AX AXの概要

AX

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/23 09:26 UTC 版)

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概要

日本電気(NEC)のPC-9800シリーズが日本のパソコン市場で首位を固めつつあった1986年に、対抗規格としてアスキーマイクロソフトにより提唱された規格で、当時PC/AT互換機で登場からの期間が長く、安定度が高かったと思われる表示規格のEGAモード(640×350ドット)をもとに、日本語対応と解像度を高めたJEGAモード(640×480ドット)を採用し[1]、専用チップ[2]で構成されていた。

歴史

NECと富士通松下電器を除く電気機器メーカー(ソニー日立製作所シャープ東芝[3]など)は1987年10月にAX協議会を設立、翌1988年2月発売の三洋電機MBC-17Jを皮切りにAX規格パソコンを製造、販売した[1]。しかしながら、日本語化のために製造コストが高まり、世界仕様のPC/AT互換機や日本国内で普及していたPC-9800シリーズなどよりも割高になってしまった[1]。また、日本アイ・ビー・エムや東芝は独自方式での日本語化を行っており、同じPC/AT互換機ベースでも日本語ソフトウェアの互換性は確保されなかった。そのような理由から、AX規格PCのシェアは伸び悩み、一部の外資系企業や製造メーカーの系列企業で導入された程度で、パソコン取り扱い店頭で見かけることも少なく、一般にはほとんど普及しなかった。

さらに、VGAの登場と市場の移行に対しJVGAの登場は遅れに遅れ、1990年末には特別な日本語用追加ハードなしで日本語表示が可能なDOS/Vが登場したため、存在意義が薄れてしまった。

この頃まで、累計出荷台数20万台弱に過ぎなかったAX陣営は[1]1991年3月にPCオープン・アーキテクチャー推進協議会(OADG)の仕様に合流し、DOS/VのVGAに対応したコンセプトとしてAX-VGAを採用[1]1992年には、VGAモードでAX日本語ソフトを実行できる「AX-VGA/H」(日本語専用チップで構成)や、「AX-VGA/S」(DOS/V同様、ソフトウェアで日本語化を行う。ハードウェアは386とVGA・充分なRAMがあれば動作する[4])が登場したものの[1]普及することはなく、AXとDOS/Vを統合すべく同年夏にベータテストが行なわれたマイクロソフトの「MS-DOS 5.0a/V」は互換性への懸念によりユーザー層からの猛反発を受けて発売が中止されている[1][5]

結局、DOS/Vの普及と1993年Windows 3.1発売によってAXは消滅の道をたどった。

なお、AX協議会の事務局機能は1992年にオープンインタフェース株式会社となり[1]システムインテグレータとして以後も活動を続けたが、同社は2011年3月に破産している。

主要メーカー

社名は当時のもの

名前の後ろに ※ が付くはMSXも製造販売していたメーカー。


  1. ^ a b c d e f g h さらば愛しのDOS/V、pp.19-21
  2. ^ Chips&TechnologiesのビデオチップP82C435とアスキーのJEGAチップV6367を組み合わせて採用した。当時はVESAがなかったとはいえ特定メーカーの製品の画面モードを採用したため、その後もP82C435の上位互換品しか使用できなかった。競合機種の東芝J-3100(ダイナブック)の場合はビデオチップが自社製であったため、ある程度柔軟性があった
  3. ^ 東芝はAX協議会に参加しているが、AXパソコンは発売していない。
  4. ^ DOS/Vと異なり日本語ドライバとメモリマネージャが一体だったため、汎用性に欠けた
  5. ^ さらば愛しのDOS/V、pp.69-70


「AX」の続きの解説一覧

.ax

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/24 02:40 UTC 版)

.ax国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)の一つで、フィンランドの自治領オーランド諸島に割り当てられている。2006年に導入された。このドメインが導入される以前、オーランド諸島の多くのサイトはサブドメイン.aland.fiを使用していた。






「.ax」の続きの解説一覧

A+X

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/24 02:50 UTC 版)

A+X』は、マーベルコミックスが2012年10月にマーベルNOW!英語版イニシアチブの一環として開始したオンゴーイング英語版コミックアンソロジーシリーズである[1]。シリーズでは毎号ごとに異なる作家によって2つの物語が描かれ、アベンジャーズX-メンチームアップ英語版を組む[2]




  1. ^ Hunsaker, Andy (2012年7月13日). “Comic-Con: Marvel's Cup O' Joe Panel”. CraveOnline. 2012年11月2日閲覧。
  2. ^ a b Phegley, Kiel (2012年8月15日). “A Complete Rundown Of Marvel NOW!”. Comic Book Resources. 2012年8月22日閲覧。
  3. ^ Tomaszewski, Alexa (2012年8月27日). “FAN EXPO: THE MARVEL NOW! PANEL”. Comic Book Resources. 2012年11月18日閲覧。
  4. ^ Loeb, Jeph; Slott, Dan (w), Keown, Dale; Garney, Ron (p), Miki, Danny; Smith, Cam; Morales, Mark (i), Quintana, Wil; D'Armata, Frank (col), Cowles, Clayton; Deschesne, Albert (let), Lowe, Nick (ed). A+X vol. 1, #1 (2012年10月), Marvel Comics
  5. ^ a b c Product Changes (10/30)”. PREVIEWSWorld (2012年10月30日). 2012年12月6日閲覧。
  6. ^ Marvel Comics Solicitations for February, 2013”. Comic Book Resources (2012年11月16日). 2012年11月18日閲覧。
  7. ^ Product Changes (3/5)”. PREVIEWSWorld (2013年3月5日). 2013年3月27日閲覧。
  8. ^ Marvel Comics Solicitations for April, 2013”. Comic Book Resources (2013年1月18日). 2013年1月18日閲覧。
  9. ^ Marvel Comics Solicitations for May, 2013”. Comic Book Resources (2013年2月14日). 2013年2月13日閲覧。
  10. ^ Marvel Comics Solicitations for June, 2013”. Comic Book Resources (2013年3月13日). 2013年3月13日閲覧。
  11. ^ Marvel Comics Solicitations for July, 2013”. Comic Book Resources (2013年4月11日). 2013年4月16日閲覧。
  12. ^ Marvel Comics Solicitations for August, 2013”. Comic Book Resources (2013年5月16日). 2013年6月13日閲覧。
  13. ^ Marvel Comics Solicitations for September, 2013”. Comic Book Resources (2013年6月13日). 2013年6月13日閲覧。
  14. ^ Marvel Comics Solicitations for October, 2013”. Comic Book Resources (2013年7月11日). 2013年7月17日閲覧。


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