フェリー フェリーの概要

フェリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 07:48 UTC 版)

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フェリー「ダニエル・カサノバ (コルシカ・リネア) - マルセイユフランス
世界最大のフェリー「カラー・ファンタジー

名称

英語では渡し船やフェリーなど含めてferryであるが、日本語では渡し船とフェリーは明確に区分される。

カーフェリー

オウルフィンランドハイルオト島間のカーフェリー接続

フェリーの内自動車も運ぶものを「カーフェリー」と呼ぶ。貨物船の一種で自動車の海上輸送に用いられる「自動車運搬船」とは分類上異なる。

ただし英語の「car」は狭義には乗用車の意味で、トラックやトレーラーは含まれない。そのため多様な車両すべてを運ぶ船を「car ferry」と呼ぶと違和感があるため、近年では ROPAX(roll on/roll off passenger)vessel や Ro-Pax Ferry と呼ばれる場合がある。 日本で「ローパックス・フェリー」という表現が定着するかは不明である[1]

大半の貨客船は貨物扱いで自動車を運べるが[2]、このような船の中まで所有者が運転して積載しない物はカーフェリーと呼ばないのが一般的である。

船体構造

小型カーフェリーの接岸図
1.フェリー本体 2.バウバイザー 3.船首と船尾のランプ(接岸時はランプウエイに) 4.2つに分かれたエンジン 5.並列2本煙管 6.L型岸壁
図のような小型で比較的穏やかな内海等を航行するフェリーは、波の打ち込みを考慮する必要が無いため、船体側面に開口部が多く開いている。

フェリーの最も特徴的な他船との構造上の違いは、船体内部に1層から3層程度の広い車輌甲板を持ち、大きなランプウェイ(斜路)を備えることである。運搬される車輌は、船の前後部や左舷に1-3つ程度の備えられたランプウェイを自走して車輌甲板内に入り、搭載される。

中大型のカーフェリーで船首ランプウェイを持つもの(RO-RO船)は、波浪が直接、ランプウェイに当って破損されるの防ぐために、バウバイザー(Bow visor)と呼ばれる装置が船首部に備わっている船が多い。船首ランプウェイを持つ場合でも小型で航路が短いものではバウバイザーを備えず、荒天時には運休することで対応する船もある。

多くのカーフェリーでは、船首と船尾、または船首近くと船尾近くの左舷側にランプウェイを持つことで、車輌甲板内での自動車の前後方向を転換するという時間と手間の掛かる方法を避けて、車輌用の入口と出口を両方備えることで車輌甲板内では一方通行で済むようにしている。さらに、小型で航路長が極めて短いルートの船では、ランプウェイを船首と船尾の両方備えるだけでなく、スクリュー・プロペラを船の前後に備え、さらに操船用のブリッジも2箇所に持つことで、接岸時の船の転回の必要をなくしているものがあり、このような船は「両頭カーフェリー」と呼ばれる[3]

分類

旅客船兼自動車渡船(フェリー)

旅客船と貨物船の2つの機能が求められるため、建造と運航がコスト高となる。

  • 旅客船:必要な安全設備と客室設備や快適性のための減揺装置や高速航行性を備える。
  • 貨物船:多数の雑多な自動車を短時間のうちに安全に個人運転者の操縦によって自走乗船・自走下船させ固縛し、運搬する設備や能力が必要となる。
長距離フェリー
日本長距離フェリー協会[4]による定義では、片道300km以上の航路に就航しているフェリーであり、陸上輸送の代替として物流の効率化に貢献している。
国際フェリー
国際航路に就航しているフェリーであり、安全基準などは海洋関係の国際条約SOLASなど)により規定されている。
鉄道連絡船(車載客船)
カーフェリーは車載客船を基に自動車用としたもので、自動車航送を並行している例もある。

貨物車両渡船(鉄道連絡船)

鉄道連絡船のうちの車両渡船(旅客を搭乗させず鉄道車両のみを航送)。


  1. ^ 池田良穂著「図解雑学 船のしくみ」ナツメ社 2006年5月10日初版発行 ISBN 4-8163-4090-4
  2. ^ 代表例として大東海運だいとうがある
  3. ^ 池田良穂著 『内航客船とカーフェリー』 成山堂書店 平成20年7月18日新訂初版発行 ISBN 9784425770724
  4. ^ ※2015年現在、日本長距離フェリー協会には8社が加盟している。
  5. ^ a b c d 池田良穂著 『内航客船とカーフェリー』 成山堂書店 2008年7月18日新訂初版発行 ISBN 978-4-425-77072-4
  6. ^ a b c フェリーの歩み 商船三井
  7. ^ a b 復権?長距離フェリーに新船続々 景気回復追い風、安全輸送で再評価 産経ニュース、2015年4月22日
  8. ^ モーダルシフトについて 日本長距離フェリー協会
  9. ^ フェリーの今 商船三井
  10. ^ 我が国船社が運航する外航クルーズ船一覧 p8 - 国土交通省
  11. ^ パンスターライン、釜山~大阪路線でクルーズ船運航 - 聯合ニュース
  12. ^ 外航旅客定期航路事業運航状況 - 国土交通省
  13. ^ 中国鉄路・渤海鉄道フェリー会社の公式サイト(簡体字中国語)
  14. ^ スターフェリー公式サイト繁体字中国語・英語)
  15. ^ 若勢敏美 (2016年1月11日). “売れない日本の中古船 フェリー会社のビジネスモデルに異変”. 乗りものニュース. http://trafficnews.jp/post/47704/ 2016年6月26日閲覧。 
  16. ^ Conventional Ferries - Our Fleet - Hellenic Seaways(英語)
  17. ^ Brittany Ferries公式サイト(英語)
  18. ^ European cruises LD Lines公式サイト(英語)
  19. ^ P&O Ferries公式サイト(英語)
  20. ^ https://www.corsicalinea.com/reserver/les-traversees/marseille-la-corse
  21. ^ https://www.lameridionale.fr/rubrique/nos-traversees-26.html
  22. ^ https://www.corsica-ferries.fr/traversees/corse-ferry/
  23. ^ https://www.corsica-ferries.fr/traversees/corse-ferry/
  24. ^ ICEごとフェリーに乗ってデンマークへ! ドイツ旅行記 STW
  25. ^ Scandlines公式サイト(英語)
  26. ^ Berlin Night Express公式サイト(英語)
  27. ^ オーランド諸島 - フィンランド大使館・東京 : フィンランドについて : オーランド諸島
  28. ^ Smyril Line公式サイト(英語)
  29. ^ Trasmediterranea公式サイト(英語)
  30. ^ TTライン・カンパニー公式サイト(英語)
  31. ^ インターアイランダー公式サイト(英語)
  32. ^ ストレイト・シッピング公式サイト(英語)





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