天河二号
別名:天河2号
【英】Tianhe-2, Milky Way 2
天河二号とは、中国の国防科学技術大学(NUDT)で構築されたスーパーコンピュータである。2013年6月にスーパーコンピュータTOP500ランキングで第1位を獲得した。
天河2号はおよそ16000のノードで構成されている。搭載されているプロセッサコアは全体で300万個を超えるという。ベンチマークでは30ペタフロップスを超える処理速度を記録し、2位の「Titan」におよそ倍以上の差をつけた。ちなみに電力も「Titan」の倍以上消費するという。
天河2号は、「天河一号」およびその改良版である「天河一号A」の後継機である。天河一号Aは2010年11月のスーパーコンピュータTOP500ランキングで第1位を獲得している。
なお、日本の京速コンピュータ「京」は、中国の天河二号、米国の「Titan」、同じく米国の「Sequoia」に次ぐ4位となっている。
参照リンク
China’s Tianhe-2 Supercomputer Takes No. 1 Ranking on 41st TOP500 List - (TOP500)
スーパーコンピュータ: | TTEPS TSUBAME-KFC TSUBAME2.0 天河二号 天河一号A 天河一号 地球シミュレータ |
天河二号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/15 00:23 UTC 版)
天河二号(英語表記Tianhe-2またはMilkyway-2、英略TH-2)は中国人民解放軍国防科学技術大学(NUDT)のスーパーコンピューター。33.86ペタFLOPSの処理能力を持ち、2013年6月よりスーパーコンピューターTOP500の一位を獲得し、2015年11月まで世界最速六連覇を続けた、2015年11月時点での世界1位のタイトルを持っていたコンピューターである。
概要
天河一号(当時世界5位)の改良版天河一号Aにて2011年6月に世界一位のタイトルを獲得したものの、日本のスーパーコンピューター「京」(10.51ペタFLOPS)の登場により世界一位の座を奪われる。そこで、理論値54.9ペタFLOPS、実測33.86ペタFLOPSの処理能力を持つ天河二号を開発した。1万6000ものノードから構築されており、1ノードあたり5つのインテルXeon IvyBridgeプロセッサとXeon Phiプロセッサで構成されており、総コア数は312万に至っている[1]。IEEEは、中国のスパコン軍拡競争の象徴としてコメントしている[2]。また、中国政府の推し進めるAI犯罪予防システム[3]である「天網工程」の基盤とも目され[4]、同じく国防科学技術大学が開発してスタンガンで武装[5]して顔認識で空港などの警備を行ってるロボット「AnBot」は天河二号とクラウドで連携している[6][7]。
脚注
- ^ スーパーコンピュータ「TOP500」、中国の「天河2号」がいきなりトップに 「京」は4位(ITmedia)
- ^ Tech TalkComputingHardware China's Tianhe-2 Caps Top 10 Supercomputers(IEEE)
- ^ “中国のAI犯罪者追跡システム「天網」に物議…2000万台の監視カメラとDBが連動”. ROBOTEER (2017年9月28日). 2017年9月30日閲覧。
- ^ “天網中樞天河二號無虞信號外洩”. 中時電子報 (2017年9月29日). 2017年9月30日閲覧。
- ^ “中国初の警備ロボット、深圳の空港をパトロール”. 人民網 (2016年9月23日). 2017年10月13日閲覧。
- ^ “国防科大推出我国首款智能安保机器人 与“天河”联机”. 青年军事 (2016年4月22日). 2019年1月6日閲覧。
- ^ “China’s policing robot: Cattle prod meets supercomputer” (英語). Computerworld (2016年10月31日). 2019年1月6日閲覧。
記録 | ||
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先代![]() 17.59 ペタFLOPS |
世界で最も高速なコンピュータ 2013年6月 – 2015年11月(6連覇) 記録:33.9 ペタFLOPS |
次代![]() 93ペタFLOPS |
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