ペイントソフトとは? わかりやすく解説

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ペイントソフト

【英】painting software

ペイントソフトとは、グラフィックスソフト一種で、画像ドット集合として扱いカーソル絵筆見立て描画するソフトウェア総称である。

ペイントソフトでは、マウススタイラスペンなどを動かして輪郭などを実際に絵を描く感覚作成できるという特徴がある。作成され画像ビットマップイメージとして保存されるまた、ドット単位色情報を扱うことができるため、細かい濃淡表現が可能であるが、画面拡大・縮小変形を行うとジャギ発生して画質落ちてしまうという難点がある。

代表的なペイントソフトとしては、Windows 95以降標準的搭載されている「ペイント」や、システム・プロダクト社の「openCanvas」などがある。

グラフィックスソフト中でも、点や曲線などの数値情報関数として扱い、それらの演算によって描画するソフトウェアドローソフト呼び、また写真のような既存画像に対して様々な編集作業与えるためのソフトウェアが特にフォトレタッチソフト呼ばれている。

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ペイントソフト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/09 07:43 UTC 版)

KDEのペイントソフトKolourPaint
GIMP
GrafX2

ペイントソフト: painting software)はコンピュータ上の2次元画像ラスター形式で描画・編集するためのグラフィックソフトウェアである[1]

ラスターグラフィックスエディタ: Raster graphics editor)、ペイント系ソフト[2]ペイントツールペイントアプリお絵かきソフト[2]イラストソフト画像編集ソフトとも呼ばれる。

概要

ペイントソフトはコンピュータ上において: painting)や写真などのラスター画像を生成・編集するために使われるソフトウェアである(≒ラスター系2DCGソフトウェア)。内部表現は通常ラスター形式である。Adobe PhotoshopCorel Paint Shop Proなど、写真修正や加工を目的とした画像編集ソフトもペイントツールの一種だが、フォトレタッチという言葉が普及してからは、ペイントツールと言えばCorel Painterなど、イラスト作画用アプリケーションを指すことが多くなってきている。

通常はローカルコンピュータ(PCタブレット端末など)にインストールするスタンドアロンタイプのソフトウェアを指すが、お絵かき掲示板お絵かきチャットなどコミュニケーションツールとしてウェブブラウザ上で動作する簡易的なペイントアプリも登場している。また、Microsoft Windows 7のタッチ機能に対応したPaint ItやYouPaintなど、タッチ対応モニターをキャンバスにして指で直接描くことが可能なソフトウェアも登場してきている。コンピュータの性能向上とHTML5/CSS3の普及により、ブラウザ上で高機能な画像編集を可能とするソフトウェアも登場している[3]

1970年代に初めて登場し、現在でも機能・ユーザビリティ・応用範囲が拡張され続けている(#歴史)。2024年現在では高機能なプロ向けソフトウェアから高い拡張性のオープンソースソフトウェアまで様々なペイントソフトが存在している(#主なペイントソフト)。

特徴

ペンタブレットの筆圧感知機能に対応するソフトウェアでは、強弱や入り抜きを付けた線を描画したり、かすれを表現したりできる。

現実に紙やキャンバスを使って描く絵と違うのは、コンピュータ上の仮想キャンバスを使えるため、失敗のやり直しや塗り重ね、修正が(仕様およびメモリ空き容量の許す範囲で)無制限に可能なこと、筆やペンから絵具が尽きないこと、設定次第で画材の特性を変更できること、一度作った色や画材を永久に使うことができること、などである。

一般的な機能

ペイントソフトとドローソフト

ドローソフトベクター形式のグラフィックソフトウェア)はよくペイントソフト(ラスター形式、ここでは画像編集ソフトも含む)と対比され、両者の能力は互いに補い合うものである。ドローソフトはグラフィックデザインレイアウトタイポグラフィロゴタイプ、鋭角的な芸術的イラストレーションカートゥーンクリップアート、複雑な幾何学模様など)、テクニカルイラストレーションダイアグラムフローチャートなどにより適している。ペイントソフトはリタッチ、写真加工、写真のようにリアルなイラストレーション、コラージュ、そしてペンタブレットを用いた手描きのイラストレーションにより適している。今日の多くのイラストレーターはCorel PHOTO-PAINTやPhotoshopを用いてありとあらゆるイラストレーションをこなす。[独自研究?]

GIMPやPhotoshopなどのペイントソフトの 最近[いつ?]のバージョンは(編集可能なパスのような)ベクター系のツールもサポートしており、またCorelDRAWAdobe Illustratorのようなドローソフトも徐々にラスター系のソフトウェアにしかなかった機能やアプローチを取り入れるようになってきている(ぼかしなど)。

歴史

Smalltalk BitRectEditor

1975年にペイントソフトの始祖的な存在である BitRectEditor が登場した[4]。このペイントソフトはテッド・ケーラーらが暫定ダイナブック環境に組み込む形で提供された。ツールパレット[注 1]BitBlt機能を活用したスタンプ機能、ドット拡大編集機能などがこの時点で既に実装されている。

1984年頃に登場したMacPaintでは投げ縄ツールによる選択やペンキツールによる塗りつぶし機能が実装された[注 2]

日本ではMacintosh普及以前からPC-9801ドット絵編集ソフトがあった。特に同機種のアナログ16色表示に対応したゲームソフトの開発用に高機能なソフトも市販されていた。その後Microsoft Windows 3.1マイクロソフト ペイントブラシが登場したが、 このころまでは「お絵描きソフト」と販売サイドも開発サイドも呼んでいた[要出典]これはやや自虐的であり、色数が16色または256色しかない「子供だましのレベル」というニュアンスが込められていた[独自研究?]「ペイントソフト」という呼び方が定着したのは、パソコンのグラフィック機能が強化され、フルカラーで処理できるMacintosh IIのアプリケーションが登場してから(1987年以降)のことである[要出典]

主なペイントソフト

シェアウェア

フリーウェア

脚注

注釈

  1. ^ グループ内の排他的選択を可能とする広義の“ラジオボタン”はこのソフト向けに初めて命名・実装された
  2. ^ QuickDrawのリージョン(不定形クリッピングおよび描画)機能を活用

出典

  1. ^ " PC,ペンタブレット,そしてペイントソフトを揃えるだけで,手軽に絵を描くことができる. " p.1 より引用。三島. (2018). ペイントソフトにおける操作ログに基づいた機能の推薦. DEIM Forum 2018 D7-5.
  2. ^ a b ペイント系ソフトはお絵かきソフトとも呼ばれている。"p.25 より引用。(北尾和信「コンピュータを用いたデザイン入門 (3) ペイント系ソフトによるスタイル画の作成と写真合成」『繊維製品消費科学会誌』第38巻第12号、1997年、678-683頁、doi:10.11419/senshoshi1960.38.678 
  3. ^ Photopea | Online Photo Editor
  4. ^ Ted Kaehler - A Technical Tour of Ted's Projects”. 2017年8月28日閲覧。

関連項目


ペイントソフト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 02:03 UTC 版)

グラフィックソフトウェア」の記事における「ペイントソフト」の解説

ペイントソフト(和製英語: PaintSoft、ラスターグラフィックスエディタ、英: raster graphics editor)は、フリーハンドによるデジタルドローイングのツール呼称である。ペイント系、画像編集ソフトとも呼ばれる写真暗室作業デジタル化から発展したフォトレタッチ系とは異なり白紙キャンバス絵画を描く作業シミュレートする「デジタル画材」をコンセプトとして発展してきた背景から、手描き風の「絵画」の作成特化しており、主にイラスト作成などに用いられるペンタブレットなどを利用して実際に絵筆などで描く有り様模してピクセル操作できるなど、現実描画操作になるべく近付けるよう工夫なされている。 代表的なペイントツール Corel Painter Krita openCanvas Pixia SAI CLIP STUDIO PAINT ArtRage Sketch Book Pro

※この「ペイントソフト」の解説は、「グラフィックソフトウェア」の解説の一部です。
「ペイントソフト」を含む「グラフィックソフトウェア」の記事については、「グラフィックソフトウェア」の概要を参照ください。

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