PCエンジン
別名:TurboGrafx-16
【英】PC Engine
PCエンジンとは、NECホームエレクトロニクスが1987年に発売した家庭用ゲーム機の名称である。
PCエンジンは、MOS Technologyの8ビットマイクロプロセッサ「MOS 6502」をカスタマイズしたCPUを搭載し、供給媒体には、ICカード型のROMカートリッジを採用している。
PCエンジンのハードウェア構成は、様々なタイプが存在する。例として、廉価版のPCエンジンシャトルや、マイナーチェンジ版のPCエンジンコアグラフィックス、グラフィックチップを2基搭載したPCエンジンスーパーグラフィックスなどが挙げられる。中でも、1988年に発売された「CD-ROM2」(シーディーロムロム)は、いわゆる家庭用ゲーム機としては初めてCD-ROMをメディアに採用したことで話題となった。後に、CD-ROMドライブが一体化されたPCエンジンDuoも登場している。PCエンジンの主なゲームタイトルには、「PC原人」や「R-TYPE」、「天外魔境II」などが挙げられる。
なお、PCエンジン向けゲームソフトの一部は、Wiiのバーチャルコンソールにおいてプレイすることができる。
PCエンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/12 02:09 UTC 版)
PCエンジン(PC Engine)は、ハドソンと日本電気ホームエレクトロニクス(NECホームエレクトロニクス、以下NEC-HE)により共同開発され、1987年10月30日[2]にNEC HEから発売されたHE-SYSTEM規格に基づく家庭用ゲーム機。当時のメーカー希望小売価格は24,800円。
注釈
- ^ NECはチップ単位では任天堂やエポック社のスーパーカセットビジョンやカシオのPV-1000への供給を行っていたものの、完成品としてのコンシューマゲーム機としてはNECグループでは初参入である。
- ^ 『サイドアーム』『サイドアーム・スペシャル』『F1ドリーム』『ソンソン2』『ポンピングワールド』『ストリートファイターII'』などを開発。
- ^ 『エイリアンクラッシュ』『デビルクラッシュ』『サイバーナイト』『ガンヘッド』『精霊戦士スプリガン』『スプリガン mark2』『シルフィア』などを開発。
- ^ 後継機のPC-FXではNEC HEが大半のソフトを発売している一方、開発元のハドソンのソフトは少数派で、初期の間しか発売されていなかった。
- ^ TurboDuo発売と同時に創刊された専門誌。創刊号はTurboDuo本体に同梱され、さらにユーザ登録することで3号まで無償で送付されたので、どちらかというと広報誌に近い。4号から有償になったが、その4号でなんの告知もなく休刊した。
- ^ PCエンジンはリージョンチェックが無いため、物理配線さえ何とかすれば国内・国外問わず全てのソフトが動作したが、SUPER CD-ROM2のソフトについてはシステムカードのチェックを行っているため、海外版のSUPER CD-ROM2のシステムカードで日本のソフトを起動すると警告画面が表示されてしまう。無論変換アダプタを使用して日本版のシステムカードを使えば動作する。
- ^ 時期は明記されていないがNECより前にソニーへも持ち込んだことがあるという証言もある[9]。
- ^ ただしCD-ROM2本体により占有されたりDUOシリーズで一体化された結果消滅した。
- ^ パイオニア製のレーザーアクティブによるLD-ROM2を除く。
- ^ 最大5人で協力・対戦が可能なゲームには『ボンバーマン』『スーパー桃太郎電鉄II』『ダンジョンエクスプローラー』『モトローダー』がある。
- ^ Twitterでの『ガンヘッド』のプログラマーだったジェミニ広野のコメントによれば、『ガンヘッド』製作時のサウンドドライバでは3音までサンプリングが発声可能であり、最大で使うとCPUパワーの半分くらいの負荷がかかるとコメントしている。
- ^ 『ゼビウス ファードラウト伝説』『ガンヘッド』等では主にドラムパートを、『源平討魔伝』等ではボイス再生に使用された。『スーパースターソルジャー』以降は波形メモリを制御することでドラム音が再現可能となり、処理速度の向上と再生チャンネルを稼ぐことが可能となっている。
- ^ 『ポピュラス』(HuCARD版)のみカード側にメインRAM:32KBを増設。
- ^ HuCARDの『TVスポーツ バスケットボール』の選手選択画面や、CD-ROM2の『シャーロック・ホームズの探偵講座』の全編、『シャドー・オブ・ザ・ビースト 魔性の掟』のOPデモで使用。縦スクロールシューティングゲームで縦画面仕様のアーケードゲームの雰囲気に似せた、通称「縦画面モード」をオプション・裏技で選択可能。
- ^ 高解像度なソフトが少ない理由は、画素単位で制作したグラフィックをフル画面表示しづらい・スプライトが複数並び易く、横並び制限によるスプライト欠けが生じ易いからである。
- ^ スプライト240色(15色×16パレット、透明色は透過処理に使われるので発色はできない)とBG241色(15色×16パレット+共通色)合わせての数字。
- ^ 専用のバックアップユニットのみ接続可能。
- ^ 2012年にハドソンはコナミデジタルエンタテインメントに吸収合併されたため、その後は同社が権利を保有した。
- ^ 2014年3月まではNECビッグローブ。同年に日本産業パートナーズへ売却された後、2016年にKDDIへ売却された。
出典
- ^ The 10 Worst-Selling Consoles of All Time
- ^ PCEngine博物館 - ウェイバックマシン(1999年1月16日アーカイブ分)
- ^ 多根清史『日本を変えた10大ゲーム機』ソフトバンク新書、2008年、p.100
- ^ a b c d e “PlayStationStore「ゲームアーカイブス」カテゴリ内にて「PCエンジンアーカイブス」を、本日より取り扱い開始”. ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン ニュースリリース (2007年9月15日). 2012年9月21日閲覧。
- ^ a b c d e 「ALLAbout PCエンジン」『Nintendo DREAM』2008年3月号、毎日コミュニケーションズ、2008年1月20日、72-76頁、雑誌16947-3。
- ^ 多根清史『日本を変えた10大ゲーム機』ソフトバンク新書、2008年、p.117
- ^ a b 週刊ファミ通700号 『ゲームの歴史』、p.127
- ^ 「海外の話題」『ゲームマシン』第382号、1990年5月15日、17面。2023年6月15日閲覧。
- ^ 平林久和「急にハドソンのことが語りたくなった -」 Hisakazu Hirabayashi Official Blog 2011年1月21日
- ^ 滝田誠一郎『ゲーム大国ニッポン 神々の興亡 2兆円市場の未来を拓いた男たち』青春出版社、2000年、p.180.181.182
- ^ PCエンジンにまつわる当事者の想いを保存する ゲーム保存協会
- ^ エンターブレイン「ファミ通」2006年6月16日号、PAGE23より
- ^ ドリマガ 2003年10月10・24日号、PAGE117
- ^ 滝田誠一郎『ゲーム大国ニッポン 神々の興亡 2兆円市場の未来を拓いた男たち』青春出版社、2000年、p.183.184.185.186
- ^ a b ユーゲーNo.06 2003年6号 『特集 PCエンジン回顧録』、p.128
- ^ a b ドリマガ 2003年10月10・24日号、PAGE121
- ^ 「続・PCエンジンのCDROMのプロテクト」
- ^ a b 多根清史『日本を変えた10大ゲーム機』ソフトバンククリエイティブ・ソフトバンク新書、2008年、p.98
- ^ 『ゲームマシン アミューズメント通信 「日本電気がTVゲームに参入」家庭用『PCエンジン』小型、軽量化で ソフトはハドソン、ナムコが供給』アミューズメント通信社、10月1日 1987、1頁。
- ^ “ゲームマシンアーカイブ アミューズメント通信 1987年10月1日 第317号”. オニオンソフト. 2023年11月28日閲覧。
- ^ “HuC6270 CMOS Video Display Controller MANUAL”. 2024年2月23日閲覧。
- ^ 岩崎啓眞「PCエンジン版R-TYPEのコト」Colorful Pieces of Game 2010年10月4日
- ^ 岩瀬賢斗 (2019年12月19日). “4.3インチ液晶パネルを採用!PCエンジンをどこでも楽しむことができる「ポータブルモニター」が登場!”. GAME Watch. インプレス. 2022年4月16日閲覧。
- ^ “Japanese Secrets! - The Tsushin Booster Page”. 2022年4月16日閲覧。
- ^ a b 鯨武 2023, p. 55-58, 未発売周辺機器.
- ^ a b 2016年10月5日、マイコンソフト社員の発言 - 2016年10月7日閲覧。
- ^ “●PCエンジン(PCEngine)”. 東京RGBホスピス. 2022年4月16日閲覧。
- ^ テレビゲーム機の変遷--ファミコン、スーパーファミコン、プレステ、プレステ2、Wiiまで
- ^ 小川純生、「テレビゲーム機の変遷--ファミコン、スーパーファミコン、プレステ、プレステ2、Wiiまで」『経営論集』 2011年 77号 p.4, 東洋大学経営学部
- ^ a b c 「ゲーム大国ニッポン 神々の興亡」滝田誠一郎 2000年、p.187,188
- ^ “電子ゲーム NEC PCEngine PI-TG001”. 日本デザイン振興会 (1988年). 2021年8月21日閲覧。
- ^ 『スーパーボンバーマン公式ガイドブック』小学館 P.107
- ^ 「週刊ファミ通」、エンターブレイン、2006年6月16日号23ページ
- ^ PC Engine FAN1996年10月号、134ページ『「月刊PCエンジンファン」刊行変更のごあいさつ』
- ^ a b コナミ、「PCエンジン mini」を正式発表。1987年に生まれた世界初のCD-ROM対応ゲーム機が現代に蘇る,電ファミニコゲーマー,2019年6月12日
- ^ 特許庁の「特許情報プラットフォーム」[1] において、「PCEngine」を「商標を探す」で検索した結果(2015年6月21日閲覧)
- ^ BIGLOBEのツイート(1138650953870000128)
- ^ “「PCエンジン」の商標を、BIGLOBEが持ってるワケ”. ITmedia(2019年6月12日作成). 2019年6月12日閲覧。
- ^ PCエンジン mini 公式サイト(2019年8月25日閲覧)
固有名詞の分類
- PCエンジンのページへのリンク