剛柔(ごうじゅう)高校
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「なつきクライシス」の記事における「剛柔(ごうじゅう)高校」の解説
貴澄夏生(きすみ なつき) この漫画の主人公。通称はひらがなで「なつき」。連載開始時は2年生の空手部員、『ビジネスジャンプ』連載時は3年生の主将。家族構成は心配性の大学教授の父と朗らかな母との3人で同居、他に親類として巨漢の医師・伊武勇(いぶ いさむ)と婚約中の姉・五紀(いつき)、常東学園に通う気弱な従兄弟・三沢光春(みさわ みつはる)が居る。大きな瞳とポニーテールにまとめた黒髪が特徴で、身長162cm、体重48kgの17歳。小学生の頃、当時大学で全国ベスト4の実力を持っていた五紀に憧れて空手を習い始め、剛柔高空手部入部までは目立つ成績を残しておらず高校1年の秋に初段となって以降は昇段試験も受けていないが、柳澤との出逢いによって常東学園が注目するほどの実力を身に付けた。体格も筋力もごく普通の少女だが、筋力に頼らない素早さで多彩な技を放ち、並みの男性はおろか、自分より遙かに大きな体格の格闘者にも立ち向かう。性格は明るく能天気、気が強くて負けず嫌い。女性ながらケンカ好きでカツアゲなどの現場に遭遇すると率先して介入し不良らを退散させたり、強い格闘者の技に(今まさに対戦中の相手であっても)興味を示したり、格闘家のポスターや生写真、ブロマイドを収集するなどの行動から、よく「ヘンな女」呼ばわりされ、空手の強さも相まって剛柔高校では有名人となっている。また、勝ち負けに執着せず、たとえ一度は拳を交えた相手でも、次に遭ったときに敵意が見えなければ素直に受け入れてしまう裏表の無さを持ち、リナや神取など格闘技への情熱を元々持つ相手とは対戦の中で心を通わせることができる。その反面、一つのことに囚われることも多々あり、神取との決戦では激情に駆られて自分を見失って苦戦を招いたり (Action17)、ひかるや長田の問題行動を受けて主将としての自信を無くしふさぎ込んだり (Action65)、坂田戦で受けた強い恐怖を払拭すべく常東学園への反撃を試みた中で遭遇した安蒜に対しても無謀な挑戦をする (Action106) といったこともあった。恋愛に関しては、クラッシュ1で交際中だった大沢(おおさわ)が遠藤に襲われた際に彼女を残して逃亡して以来、本堂や辰馬とデートしたことはあったが、少なくとも表面上はしばらく誰かを意識することは無かった。柳澤については当初は師であり「倒すべき目標」と語っていたが、彼と生徒会長・姫野保奈美(ひめの ほなみ)の親密な様子を見て女性らしさを意識したり(クラッシュ4)、彼が自分同様に優しい眼差しを送った神取に対し我を忘れるほど激昂するなど (Action16)、単なる師として以上の感情を窺わせることもあった。辰馬についても出逢ってしばらくは友人として以上の感情を持たなかったが、彼女を守るために日下と決死の闘いをしたり、坂田戦ではすんでのところで駆けつけ猛然と坂田に反撃を加えたり、常東高粛清部隊を闇討ち中に現れた安蒜から身体を張って彼女を逃がすなど身を挺して彼女を守ろうとする彼と接するうち、心を動かされていった。結局、帰国した柳澤と逢った彼女は自分の本当の気持ちに気づいたが、その恋の進展を見ずに物語は完結した。 NGB(エヌジーボンバー) なつきが敵の懐にもぐり込み、相手の腹を目がけて打ち込む強烈な寸打(至近距離からの打撃)。初出は剛柔高校屋上でマウンテンストームを放とうとした神取に対して使用(クラッシュ12)。名称は当初、「なつきスペシャル」(クラッシュ14)とか「透徹拳・聖龍」(とうてつけん・せいりゅう)(クラッシュ17)と称したが、私立高校7校空手道対抗戦にて大東亜工業高の先鋒・火賀輝(ひが てる)を破った直後、リナによって名づけられた (Action9)。由来は、放つときの手の形状が谷啓のギャグに似ている点から「なつきガチョーンボンバー」を略したもの。強靭な下半身から生み出した波動を身体全体で増幅しながら手のひらに集め、相手の体内へと送り込む技で、神取など打撃では傷つかないまでに鍛え上げた相手の筋肉を貫いて内臓へ直に衝撃を与えることができる。反面、反動でなつき自身の首や頭部にも衝撃を及ぼし、連続使用すると威力が減衰し、遂には彼女自身を昏倒させてしまう。また、なつきの心理状態によって威力を発揮しなかったり、波動が手のひらに達する前に肩や腕を押さえ込まれたり、腕を伸ばしきるより早く相手と接した場合にはうまく発動しなかった。変形技として、サンダーマウンテンストームの際に掴まれた手首をほどくのに使ったり、手刀や掌打として打つ場合もあった。 柳澤雅昭(やなぎさわ まさあき) なつきの先輩で、実質的な師でもある青年。常東学園校長・柳澤泰山と柔術家・鷹尾郁子(たかお いくこ)の息子で、父とは絶縁状態にあり、高校時代には母からも独立して一人暮らしをしていた。身長192cm・体重98kgの大男で、鋭い眼とこけた頬が特徴。連載開始時は剛柔高校3年生の空手部主将でクラッシュ18にて卒業し渡米、『ビジネスジャンプ』連載時はアメリカ合衆国にある「厳勇館」支部道場で指導員を務めている。大きな感情表現をせず口下手な性格。その一方、無類の強さを誇り、なつきの越えたい目標でもある。実際、彼は渡米期間が長く他の人物との対戦回数は多くないものの、遠藤(クラッシュ1)や本堂(クラッシュ6)、ビガロー(クラッシュ15)、辰馬(Action110、113)など、それぞれなつきを苦戦させた格闘者や、相撲部員(クラッシュ2)、神取を襲った暴漢 (Action15) など集団を相手にしても負けることが無かった(特殊な仕掛けによって間合いを見誤らせた鍋島次男(クラッシュ15)のみが唯一の例外)。幼少時代から父・泰山による大人相手の尋常ならざる武道教育を受け、泰山が開いた総合格闘塾「神道塾」(しんとうじゅく)でも15歳にして高段位者を脅かす実力を得ていた。この頃の彼はひたすら「勝つ」ことに執着し、その結果、練習相手であった恋人に自ら重傷を負わせてしまう。神取が期待した常東学園ではなく剛柔高校へ進学した理由がこの事件にあるかは定かでないが、このことから彼はなつきが入部するまで己の空手に恐怖を抱いており、周囲からも恐ろしげに見られていた。ところが彼の技を学ぼうと一途に励むなつきを見るうち、彼自身も恐怖を捨て、己の空手を自信に変えていった。なつきの彼への想いに対しては、彼もまた当初から彼女を心配したり(クラッシュ4など)、彼女の交際相手を気にする(クラッシュ1、クラッシュ6)などの素振りを見せ、その真意をリナに追及されるとしどろもどろになる面もあったが (Action116)、結局彼の気持ちが語られる前に物語は完結した。 藤井辰馬(ふじい たつま) 研修生として剛柔高校へ通う、常東学園日本拳法部所属の男子学生。まつ毛の鋭い眼が特徴で、熱血漢だが短気で我を忘れ易い性格。なつきを常東学園へ誘致する前提として彼女の実力を評価すべく、氷室によって西尾マリア(にしお マリア)と共に派遣された (Action31)。水商売で働く母親や強圧的な5人の姉、さらにマリアと、自分を取り巻く派手で奔放な女性への反発から「履く者の心を反映する」白無地のパンツに執着し、偶然出逢ったなつきがまさに白い下着を着けていたことから彼女に一目惚れ、なつきらのクラスへ編入され彼女を調査対象と知ってからも猛烈に交際を迫る。そんな彼の姿に嫉妬したマリアの罠にかけられたなつきを救おうと駆けつけるも、ナンパ男・宝田(たからだ)への執拗な攻撃を静止しようとしたなつきと対峙してしまう。最初こそなつきを女性と見て手加減し苦戦するが、なつきの実力を見抜くと本来の技で対戦し、離れた間合いから一瞬にして接近し同時に音速を越えて放つパンチ「魔破拳(マッハパンチ)」と、同様の勢いで衝撃波によるカマイタチすら起こす回し蹴り「辰巻蹴(たつまキック)」で、彼女を圧倒した。その後、彼となつきの距離が縮まることを快く思わないマリアによる、顔面や身体の筋肉形状を自在に変化させる針幻術師・嶄鬼(ざんき)を使った策で再びなつきと対立するが、闘いの最中に互いの矛盾点に気づき、彼女と芝居を打ってマリアの策を破った。この時点で1週間の研修期間を終え常東学園へ戻る予定だったが、氷室に調査期間の延長を嘆願する報告書を提出 (Action39)、結局最終話まで剛柔高校へ通った。彼のなつきへの想いは発端こそ「白無地の下着」という奇妙な性癖に始まったが、その実かなり強い想いであり、武藤が現れた直後には彼女に幻滅されるのを覚悟して自らの目的を明かしたり (Action45)、武藤の解放を訴えに行くなつきに校長の恐ろしさを知りながら同行したり (Action48)、しのぶに教えを請うてまで日下の彼女への襲撃を阻止しようと試みたり (Action70)、坂田戦で受けた恐怖から常東学園粛清部隊への闇討ちを始めたなつきに同行したばかりか安蒜を足止めし彼女だけでも逃がそうとする (Action106) など、度々わが身を捨ててなつきを守ろうとした。そうした行動も彼女の柳澤への想いには及ばず、諦めきれない想いを柳澤へぶつけたが、その闘いのさなか自分がこれまで真剣に打ち込めるものを持たなかったことに気づき、なつきらと同じ空手の道を志す決意をした (Action113)。なお、彼の通称は最初、なつきもマリアに倣って「たつまき」と呼んでいたが、後にひらがなで「たつま」と変化した。 高岡里奈(たかおか りな) 常東学園からの転校生で、なつきのクラスメート。セミロングの金髪とたれ眼、しばしば「俺(おれ)」を一人称とする男言葉を話すのが特徴で、通称はカタカナで「リナ」。常東学園で中学からのレスリングの師であり恋人でもあった武藤の選手生命を自ら絶ってしまったことに絶望、意欲を失って素行不良を理由に放校処分されたが、キャッチ・アズ・キャッチ・キャンスタイルレスリングの優れた使い手であるために自校への脅威となるのを恐れた氷室から選手生命を狙われ、刺客に追われていた。積極的に近づくなつきに反発を見せながらも拒絶はしなかったが、なつきとリナに不信感を持つ教頭に意を含められた英語教師・蝶野の陰謀によって対戦に及び、その最中にレスリングへの情熱を取り戻した(クラッシュ9)。その後レスリング部へ入部、いきなり全ての部員にフォール勝ちする強さを見せたが、氷室に差し向けられた神取の襲撃に遭い、間一髪でなつきに救出されるも左肩脱臼の重傷を負った(この傷はAction42までも影響の残るものだった)。それから再び大挙して剛柔高校を襲った神取の狙いがなつきと知った彼女は、折悪く保健室で休養中のなつきを小橋に託して神取に挑むが、体力差に敗れ、駆けつけたなつきの目前でマウンテンストームに倒れた(クラッシュ12)。リナは粗野な言動とは裏腹に友情に厚い性格で、以上のエピソードの他、私立高空手道対抗戦では剛柔高校選手らを闇討ちした大東亜工業高への復讐戦ににわか空手部員としてなつきと共に参戦して彼女の負担を減らし、敵の大将・沢村(さわむら)が使う「幻鉈岩斬錘」(げんしゃがんざんすい)の動きをなつきに見極めさせるべく敢えて技を受けたり (Action9)、旧知のレディース総長・山咲ちさと(やまざき ちさと)に絡み人質にされた際もちさととなつきを信じ続け (Action18)、かつての恋人・武藤が変わり果てた姿でなつきや赤石を襲った際には2人の仇を討つべく武藤と対峙しながらも彼の現状を慮り自分が倒される覚悟までした (Action53)。リナが武藤を忘れることは無かったが、レスリング部でただ1人自分と互角に近い技術を持つ主将・赤石公成(あかいし きみなり)とは親密な関係を築き、学園祭ではプロレス研究会主催のタッグマッチに揃って出場 (Action21) したり、夏休みのロードワークを共にしたり、スパーリング後に彼女が古傷を傷めたことに驚いて校外へ連れ出した彼とそのまま遊びに行ったり、なつきが赤石の悪口を言ってカマをかけると怒って反論するなど、憎からず思う気持ちをのぞかせた。武藤への想いは忘れられず、赤石からの告白は謝絶した (Action42) が、武藤を巡る一連のエピソード後も良き友人関係は続き、しばしば2人で行動したり、Last Actionでも大山校長と3人で焚き火を囲む姿が見られた。 小橋健太(こばし けんた) なつきの1年後輩の男子空手部員。クラッシュ2にて当日入部したての1年生部員として初登場。リーゼント(ポンパドゥールスタイル)の髪型が特徴。硬派な考え方を持ち、女子であるなつきが男子部員をも恐れる実力を持つことに疑いを抱き、入学式の日に彼女が倒したという相撲部副将よりも格上の主将を倒すことにより実力を示そうと単身相撲部に乗り込むが惨敗、柳澤と共に救援に来たなつきが砕破の一撃で相撲部主将・来倒(きたお)を倒すのを間近に目撃し、彼女の実力を認めた。以来なつきを敬慕し、彼女に害意を見せる相手に向かっていった。本堂(クラッシュ6)や鍋島兄弟(クラッシュ15)、坂田 (Action96) などに手酷く敗れる場面も目立ったが、私立高空手道対抗戦では彼だけが大東亜工業の闇討ちを切り抜けたり(最終的には待ち伏せに遭い負傷した姿で吉岡に急を報せた=Action8)、空手部と確執のある相撲部の主将・大関熊五郎(おおぜき くまごろう)をなつきの助言のもと倒したり (Action30)、合宿中の空手部員達を襲った柔術家の亡霊を辰馬と協力して退治したり (Action41) と、空手部員としては高い実力を持つ1人として描かれた。 本堂尚弥(ほんどう なおや) なつきと同学年の男子生徒。女子生徒の注目を浴びる容姿端麗な優男である一方、交際相手を次々と替える女たらしでもある。クラッシュ5にて女子生徒の元交際相手に絡まれていたところを助けたなつきに眼をつけ口説こうとしたが、容易になびかない彼女に情熱を燃やす。実はテコンドーの優れた使い手でもあり、デートを条件にした野試合をなつきに挑んで彼女を破った(なつきによれば、柳澤以外で彼女を負かした最初の相手)。狙った女性への甘い態度とは裏腹に意に沿わない相手に容赦なく暴力を振るう粗暴な面をも隠し持ち、なつきを心配して尾行していた小橋に大怪我をさせ、さらには柳澤をも襲ったが、その最中に彼の本音を聞いたなつきに再戦を挑まれ敗北した。その後なつきにテコンドーの技を教え、空手部に入部こそしなかったもののしばしば顔を出していた。『ビジネスジャンプ』連載時には生徒会長に就任、空手部に顔を見せることは無く『ベアーズクラブ』掲載時よりも登場回数は減ったが、女癖の悪さは相変わらずで、テコンドーの技術は登場するたびに高まっていた。私立高空手道対抗戦では選手候補とされながらもなつきに迫ったため除外、観客として彼女らの応援をしていたが、行方不明の男子選手を探す中で小橋と共に船木・川田を救出するが、大東亜工業の大将・沢村の幻鉈岩斬錘に倒された (Action7)。しばらく後には教育実習で剛柔高校へ来た遠藤に迫られ、なつきを巻き込んで騒動を起こした (Action56)。いつも軽薄な言動が目立ったが、肝心な局面ではなつきらの良き協力者であった。 吉岡栄児(よしおか えいじ) 剛柔高校の新人美術教師 (Action2) で、空手部新顧問 (Action3)。当初は格闘技を野蛮と考え、なつきが女子ながら空手部主将なのは新入部員勧誘を目的とした人事と誤解して否定的な意見を述べたため、なつきとの間に反発を生んだ。大山校長の要請で空手部の顧問に就任すると「私闘の禁止」などを厳命、折りしも1年生部員・下田典子が遠藤に拉致されなつきに果たし状が届くが、実力で解決を図る彼女を制止し、かつての恩師の様に自らが身代わりとなって暴力に耐えることで相手を鎮め、解決に導こうとした。結局、無抵抗の吉岡となつきをいたぶるだけで飽き足らない遠藤がさらに下田へ矛先を向けたため、退部を覚悟したなつきの活躍により事態は収拾されたが、軟弱に見えた吉岡が実は信念に従って無抵抗を貫く姿をなつきが理解し、一方、身を捨てて部員を守ろうとしたなつきの姿に吉岡が恩師の教えを思い出したことにより、両者は和解した。その後も無意味な暴力は嫌ったが、私立高空手道対抗戦では大東亜工業高大将・沢村の攻撃に逃げ腰となったなつきを身を挺し庇った上で叱咤激励して奮起させたり (Action9)、行方不明になったリナを探すためなつきと共に暴走族との接触を試みたり (Action18)、結局は体力的についていけなかったものの彼女らを理解しようと自らも空手を始める(Action26、27)など、熱意ある行動が目立った。 鵜飼しのぶ(うかい しのぶ) 琉球舞踊の師範代で、後に剛柔高校空手部監督・師範となった25歳の美人女性。なつきが巌勇館館長の内田に空手部監督として推薦された空手家と誤って訪問した道場の責任者で (Action68)、一旦は監督の話も流れたが、その帰り道に絡んだ3人のチンピラを倒す様子を偶然通りかかった辰馬に目撃され、日下となつきとの対戦を阻止したい彼に指南を請われた。過去に空手(なつきらと同様の古流空手)を習得しており、辰馬の魔破拳を易々と回避して彼の欠点を指摘、彼と日下の対決にも立ち会った。その後、技術の高さを辰馬から聞いたなつきに改めて監督就任を依頼され、女子部員を納得させるため(実は彼女自身の要望で大山校長に仕組まれていた)全校生徒との対戦もほとんどクリア、なつきらを大いに感心させる技量を示したが、最後にあまりに無防備に近づく吉岡に呆気に取られ、無意味な闘いをやめるよう説得する彼に心奪われた (Action77)。以来、時おり彼とデートしたりしながら、空手部の師範を務めた。なお、彼女は「八傑士」や「柳澤」といった言葉に意味ありげな反応を見せることがあったが、彼女自身の「こうした伏線は後々語られる」(Action113) との言葉に反して彼女と常東学園(または柳澤校長)との関係は語られることなく物語は終わっている。 大山校長(おおやまこうちょう)/主な教員 大山校長は、頭髪の禿げ上がった彫りの深い顔立ちと関西弁が特徴の初老の人物で、(見かけ上の)年齢の割にはたくましい肉体を持つ。運営方針として剛柔高校を自主性尊重の自由な校風とし、なつきらの良き理解者でもあり、本来ならば処分を受けそうな騒動も大らかに見逃したり(クラッシュ9での教頭の弁)、そうした騒動を自ら煽ることもある(Action77など)。また、私立高空手道対抗戦では大東亜工業校長に対しなつき・リナによる復讐戦を認めさせ、それに先駆け「殴り込みは派手な方が良い」としてなつきに真っ赤な道着を与えた (Action8)。この赤い道着は作中では当該復讐戦と神取との決戦 (Action17) に際して着用されたのみだが、彼女の特徴的な衣装として単行本では当該エピソードが収録された4 - 6巻の他に12巻カバーにも描かれた他、後述の(この道着を渡される以前のエピソードを扱う)ゲームでも彼女の衣装として扱われた。イヤミ教頭は、撫で付けた髪型と尖った眼鏡・耳と蝶ネクタイ、それに語尾に「-ざんす」が特徴の人物。校長とは正反対に風紀に厳しく、なつきやリナの素行を問題視し、ことあるごとに彼女らを退学や留年させる機会を伺う(クラッシュ9、Action20など)。「イヤミ」が本名かあだ名かは不明(Action18などで面と向かって「イヤミ教頭」と呼ばれ平然と会話する場面がある)。蝶野正彦(ちょうの まさひこ)は、口ひげを生やした筋肉質な体格の英語教師。誤りを生徒に指摘されても自分が正しいと言い張る横暴な男で、臨時に受け持った体育の際の言い争いからなつきと対戦することとなり、敗れた(クラッシュ3)。リナ転入後には教頭の意向に従い、なつきとリナを争わせて写真を隠し撮りし、彼女らを退学させる証拠にしようとした(クラッシュ9)。以後、彼女らの言動にうろたえる教師として登場した(クラッシュ16、17、Action100など)。 楼部治程(ろうぶ はるほど)/その他のレギュラーキャラクター 楼部(クラッシュ2など一部では「楼武」)は、なつきのクラスメートでもある男子空手部員で、染めた坊主頭が特徴。空手部員としてはなつきとの組手を避けたがる男子部員として描かれる一方、勉強はできるようで彼女から試験問題予想を依頼される(クラッシュ10)。私立高対抗戦では大将を務め1回戦を勝ち進むが、直後に大東亜工業の闇討ちに遭い負傷した (Action6)。以後も彼を中心とするエピソードは無く目立たなかったが、柳澤の同期である青須(あおす)らと共にクラッシュ2以降最終話まで主要な空手部員として登場、終盤ではなつきに代わって部員を指導する姿も描かれた(Action113、Last Action)。彼と共に私立高対抗戦に出場した際に名前を示された部員として、レスリング部主将・赤石のクラスメートでもある長髪の船木優(ふなき まさる)、細い目と角ばったエラの鈴木稔司(すずき ねんじ)、背が低めで大きな目の川田年史(かわた としふみ)といった男子部員、染めたショートカットの酒井萌子(さかい もえこ)、大会前には遠藤に囚われたこともある (Action3) 真ん中分けのセミロングの髪の下田典子(しもだ のりこ)、長身でポニーテイルの原田久美子(はらだ くみこ)、髪を2つのシニヨンにまとめた渡辺満里江(わたなべ まりえ)といった女子部員らが主要な部員として当該大会前後から最終話まで登場した。また、後には本堂にふられた1年生として登場し (Action56) 誤解による嫉妬からなつきを思わぬ危機に陥れた (Action60) 一方、彼女の「型」重視の練習を忠実に行い自信を無くしたなつきを勇気付けた、そばかすと舌足らずな話し方の西村ひかる(にしむら ひかる)や、女子生徒の注目を浴びたくてたくましい肉体や即興的な強さを求めた結果、日下に利用された (Action61) 長田(おさだ ※名は不明)なども初登場以来、最後まで描かれた。空手部員以外では、なつき達のクラスメートでハンバーガーショップのオーナーを父に持つ (Action11) 底真出優香(そこまで ゆうか)がクラッシュ4以降の教室での場面でなつきらの親友として登場した。剛柔高校関係者以外では、柳澤やなつきが通う空手道場「厳勇館」(げんゆうかん)の師範・内田勝男(読み不詳)が柳澤やなつきの相談相手としてしばしば登場した。
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