へすていあとは? わかりやすく解説

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へすていあ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/18 15:26 UTC 版)

へすていあ
へすていあ(大洗港、2007年1月14日撮影)
基本情報
船種 フェリー
船籍 日本(1993 - 2017)
モンゴル(2017 - )
所有者 東日本フェリー(1993 - 2006)
商船三井フェリー(2007 - 2017)
運用者 東日本フェリー(1993 - 2006)
商船三井フェリー(2007 - 2017)
建造所 三菱重工業下関造船所
母港 室蘭港(1993 - 2006)
大洗港(2007 - 2017)
姉妹船 へるめすはあきゆり
建造費 約80億円[1]
船級 JG第二種・NK M0[2]
信号符字 JD2705
IMO番号 9061590
改名 さんふらわあ ふらの(2007/1/30 - 2017/5/11)
GOLDEN PEARL III
MUTIARA BERKAH II
経歴
起工 1993年2月2日[2]
進水 1993年7月8日[2]
竣工 1993年11月10日[3]
就航 1993年11月18日[3]
引退 2017年5月11日
要目
総トン数 13,539トン[3]
全長 192.0 m[3]
垂線間長 175.0 m[2]
27.0 m[3]
深さ 20.7 m[3]
満載喫水 6.7 m[3]
機関方式 ディーゼル
主機関 NKK-SEMT-Pielstick 12PC4-2V 2基[3][2]
推進器 可変ピッチプロペラ 2軸
出力 35,600馬力[3]
最大速力 26.2ノット[2]
航海速力 24.0ノット[3]
航続距離 4,000海里[2]
旅客定員 703名[3]
乗組員 49名[2]
車両搭載数 トラック180台、乗用車100台(東日本フェリー時代)[3]
大型トラック154台、乗用車77台(商船三井フェリー時代)
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「さんふらわあ ふらの」時代(苫小牧港、2017年5月6日撮影)

へすていあ(HESTIA)とは、かつて東日本フェリーが運航していたフェリー。2007年から2017年には、さんふらわあ ふらのとして商船三井フェリーが運航していた。

概要

へるめす型の3番船として三菱重工業下関造船所で建造され、室蘭 - 大洗航路に就航[3]。1993年11月18日の大洗港発便が第1便となった[4]。船の就航により、1988年から就航していたびくとりと合わせ室蘭 - 大洗が日曜日を除く週6便の運航となった[5]。船名はギリシャ神話に登場する炉辺の女神ヘスティアーに由来する[1]

2002年6月には、室蘭 - 大洗航路休止に伴い商船三井フェリーとの共同運航体制で大洗 - 苫小牧に就航した。2007年東日本フェリーが同航路から撤退したことにより、共同運航を行っていた商船三井フェリーに移管され、同年1月30日に船名を「さんふらわあ ふらの」に改名[6]、「全国的な知名度の高さや、優しさを感じる響きで女性に受け入れられやすい」といった思いが込められた[7]。その後は同航路の「夕方便」に就航していた。

2014年新造船による代替が発表され[8]2017年5月10日の苫小牧発便をもって引退した。

設備

船室タイプの一覧
クラス 部屋数 定員 設備
スイートルーム
(旧・オーナーズルーム)
1室 2名 ユニットバス・トイレ、洗面台、テレビ、DVDデッキ、
テーブル、椅子、冷蔵庫、クローゼット
デラックスルーム
(旧・特等)
28室 2名 ユニットバス・トイレ、洗面台、テレビ、DVDデッキ、
テーブル、椅子、冷蔵庫、クローゼット
スタンダードルーム
(旧・1等)
48室 4名 洗面台、テレビ、DVDデッキ、テーブル、クローゼット
カジュアルルーム
(旧・2等寝台)
14室 12名 手荷物棚(共有)、読書灯
エコノミールーム
(旧・2等和室)
5室 60名・
63名・
15名×1室
22名×2室
手荷物棚(共有)

Aデッキ

  • レストラン
  • 展望ラウンジ

Bデッキ

  • オーナーズルーム
  • 特等室
  • 二等室
  • 展望浴場
  • ゲームコーナー
  • カードルーム→ゲームコーナー
  • マリンシアター
  • 談話室→喫煙コーナー
  • ミーティングルーム→キッズランド

Cデッキ

  • 二等寝台
  • 一等室
  • 売店
  • インターネットコーナー(新設、2013年7月いっぱいまで)
  • 案内所
  • ペットルーム(新設)

事故・インシデント

旅客等負傷事件

  • 2006年10月24日、大洗港南南東方沖合にて入港時の高波に伴い沖合へ退避する際に低気圧による大しけに巻き込まれ乗客3人・乗員4人が軽症を負い乗用車31台・トラック56台が横転した[9][10]

東日本大震災

  • 2011年3月11日東北地方太平洋沖地震が発生した際、本船は大洗港に停泊中であった。本船は地震発生後20分で緊急出港し、周囲への注意を促す汽笛を鳴らしながら航行し沖合へ避難した後苫小牧港へ航行した。本船の汽笛を聞いて高台へ避難した住民もいたという。なお大震災の津波により大洗港フェリーターミナル1階が浸水、岸壁損傷や堆積物による水深低下で入港が困難となり6月まで関東側の発着地を東京港に変更して運航を続けた[11][12]

脚注

  1. ^ a b 動くホテル80億円、豪華フェリーをちょっと拝見 - うおんつ1994年2月号(太陽)
  2. ^ a b c d e f g h 新造船写真集No.545 カーフェリー へすていあ HESTIA 東日本フェリー株式会社 - 船の科学1994年3月号
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m 「新造船紹介」『世界の艦船』第476号、海人社、1994年2月1日、64頁。 
  4. ^ 「へすていあ」がやってきた 大洗航路の新造船室蘭へ苫小牧港との競争必至 - 北海道新聞1993年11月20日朝刊室蘭胆振版27面
  5. ^ 大洗と室蘭を結ぶカーフェリー就航東日本フェリー - 日経産業新聞1993年11月19日17面
  6. ^ 2007年1月30日 “さんふらわあ ふらの”デビュー - 商船三井フェリーからのお知らせ 2007年1月30日付(Internet Archive)
  7. ^ 苫小牧-大洗相田のフェリー 命名「ふらの」響きにやさしさ - 北海道新聞2006年110月10日朝刊旭川上川版26面
  8. ^ フェリー代替建造のお知らせ』(プレスリリース)商船三井フェリー株式会社、2014年10月17日。オリジナルの2014年10月26日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20141026055845/http://www.sunflower.co.jp/ferry/information/log/20141017.html2016年8月10日閲覧 
  9. ^ リベラ(株)苫小牧~大洗航路「へすていあ」旅客・乗組員負傷及び車両損傷事故の概要 - 国土交通省
  10. ^ 平成19年函審第26号 旅客船へすていあ旅客等負傷事件 - 函館地方海難審判所
  11. ^ 津波に遭遇した船の行動事例集~東日本大震災で津波に遭遇した船のその時の行動に学ぶ~』(レポート)国土交通省近畿運輸局、2011年9月https://www.mlit.go.jp/common/000212285.pdf2018年12月14日閲覧 
  12. ^ 被災地は今。 震災当日、大洗港を緊急出港した「さんふらわあ ふらの」=茨城県大洗町 フェリーターミナルも、市街地も、平常が戻る』(レポート)日本自動車連盟https://web.archive.org/web/20200906174319/http://jafmate.jp/jmp/311/ibaraki/001.html2017年5月14日閲覧 

外部リンク


へすていあ(HESTIA)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 10:29 UTC 版)

東日本フェリー」の記事における「へすていあ(HESTIA)」の解説

1993年1月竣工同年11月就航13,539総トン全長192 m、幅27 m、出力35,600馬力航海速力24ノット旅客定員705名。車両積載数:トラック180台、乗用車100台。三菱重工業下関造船所建造大洗 - 室蘭航路就航2002年5月航路休止後大洗 - 苫小牧航路配転され、2007年リベラ撤退後商船三井フェリー用船改称ののち2017年まで運航

※この「へすていあ(HESTIA)」の解説は、「東日本フェリー」の解説の一部です。
「へすていあ(HESTIA)」を含む「東日本フェリー」の記事については、「東日本フェリー」の概要を参照ください。

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