日本カストディ銀行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/07 19:16 UTC 版)
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本店(晴海アイランドトリトンスクエア)
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種類 | 株式会社 |
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機関設計 | 監査役会設置会社[1] |
略称 | CBJ |
本社所在地 | ![]() 〒104-6228 東京都中央区晴海一丁目8番11号 (晴海アイランドトリトンスクエアオフィスタワーZ ) |
設立 | 2000年(平成12年)6月20日 (日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社) |
業種 | 銀行業 |
法人番号 | 5010001069616 |
金融機関コード | 0324 |
SWIFTコード | TCSBJPJT |
事業内容 | マスタートラスト業務 有価証券資産 確定拠出年金資産の管理業務 資産管理に係る信託業務 銀行業務 |
代表者 | 土屋正裕(代表取締役社長) 向井康眞(代表取締役副社長) |
資本金 | 510億円 (2025年3月31日) |
発行済株式総数 | 2,040,000株 (2025年3月31日) |
売上高 | 単独:733億4900万円 (2025年3月期) |
経常利益 | 単独:56億1100万円 (2025年3月期) |
純利益 | 単独:11億1400万円 (2025年3月期) |
純資産 | 単独:1207億4900万円 (2025年3月期) |
総資産 | 単独:8兆7117億6600万円 (2025年3月期) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | 三井住友トラストグループ(株) 33.3% (株)みずほフィナンシャルグループ 27.0% (株)りそな銀行 16.7% 第一生命保険(株) 8.0% 朝日生命保険(相) 5.0% 明治安田生命保険(相) 4.5% (株)かんぽ生命保険 3.5% 富国生命保険(相) 2.0% (2020年7月27日現在) |
関係する人物 | 渡辺伸充(初代社長) 田中嘉一(元社長) |
外部リンク | www |
特記事項:経営指標は「2025年3月期 決算概況」、日本カストディ銀行、2025年5月30日を参照。 |
株式会社日本カストディ銀行(にほんカストディぎんこう、英: Custody Bank of Japan, Ltd.)は東京都中央区晴海1丁目の晴海アイランドトリトンスクエアに本社を置き、有価証券の保管や管理事務を行う資産管理業務に特化する日本の大手信託銀行である。
2020年(令和2年)7月、JTCホールディングス(JTC HD)と、資産管理サービス信託銀行(TCSB)を吸収合併のうえ、旧商号の日本トラスティ・サービス信託銀行(JTSB)より変更した[2]。本稿では、前身の3社についてもそれぞれ記述する。
概要

日本カストディ銀行の直接的な前身であるJTSBは2000年6月20日、大和銀行(現:りそな銀行)と、住友信託銀行(現:三井住友信託銀行)の合弁より設立した[3]。
現在の日本カストディ銀行は、旧JTSBと旧TCSBの資産管理特化型の信託銀行の機能(投資ファンドの運営、国内外の証券管理・カストディ業務、店頭デリバティブ取引の担保管理業務)を引き継いでいる。同業には日本マスタートラスト信託銀行やステート・ストリート信託銀行がある。
沿革
日本トラスティ・サービス信託銀行
- 2000年(平成12年)6月 - 大和銀行(現:りそな銀行)と住友信託銀行(現:三井住友信託銀行)の折半出資で、日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(英: Japan Trustee Services Bank, Ltd.)を設立[3]。
- 2002年(平成14年)9月 - 中央三井信託銀行(現:三井住友信託銀行)が資本参加。
- 2007年(平成19年)9月 - 日本郵政公社が外部委託する郵貯・簡保機構の保有する約130兆円の債券管理業務を、マイナス9億8000万円で落札。
- 2010年(平成22年)10月 - 同様の資本関係にあった日本トラスティ情報システムを吸収合併[4]。
- 2011年(平成23年)4月1日 - 中央三井信託銀行と住友信託銀行の経営統合により、三井住友トラスト・ホールディングス(現:三井住友トラストグループ)を設立[5]。これに伴い、JTSBは三井住友トラストHD(66.66%)、りそな銀行(33.34%)の出資比率となる。
- 2018年(平成30年)10月1日 - JTSBとTCSBが共同株式移転により、JTC HDを設立[6][7]。
日本カストディ銀行
- 2020年(令和2年)7月27日 - JTSBがTCSBとJTC HDを吸収合併のうえ、株式会社日本カストディ銀行(英: Custody Bank of Japan, Ltd.)に商号変更[2]。旧TCSBの株主がCBJに資本参加。
- 2022年(令和4年)7月7日 - 翌2023年2月20日から、岡山県岡山市北区のNTTクレド岡山ビルに本社機能の一部(人事、総務等)を移転することを発表[8][9]。
- 2023年(令和5年)6月9日 - 元取締役による不正行為の判明、第三者委員会設置を発表[10]。
資産管理サービス信託銀行
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種類 | 株式会社 |
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略称 | TCSB |
本社所在地 | ![]() 日本カストディ銀行に同じ |
設立 | 2001年(平成13年)1月22日 |
業種 | 銀行業 |
法人番号 | 5010001069616 |
金融機関コード | 0325 |
SWIFTコード | TCSBJPJT |
事業内容 | マスタートラスト業務、有価証券資産・確定拠出年金資産の管理業務 |
代表者 | 渡辺伸充(代表取締役社長 ) 野口亨(代表取締役副社長) |
資本金 | 500億円(2018年10月1日現在) |
従業員数 | 631人(2016年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | JTCホールディングス 100%(2018年10月1日現在) |
外部リンク | 閉鎖 |
資産管理サービス信託銀行株式会社(英: Trust & Custody Services Bank, Ltd.)はかつて存在した大手信託銀行。主に、マスタートラスト業務やカストディ業務のほか、確定拠出年金(iDeCo)の資産管理業務を行っていた。
経営指標
参照:[11]
売上高 (経常収益) |
経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 |
---|---|---|---|---|
254億9800万円 | 3億2800万円 | 6400万円 | 594億9300万円 | 5兆9722億6400万円 |
金融商品の時価等
預金預け金 | 貸出金残高 |
---|---|
2兆4070億3000万円 | 1兆5565億900万円 |
年表
- 2001年(平成13年)1月22日 - みずほ信託銀行、朝日生命保険、第一生命保険、富国生命保険、安田生命保険(現:明治安田生命保険)の5社共同出資の信託銀行として、資産管理サービス信託銀行を設立[12]。
- 2001年(平成13年)1月30日 - 営業開始。
- 2003年(平成15年)3月 - みずほフィナンシャルグループが資本参加。
- 2016年(平成18年)10月20日 - かんぽ生命保険が資本参加[13]。
- 2018年(平成30年)10月1日 - JTSBとTCSBが共同株式移転により、JTC HDを設立。
- 2020年(令和2年)7月27日 - 日本カストディ銀行に合併。
JTCホールディングス
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種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | ![]() 日本カストディ銀行に同じ |
設立 | 2018年(平成30年)10月1日 |
業種 | 銀行業 |
法人番号 | 1010001195291 |
事業内容 | 銀行持株会社 |
代表者 | 渡辺伸充(代表取締役社長) 田中嘉一(代表取締役副社長) |
資本金 | 5億円 (2018年10月1日現在) |
発行済株式総数 | 204万株 (2018年10月1日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | 三井住友トラストグループ(株) 33.3% (株)みずほフィナンシャルグループ 27.0% (株)りそな銀行 16.7% 第一生命保険(株) 8.0% 朝日生命保険(相) 5.0% 明治安田生命保険(相) 4.5% (株)かんぽ生命保険 3.5% 富国生命保険(相) 2.0% (2018年10月1日現在) |
外部リンク | 閉鎖 |
JTCホールディングス株式会社(英: JTC Holdings, Ltd.)はかつて存在した銀行持株会社。2018年(平成30年)10月1日、JTSBとTCSBの経営統合(共同株式移転方式)により設立。
経営指標
参照:[14]
売上高 (経常収益) |
経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 |
---|---|---|---|---|
556億5300万円 | 10億6900万円 | 5億9800万円 | 1189億4400万円 | 15兆9178億3700万円 |
年表
- 2018年(平成30年)10月1日 - JTSBとTCSBの共同株式移転により、JTCホールディングスを設立。
- 2020年(令和2年)7月27日 - 日本カストディ銀行に合併され解散。
脚注
出典
- ^ 会社概要 - 株式会社日本カストディ銀行
- ^ a b “「日本カストディ銀行」7月に業務開始 合併前倒し”. 日本経済新聞社 (2020年1月31日). 2020年2月18日閲覧。
- ^ a b “(第137回銀行業務検定試験)「信託実務3級」団体最優秀賞受賞 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社”. 銀行業務検定協会. 2025年6月7日閲覧。
- ^ 日本トラスティ・サービス信託銀行(株)、日本トラスティ情報システム(株)「合併公告」『官報』平成22年本紙第5359号、国立印刷局、2010年7月22日、31頁。
- ^ 「規模の力で難局打開 住友信託・中央三井、統合発表」『朝日新聞』朝日新聞社、2009年11月7日、朝刊。
- ^ “みずほと三井住友トラスト、系列超え事業統合”. 日本経済新聞. (2017年1月18日) 2017年2月8日閲覧。
- ^ 中澤 彩奈 (2018年3月29日). “みずほFGら、資産管理銀を経営統合 10月に新会社「JTCホールディングス」設立”. ITmedia. 2018年4月3日閲覧。
- ^ “岡山市への本社機能一部移転にかかる補助金活用の決定について”. 株式会社日本カストディ銀行 (2022年7月7日). 2022年7月7日閲覧。
- ^ (株)日本カストディ銀行が知事を表敬訪問します! - 岡山県ホームページ(企業誘致・投資促進課) 岡山県 2022/7/7
- ^ “元取締役による不正行為について”. 2025年5月12日閲覧。
- ^ “2020年3月期 決算概況”. 資産管理サービス信託銀行 (2020年5月29日). 2020年5月31日閲覧。
- ^ “資産管理サービス信託銀行(株)に対する銀行業の免許及び信託業務の兼営の認可について”. 金融庁 (2001年1月29日). 2001年2月12日閲覧。
- ^ “かんぽ生命、資産管理銀行に40億円出資 運用多様化を迅速に”. 日本経済新聞社 (2016年10月20日). 2016年10月29日閲覧。
- ^ “2020年3月期 決算概況(連結)”. JTCホールディングス (2020年5月29日). 2020年5月31日閲覧。
外部リンク
日本カストディ銀行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 09:55 UTC 版)
「みずほフィナンシャルグループ」の記事における「日本カストディ銀行」の解説
日本カストディ銀行の前身である資産管理サービス信託銀行は、みずほと親密な第一生命保険、朝日生命保険、明治安田生命保険、富国生命保険が共同で設立したマスタートラスト専門の信託銀行であった。マスタートラストとは、投資信託や年金基金などを受託した機関投資家が、管理機能の簡素化のため、信託財産として保有する株式を他の金融機関と共同で一本化し預託する仕組み。 2007年3月末で預り資産残高が200兆円を超え、業界トップの実績となった。みずほグループが株式の過半数(54%)を保有していた。 その後、日本トラスティ・サービス信託銀行と経営統合し、JTCホールディングス傘下となった後、JTCホールディングスとともに日本トラスティ・サービス信託銀行に吸収合併され、現在は日本カストディ銀行となっている。
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