NECカシオ モバイルコミュニケーションズ・NEC
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「nTTドコモの主な携帯電話端末納入メーカー」の記事における「NECカシオ モバイルコミュニケーションズ・NEC」の解説
略称「N」及び「CA」 2007年までの製品の箱の色は、緑色。 アナログ時代の自動車電話から参画し、日本における折りたたみ型端末のパイオニア。折りたたみを普及させた機種はTZ-820・TZ-821型の「デジタルムーバN」(1993年3月)とN207S(1999年2月)・N502i(2000年2月)・N502it(2000年9月)である。デザインに関してはやや保守的な面があるが、固定ファンが多い。N504i(2002年5月)頃から、サブディスプレイの大型化やカメラモジュールの関係でアンテナをキー側にとりつけるメーカーが多くなったが、N211i(S)とN506i(S)以外の折りたたみ式movaでは一貫して、アンテナをディスプレイ側に取り付けていた。 今や折りたたみで有名になった感じの同社だが、かつてはストレート端末に力を入れていた時期もあった。1997年4月発売のN203では、世界最軽量の座をPから奪い(92グラム)当時はまだ珍しいパールホワイトのカラーを採用し、女性を中心にヒットを出した事もある。FOMAではデュアルモードサービス対応のN2701(2003年5月)以外は、アンテナが内蔵式である。 以前から操作性が独特で、他のメーカーに変えることを引き止める要因となっていたが、最近ではパナソニックも同じOSを採用しているためにやや解消されている。N900iL(企業向け・無線LAN内蔵モデル)とN901iC(2005年1月)以降のFOMA端末はLinuxOSを採用している。 最近の同社の製品の特徴は、N2051(2003年1月)以降のFOMAに「ニューロポインター」というポインティングデバイスを採用していることである。「ニューロポインター」は、画面上でパソコンのマウスのようにカーソルをあらゆる方向に動かせるのが特徴。「決定ボタン」の役割も兼ねている。操作性には好き嫌いがわかれるが、フルブラウザ搭載のN901iS(2005年6月)ではその操作感覚がパソコンのブラウザ使用時に近く、画面スクロールもかなり高速でできる事から、その効果を発揮している。 そして、デザインにも力を入れる製品が増えてきたのもFOMA以降の同社製品の傾向である。N900i(2004年2月)では「アークライン」という横から見ると弓のようななだらかなラインを描いたデザインにした。現在はN902iS、N903iなどでアークラインの進化版ともいえるLink Face Designというスタイルを持つ。N701i(2005年9月)では着せ替えパネルを起用している。 また2007年はデザインの年と位置づけており、2007年4月23日に発表されたN904iはイタリア人有名デザイナーのステファノ・ジョバンノーニとのデザインコラボレーションモデルとなっていて、2つのBOXを組み合わせたようなデザインを採用し、外側と内側のカラーが違う、ベーシックかつグラフィカルなデザインである。内蔵コンテンツも彼のデザインしたALESSIの「Magic Bunny」など、遊び心あふれるコンテンツを搭載している。またこの端末はイタリアのデザイン展示会ミラノサローネにドコモ、NEC、ステファノの3者の提携で出展している。 また、カメラ機能は従来はそれほど強くなかったが、N902i(2005年11月)は携帯電話のカメラとしては初の静止画手ぶれ補正機能を搭載した。N902iS(2006年6月)でスーパーデジタル手振れ補正、N903iでウルトラデジタル手振れ補正と称し、多数の軸による手振れを軽減した。またPictMagicを採用し、被写体をきれいに撮影できる自動補正機能、色被り補正などにも対応している。パナソニックと協業していることから撮像素子にνMaicoviconを搭載している機種もある。 文字入力に関しては、基本的には自社開発の変換システムとテジック・コミュニケーションズが開発したT9を採用し、N902iSからは新しい変換システム「Mogic Engine」を採用している。しかし2006年4月25日に発売されたN600i(SIMPURE N)のみにジャストシステムのATOKを採用した。 2006年にパナソニックと合弁で開発会社「アドコアテック」及び「エスティーモ」を設立、通信プラットフォームやミドルウェアなどを皮切りに共通開発を始めている。Linuxベースの携帯電話プラットフォーム開発を推進する「LiMo Foundation」の加盟社数が50社を超えるなど協業の範囲が広がってきたことを受け、エスティーモは2008年秋に清算されたが、アドコアテックについては今後も活動を継続するとしている。 2006年には日本初の3,5GのHSDPA対応モデル「N902iX HIGH-SPEED」を納入した。またN903iからはドコモの中でいち早くVGA液晶を積んでいて、N904iでは3型のWVGA液晶を実現した。 2007年に発売されたN703iμは厚さが11.4mmで、P703iμと並んで、W-CDMA方式の折りたたみ式端末で販売当初最薄だった。また、2008年2月発売のN705iμでは、P705iμと共にW-CDMA方式の折りたたみ式端末で世界最薄の厚さ9.8mmとなった。(2009年6月現在) 2010年5月にこれまでの日本電気の携帯電話事業を承継した新会社「NECカシオモバイルコミュニケーションズ」が設立され、翌6月にはカシオ日立モバイルコミュニケーションズを吸収合併し再スタートを切った。当初はドコモ向けには引き続きNECブランドの端末をリリースしていたが、2011年夏モデルで、初めてとなるカシオブランドの端末「EXILIMケータイ CA-01C」がリリースされる予定である。 その他のNECグループはNEC本体ではMEDIASシリーズタブレットの販売を行っており、NECアクセステクニカはHome Wi-Fiサービスに対応するWi-Fiルーター「Aterm WR8166N」を供給している。
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