フェリー 輸送経済性

フェリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 07:48 UTC 版)

輸送経済性

カーフェリーは、陸上の輸送手段に比べて経済性が比較的良いが、貨物輸送の経済性では貨物船での輸送が優れる。以下に経済性の比較を示す。

長距離カーフェリーと他の輸送手段との経済性比較(海事産業研究所)
  • フェリー利用の無人15トントラック: 100
  • フェリー利用の有人10トントラック: 142 - 146
  • 内航RO-RO船: 95 - 96
  • 内航コンテナ船: 61 - 75
  • 10トントラック陸送: 182 - 205[5]

旅客から貨物に転換

日本では1970年代に運輸省が全国自治体に働きかけて旅客フェリー設備の整備が進められたが、港湾設備が整うと運航側が旅客営業を廃止し貨物船などに転換する「ただ乗り」現象が多発している。大阪港神戸港四国九州の各港を結ぶ旅客フェリー航路は複数存在する一方、東京港から北海道方面に向かう旅客フェリー航路は大洗港などに拠点を移した。

各国のフェリー

ヴェネツィア碇泊中のアリアドネ号(ΑΡΙΑΔΝΗ 旧:れいんぼうべる
バスティアの港 (コルシカ島フランス)。企業SNCM、ラ・メリヂオナルそしてコルシカ・フェリーズ
ドーバー港碇泊中のスピリット・オブ・ブリテン号英語版(MS Spirit of Britain)とプライド・オブ・カンタベリー号英語版(MS Pride of Canterbury)
クック海峡を航行中のフェリー「カイタキ英語版」(MV Kaitaki)
 中国
渤海鉄道フェリー粤海線などの鉄道連絡船が運航されている[13]
 香港
ヴィクトリア・ハーバーの両岸を結ぶスターフェリー中国語: 天星小輪)が、イギリス統治時代の1888年から運航されている[14]
フィリピン
島国であるフィリピンではフェリーが交通手段として頻繁に使われている。日本航路から引退した船が使われているが、乗客数を増やすために改造されているケースが多く、当初設計時の定員より大幅な超過状態で運航された結果、海難事故が度々起きている。
ギリシャ
アテネ近郊のピレウス港英語版からエーゲ海諸島へのフェリーが就航しており、ANEKラインズ英語版エリロス号Έλυρος)、ヘレニック・シーウェイズ英語版ニッソス・ロードス号ΝΗΣΟΣ ΡΟΔΟΣ)、アリアドネ号ΑΡΙΑΔΝΗ)など日本の中古船も多数就航している[15][16]
英仏海峡
英仏海峡トンネル開通後の(2016年)現在もフェリーが運航されている。 イギリスドーバー港英語版ポーツマス国際港英語版ニューカッスル港ハル港英語版などから、 スペインビルバオ港英語版 フランスカレー港英語版ダンケルク港フランス語版 ベルギーゼーブルッヘ港英語版 オランダロッテルダム港などへフェリーが運航されている[17][18][19]
フランス コルシカ島

コルシカ地方は、数多くのフェリールートでフランス本土とつながっています。出発の主な港は、マルセイユトゥーロンニースです。マルセイユからは、フランス国から補助金を受けているコルシカ・リネアとラ・メリヂオナルの会社がサービスを提供しています。コルシカ・リネアは、アジャクシオとバスティアへの毎日の帰りの旅行と、リルルッスへの毎週の接続を提供しています[20]。ラ・メリヂオナルは、プロプリアノとポルト=ヴェッキオの港にサービスを提供しています[21]。トゥーロンから出発するツアーは、コルシカ・フェリーズ社によって提供されています。 年間を通じて、同社はアジャクシオとバスティアに毎日ローテーションを提供し、リルルッスとポルト=ヴェッキオに毎週リンクを提供しています[22]。 夏には、交差点の数が増え、日中にいくつかの出発が提供されます。ニース港からのツアーもコルシカフェリーズが提供しています。 冬には、主にバスティアへの交差点が週末にのみ提供されます。夏には、バスティアだけでなく、リルルス、アジャクシオ、ポルト=ヴェッキオにも毎日いくつかの交差点が提供されます[23]

ドイツ デンマーク スウェーデン
ハンブルクコペンハーゲンを結ぶルートは渡り鳥コース(Vogelfluglinie)と呼称されており、ICE TDを含む鉄道の車輛航送も行われている[24][25]。また、ユーロナイトベルリン・ナイトエクスプレススウェーデン語版(Berlin Night Express)はドイツのザスニッツ英語版とスウェーデンのトレレボリ英語版間でフェリーによる車輛航送が行われている[26]
 フィンランド スウェーデン
フィンランドとスウェーデンの間には広大なボスニア湾が横たわっており、緊密な関係にある両国の首都を陸路で向かうとなるとボスニア湾を迂回しなければならなくなるため、ショートカットが出来る海路に優位性がある。また、税金が比較的高いと言われる北欧のスウェーデンやフィンランド等を結ぶ国際フェリー船内では、酒や煙草が免税価格で買えることから、買物目的を兼ねた渡航者で賑わっている。同地域に就航するシリヤラインヴァイキングラインでは、豪華客船に匹敵する設備を持った50,000トンクラスのフェリーを就航させている。なお、周囲の国々がEUに加盟した後も、フィンランド自治領オーランド諸島と行き来する場合のみ、引き続き免税措置が適用されているため、オーランド諸島に寄港することによって免税販売の条件をクリアしている[27]
 ノルウェー
南端のベルゲンからフィヨルド沿いに北上、ノールカップを回って北端のヒルケネスを往復するフッティルーテン(Hurtigruten 沿岸急行船)が有名。生活航路であると同時に観光ポイントを巡ることからクルーズ船としての性格を持ち合わせている。船体は古いものから新しいものまで様々だが年が若くなるにつれて設備が豪華になっている。
デンマーク・ フェロー諸島 アイスランド
スミリル・ライン英語版(Smyril Line)のフェリーによって、デンマークのヒャツハルス英語版、フェロー諸島のトースハウン、アイスランドのセイジスフィヨルズル間が結ばれている[28]
ジブラルタル海峡
ヨーロッパ側のアルヘシラス港英語版タリファ港英語版アフリカ側のセウタ港タンジェMED港英語版を結ぶフェリーが運航されている[29]
オーストラリア
メルボルンタスマニア島デヴォンポート英語版の間を、公営企業であるTTライン・カンパニー英語版社が結んでいる[30]
 ニュージーランド
北島ウェリントン南島ピクトンを結ぶフェリーが就航しており、運航会社は公営インターアイランダー英語版[31]民営ストレイト・シッピング英語版社がある[32]

ギャラリー

日本のフェリー(10,000トン超)

日本のフェリー(4,000 - 10,000トン未満)

日本のフェリー(1,000 - 4,000トン未満)

日本のフェリー(1,000トン未満)

日本に就航する国際フェリー


  1. ^ 池田良穂著「図解雑学 船のしくみ」ナツメ社 2006年5月10日初版発行 ISBN 4-8163-4090-4
  2. ^ 代表例として大東海運だいとうがある
  3. ^ 池田良穂著 『内航客船とカーフェリー』 成山堂書店 平成20年7月18日新訂初版発行 ISBN 9784425770724
  4. ^ ※2015年現在、日本長距離フェリー協会には8社が加盟している。
  5. ^ a b c d 池田良穂著 『内航客船とカーフェリー』 成山堂書店 2008年7月18日新訂初版発行 ISBN 978-4-425-77072-4
  6. ^ a b c フェリーの歩み 商船三井
  7. ^ a b 復権?長距離フェリーに新船続々 景気回復追い風、安全輸送で再評価 産経ニュース、2015年4月22日
  8. ^ モーダルシフトについて 日本長距離フェリー協会
  9. ^ フェリーの今 商船三井
  10. ^ 我が国船社が運航する外航クルーズ船一覧 p8 - 国土交通省
  11. ^ パンスターライン、釜山~大阪路線でクルーズ船運航 - 聯合ニュース
  12. ^ 外航旅客定期航路事業運航状況 - 国土交通省
  13. ^ 中国鉄路・渤海鉄道フェリー会社の公式サイト(簡体字中国語)
  14. ^ スターフェリー公式サイト繁体字中国語・英語)
  15. ^ 若勢敏美 (2016年1月11日). “売れない日本の中古船 フェリー会社のビジネスモデルに異変”. 乗りものニュース. http://trafficnews.jp/post/47704/ 2016年6月26日閲覧。 
  16. ^ Conventional Ferries - Our Fleet - Hellenic Seaways(英語)
  17. ^ Brittany Ferries公式サイト(英語)
  18. ^ European cruises LD Lines公式サイト(英語)
  19. ^ P&O Ferries公式サイト(英語)
  20. ^ https://www.corsicalinea.com/reserver/les-traversees/marseille-la-corse
  21. ^ https://www.lameridionale.fr/rubrique/nos-traversees-26.html
  22. ^ https://www.corsica-ferries.fr/traversees/corse-ferry/
  23. ^ https://www.corsica-ferries.fr/traversees/corse-ferry/
  24. ^ ICEごとフェリーに乗ってデンマークへ! ドイツ旅行記 STW
  25. ^ Scandlines公式サイト(英語)
  26. ^ Berlin Night Express公式サイト(英語)
  27. ^ オーランド諸島 - フィンランド大使館・東京 : フィンランドについて : オーランド諸島
  28. ^ Smyril Line公式サイト(英語)
  29. ^ Trasmediterranea公式サイト(英語)
  30. ^ TTライン・カンパニー公式サイト(英語)
  31. ^ インターアイランダー公式サイト(英語)
  32. ^ ストレイト・シッピング公式サイト(英語)





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