ちきゅう‐シミュレーター〔チキウ‐〕【地球シミュレーター】
読み方:ちきゅうしみゅれーたー
《Earth Simulator》日本の国家プロジェクトとして開発されたスーパーコンピューター。NEC製。海洋研究開発機構横浜研究所に設置され、平成14年(2002)に運用開始。平成16年(2004)まで世界最速の演算速度を誇った。主に、大気・海洋を含む地球環境変動や、地球内部の地殻・マントルの動きなどの解明に用いられる。地球温暖化を予測するシミュレーションによって、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の2007年ノーベル平和賞受賞に大きく貢献した。
[補説] 平成21年(2009)に計算速度が約3倍になった2代目が登場。平成27年(2015)より、初代の約30倍の計算速度をもち、省電力化が図られた3代目が稼働。膨大なデータを効率よく扱える特長をもつ。
地球シミュレータ
別名:Earth Simulator
地球シミュレータとは、独立行政法人海洋研究開発機構が保有・運用しているスーパーコンピュータである。2002年に稼動を開始した。
地球シミュレータは、主に地球温暖化予測や地球内部変動の分析などに利用されている。その名の通り、全地球規模でシミュレートすることが可能である。
構築当初の地球シミュレータはNECの「SX-5」をベースとしたベクトル型スーパーコンピュータであり、8個のプロセッサを搭載したノードが640台接続されていた。処理性能は理論性能としては40TFLOPS(テラフロップス)、実効性能35.86TFLOPSと当時の世界水準から突出した性能を誇っており、スーパーコンピュータの世界ランキングとして名高い「スーパーコンピュータTOP500」において、2002年6月の初登場以来、2004年6月にIBMの「Blue Gene」が登場するまでの5期にわたって連続で首位の座に位置し続けた。
初代・地球シミュレータ
2008年、地球シミュレータはNECのベクトル型スーパーコンピュータ「SX-9/E」を後継機として新たに構築された。SX-9シリーズの「SX-9/E」160ノードからなり、LINPACKベンチマークで122.4TFLOPSを記録、実行効率は世界一の数値を獲得した。
旧・地球シミュレータ研究開発センター(現・地球シミュレータセンター)は、旧・宇宙開発事業団(現・宇宙航空研究開発機構)と旧 ・日本原子力研究所(平成17年10月1日より 「日本原子力研究開発機構」へと名称変更)、および旧・海洋科学技術センター(現・海洋研究開発機構)からなる共同機関である。地球シミュレータの開発は、地球シミュレータセンターが行い、製造はNECが行った。
※画像提供 / 独立行政法人 海洋研究開発機構 地球シミュレータセンター
参照リンク
地球シミュレータセンター
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