98MULTi CanBe
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/23 10:01 UTC 版)
98MULTi CanBe(98マルチ キャンビー)は、日本電気 (NEC)製の独自アーキテクチャを採用したパーソナルコンピュータであるPC-9821シリーズのうち、マルチメディア機能に特化した家庭用パーソナルコンピュータのシリーズ名である。
- ^ PC-9821Cb ユーザーズガイド - (C)NEC Corporation 1994 より
- 1 98MULTi CanBeとは
- 2 98MULTi CanBeの概要
- 3 歴史・機種
- 4 Qハチ君
98MULTi Canbe
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 14:49 UTC 版)
「PC-9821シリーズ」の記事における「98MULTi Canbe」の解説
PC-9821Cx(98MULTi CanBe / 1994年10月) i486SX 33 MHz : 初代CanBeの一つ。Cb/Cx/Cfと同時発売された。本体、モニタ分離型で、Ce2、Cs2同様、3つの拡張スロット(Cバスのみ)を持つが、内1つはTVチューナー/キャプチャー装着済みであった。CPUは基板直付け(QFP)の486SX(33 MHz)を搭載する。Can Be(「何でも出来る」)のネーミング通り、倍速CD-ROM、内蔵グラフィックアクセラレータ、PC-9801-86下位互換FM音源、WSS(Windows Sound System) PCM音源(左右ステレオ発音可能)、内蔵FAX/モデム、専用TVチューナー/キャプチャー、内蔵アンプ機能、専用多機能リモコン、外付けスピーカー付属。OSはプリインストール済み(MS-DOS5.0A-H+Windows 3.1及び各種専用ソフトウェアと、統合ワープロ、表計算ソフト(Microsoft Works)をバンドル)と、PCとしては非力ながら多くの機能を詰め込まれていた。 PC-9821Cf(98MULTi CanBe / 1994年10月) Pentium 60 MHz : 初代CanBeの一つ。リモコン付属。TVチューナー対応。MS-DOS5.0A-H+Windows 3.1搭載。Cb/Cxと同様のソフトウェア構成と機能を持つ。外見的にはCxと全く同様であるものの当時まだ高価であったPentiumCPUを搭載し、初代CanBe中、最高級機種に当たる。 PC-9821Cx2(98MULTi CanBe / 1995年6月) Pentium75Mhz : 2代目Canbeの一つでありCb2と同時に販売された。前年に販売されたCx/Cfと同じデザインであるが、ベース機が初代MATE X(Xs/Xp・Xf)から2代目MATE X(Xa7/9/10・Xt13)に変更され、チップセットとしてそれらと共通のVLSI Supercore594(Wildcat)を搭載する。4倍速CD-ROMドライブを標準搭載し、内蔵HDD容量が420MBから850MBに引き上げられ、拡張スロットにTVチューナー/キャプチャーを装着、FAXモデム専用スロットにFAXモデムカードを搭載する。OSとしてMS-DOS 6.2+Windows 3.1のみをプリインストールして発売されたPC-9800シリーズ最後のモデルである。 PC-9821Cx3(98MULTi CanBe / 1995年11月) Pentium100MHz : 拡張FM音源搭載(20音) 内蔵CD-ROMドライブは4連装。OSはWindows 95を標準で搭載する。 余談だが、このCanBeシリーズは当初、蜂を模したマスコットキャラクター「キューハチ君」をあしらい、本体起動時にメモリチェックとMS-DOS起動の画面を隠すようにNECの画像ロゴが出るとともに、内蔵ハードディスクにインストール済みのWindows 3.1には独自のGUIランチャー「98ランチ」を備えていた。ちなみに、グラフィック起動モードと、テキスト起動モードがあり、グラフィック起動モードは、前述の「キューハチ君」のグラフィックが表示され、MS-DOSの特殊なドライバにより、MS-DOSや、CONFIG.SYSなどに記述されたドライバの組み込み時のテキストが画面の下の方に目立たないように表示されるようになっていた。そのため、ユーザーはMS-DOSの画面に気付かないうちに、ウィンドウズ3.1の起動ロゴが表示されていた。それと、ウィンドウズを終了すると、通常はMS-DOSのプロンプトに戻るが、電源が切れるようになっていた。MS-DOSを利用するには、電源投入時にTABキーを押しているか(この場合は一時的な切り替え)、本体のセットアップメニューにより、テキスト起動モードに切り替える必要があった。
※この「98MULTi Canbe」の解説は、「PC-9821シリーズ」の解説の一部です。
「98MULTi Canbe」を含む「PC-9821シリーズ」の記事については、「PC-9821シリーズ」の概要を参照ください。
- 98MULTi_CanBeのページへのリンク