経済産業省 幹部職員

経済産業省

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/24 00:13 UTC 版)

幹部職員

一般職の幹部は以下のとおりである[32]

  • 事務次官 : 多田明弘
  • 経済産業審議官 : 広瀬直
  • 大臣官房長 : 飯田祐二
  • 総括審議官 : 片岡宏一郎
  • 政策立案総括審議官 : 南亮
  • 経済産業政策局長 : 平井裕秀
  • 通商政策局長 : 松尾清剛
  • 通商機構部長 : 黒田淳一朗
  • 貿易経済協力局長 : 飯田陽一
  • 貿易管理部長 : 風木淳
  • 産業技術環境局長 : 奈良野太
  • 製造産業局長 : 藤木俊充
  • 商務情報政策局長 : 荒井勝喜
  • 電力・ガス取引監視等委員会事務局長 : 佐藤悦緒
  • 資源エネルギー庁長官 : 保坂伸
  • 特許庁長官 : 森清
  • 中小企業庁長官 : 角倉然夫

関連紛争や諸問題

貿易紛争・通商問題

福島第一原発事故における問題

原子力発電を推進する資源エネルギー庁と、規制する原子力安全・保安院とが同じ経済産業省内にあったことが、2011年3月11日に起きた福島第一原子力発電所事故の原因の一つと考えられた。そのため翌2012年、原子力安全・保安院は廃止され環境省外局原子力規制委員会が設置された。

プレミアムフライデー

2017年2月より実施された働き方改革と連携した個人消費喚起キャンペーン委託事業として、博報堂がプレミアムフライデー推進協議会の事務局運営事業を受託している。

上記概要の項で既述のように、産業政策では10年毎に発行された「通商産業ビジョン」で見られる、その時代毎の先見性の高さから、今日の産業が通商産業省(現在の経済産業省)の行政指導の下で驚異的に発展していき、通産省の威光は計り知れないほど大きかった[33]

こうした官民一体となって日本の産業を支えてきた通産省の威光も、1980年代以降から徐徐に陰りを見せ始めた。経済産業省と改称後もその存在意義が問われる現代、直轄・委託等を問わず様々な事業の試みが為されている。古賀茂明は、そうした中身が無くても中身があるモノのように見せたり、立派に、面白そうに見せるために、電通など広告代理店が介在し、中身がないものを“お化粧”した事業の失敗例として、サービスデザイン推進協議会が受託した「おもてなし規格認証」、「クールジャパン」、そして「プレミアムフライデー」を挙げている[33][34] [35]

委託事業に関わる問題

電通による丸投げ問題

日本における2019年コロナウイルス感染症による社会・経済的影響により2020年持続化給付金事業を緊急支援的に実施するにあたり、経済産業省にはいくつかの選択肢があった。いずれも予算手当てをつけて行う直轄事業、独立行政法人による実施事業、地方自治体による実施事業、委託事業、そして補助金事業の5つである。このうち委託事業以外は、いずれも緊急支援的な同事業実施にあたり不適切で、なじまないものであった。さらに、コロナ禍により今後も過去最大級の景気対策が求められるため、委託事業の形によるとはいえ新規事業の創出をアピールしやすい状況があったという[36]
バブル崩壊後、「官から民へ」の旗印の下、中央省庁再編等一連の行政改革で、国家公務員数はこの20年で6割減の30万人に、また民主党政権の下、事業仕分けにより独立行政法人による受注が削られ多くの業務で民間委託が進んだ。国土交通省などの現業官庁のような政策実行の手足となる出先機関の乏しい経産省では民間との分業が必須になった[37]。こうしたなかで電通が経産省など公共政策に関わる官公庁事業で売り上げを伸ばした。のみならず、経産省にとって切れない存在にまでなった足下を見る形で、環境共創イニシアチブはじめ諸トンネル法人を通し、2015年度からの6年間で再委託事業数72件、事務委託費計1585億円の89%に相当する再委託額1415億円もの多額の公金ないし税金が、実態の裏付けの乏しい事業で、あるいは実体の無い事業で電通とそのグループ会社に流れた[38]

中小企業庁長官前田泰宏と、委託先のサービスデザイン推進協議会業務執行理事平川健司(前電通社員)との親密な関係が疑念を持たれて週刊文春で報じられたように、再委託ないし丸投げに関する制約がなく、経産省側に大きな裁量があったことと、経産省のルールが他省庁に比べて企業・団体側に有利になっていることが明らかとなった。つまり、事実上の丸投げや中抜きを招きやすい仕組みであり、裏返せば官製談合を疑われるコネ癒着の温床となりやすい構図であった。その際に担当者レベルから外部有識者に至るチェック機能が働いていなかった制度的要因が指摘されている[36][39]

2008年施行の公益法人制度改革により、内閣府の監督下にある公益社団法人に対して、一般社団法人に監督官庁はなく、情報公開の対象も法令上、社員と債権者に限られていることが制度的要因に挙げられている。これにより、実態を外部から把握できない「見えない政府」が現出し、憲法が定める財政民主主義の精神が骨抜きにされている点が指摘されている[40]。この一般社団法人が担う国の予算執行の規模は、2015-2018年度の間、経済産業省が突出して高く、同省のそれが一般社団法人に依存していることが明らかとなっている[41]

主な委託事業等の例

その他政治との関わり等

不祥事等

関連項目


注釈

  1. ^ 「民間の経済活力の向上及び対外経済関係の円滑な発展を中心とする経済及び産業の発展並びに鉱物資源及び|エネルギーの安定的かつ効率的な供給の確保を図ること」(経済産業省設置法第3条)
  2. ^ ノートリアス・ミティ、悪名高い通産省
  3. ^ マイティ・ミティ、力強い通産省
  4. ^ いわゆる「産調」
  5. ^ 法律に基づく命令を含む。
  6. ^ 特別会計に関する法律第196 条の規定による登録免許税の納付の確認並びに課税標準及び税額の認定の事務に要する経費に充てるため必要な財源の一般会計からの繰り入れ。
  7. ^ 国の予算を所管するすべての機関である。なお人事院は予算所管では内閣に属するのでここにはない。

出典

  1. ^ 国会、裁判所、内閣、内閣府ほか11省等 2021年1月8日閲覧
  2. ^ a b 行政機関職員定員令(昭和44年5月16日政令第121号)(最終改正、令和3年3月31日政令第78号) - e-Gov法令検索
  3. ^ a b c 令和3年度一般会計予算 (PDF) 財務省
  4. ^ 経済産業省 コトバンク 2021年3月27日閲覧。
  5. ^ Vogel, Ezra Feivel (1979) Japan As Number One: Lessons for America, Cambridge: Harvard University Press. / エズラ・ボーゲル広中和歌子・木本彰子翻訳 『ジャパン・アズ・ナンバーワン―アメリカへの教訓』(TBSブリタニカ, 1979年)では通産省を行政の中心に描いている。「ジャパンバッシング」も参照。
  6. ^ Johnson, Chalmers A. (1983) Miti and the Japanese Miracle: The Growth of Industrial Policy, 1925-1975, Stanford Univ Press. / チャルマーズ・ジョンソン矢野俊比古監訳 『通産省と日本の奇跡』(TBSブリタニカ、1982年)
  7. ^ a b 大宮知信 『世紀末ニッポンの官僚たち』(三一書房、1991年) P54~
  8. ^ 川北隆雄 『通産省』(講談社現代新書、1991年3月) P110~
  9. ^ 八幡和郎 『さらば!霞が関』(1998年、PHP)
  10. ^ a b 旧通産・旧自治「2強時代」…官僚出身知事は6割超す - ウェイバックマシン(2013年12月14日アーカイブ分) 読売新聞オンライン 2007年4月9日
  11. ^ (2015統一地方選)現職9人、官僚出身 知事選立候補、4人が4選目指す[リンク切れ] 朝日新聞デジタル 2015年3月31日
  12. ^ 産経新聞 2015年4月13日
  13. ^ 松本清張『現代官僚論』(1963 - 1966年、文藝春秋新社)より一部引用抜粋。
  14. ^ 大臣初閣議後記者会見の概要 平成13年1月6日(土)(2012-3-6アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
  15. ^ 経済産業省商務情報政策局商務流通保安グループ「【事務連絡】経済産業省 産業保安各課の組織移行について (PDF) 」2012年9月19日
  16. ^ a b 経済産業省設置法(平成11年7月16日法律第99号)(最終改正:令和2年6月12日法律第49号)
  17. ^ 経済産業省組織令(平成12年6月7日政令第254号)」(最終改正:令和2年9月16日政令第286号)
  18. ^ 経済産業省組織規則 (平成13年1月6日経済産業省令第1号)」(最終改正:令和2年9月16日経済産業省令第75号)
  19. ^ 中小企業庁設置法 (昭和23年7月2日法律第83号) (最終改正:平成26年6月13日法律第67号))
  20. ^ 独立行政法人一覧(令和3年4月1日現在) (PDF)”. 総務省. 2021年4月16日閲覧。
  21. ^ 所管府省別特殊法人一覧(令和3年4月1日現在) (PDF)”. 総務省. 2021年4月16日閲覧。
  22. ^ 特別の法律により設立される民間法人一覧(令和3年4月1日現在:34法人) (PDF)”. 総務省. 2021年4月16日閲覧。
  23. ^ 経済産業省所管の特別の法律により設立される法人について 経済産業省
  24. ^ a b 令和3年度特別会計予算 (PDF) 財務省
  25. ^ a b 一般職国家公務員在職状況統計表(令和2年7月1日現在)
  26. ^ 経済産業省定員規則(平成13年1月6日経済産業省令第4号)」(最終改正:令和3年3月31日経済産業省令第35号)
  27. ^ 令和元年度 年次報告書(公務員白書) 「第1編第3部第6章:職員団体 - 資料6-2;職員団体の登録状況。2020年3月31日現在。
  28. ^  令和3年1月1日現在:53統計 (PDF)
  29. ^ 「2020年版不公正貿易報告書」及び「経済産業省の取組方針」
  30. ^ a b 経済産業省大臣官房情報システム厚生課厚生企画室「経済産業省庁舎の管理・運営業務民間競争入札実施要項(案) (PDF) 」(パブリックコメント 経済産業省庁舎の管理・運営業務 民間競争入札実施要項(案)に関するご意見の募集について 案件番号595210026) 電子政府の総合窓口e-Gov、2010年9月
  31. ^ 官庁営繕>経済産業省総合庁舎 国土交通省大臣官房官庁営繕部、2015年5月4日閲覧。
  32. ^ 経済産業省 幹部名簿/METI Officials List 2020/7/21 (PDF) 経済産業省
  33. ^ a b 森永卓郎 (2020年10月18日). “経産省、世紀の大失策…無茶苦茶なコロナ対策のせいで、日本は衰退へ もはや通産省時代の栄光にすがるのみ”. 現代ビジネス. 講談社. 2020年10月19日閲覧。
  34. ^ 日刊ゲンダイDIGITAL (2020年6月21日). “古賀茂明氏が経産省と電通の闇をズバリ指摘「元凶は3チャラ政治」”. @niftyニュース. 2020年8月6日閲覧。
  35. ^ やじうまWatch もはや風前の灯、毎月最終金曜日の「プレミアムフライデー」このまま自然消滅か?”. INTERNET Watch (2020年4月27日). 2020年8月6日閲覧。
  36. ^ a b 高辻成彦 (2020年6月15日). “元経産省職員が解説「霞が関が"丸投げ委託"を続ける根本原因」 なぜ電通との取引を優先するのか”. プレジデントオンライン(一部改変引用). プレジデント社. 2020年7月18日閲覧。
  37. ^ 実際には、国土交通省といわず、財務省外局国税庁(ないし日本税理士会連合会)を利用すれば、電通やパソナなどに委託するよりはるかに安全でスムーズに業務が行えたはずで、持続化給付金業務に適しているとは決して言えない電通などがうけとった769億円の事務委託費は、本来まったく不要なものであった。しかし、自分の縄張りを他省庁に取られることになるので、これは絶対にやらない…などと指摘されている(元国税が暴露。電通「中抜き」問題と官僚天下り問題との深い関係”. MAG2NEWS(一部改変引用). Gooニュース (2020年6月18日). 2020年11月19日閲覧。
  38. ^ 桐山純平、森本智之、皆川剛、大島宏一郎 (2020年6月26日). “「持続化給付金」再委託問題 浮かび上がった4つの論点とは”. 東京新聞(一部改変引用). 東京新聞社. 2020年8月24日閲覧。
    桐山純平 (2020年8月19日). “電通への再委託額は計1415億円 過去6年間で72件”. 東京新聞. 東京新聞社. 2020年8月24日閲覧。
  39. ^ 箱谷真司、新宅あゆみ、高木真也 (2020年7月26日). “テーマ特集:経産省の民間委託 民間委託で丸投げ、中抜き…経産省の独自ルールに問題か”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2020年8月1日閲覧。
  40. ^ 蛇足として、官界や大企業などでは、政策の間違いを間違いと認めない、認められない「無謬性神話」が蔓延っている点も従来より指摘されている(室伏謙一 (2019年5月28日). “【室伏謙一】霞ヶ関、永田町に蔓延る「無謬性の神話」が日本をダメにする”. 「新」経世済民新聞. 2020年11月19日閲覧。
    おときた駿 (2015年10月18日). “なぜ政治・政策はゆっくり・少しずつしか変わることができないのか? -官僚の無謬性神話-”. ハフィントンポスト. 2020年11月19日閲覧。
  41. ^ 三沢耕平 (2020年10月13日). “一般社団に支出1.3兆円、最多は電通系3708億円 支出元は経産省突出 15〜18年度予算”. 毎日新聞. MSNニュース. 2020年10月19日閲覧。
  42. ^ 経産省キャリア、省内で覚醒剤使用か 注射器を押収”. 朝日新聞 (2019年5月9日). 2020年12月5日閲覧。
  43. ^ 元経産省キャリアに猶予判決 覚醒剤使用で東京地裁判決”. 朝日新聞 (2019年9月11日). 2020年12月5日閲覧。
  44. ^ 阿曽山大噴火 (2019年8月20日). “文科省キャリア、覚せい剤事件。官僚を堕落させた省内の陰湿な職場イジメ【連載】阿曽山大噴火のクレージー裁判傍聴(4)”. FINDERS. 2020年12月5日閲覧。
  45. ^ 2018年年末には外務省外務省#国内問題や不祥事等参照)、2019年5月28日には文部科学省でも同種の薬物事件が起きた(文部科学省#不祥事や疑惑等参照)
  46. ^ 国会内の女性トイレで盗撮、経産省職員が犯行認める”. 東京新聞 2021年6月25日 18時33分. 2021年6月27日閲覧。
  47. ^ 経産省職員”盗撮”認める 国会トイレで…”. 日テレNEWS24 2021年6月25日 17:42. 2021年6月27日閲覧。
  48. ^ “コロナ対策給付金を詐取容疑、経産省キャリア2人逮捕”. 朝日新聞. (2021年6月25日). https://www.asahi.com/amp/articles/ASP6T5QW5P6TUTIL02V.html 2021年7月24日閲覧。 
  49. ^ 「相談してやった」 経産キャリア2人容疑認める―コロナ給付金詐取・警視庁”. 時事通信 2021年06月27日14時09分. 2021年6月27日閲覧。
  50. ^ 経産省キャリア2人を再逮捕 詐欺容疑、総額1千万円超”. 2021-07-19. 2021年7月24日閲覧。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「経済産業省」の関連用語

経済産業省のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



経済産業省のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの経済産業省 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2021 GRAS Group, Inc.RSS