NEET探偵事務所関係者
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「神様のメモ帳」の記事における「NEET探偵事務所関係者」の解説
アリス / 紫苑寺 有子(しおんじ ゆうこ) 声 - 小倉唯 / 寿美菜子 本作のヒロイン。身長130cm以下で非常に小柄で小顔、色白で長い黒髪を持ち、女性は大概抱きつきたくなる可愛らしい容姿の少女。普段はくまさん柄のパジャマと白いニーソックスを着用している。年齢は、9巻の四代目の証言により、14歳か15歳である。一人称は「ぼく」で、理知的な喋り方をし、多弁家。通称である「アリス」は、本名の湯桶読みと、SF作家ジェイムズ・ティプトリー・Jr.の本名(アリス・ブラッドリー・シェルドン)にちなんでいる。 SFを好み、事務所の看板の文句がティプトリーの『The Only Neat Thing to Do.(邦題:たったひとつの冴えたやりかた)』からのパロディである他、大量に所持しているぬいぐるみの名前もSFにちなんだものが多い。クマの「モッガディート」「リッリルゥ」はティプトリーの『愛はさだめ、さだめは死』から、猫の「ペトロニウス」はハインラインの『夏への扉』から。 深い洞察力と高いクラッキング能力を持ち、コンピュータと周辺機器で埋め尽くされ常時冷房されたNEET探偵事務所から一歩も外に出ないひきこもり。やっていることはハッカーだがニート探偵を自称する。実際に、依頼を受けて調査をし報酬を得る(本人のプライドで依頼が完遂できない場合は報酬を得ようとせず、かかった費用などは自身が払っている)職業探偵であるが、極端な偏食家で、ドクターペッパーを愛飲しており、神様も好むと豪語するほど認め、普通の食事はごく少量しか摂らず、それゆえミンが持ってきた食事もいつも残している(最近では鳴海が側に居ると文句を言いつつもドクターペッパーを飲みながら完食するようになった)。経歴は明らかではないが、学校教育を受けておらず、また実家からは逃亡中の身である。病気か体質か不明だが、一日に一時間程度しか眠らない。また、広所恐怖症であり、屋外では体調を悪くする。NEETの"Employment"を「雇用」と解釈すると仕事をしていても自営業であればニートの定義を逸脱しない、と主張する。最近では鳴海の身を案じるあまり、屋外へ足を運ぶことも多くなってきている。 ニートのため外出する事が少なく鳴海に服装の事を指摘された時は、四季に応じたパジャマがそれぞれ20着ずつあり、気分で着るものも合わせて100は超えると言う。最近では「エラン・ガバ」で購入している。また、クマがプリントされた物やクマのボタンが着いたものがお気に入り。一番のお気に入りは鳴海にプレゼントされたクマのボタンの付いた洋服。犯人を含む関係者に事件の真実を語るため外出する際は黒いドレス状の喪服を着る。 生活能力が欠如しており、風呂にはひとりで入れず、洗濯もできない。また、羞恥心も欠如しており、彩夏やヒロに説明を受けるまで恥ずかしい事(飲み物で間接キス、ベッドで一緒に寝る、シーツやぬいぐるみの匂いをかがせる等)を鳴海にしてきたと理解すると恥知らずと逆ギレするようになり、今ではそれなりの羞恥心を持ち合わせているようになった様子。 自身の助手である鳴海に対し、巻を重ねるにつれて、少しずつ恋愛感情を抱いてきている節があるが、本人のひねた性格が災いして素直になれていない。(アリスにとっての)一大事(風呂等)があるたびに、真っ先に鳴海に連絡を入れる程に信頼している。また、鳴海のセリフに顔全体を赤面させる事も多くなってきた。告白染みたセリフを口走る事もあったが、赤面しぬいぐるみに顔を埋めてしまい言葉を途切れさせる場面もあった。鳴海に対してかなり独占欲が強く、傷付くことを嫌っている。本人は照れ隠しに「ナルミはぼくの助手なのだから」と前置きする事が多くなっている。また、嫉妬深く鳴海の女性関係には意外とうるさい。依頼者や関係者で鳴海が女性に優しくしたり恋人のようなようすを見ると顔を赤くし恥知らず等と罵る。平坂組関係の仕事で四代目にナルミが借りられることを快く思っておらず、しばしば不満が漏れる。 コンピュータネットワークを駆使して自らも情報収集をするが、安楽椅子探偵に近い。ほぼすべての事件で最後に真相を明らかにする役目を担う。その推理や事件解決の流れは、死んでしまった者・いなくなってしまった者の失われた言葉を代弁して明らかにし、事件に対する観点を変更するというもので、京極夏彦の百鬼夜行シリーズとオーソン・スコット・カードの『死者の代弁者』を下敷きとしている。「死者の代弁者」という語は、探偵のあるべき立場としてアリス自身の口からもたびたび語られる。 ドクターペッパーには目がなく、関係サイトやスレッドの書き込みは常にチェックしており侮辱する相手は許さない。また、近くのコンビニで1ダース買う場合もあるが、知り合いの酒屋で全種類を複ダース購入している。常に領収書を切っているため、店主とは顔見知り。酒屋が潰れる事を快く思っていない。鳴海の通うM高校の近くにあり、下校時に領収書を切ってまで購入させようとする。 ニートを題材にしたパソコンゲーム「THEニートマスター(通称・ニマス)」(アリスがソフト、ハードは少佐が担当)や少佐が作成したカードゲーム「ニート王」の監修を行うなど無駄な事に力を入れるなどしている。 藤島 鳴海(ふじしま なるみ) 声 - 松岡禎丞 / 阿部敦 本作の主人公。16歳の男子高校生。クラスは1年4組。誕生日は10月31日。身長164cm・体重51kg。細身で童顔な少年で、容姿はごくごく平凡で特徴がないとされている。『さよならピアノソナタ』の桧川直巳とは、周りの人間が入れ替わっていることに気がつかないほど瓜二つの容姿である。 母親はすでに亡くなっており、父親は家に寄りつかず、姉と二人暮らしをしている。幼い頃から父親の仕事の都合で短い間隔で転校を繰り返してきたせいで、特に親しい友人も出来ず、他人に心を開けない性格であった。独り言がやや多く、考えていることがしばしば口から漏れる。何事も自分のせいだと決めつけてしまう癖がある。彩夏やその他の人々との触れあいをきっかけに、他人に対して徐々に心を開くようになる。 クラスメートとも仲良く接しているようだが、授業中はほとんど寝ているため、寝言で会話しているほうが多いらしい。 勉学の方はイマイチで1巻では赤点が3つだったのが5巻では5つに増えており、探偵業で休むことが多く出席日数も足りなく進学も危うい状態で補習を受けてようやく進学できた。高校では後輩の女子生徒に絶大な人気を誇っており、彩夏曰く「女の子はギャップに弱いから」とのこと。しかし彼自身は変な噂が流れて注目されているとしか思っておらず、アリスを始めとして自身に向けられる好意については、まったく無自覚である。 様々な事件に接触してきたせいか、他人に対する壁も徐々に崩れ、最近では自ら積極的に事件解決に動く。危機感が欠如している節もあり、危険を顧みずに事件に首を突っ込むことが多く、そのたびにアリスと四代目に怒られている。事件に関わるようになってから周りから「アリスに似ている」と評されるようになる。 エンジェル・フィックス事件でアリスに雇われて以来、探偵助手をつとめる。平時はアリスの食事の世話や事務所の掃除、使い走りなどが業務である。身体能力にも情報収集能力にも特筆すべきところはないが、視覚・聴覚が人一倍鋭敏で、観察力に優れている。前述の通り学業は苦手としているが記憶力は抜群に良く、麻雀等の賭け事にも強い(特にチンチロが強く、一人勝ちする場合が多い)。コンピュータにはそれなりに詳しく、絵心もある。四代目の依頼でイベントの広報を担当した際、バンドグループのロゴマークをデザイン、運用した。また、事件時には犯人のモンタージュ写真の作成や画像の加工や似顔絵を一任されており、効果は絶大でかなりの精度を誇る。 追い込まれた状況になると誰も考えつかなかったような奇策を着想し、無鉄砲ともいえるほどの行動力を発揮する。必要な状況では非常に口がうまくなり、ヤクザをも怯ませ、ハッタリをかます話術を持つ。そのため「詐欺師」と称されることが多い。アリスから頭に血が上ると最短距離で真実にたどり着くと評価を受けている。 一般の高校生にはないコネを持つようになり、裏社会において顔と名前が売れている。今では香港マフィアですら無視できない存在となっている。ヤクザの間では評判が良く自分の組に来ないかと誘いを受けるほど。裏社会のフィクサーとして頭角を現し始めており、もはや普通の高校生とは呼べない状況に陥っている。 四代目とはわけあって義兄弟の盃を交わしており、共に調査や仕事にでることが多い。高校生なので組員ではないが、四代目の補佐を担当することが多く、彼が不在の際には平坂組をとりしきることもあり、実際は組のNo.2ということにされている。平坂組組員からは多大な信頼を寄せられ「兄貴」と呼ばれて慕われている。本人は自覚していないが人望が厚く、大規模イベントを運営できるほどの統率力もある。 最近ではヒモの素質があるのではないかと周囲から訝られている。ヒロの師匠でアリスの大叔父にあたる紫苑寺吾郎からは巧みな話術や女性を喜ばせるセリフを学ぶ。服のセンスは確かでヒロやちえみに褒められるほど。 最終話では作家になっている。この『神様のメモ帳』自体がナルミの執筆した手記(という体裁)であり、。第5巻の短編集もナルミの書いた事件簿という形態をとっている。4巻では広報用のブログも書いており担当者から読者にかなりの人気があり面白いと評された(このように作中ではたびたび作家としての能力がある事が示唆されおり伏線が張られていた)。 前述の通り器用で、大抵のことはやってのけてしまうが、生活能力のみは皆無であり、料理はまったくと言って良いほど出来ない。「ラーメンはなまる」でアルバイトしていた時期もあったが現在はクビ。その腕前は2時間でどんぶりを5つ割ったり、中身の入った器をひっくり返すなどしてミンから戦力外通告を受けているほど。 篠崎 彩夏(しのざき あやか) 声 - 茅野愛衣 / 本多陽子 鳴海のクラスメイトの少女。栗色の髪のショートカット、可愛らしい小鹿のような瞳と気の強そうな眉が特徴。「ラーメンはなまる」でアルバイトをしている。またアリスを風呂に入れるなど、生活の面倒をみていた。やや天然で気遣いの出来る優しい性格だが、割に毒舌で時折相手を励ますために言った言葉がむしろその人の痛い所をつく結果になり、その度に相手(殆どは鳴海)を落ち込ませている。 趣味は園芸で部活も園芸部、高校の花壇や温室の植物の世話をすべてひとりでこなしていた。学校で孤立していた鳴海を園芸部に強引に入部させ、また「ラーメンはなまる」に連れていってアリスたちと引き会わせた。鳴海の人生観に多大な影響を与えた少女であり、彼女との出会いがなければ現在の鳴海は存在し得なかったと言えるだろう。 当時の鳴海とは対照的に明るく前向きな性格をしているように見えたが、実は人付き合いが苦手で中学校時代は不登校だった経験を持つ。両親は離婚しており、母親と同居している。高校を中退した兄がいる。その兄が脱法ドラッグのエンジェル・フィックスに手を出したことが元凶となり、その原材料となる花を温室で育ててしまう。その秘密を守るために自ら学校の屋上から投身、一命を取り留めるものの記憶喪失になった。 ミン / 黄 明麗(ファン・ミンリー) 声 - 生天目仁美 / 大浦冬華 NEET探偵事務所のあるビル一階の「ラーメンはなまる」の若い女店主。かなり美人で巨乳。香港マフィア「黄道盟」のボスの孫娘だが、ほぼ普通の日本人と同じように育った。常にポニーテール、胸にさらし、タンクトップと黒い腰エプロンという格好をしている。本人曰くラーメン屋の戦闘服とのこと。 「ラーメンはなまる」の裏手はニートたちのたまり場となっており、また実質的にアリスの生活の面倒を見ているため、ニート探偵団の母親役のような存在となっている。喧嘩っ早く相手に苛立った際にはすぐに手が出る性格で、ニートたちの自堕落ぶりを厳しく叱る。しかし本質的には面倒見が良く、ニートたちや鳴海のことも親身に心配するため、慕われている。 氷菓職人を目指していたが、行方不明になった父親のラーメン屋を継いだ。そのため、ラーメン作りよりも氷菓作りの方が格段に上手い。そのため、『はなまる』はラーメン屋であるにもかかわらずアイスを売りのひとつとしており、客からもそれが個性と認められているが本人はラーメン屋としてのプライドはちゃんと持っている。今でも新作開発に余念がなく季節に合わせた物やそのとき手に入ったもので作るアイスも評判が高い。アイス以外にもティラミスなども作る。 平坂組メンバーたちからは「四天王筆頭」として四代目やテツよりも喧嘩が強いと見られている。 ヒロからある事件がきっかけでプロポーズをされるものの、女たらしであることを理由に振り、関係は停滞している。しかし、忙しいからという名目ではなまるのバイトをさせたり、ヒロが他の女性のことを話すたびに不機嫌になって怒り出したりするなど、恋心を抱き始めている節もある。子供の頃はカナヅチだったという。 テツ / 一宮 哲雄(いちのみや てつお) 声 - 松風雅也 / 高橋研二 アリスのもとに集うニート探偵団の一員。金にだらしないが、面倒見が良く頼りになる兄貴分的な存在。専門雑誌を持ち歩くほどのギャンブル好きで、現在はスロットや競馬で生計を立てているニート。鳴海を含む探偵団の実働部隊4人の中ではリーダー格で、先陣を切る事が多い。 鳴海の四つ年上で、同じ高校に通っていたが、とある問題を起こして中退したとされている(当人は自分から辞めたと嘯いている)。退学後も彼の名は在校生に知れ渡っており、伝説化している。高校時代はボクシングをしており、ジムの会長を含む周囲の人々から将来を嘱望されていたが、高校中退と同時期に緑内障と診断されプロになることを断念した。しかしその実力は未だ衰えておらず、ヤクザを相手にしても怯まない度胸を併せ持つ。言動はぶっきらぼうではあるが、実は鳴海の事を気にかけており、彼の考えを察する事も多い。 その実力により数々の事件において都内の刑事たちに何度か貸しを作っており、警察の人間と親しい。そのため警察や暴力団などとのコネクションを持っており、事件解決に役立てることが多々ある。「四天王」の一人であり、四代目とは互角の実力で、一巻の時点で49勝49敗3分。なにかと四代目とはいがみあうことが多いが、鳴海曰く似た者同士らしい。鳴海と彩夏の担任である黒田小百合は高校時代の恩師。 少佐 / 向井 均(むかい ひとし) 声 - 宮田幸季 / 岡本信彦 アリスのもとに集うニート探偵団の一員。大学図書館に資料本を買わせるため、として大学に在学しており、厳密にはニートではない(期限年数いっぱいまで在籍した後退学するつもりと発言している)。かなりランクの高い大学に通っているらしい。またその大学を首席で卒業できるほど頭脳明晰である。しかし、本人は学生としての自分の立場が嫌なようで学生証を燃やそうとしたこともあった。本人曰く、今頃は大学院を飛び級で卒業し大手自動車メーカーに就職しているほど。高校は都内有数の名門進学校に通っており、推薦をとり大学へ進学した。しかし学校生活では悪行を繰り返し、教師からは問題児として認知されていた模様。卒業時は担任に泣いて喜ばれたとのこと。大学推薦枠の数を減らした原因でもある。卒業後もたびたび訪れ、「歴史研究会」の名前を借りたサバゲー部に違法改造やピッキングなどを教え、部下として扱ってきた。 小学生にも間違えられるほど小柄かつ童顔で肌つやがよい。4巻で20歳であることが判明している。ミリタリーマニアなのでいつも迷彩服などを着用してモデルガンを持ち歩き、サバイバルゲームを趣味とする。工学系の卓越した知識と技術を持ち、盗聴器やスタングレネードまでをも自作する。ピッキングも得意とし、侵入や工作のエキスパートである。 鳴海の事を「藤島中将」と呼ぶが、軍の実質的な最高権力者は少佐であると主張しているので敬称としては呼んでいない。探偵団の他の面々とは異なり平坂組では敬意を払われていない。 ヒロ / 桑原 宏明(くわはら ひろあき) 声 - 櫻井孝宏 / 間島淳司 アリスのもとに集うニート探偵団の一員。背の高いホスト風の美青年であり、落とした女性は数百人以上。人当たりが良く、話術も非常に巧みである。テツと同年齢。 ヒモだが、実はミンに対して真剣な恋心を抱いており、プロポーズもしている。彼女のためなら自分の身も一切省みない度胸も持つ。現時点ではヒモであるため信用されておらず、関係は停滞しているようだが、鳴海曰く脈はある模様。ニートであるがミンに頼まれれば大喜びでラーメンはなまるのバイトや手伝いをする。実際に即戦力になり仕出し等も完ぺきにこなした。 中学生の頃から風俗嬢などの住居に転がり込んで生活しているヒモ。両親とも既におらず、まともな環境で育っていない様子。携帯を複数持っており、女性関係や用途によって使い分けている。「主夫」や「ジゴロ」との違いに対し持論を述べるなど「ヒモ」に関する独自の哲学を持っている。 女性関係はだらしないが友人を大切にするため、ナルミに対して最も親身である。街中に女友達がおり非常にまめな対応をするため、とくに情報収集においてそのネットワークが力を発揮する。 元彼女から貰ったBMWを愛車としており、その他の服やアクセサリー等もすべて女性からプレゼントされたものである。 アニメでは、ボディにへこみのある車を運転している。
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