんごう型護衛艦の1番艦。艦名は金剛山に因み、旧海軍金剛型コルベット金剛」、金剛型戦艦金剛」に続き日本の艦艇としては3代目。日本初のイージス・システム搭載艦である。艦名候補として当初は「ゆきかぜ」などが検討されていた。

本記事は、本艦の艦暦について主に取り扱っているため、性能や装備等の概要についてはこんごう型護衛艦を参照されたい。

艦歴

ライトアップされるこんごうすずなみ(2010年7月23日、仙台港
こんごう型護衛艦1番艦「こんごう」の乗員

「こんごう」は、中期防衛力整備計画に基づく昭和63年度計画7200トン型護衛艦2313号艦[1]として、三菱重工業長崎造船所焼島工場で1990年5月8日に起工され、1991年9月26日に進水、1992年5月26日に公試開始、1993年3月25日に就役し、第2護衛隊群第62護衛隊に編入され佐世保に配備された。建造費は1223億円。

同型艦中、本艦のみ就役時ORQ-1ヘリコプター・データ・リンク装置が未装備であったが後日装備している。また、リンク16のアンテナも就役後装備した。

1993年11月26日から1994年2月21日の間、イージスシステムの装備認定試験(SQT)のためハワイに派遣。

1994年5月31日、護衛艦「くらま」等と共に環太平洋合同演習 (RIMPAC) に参加するため横須賀基地を出港し、6月23日から7月6日までハワイ周辺海域で実施された同演習に参加した。

2000年5月15日、リムパック2000に参加するため、本艦を旗艦として護衛艦「くらま」、「しまかぜ」、「むらさめ」、「はるさめ」、「ゆうだち」、「きりさめ」、「あさぎり」、補給艦「はまな」、潜水艦「なつしお」とともに横須賀基地を出港した。5月26日に真珠湾に寄港し5月30日から7月6日までハワイ周辺海域で演習に参加した。その最中、6月5日午前9時30分に米空軍F-16戦闘機と地上から発射された3発の模擬ミサイルをSM-2対空ミサイルで迎撃に成功した。7月13日から21日にサンディエゴに寄港。7月30日から8月3日まで再び真珠湾に戻り、8月16日に横須賀基地に帰投した。

2003年4月10日テロ対策特別措置法に基づき、護衛艦「ありあけ」、補給艦はまな」と共にインド洋に派遣、同年7月まで任務に従事し、8月22日に帰国した。

2004年5月17日、テロ対策特別措置法に基づき、護衛艦「ありあけ」と共にインド洋に派遣、同年8月まで任務に従事し、9月19日に帰国した。

2006年11月、三菱重工業長崎造船所に定期検査とMD(弾道ミサイル防衛)特別改造としてスタンダードSM-3 block1A発射能力付与工事を実施するため、長期入渠する。2007年3月にMD改造工事は完了し、同年8月に定期検査を完了する。同年10月15日にMDシステム試験の目的でハワイ近海に進出し、11月6日に米海軍タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦レイク・エリー」の迎撃試験時に標的2発の追尾に成功。11月15日には弾道ミサイル標的追尾訓練で分離標的の追尾に成功。12月18日、カウアイ島沖でスタンダードSM-3SAM(艦対空ミサイル)により、太平洋ミサイル試射場から発射された模擬弾道弾を高度160㎞の熱圏での撃墜にアメリカ以外では最初に成功する(JFTM1迎撃演習)。

2008年3月26日、護衛隊改編により第1護衛隊群第5護衛隊に編入された。

2012年12月6日朝鮮民主主義人民共和国が「人工衛星」と自称する弾道ミサイルの発射に備えるため、護衛艦「みょうこう」、「ちょうかい」と共に佐世保から出航し、アメリカ合衆国海軍と連携して迎撃態勢を整える[2]。同月12日、ミサイルは発射されるも領土内に落着する恐れがなくなったため、破壊措置命令の解除を受けて順次撤収に移る[3]

2013年4月、再び北朝鮮にミサイル発射の徴候が見られたことから、破壊措置命令に基づき、日本海に展開した。2013年6月28日に、破壊措置命令は解除され、こんごうは約3ヶ月の警戒任務を終えて、6月30日に佐世保基地へと帰港した[4]

2021年1月15日沖大東島周辺海空域において、護衛艦「あさひ」とともに日米共同訓練を実施した。米海軍からは空母「セオドア・ルーズベルト」、巡洋艦「バンカー・ヒル」、駆逐艦「ジョン・フィン」が参加し、各種戦術訓練を実施した[5]。 同3月29日、東シナ海において、米海軍揚陸指揮艦ブルーリッジ」と日米共同訓練を実施した[6]。 同年5月11日から17日にかけて、護衛艦「いせ」、「あしがら」、「あさひ」、輸送艦おおすみ」、ミサイル艇おおたか」、「しらたか」、哨戒機、潜水艦とともに東シナ海において日米豪仏共同訓練(ARC21)に参加した。米海軍からはドック型輸送揚陸艦ニューオリンズ」、豪海軍からはフリゲート「パラマッタ」、仏海軍からは強襲揚陸艦トネール」、フリゲート「シュルクーフ」が参加し、防空訓練、対潜訓練、着上陸訓練を実施した[7]。 同年10月12日から16日にかけて、四国南方から関東南方において米海軍空母「ロナルド・レーガン」、巡洋艦「シャイロー」と日米共同訓練を実施した[8]

2022年2月4日から7日にかけて、東シナ海及び西太平洋において、日米同盟の抑止力・対処力を強化すべく、米海軍と共同訓練を実施した。海自からは本艦の他、P-3Cが、米海軍からは空母「エイブラハム・リンカーン」、強襲揚陸艦「アメリカ」・「エセックス」、ドック型輸送揚陸艦「グリーン・ベイ」・「アシュランド」・「パール・ハーバー」、巡洋艦「モービル・ベイ」、駆逐艦「スプルーアンス」・「デューイ」、掃海艦ウォーリア」、遠征用海上基地艦ミゲル・キース」、P‐8が参加し、各種戦術訓練を実施した[9]

同年4月8日から17日にかけて、護衛艦「いなづま」とともに、日本周辺(東シナ海及び日本海を含む。)において米海軍空母「エイブラハム・リンカーン」空母打撃群(巡洋艦「モービル・ベイ」、駆逐艦「スプルーアンス」、補給艦「ティピカヌー」、貨物弾薬補給艦リチャード・E・バード」)と共同訓練を実施した[10]。その間、12日には「いなづま」、航空自衛隊F-2戦闘機と共に日本海において、「エイブラハム・リンカーン」空母打撃群と日米共同訓練を実施し[11]、翌13日及び14日には、「モービル・ベイ」及び「スプルーアンス」と日本海において弾道ミサイル情報共有に係る共同訓練を実施し、日米同盟の抑止力・対処力を強化した[12]

2024年1月15日から17日にかけて、護衛艦「ひゅうが」とともに、東シナ海において米海軍空母「カール・ヴィンソン」、巡洋艦「プリンストン」、駆逐艦「キッド」、駆逐艦「スタレット」、韓国海軍駆逐艦「セジョン・デワン」及び駆逐艦「ワン・ゴン」と日米韓共同訓練を実施した[13]。引き続き17日から19日まで東シナ海から沖縄南方の訓練海空域において「カール・ヴィンソン」、「プリンストン」、「キッド」、「スタレット」と日米共同訓練を実施した[14]

同年3月22日から4月6日にかけて、横須賀から沖縄東方に至る海空域において、日米共同訓練(SWATT24)に参加した。米海軍からは強襲揚陸艦「アメリカ」 、駆逐艦「デューイ」・「ヒギンズ」・「ハワード」・「ラルフ・ジョンソン」、給油艦「ユーコン」、潜水艦が参加し、各種戦術訓練(対空戦、対潜戦、対水上戦、電子戦、対空ミサイル射撃)、洋上補給を実施した[15]

現在は第1護衛隊群第5護衛隊に所属し、定係港は佐世保である。

ミサイル防衛

こんごうからのRIM-161スタンダード・ミサイル3(SM-3)の発射

2007年10月4日から翌年1月4日の間、BMD機能付加に伴う装備認定試験のためハワイに派遣され、12月18日米軍以外によるものとしては初となるスタンダードSM-3による迎撃演習(JFTM-1)をハワイ・カウアイ島沖で行い、太平洋ミサイル試射場から発射された高度160キロメートルの熱圏を飛行する標的ミサイル1発の迎撃に成功した[16][17]

歴代艦長

歴代艦長(特記ない限り1等海佐
氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職 備考
01 本多宏隆 1993.3.25 - 1994.12.20 防大14期 こんごう艤装員長 開発指導隊群司令部付
→1995.3.23 誘導武器教育訓練隊司令
 
02 寺地重告 1994.12.21 - 1996.12.15   海上幕僚監部装備部
装備課装備管理班長
誘導武器教育訓練隊司令
03 柴田哲治 1996.12.16 - 1998.6.30 防大16期 しまかぜ艦長 開発指導隊群司令部首席幕僚
04 椋尾康広 1998.7.1 - 1999.9.29 防大17期 しまかぜ艦長 しらね艦長
05 堀 正 1999.9.30 - 2001.7.12   海上幕僚監部防衛部装備体系課
指揮通信体系班長
開発指導隊群司令部
06 山縣克幸 2001.7.13 - 2003.3.31 防大20期 呉地方総監部管理部付 横須賀地方総監部監察官
07 吉田 明 2003.4.1 - 2005.3.31 防大21期 舞鶴地方総監部管理部人事課長 ときわ艦長
08 由岐中一生 2005.4.1 - 2006.8.20 防大26期 あしがら艤装員長
09 平田峰男 2006.8.21 - 2008.8.19 生徒15期 ちょうかい艦長 誘導武器教育訓練隊教育部長
兼 学生隊長
10 鍋田智雄 2008.8.20 - 2010.12.19 防大26期 あけぼの艦長 情報本部電波部電波第4課長  
11 棚岡充雄 2010.12.20 - 2012.7.16 中央大学
36期幹候
大湊海上訓練指導隊副長
兼 指導部長 兼 船務航海科長
統合幕僚監部防衛計画部計画課
12 森田哲哉 2012.7.17 - 2013.12.2 防大31期 第1護衛隊群司令部首席幕僚 かしま艦長
13 清水博史 2013.12.3 - 2015.3.22 防大33期 佐世保地方総監部防衛部
第3幕僚室長 兼 第5幕僚室長
海上自衛隊幹部学校勤務
14 齊藤浩司 2015.3.23 - 2016.7.25 防大34期 第2護衛隊群司令部首席幕僚 海上幕僚監部防衛部防衛課分析室長
15 大島信吾 2016.7.26 - 2017.3.8 防大37期 海上自衛隊第1術科学校主任教官 護衛艦隊司令部勤務
16 今野 卓 2017.3.9 - 2018.3.29 東京商船大
44期幹候
自衛隊指揮通信システム隊
サイバー防衛隊情報班長
兼 統合幕僚監部指揮通信システム部
指揮通信システム企画課
海上自衛隊第1術科学校教育第2部長
17 廣中敬三 2018.3.30 - 2019.7.24 防大39期 海上自衛隊幹部候補生学校学生隊長 統合幕僚学校教育課
18 藤﨑 勝 2019.7.25 - 2021.6.27 防大37期 佐世保地方総監部管理部人事課長 海上訓練指導隊群司令部首席幕僚
19 田代操一朗 2021.6.28 - 2023.2.19 防大41期 海上幕僚監部指揮通信情報部
指揮通信課指揮通信体系班長
自衛艦隊司令部勤務
20 川合 元 2023.2.20 - 2024.6.30 防大41期 自衛艦隊司令部幕僚 佐世保地方総監部防衛部
第3幕僚室長 兼 第5幕僚室長
21 三浦宏幸 2024.7.1 - 防大44期 佐世保地方総監部防衛部
第3幕僚室長 兼 第5幕僚室長

脚注

  1. ^ DSI 現有艦艇一覧 Archived 2008年12月1日, at the Wayback Machine.
  2. ^ イージス艦、佐世保を出港=海自、北朝鮮ミサイル対処で―日米で迎撃態勢
  3. ^ 時事ドットコム 破壊措置命令を解除=展開部隊撤収へ-防衛省 2012年12月12日
  4. ^ “ミサイル警戒のイージス艦が帰港”. NHK. (2013年6月30日). オリジナルの2013年7月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130703113753/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130630/k10015698061000.html 2013年7月2日閲覧。 
  5. ^ 日米共同訓練について (PDF)
  6. ^ 日米共同訓練について (PDF)
  7. ^ 日米豪仏共同訓練(ARC21)について
  8. ^ 日米共同訓練について 海上幕僚監部(2021年10月17日) (PDF)
  9. ^ 日米共同訓練について 海上幕僚監部(2022年2月8日 (PDF)
  10. ^ 日米共同訓練について 海上幕僚監部(2022年4月19日) (PDF)
  11. ^ 防衛省 海上自衛隊 [@JMSDF_PAO] (2022年4月13日). "4月12日、護衛艦「いなづま」「こんごう」は、航空自衛隊のF-2と共に日本海において、「エイブラハム・リンカーン」米空母打撃群と日米共同訓練を実施しました。". X(旧Twitter)より2022年4月15日閲覧
  12. ^ 防衛省 海上自衛隊 [@JMSDF_PAO] (2022年4月15日). "4月13日及び14日、護衛艦こんごうは、米海軍巡洋艦モービル・ベイ及び駆逐艦スプルーアンスと日本海において弾道ミサイル情報共有に係る共同訓練を実施し、日米同盟の抑止力・対処力を強化しました。". X(旧Twitter)より2022年4月15日閲覧
  13. ^ 日米韓共同訓練(護衛艦「ひゅうが」、「こんごう」)の実施について”. 海上自衛隊 自衛艦隊 オフィシャルサイト (2024年1月17日). 2024年1月17日閲覧。
  14. ^ 日米共同訓練について 海上幕僚監部(2024年1月22日)
  15. ^ 日米共同訓練(SWATT24)について 海上幕僚監部(2024年4月8日) (PDF)
  16. ^ Japan/U.S. Missile Defense Flight Test Successful Archived 2016年3月3日, at the Wayback Machine. アメリカミサイル防衛局発表
  17. ^ 護衛艦「こんごう」SM-3発射試験の結果について 防衛省

参考文献

  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)

外部リンク



こんごう

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 08:20 UTC 版)

凱歌の号砲 エアランドフォース」の記事における「こんごう」の解説

1-6マス遠距離対空攻撃が可能。1-6マス遠距離対艦攻撃が可能。夜間攻撃力低下しない

※この「こんごう」の解説は、「凱歌の号砲 エアランドフォース」の解説の一部です。
「こんごう」を含む「凱歌の号砲 エアランドフォース」の記事については、「凱歌の号砲 エアランドフォース」の概要を参照ください。

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こんごう

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