千代田区 住宅街と人口

千代田区

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 06:21 UTC 版)

住宅街と人口

千代田区と全国の年齢別人口分布(2005年) 千代田区の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 千代田区
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

千代田区(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

明治維新後に徳川将軍家が駿府(現在の静岡市)に転封になった際には、当区の北西部に居住していた旗本御家人が大量に失業状態になって屋敷を引き払ったことなどが影響して人口が激減し、区北西部の旗本屋敷街は一気に無人状態に陥ることになった[4]。旗本屋敷跡のうち、神田地区には一般市民などが移り住む、学校が開設されるなどの形で民間の市街地となり[4]、番町地区や麹町地区には明治政府の官僚などが移り住んだことから高級住宅街となっていった[5]。こうした新たな住民の流入により人口がいったん回復し、1919年の第1回国勢調査では約22万人となっていた[4]

しかし、関東大震災で大きな被害を受け、復興の過程で郊外の鉄道沿線に住宅街が発達したことから住民が流出し、再び人口が減少することになった[4]

第二次世界大戦時には統制で通常の書籍の出版がほとんど行われなくなり、丸の内などのオフィス街も統制機関や軍需機関などによって接収されるなどしたため、民間の活動はほぼ壊滅状態となったうえ、空襲で区内の民家の大半が焼失したことから、旧神田区が2万1,506人、旧麹町区が1万435人の合わせて3万1,941人まで人口が減少した[4]

一番町から六番町を総称して「番町」と呼ばれる千鳥ヶ淵に隣接する皇居の西側の地区は、セブン&アイホールディングスやそのグループ会社(セブンイレブンジャパンイトーヨーカ堂そごう・西武など)の本社や大使館などが立地しているオフィス街であると同時に、高級住宅街にもなっている[6]

バブル経済崩壊以降は地価の下落の影響で人口の都心回帰が起こっており、2015年の国勢調査では人口増加率23.9%を記録し、全国の市区町村で1位を記録した。

人口

当地は先述の通り明治以降に官庁街とオフィス街、文教地区が形成されたことから、大正期にすでに夜間人口昼間人口の差が大きくなっていた[4]。この傾向は第二次世界大戦後に一段と加速し、昼間人口が約15倍から約20倍に上るといわれるようになった[4]

1980年代以降は住民の比較的多かった神田地区は、バブル景気も相まって不動産業者が用地買収を盛んに行って再開発し、高層ビルなどを建設したことから、一部で高層の住宅も併設されたものの人口が急速に減少し、この傾向がより強まっていった[7]

しかし、先述のような再開発や地価高騰にともなう大都市の中心市街地における人口減少が典型的に進んでおり[7]、夜間人口は約5万8000人で23区で最も少ないが、昼間人口は約15倍の約85万人にまで膨れ上がる。こうした夜間人口の少なさから、夜間人口を面積で割って算出される人口密度は、2015年10月1日現在でほかの22区がすべて10,000人/平方キロメートル (km2)を超える中、当区のみ約5,000人/km2と低くなっている(昼間人口で計算すれば、70,000人/km2を超える過密状態となる)。

2005年に夜間人口(居住者)は4万1683人であるが、区外からの通勤者と通学生および居住者のうちの区内に昼間残留する人口の合計である昼間人口は85万3382人で、の約20.5倍の人口になる(東京都編集『東京都の昼間人口2005』平成20年発行120,121頁。国勢調査では年齢不詳のものが東京都だけで26万人いる。上のグラフには年齢不詳のものを含めているが、昼夜間人口に関しては年齢不詳の人物は数字に入っていないため数字の間に齟齬が生じている)。


注釈

  1. ^ 千代田区公式サイトの「新旧町名対照表」には千代田の旧町名は「千代田区1番」とある。
  2. ^ 千代田区公式サイトの「新旧町名対照表」には代官町全域が北の丸公園になったとするが、『角川日本地名大辞典 東京都』は、代官町の一部が九段南一・二丁目になったとする。
  3. ^ 『角川日本地名大辞典 東京都』には「かんだつかさちょう」とあるが、千代田区公式サイトほか諸資料には「かんだつかさまち」とある。
  4. ^ 千代田区内で墓地があるのはこの寺のみである。寺院の一角が近代的なビルになった(浄土宗)。

出典

  1. ^ 山口恵一郎 『日本地名辞典 市町村編』1980年10月。
  2. ^ 千代田区ホームページ - 区の起こり・由来”. www.city.chiyoda.lg.jp. 2021年11月6日閲覧。
  3. ^ 都心三区 | 用語集|タウンハウジング” (日本語). タウンハウジング|賃貸マンション・アパートのお部屋探しはお任せください。. 2021年4月4日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 鈴木理生『千代田区の歴史 東京ふるさと文庫 5』1978年3月。
  5. ^ a b 『千代田區史』1960年。
  6. ^ 槇野修 『地名で読む江戸の町』2011年9月15日。
  7. ^ a b 奥田道大 『都市と地域の文脈を求めて 21世紀システムとしての都市社会学』1993年1月。
  8. ^ 千代田区総合ホームページ 住居表示と町名の情報 神田と麹町
  9. ^ a b 東京都選挙管理委員会 | 都内選挙スケジュール | 任期満了日(定数)一覧 Archived 2015年11月19日, at the Wayback Machine.
  10. ^ "路上喫煙の罰則地域拡大へ 千代田区"-東京新聞 2010年2月15日付
  11. ^ “東京・千代田区長、議会解散を通知 区議会は「無効」”. 日本経済新聞. (2020年7月28日). https://r.nikkei.com/article/DGXMZO62002670Y0A720C2L83000?s=4 2020年7月28日閲覧。 
  12. ^ “議会解散通知は違法 千代田区に99万円賠償命令―東京地裁”. 時事通信. (2021年6月29日). https://www.jiji.com/sp/article?k=2021062900882&g=soc 2021年6月29日閲覧。 





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