ルネサスエレクトロニクス
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ルネサスエレクトロニクス株式会社[注釈 1](英: Renesas Electronics Corporation)は、東京都江東区に本社を置く半導体メーカー。三菱電機および日立製作所から分社化していたルネサス テクノロジと、NECから分社化していたNECエレクトロニクスの経営統合によって、2010年4月に設立された。社名の『Renesas』は、あらゆるシステムに組み込まれることで世の中の先進化を実現していく真の半導体のメーカー(「Renaissance Semiconductor for Advanced Solutions」)を標榜して名付けられた。
注釈
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- 1 ルネサスエレクトロニクスとは
- 2 ルネサスエレクトロニクスの概要
- 3 概要
- 4 自動車業界との関係
- 5 前身
- 6 沿革
- 7 年表
- 8 主な製品
- 9 関係会社
NECエレクトロニクス
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「ルネサスエレクトロニクス」の記事における「NECエレクトロニクス」の解説
1980年代後半のバブル時代には売上高3兆円を超える世界最大の半導体メーカーだったNECは、1991年に半導体ランキングでインテルに抜かれた後も世界半導体ランキング2位をキープしており、1992年にDRAMランキングでサムスンに抜かれた後も世界DRAMランキング2位をキープしていたが、1998年にはDRAMランキングでHyundai(現・SKハイニックス)とマイクロンにも抜かれて4位となり、DRAM市況の悪化もあって半導体事業の再編を余儀なくされる。1999年には半導体メモリ部門を切り離し、日立のメモリ部門と統合させて「NEC日立メモリ(後のエルピーダメモリ、現・マイクロンジャパン)」を設立した。しかしその後もNEC半導体部門の転落は止まらず、2001年度には半導体ランキング7位にまで転落したため、2002年に再び半導体事業を再編。DRAM以外の半導体部門(システムLSI、マイコン、DRAM以外のメモリなど)もNEC本体から切り離すことにした。 2002年11月にNECで半導体事業を手がけていた社内カンパニー(NECエレクトロンデバイスカンパニー)を分社・独立し、NECエレクトロニクスが設立された。NECの半導体部門であった時代より、伝統的にコンピュータ向け製品、汎用マイコンおよびASIC(特定用途向け専用LSI)に強く、2000年代においては自動車向けマイコンや、デジタル家電向けLSI等も主力とした。 NECはマイコンとして、1980年代よりIntel 8086互換のVシリーズを展開しており、特にV30は1980年代にNECのパソコンであるPC-9800シリーズに搭載され大ヒットした歴史がある。このV30を初めとする旧世代のVシリーズマイコンを置き換える形で、1990年代に旧世代のVシリーズとは互換性のない新世代マイコンであるV810ファミリ、V830ファミリ、V850ファミリ、VRファミリなどをリリースしていた。しかし、NECエレの設立前後よりPDA市場をARMアーキテクチャが席巻したため、日立製作所のSHマイコンともどもシェアを失った。一方V850シリーズは、最初期の組込用32ビットCPUとして日立製作所のSHマイコンと並ぶ成功を収めており、2000年代のNECエレ時代においても車載向けとして各社で採用される主力マイコンとなった。NECエレがほぼ全ての部門で経営の見通しが立たなくなりルネサスと統合することになった2009年3月期においても、車載・FA部門だけは唯一の成長分野であった 1970年代にヒットしたTK-80(1976年)などのマイコンキットを初め、NECのパーソナルコンピュータ事業の源流となったのは同社のマイコン部門であり、NECエレ時代においてもコンピュータ向け製品に強みがあった。パソコンやサーバ向け製品、DVDドライブやプリンタ向け半導体、LCDドライバICなど幅広い分野にシェアがあった。NEC時代の1995年にはインテル社やMicrosoft社などとともにUSB規格策定団体USBインプリメンターズ・フォーラム(USB-IF)を設立しており、NECエレはUSB-IFの創設メンバーとして、インテル社とともにUSB1.0(1996年)からUSB3.0(2008年)にかけてのUSB規格の策定を主導した(2013年策定のUSB3.1 Type-C以降はインテル社とアップル社が主導)。2009年6月には世界初となるUSB 3.0ホストコントローラ「μPD720200」(V850がベース)の出荷を開始するなど、ロードマップに縛られるインテル社よりも新製品をリリースする動きが速く、NECエレはUSBホストコントローラーのリリースに先んじることで、自社製品を広く普及させると同時にUSB規格の普及にも貢献した。 NEC時代の1998年、MIPS系アーキテクチャであるVRシリーズをコアとするSoCの「EMMA(エマ)」をリリース。EMMAはセットトップボックス、デジタルテレビ、DVDレコーダーの3つの領域を1つのチップでカバーする製品で、リリース当初より世界各国のセットトップボックスで採用される成功をおさめ、NECエレ時代を通じて注力製品となった。アナログTV時代のVTR向けの3次元Y/C分離LSI等でも圧倒的なシェアを誇り、従来は複数のチップを必要とした3次元Y/C分離LSIを1チップ化した「μPD64083」を2001年にリリース。レコーダ向け組込LSI市場においては、2005年の時点でMPEG-2エンコーダで市場トップシェアの27%、レコーダ用のバックエンドLSIで20%と高い市場占有率を誇り、2005年には3次元Y/C分離回路やビデオデコーダなどハイビジョンレコーダに必要な全ての機能をEMMAに統合した「EMMA2R-FE」をリリース。「EMMA」プラットフォームの採用によって、10万円を切る低価格な製品もホームサーバー向けの高級機も両方とも実現できることをアピールした。VHS時代からDVD時代へ、SD画質時代からハイビジョン時代へと向かう時代の流れの中、NECエレの「EMMA」プラットフォームは、ソニーが2005年に発売したデジタルハイビジョンテレビの「BRAVIA」などで採用され、2000年代後半におけるデジタル家電向けSoCとしてはパナソニックの「UniPhier」プラットフォームと並ぶ成功を収めた。ただしNECエレの民生機器部門は、ルネサスと統合する2009年までに白物家電やデジカメ向け半導体などが落ち込んできており、EMMA(とWii)の成功は民生機器部門全体の苦境をカバーするほどではなく、2011年の「地デジ」特需の終了後、「EMMA」は「UniPhier」同様に開発終了となった。 ゲーム機用LSIも生産しており、NEC鶴岡工場(山形日本電気)では任天堂ゲームキューブ、任天堂WiiやマイクロソフトXbox 360等のシステムLSIを製造していた。もともとNEC時代よりPCエンジン(1987年発売)やPC-FX(1994年発売)などのゲーム機の開発を行っており、1996年よりVideoLogic社(現・イマジネーションテクノロジー)のパートナーとしてグラフィックプロセッサのPowerVRを共同開発し、1996年には初代PowerVRプロセッサを搭載したPC向けグラフィックカードの「PC 3D Engine」を発売した。主力工場であったNEC熊本工場(現・ルネサス川尻工場)で量産されたPowerVR2チップは、セガドリームキャスト(1998年発売)などのゲーム機やNEC VideoLogic NEON250(1999年、PowerVR2)などのPC用グラフィックカードで採用された。なおドリームキャストの失敗に伴いNECはGPUの開発から撤退、2000年発表のPowerVR3ではSTマイクロがVideoLogic社の共同開発者となっている。 このように幅広い分野に強みがあったものの、発足直後の2005年から赤字に転落。MCU事業においては好調だったものの、SoC事業においては先端プロセスの開発費負担が重くのしかかり、大幅な赤字を計上していた。2007年度のみは任天堂Wiiの爆発的ヒットによって黒字となったものの、それ以外の年度は大幅な赤字を計上し、ルネサスと統合する2010年まで苦境が続いていた。 2009年当時のNECエレには、売上の規模が1兆円以上で売上高利益率が10%以上ないと生き残ることができないとの認識があり、ルネサスとの統合に舵を切った。
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NECエレクトロニクス
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「ルネサスエレクトロニクス」の記事における「NECエレクトロニクス」の解説
2002年5月16日 - 日本電気(NEC)が半導体部門の分社化を発表。ITバブル崩壊などで業績が低迷したNECは、西垣浩司社長の下で家電分野の撤退など不採算事業のリストラを敢行。半導体部門の中でも特に市場変化の激しい汎用DRAM事業はエルピーダメモリとして先に分社化していたが、それでも巨額な半導体設備に対して、NECとして今後更に機動的に運営・投資をしていく事は不可能と判断し、分社化して単独での資金調達を行う方針とした。 11月1日 - 分社型会社分割により、NECを分社化してNECエレクトロニクスを設立。初代社長に戸坂馨カンパニー社長が就任。 2003年7月24日 - 東京証券取引所第一部へ上場。設立から9ヶ月という、会社分割による新設会社の東証一部直接上場としては異例の速さであった。 11月6日 - 同社初となる300mmウェハーラインを、NEC山形本社工場(2020年現在はソニーに買収され、同社のCMOSイメージセンサ製造工場)内に構築すると発表。 2004年4月5日 - NEC山形に300mmウェハーラインの新工場建設を発表。既存300mmラインとあわせて最大生産能力を月産2万枚へ引き上げた。 7月1日 - 生産事業部門を分社分割し、NECファブサーブ設立。 2005年10月26日 - 経営不振の責任をとり、戸坂社長が辞任。後任として中島俊雄常務が社長に就任。 2007年11月28日 - 生産拠点の集約・再編計画を発表。 2008年2月15日 - 連結子会社も含めた早期希望退職者優遇制度の導入を発表。2月末までに685人の応募があった。 2009年4月27日 - ルネサステクノロジと2010年4月を目処に事業統合する方向で協議を開始することで合意。 6月25日 - 三代目社長に山口純史が就任。
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