表計算ソフトとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 表計算ソフトの意味・解説 

ひょうけいさん‐ソフト〔ヘウケイサン‐〕【表計算ソフト】


表計算ソフト

読み方ひょうけいさんソフト
別名:スプレッドシート
【英】spreadsheet

表計算ソフトとは、数値データ集計分析などを行うソフトウェア総称である。スプレッドシートともいう。

表計算ソフトでは、集計用紙のように縦横並んだマス目セルに文字数値入力して、そのデータ元に数値計算集計グラフ作成などの作業を行うことができる。また、Excelでは、データ蓄積して活用するための機能充実しているため、データベースを扱うためのソフトウェアとして用いることも可能である。

数値計算を行うには、演算子関数組み込み数式)などを用いて計算式立てる。計算式内の数値は、定数値を入力するだけでなく、他のセル入力され数値参照するともできる。そのため、参照元のデータ変更されると、そのセル自動的に変更される関数には、合計した平均したりするといった基本的なものをはじめ、文字列日時を扱うものや、条件式によって値を返すものも用意されている。

表計算ソフトは、見積書請求書財務シミュレーション報告書企画書など幅広く用いられている。

代表的な表計算ソフトとしては、MicrosoftMicrosoft Excelや、ジャストシステム三四郎などがある。


参照リンク
Microsoft Office Excel - (Microsoft Office Online
日本語表計算ソフト 三四郎 - (JustSystems
オフィスソフトのほかの用語一覧
Excel:  Excel  パーセントスタイル  ピボットテーブル  表計算ソフト  ビルトイン関数  ピボットグラフ  ブック

表計算ソフト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/20 16:30 UTC 版)

表計算ソフト - LibreOffice Calc 7.1.4

表計算ソフト(ひょうけいさんソフト、: spreadsheetスプレッドシート)は、数値データの集計・分析に用いられるアプリケーションソフトウェアである。ワープロソフトプレゼンテーションソフトなども含めてオフィスアプリケーションとも呼ばれる。

概要

画面上では集計用紙のように並んだ格子状のマス目(セル)が表示される。このセル毎にデータを入れることでを作成することができるのが表計算ソフトの第一の特徴である。見た目をよくするためには罫線としてセルに枠線を付けることができる。

重要なのは、このセルに単に数値や文字列だけでなく数式を入力することができることである。特に、個々のセルを指定して、それぞれに対する計算式を書けることが重要である。例えば販売記録をつける場合、

  1. 商品の単価
  2. 商品の販売数
  3. 商品の販売総額
  4. 総売上

を表示する必要があるが、3(商品の販売総額)は1(商品の単価)×2(商品の販売数)で計算できるし、4(総売上)は3(販売総額)の総計である。そこで、このような計算で値が出せるものはそれぞれの値を割り当てられたセルを使って計算式を設定していくと、ソフトウェアによって自動的に計算される。この形式のデータはスプレッドシートまたは単にシートと呼ばれる。また、罫線や文字を入れることで表そのものを作成することも出来る。また、この場合商品は複数であろうが、それぞれの商品の列における各項目間の関係は同じである。この時、3や4に入れる数式は当然異なったセルに関するものにはなるが、それらの相対的関係は同じである。そこで、例えば1番目の商品について3、4に式を書き込み、これを商品2以降のセルにコピーすれば自動的にセル名を相対的に同じ関係になる該当のセル名に書き換える機能がついていた。これは表作成における利便性を大いに高めるものであった。

さらに、よく使われる計算式については、定型的に該当セル名を記入するだけでそれを行うような関数が用意され、たとえば上の例では商品ごとの4の並ぶ列の始めと終わりを指定すればその総計を計算する、と言ったことを可能にしていた。

表計算ソフトにより、事務等で行なわれる集計計算作業が大幅に省力化され、計算ミスも回避されるようになった。現在では単に集計だけではなく、可視化グラフ化)、統計分析機能、予測機能、複利計算等の応用的な計算機能、データベース機能等が装備されている。そのほか、一定の作業を行なうためのプログラム(マクロ言語)の埋め込み、印刷レイアウト機能などの数多くの機能を持っており、オフィス・オートメーションに欠かせない存在になっている。

なお、かつてはワープロと表計算ソフトにデータベースソフトを加えてパソコンにおける三大アプリケーションソフトと言われたが、表計算ソフトのデータベース機能が強化されたことから、個人使用のレベルではデータベースソフトは表計算ソフトに取って代わられている。

歴史

パソコン用の表計算ソフトとして初めて登場したのはヴィジコープVisiCalc(ビジカルク、開発者:ダン・ブリックリン)で、Apple Computerタンディなどが販売した8ビットパソコンで、プログラミングができる専門家でなくても会計業務やシミュレーションなどに使えるソフトとして広く普及し、Apple IIキラーアプリケーションともなった。

16ビットパソコンの主力オペレーティングシステム (OS) であるMS-DOSの時代には、米国ではロータスLotus 1-2-3(ロータス ワン・ツー・スリー)がベストセラーとなり、IBM PCキラーアプリケーションともなった。また日本やヨーロッパではマイクロソフトMultiplan(マルチプラン)なども普及した。特に1-2-3は、単なる表計算だけでなく、文字表示の機能の向上によりワープロとしても使えて、表の多い文章で力を発揮したほか、グラフ表示機能とデータベース機能を併せ持ち、これ一つでほとんどの事務作業をこなすものとなった。これらの機能は後の表計算ソフトに大きな影響を与えた。

OSがGUIを標準で持つ時代になると、グラフィカルな表計算ソフトが多く登場した。Macintoshで生まれたマイクロソフトExcel(エクセル)は、後に同社のMultiplanを置き換える形でWindows用表計算ソフトのデファクトスタンダードとして普及したほか、NEXTSTEPで生まれたLotus Improv(インプロブ)は、多次元の行と列の入れ替えをドラッグアンドドロップで行えるなど高度なオブジェクト指向概念を備えていた。

インターネットの時代になると、インターネット上にプログラムもデータも配置するSoftware as a Service (SaaS) 型の表計算ソフトの普及が始まった。代表的な製品は、GoogleGoogle Spreadsheets(グーグル スプレッドシート)、インフォテリアOnSheet(オンシート)などがある。SaaS型表計算ソフトは、インターネットを通じてデータの共有ができるため、ファイルを送る必要が無くなった。またデータの履歴管理やアクセス制御を一元化できるため、近年話題となっているスプレッドシート統制への対応の切り札としても注目されている。

マクロ

表計算ソフトでは、マクロ言語によって作業の自動化やユーザー定義関数の作成、他のソフトウェアと連携した特定の業務用ソリューション構築が可能である。初期のマクロは、単純にキー入力をトレースするといった簡単な仕様のものであったが、やがて表計算ソフトが多機能となるにつれてマクロもまた進化してきた。特に、マイクロソフト社のオフィススイートに添付されている Visual Basic for Applications (VBA) によって記述されるマクロは、それ自身が完全なプログラムである。

マクロウイルス

マクロを悪用したマクロウイルスによる被害も発生している。マクロウイルスは感染したファイルを開くことで自動的に実行され、利用者の意志に関係なくコンピュータ上のデータの削除を行ったり、自身を添付したメールを送信するなど、他のコンピュータウイルスと同様の活動をする。

対策として、出所の不明なファイルを安易に開かないようにすることや、表計算ソフトのセキュリティ機能によってマクロの自動実行機能を無効化することなどが有効である。

代表的な表計算ソフト

現在入手できない物は†印。ABC順。 あいうえお

MS-DOSで動作するもの

Windows上で動作するもの

Mac上で動作するもの

Linuxで動作するもの

FreeBSDで動作するもの

UNIX・Solarisで動作するもの

iOSで動作するもの

Androidで動作するもの

ウェブ上で動作するもの

詳細はオンラインスプレッドシートのページを参照。

表計算エンジン

表計算ソフトに関する資格

国家資格
公的資格
民間資格

関連項目


「表計算ソフト」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「表計算ソフト」に関係したコラム

  • CFDの銘柄の時系列データを取得するには

    CFDの銘柄の時系列データを取得するにはいくつかの方法がありますが、比較的簡単に取得できるのは、GCIフィナンシャルが取引ツールとして使用しているMT4(Meta Trader 4)からダウンロードす...

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「表計算ソフト」の関連用語

表計算ソフトのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



表計算ソフトのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
IT用語辞典バイナリIT用語辞典バイナリ
Copyright © 2005-2025 Weblio 辞書 IT用語辞典バイナリさくいん。 この記事は、IT用語辞典バイナリの【表計算ソフト】の記事を利用しております。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの表計算ソフト (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS