汎用マイコン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 01:54 UTC 版)
「ルネサスエレクトロニクス」の記事における「汎用マイコン」の解説
旧世代マイコンに関しては、2010年当時の主力マイコンであったSuperH(SHファミリ)を含め、多くがNECエレの統合直後より新世代マイコンに置き換えられ、一部はロチェスターエレクトロニクスに移管された。2021年現在、SuperHやH8などもまだ製造されているが、既にルネサスとしては「その他」の扱いであり、いずれ以下の新世代マイコンで置き換えられることが明言されている。なお、RL78ファミリの展開に伴ってR8Cのディスコンが明言され、RXファミリに移行した者も多いが、RX210などはR8Cファミリよりも早くディスコンになった。 RL78ファミリは、汎用の8ビット/16ビットマイコンである。3社統合前の各社の8ビット/16ビットマイコン(NECの78K、三菱のR8C、日立のH8)を置き換える形で2010年に登場した。旧NECエレの78K0RをベースとしたZ80系の命令体型を持ち、低価格・高性能・低消費電力である。 RXファミリは、車載以外の用途に向けた32ビットマイコンである。SuperHとR8C以外の日立と三菱のマイコンを全て置き換える形で2009年に登場した。ルネサス独自のCISCアーキテクチャで、32ビットなのに16ビット級の低価格を武器に、240MHz動作の「RX700」をフラッグシップとして、家電や産業用機器を中心として展開している。リリース直後に東日本大震災と経営危機に見舞われて開発がストップし、攻めた価格設定(産業機器に対して8/16ビットからの移行を促すため、かなり安い)のわりに弱気な展開になることもあり、RXでカバーできないような高度な処理に対してはV850とSuperHをお勧めしていたが、RXファミリもリリース後10年を経た頃にはSHなどの旧世代マイコンを置き換え、経営の柱となった。 RZファミリは、ARMのCortex-Aコアを採用した 64ビット/32ビットマイコンで、2013年に発表された。RXファミリでカバーできないようなハイエンドな産業機器向けのマイコンである。RZ/Fiveは、RZファミリでCortex-Aコアに代わってRISC-Vコアを搭載したもので、2022年に発表された。 RAファミリは、ARMのCortex-Mコアを採用した32ビットマイコンで、2019年に発表された。RAファミリは性能よりも顧客の扱いやすさを重視したマイコンである。
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