地球シミュレータ
別名:Earth Simulator
地球シミュレータとは、独立行政法人海洋研究開発機構が保有・運用しているスーパーコンピュータである。2002年に稼動を開始した。
地球シミュレータは、主に地球温暖化予測や地球内部変動の分析などに利用されている。その名の通り、全地球規模でシミュレートすることが可能である。
構築当初の地球シミュレータはNECの「SX-5」をベースとしたベクトル型スーパーコンピュータであり、8個のプロセッサを搭載したノードが640台接続されていた。処理性能は理論性能としては40TFLOPS(テラフロップス)、実効性能35.86TFLOPSと当時の世界水準から突出した性能を誇っており、スーパーコンピュータの世界ランキングとして名高い「スーパーコンピュータTOP500」において、2002年6月の初登場以来、2004年6月にIBMの「Blue Gene」が登場するまでの5期にわたって連続で首位の座に位置し続けた。
初代・地球シミュレータ
2008年、地球シミュレータはNECのベクトル型スーパーコンピュータ「SX-9/E」を後継機として新たに構築された。SX-9シリーズの「SX-9/E」160ノードからなり、LINPACKベンチマークで122.4TFLOPSを記録、実行効率は世界一の数値を獲得した。
旧・地球シミュレータ研究開発センター(現・地球シミュレータセンター)は、旧・宇宙開発事業団(現・宇宙航空研究開発機構)と旧 ・日本原子力研究所(平成17年10月1日より 「日本原子力研究開発機構」へと名称変更)、および旧・海洋科学技術センター(現・海洋研究開発機構)からなる共同機関である。地球シミュレータの開発は、地球シミュレータセンターが行い、製造はNECが行った。
※画像提供 / 独立行政法人 海洋研究開発機構 地球シミュレータセンター
参照リンク
地球シミュレータセンター
地球シミュレータ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/16 08:34 UTC 版)
地球シミュレータ(ちきゅうシミュレータ、英: Earth Simulator)は、NEC SXシリーズベース(現行機は第4世代のSX-Aurora TSUBASA B401-8)のスーパーコンピュータシステムである。
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- ^ 2009年3月に新たなシステム(NEC SX-9/E)に更新しました。
- ^ 地球シミュレータは、NEC社製のスーパーコンピュータSX-ACEで構成される、世界最大規模の分散メモリ型ベクトル並列計算機です。総計5120ノードの計算ノードを有し、各計算ノードは1基のCPU(4コア)と64GBのメモリを搭載しています。
- ^ CEIST, JAMSTEC. “地球シミュレータ”. www.jamstec.go.jp. 2021年3月4日閲覧。
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- ^ TOP500 List, June 2002
- ^ TOP500 List, Nov.2004
- ^ 多数のマシン(あるいは、PU:ProcessUnit)同士を結合するネットワーク結合部にスイッチを配する。その結合方法が、マシン(PU)単位で観ると1対1結合であり転送速度は高速である(ワンステップで転送出来る)。その特徴より、理論ピーク性能に対する実効性能の比が他のネットワーク結合方式に比べて非常に高い。その反面、スイッチの数がマシン(PU)の数の2乗に比例するため、マシン(PU)の数が増える分スイッチを増やすのは予算的に難しくなる。また、多数のスイッチの同調を取りづらくなる特徴を持つ。
- ^ https://www.jamstec.go.jp/es/jp/es2/index.html
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- ^ 「地球シミュレータ」がHPCチャレンジアワードの2指標で第3位を受賞、海洋研究開発機構、2009年12月1日
- ^ 地球シミュレータがHPCチャレンジアワードの1指標で第1位を獲得、日本電気、2010年11月17日
- ^ 平成27年度 地球シミュレータ産業戦略利用プログラム公募要領 独立行政法人海洋研究開発機構
- ^ 第3世代「地球シミュレータ」システムが本格稼働へ~1.31PFLOPS/320TB、実効性能で約10倍に
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- ^ (日本語) 次期地球シミュレータにNECの「SX-Aurora TSUBASA」採用 処理能力15倍、21年3月から運用 2021年8月25日閲覧。
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- 1 地球シミュレータとは
- 2 地球シミュレータの概要
- 3 性能
- 4 維持費
「地球シミュレータ」の例文・使い方・用例・文例
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