雀卵斑
(そばかす から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 02:57 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動雀卵斑(じゃくらんはん、英: ephelis)は、皮膚にできる色素斑(しみ)の一つ。文字通りスズメの卵(卵殻)の模様に色や形が似ていることから名付けられた。一般的にはそばかす(英: freckle)と呼ぶ。
日本では、医薬部外品の成分として「シミ・そばかすをふせぐ」という効能表示が承認された日焼け止めや美白化粧品がある[1]。
症状
主に顔の目の下にみられる。直径3〜5mmの細かい茶色の色素斑が散在。手背・肩などにもできることがある。
時期
幼児より思春期に好発。
原因
常染色体優性遺伝形式をとる。白人に多いが、黄色人種でも見られる。メラノサイトが局所的に活性化し、メラニンの色素が多数沈着して黒くなる。光線過敏も合併していることが多い。
治療
紫外線防御が重要となる。日本で医薬部外品の成分として、日焼け止めには「日焼けによるシミ・そばかすをふせぐ」、美白化粧品では「メラニン生成を抑えシミ・そばかすをふせぐ」という効能表示が承認されている[1]。もっとも、美白化粧品では肝斑など既にある色素沈着が改善したかで判定している[1]。雀卵斑や日光黒子の計69名に対し、顔半面にビタミンC誘導体のアスコルビン酸リン酸ナトリウムをイオン導入し、3-4か月後にほぼ全員に有効とされ反対側よりも高い改善効果があった[2]。
インテンス・パルス・ライト (IPL) を行い、4週間で86%の人で雀卵斑が半分以上消え、IPLでは色素沈着の副作用は起こりにくい[3]。
2015年のガイドラインでは、Qスイッチアレキサンドライトレーザーでは76%以上の雀卵斑が消えるまでに要した回数は、65%の人が1回で、21%人が2回であったが、レーザーでは色素沈着は起こりやすく、また機器同士で比較した研究はない[3]。日本人を対象とし、ピコ秒アレキサンドライトレーザー (755nm) をダウンタイムなしの治療として行った場合には、雀卵斑に著効だが(より難治の)肝斑が発生するリスクがある[4]。
出典
- ^ a b c 長沼雅子「香粧品の有効性の歴史的変遷」『日本香粧品学会誌』第39巻第4号、2015年、 275-285頁、 doi:10.11469/koshohin.39.275。
- ^ 船坂陽子、松中浩、榊幸子、ほか「ビタミンC誘導体のイオントフォレーシスによる色素斑に対する臨床効果」『皮膚の科学』第4巻第3号、2005年、 299-308頁、 doi:10.11340/skinresearch.4.3_299、 NAID 130005404798。
- ^ a b 日本形成外科学会 2015, pp. 141-142.
- ^ 葛西健一郎「低フルエンスピコ秒アレキサンドライトレーザー治療の効果と問題点」『日本レーザー医学会誌』第39巻第2号、2018年、 131-136頁、 doi:10.2530/jslsm.jslsm-39_0016。
参考文献
- 日本形成外科学会、日本創傷外科学会、日本頭蓋顎顔面外科学会『形成外科診療ガイドライン1 皮膚疾患』(PDF)金原出版、2015年。ISBN 978-4-307-25714-5。
関連項目
そばかす
出典:『Wiktionary』 (2021/08/07 02:10 UTC 版)
語源
「そば」(蕎麦) + 「かす」(滓)。蕎麦殻に似た斑点ができることから。
名詞
翻訳
- アイスランド語: frekna (is) 女性
- アイルランド語: breicne (ga) 女性
- アゼルバイジャン語: çil (az)
- アラビア語: نَمَش (ar)
- アルメニア語: պեպեն (hy)
- イタリア語: lentiggine (it)
- イド語: lentigino (io)
- インドネシア語: bintik (id)
- ウェールズ語: brych (cy)
- ヴォラピュク: feelid (vo)
- ウクライナ語: весня́нка (uk) 女性
- ウズベク語: sepkil (uz)
- 英語: freckle (en)
- エスペラント: lentugo (eo)
- エストニア語: tedretähn (et), tedretäht (et)
- オスマン語: چل (ota) (çyl)
- オック語: tessèla (oc) 女性
- オランダ語: sproet (nl) 通性
- ガガウズ語: çil (gag)
- カザフ語: секпіл (kk)
- カタルーニャ語: piga (ca) 女性
- ガリシア語: lentixa (gl) 女性, lantinxa (gl) 女性, marxa (gl) 女性, penca (gl) 女性
- カルムイク語: севг (xal)
- ギリシア語: φακίδα (el) 女性
- キルギス語: сепкил (ky)
- クリミア・タタール語: sepkil (crh)
- グルジア語: ჭორფლი (ka)
- コプト語: ⲁⲣϣⲁⲛ (cop) (aršan) 男性
- サハ語(ヤクート語): эбир (sah)
- スウェーデン語: fräkne (sv) 通性
- スコットランド・ゲール語: breac-sheunain (gd)
- スペイン語: peca (es) 女性
- スロヴァキア語: peha (sk) 女性
- スロヴェニア語: pega (sl) 女性
- セルビア・クロアチア語
- タイ語: กระ (th)
- タガログ語: pekas (tl)
- タタール語: сипкел (tt)
- チェコ語: piha (cs) 女性
- チベット語: གྲོ་ཐིག (bo)
- 中国語: 雀斑 (cmn) (quèbān), 斑點 (cmn), 斑点 (cmn) (bāndiǎn)
- 朝鮮語: 주근깨 (ko)
- トゥバ語: секпил (tyv)
- デンマーク語: fregne (da) 通性
- ドイツ語: Sommersprosse (de) 女性
- トルクメン語: sepgil (tk)
- トルコ語: çil (tr)
- ノガイ語: сепкил (nog)
- ノルウェー語:
- ノルマン語: tav'lîn (nrf) 男性 (Jersey)
- バシキール語: һипкел (ba)
- バスク語: orin (eu)
- ハンガリー語: szeplő (hu)
- フィンランド語: kesakko (fi), pisama (fi), teerenpilkku (fi)
- フェロー語: frøkna (fo) 女性
- フランス語: tache de rousseur (fr) 女性
- ブルガリア語: луничка (bg) 女性
- ベトナム語: tàn nhang (vi)
- ヘブライ語: נמש (he) (nemesh) 男性
- ベラルーシ語: вясну́шка (be) 女性
- ペルシア語: کک و مک (fa) (kak-o-mak)
- ポーランド語: pieg (pl) 男性
- ポルトガル語: sarda (pt)
- マケドニア語: лу́ничка (mk) 女性
- モンゴル語: сэвх (mn)
- ラテン語: lentigo (la) 女性, lenticula (la) 女性
- ラトヴィア語: vasaras raibums (lv) 男性
- リトアニア語: strazdana (lt) 女性
- ルーマニア語: pistrui (ro) 中性
- ルクセンブルク語: Speechelen (lb)
- ルシン語: пі́стріґ (rue) 男性
- ロシア語: весну́шка (ru) 女性
「そばかす」の例文・使い方・用例・文例
そばかすと同じ種類の言葉
- そばかすのページへのリンク