やき‐はた【焼(き)畑】
焼畑(やきはた)
野生の樹木や草を野焼きして、その焼却灰を鋤き込んだ畑で作物を栽培する農法。
最初の1作目は灰の肥料成分で収穫できるが、後は無肥料栽培で収穫が落ち、次の焼畑を行うこととなる。熱帯雨林の消滅などと関連し問題となっている。収奪農業の一種。
焼畑農業
(燒畑。 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/03 09:22 UTC 版)
焼畑農業 (やきはたのうぎょう、英: slash-and-burn)、または単に焼畑とは、森林や草地を開墾および整地する手段として火を放ち、焼け跡を農地として施肥を行わずに農作物を育て、地力が低下したら休耕して別の土地に移動することを繰り返す農業形態を指す[1][2]。 移動農業(shifting cultivation)の一種[3][4]。 営農上の労力が小さく、古くから行われていた原始的な農法の1つである。農地の休耕を要し、また施肥を行わないことから生産能力は低く、現代においては廃れており、地方で伝統文化としてわずかに行われている程度となっている[5][6][7]。
- ^ “焼畑”. コトバンク. 2022年9月29日閲覧。
- ^ 福井 (1983), 238頁
- ^ Thurston, H.D. (1997). Slash/mulch systems: sustainable methods for tropical agriculture. Westview Press
- ^ 佐藤廉也 著「アフリカから焼畑を再考する」、佐藤洋一郎監修 編『焼畑の環境学―いま焼畑とは』思文閣出版、2011年、427-455頁頁。
- ^ 焼畑(やきはた)とは? 意味や使い方 - コトバンク
- ^ 秋実る 「焼き畑」伝統継承へ 在来ソバ栽培|あなたの静岡新聞
- ^ 「焼き畑」可能性探る 伊那市高遠町有志WS – Nagano Nippo Web
- ^ 「ブラジル政府、アマゾン熱帯雨林での野焼き禁止」『日本経済新聞』、2020年7月17日。2022年9月29日閲覧。
- ^ “アマゾン先生(アマゾン自然館・館長:山口 吉彦)”. 『アマゾン自然館』web. 月山あさひ博物村. 2015年9月25日閲覧。
- ^ “砂漠化とは?”. 『エコ忍法の環境用語/環境問題最新ニュース』web. エコ忍法の環境用語. 2012年7月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月25日閲覧。
- ^ O'Brien, William E. (October 2002). “The nature of shifting cultivation: stories of harmony, degradation, and redemption”. Human Ecology 30(4): 483-502.
- ^ a b 狙いは半農半X 焼き畑 復活ののろし 滋賀県長浜市余呉町中河内 - ウェイバックマシン(2021年11月27日アーカイブ分)
- ^ 福井 (1983), 239頁
- ^ Araki, S (1993). “Effect on soil organic matter of the chitemene slash-and-burn practice used in northern Zambia in Mulongoy”. In K. and Mercks, R.. Soil Organic Matter Dynamics and Sustainability of Tropical riculture. John Wiely & Sons.. pp. 367-375
- ^ 佐藤(2011),444-450頁
- ^ 焼畑(やきはた)とは? 意味や使い方 - コトバンク
- ^ 小杉康,谷口康浩,西田泰民,水ノ江和同,矢野健一 編『縄文時代の考古学三 大地と森の中で―縄文時代の古生態系ー』同成社、2009年。
- ^ 佐々木高明『縄文以前』日本放送協会、1971年。
- ^ 宮本 2011, pp. 227–228.
- ^ 宮本 2011, pp. 213–218.
- ^ 宮本 2011, pp. 229–230.
- ^ 湯川 1991, pp. 24–25.
- ^ “豊かなむらづくり全国表彰事業:一霞集落”. 農林水産省東北農政局. 2015年10月31日閲覧。
- ^ 湯川 1991, pp. 54–62, 152.
焼畑
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「焼畑農業」も参照 森林を伐採した後、火をつけて耕作地を作り、そこで栽培する農法を焼畑農法という。畑を焼くことで、除草と施肥(ただし窒素分は期待できない)の効果を期待する。焼畑は人類最初の農業形態であったと考えられている[要出典]。 伝統的な焼畑は輪作の原型とも呼べるもので、20年から100年周期などで植生の循環に伴って行われるが、人口の増加、移民、プランテーションなどによる無計画な焼畑は自然な回復力を超えたものとなり、それによって引き起こされる森林破壊が地球環境問題の一つになっている。 日本においては、3 - 5年くらいの作付けと、15 - 20年程度の地力回復期とを組み合わせていた。中部地方では、耕作を放棄する際、ハンノキなどの樹木を植え、地力回復の時間を短縮させていた事例もある。 作付け作物としては、アワ、ヒエ、キビ、ソバ、ムギ、アズキ、ダイコンなどが代表的で、その畑が作付け何年目かによって変えていくことが多い。何年目の畑かで呼び名を変える地域もある。例えば山梨県南巨摩郡早川町奈良田地区では、1年目の畑をアラク、2年目をコナシマ、3年目をクナと呼ぶ。
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