ダーク・キングダム四天王
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「ダーク・キングダム」の記事における「ダーク・キングダム四天王」の解説
原作一期・テレビアニメ無印・『Crystal』・実写ドラマでの反セーラーチーム。原作・実写ドラマ・『Crystal』では本来地球国の王子プリンス・エンディミオンを慕う四人の騎士たちで、プリンセス・セレニティの四守護戦士と対を成す。なお、原作とテレビアニメの軍服は黒(もしくは暗い灰色)をベースとしているが、『Crystal』では白がベースとなっている。 原作では前世においてベリルに支配されシルバー・ミレニアム襲撃に加担したが、エンディミオンとセレニティの最期を目の当たりにし、エンディミオンの生まれ変わりを捜すために現代に転生してきた。しかし、前世の記憶を取り戻す前にまたしてもベリルに惑わされ、洗脳されて宝石から造った身体に変えられる。クンツァイト以外はセーラー戦士に倒されミイラとなった後、うさぎの覚醒の際に「幻の銀水晶」の力を浴び、「幻の銀水晶の力があれば蘇ることができる」というベリルの言葉通り一時は蘇生し、前世の記憶を取り戻すも、強すぎる光の力に耐え切れず石に戻ってしまった。最後まで残ったクンツァイトも記憶を取り戻した後ベリルによって石を額に表出・傀儡化され、セーラー戦士の攻撃で石に戻されてしまう。化身の4つの石は第一部後半で衛がベリルの配下になってからは衛の手に渡り、最終決戦の直前に衛を庇うかのようにセーラームーンの剣を受け、幻影として現れクイン・メタリアの急所を衛に教えた後、プリンセスとの幸せを願って消えた。その後も石は衛の下で保管され、時折そこに宿った残留思念が衛のサイコメトリーの力で幻影として現れ、彼に助言を行った。 原作Act13の表紙でセーラー戦士たちとそれぞれペアとなっている。原作者の構想では前世に四守護神と恋愛関係にあった。この設定は原作中ではほとんど描かれなかったが、『Crystal』やミュージカル一作目、ゲームなどに流用されている。 テレビアニメ版は「前世ではエンディミオンの配下であった」という設定がオミットされ、姿形は人間とほぼ同じだが妖魔であり、若干肌の色が暗く、血の色は草色で、倒されると光になって消える。原作とは性格付けの全く違う人物も存在する。各四天王を指揮官とした軍団が形成されており、それぞれ異なる手法の妖魔が定められている。さらに『仮面の忍者 赤影』を意識し、指揮官となる四天王が1クールごとに交代するという手法がとられている。これは後に3期『S』における「デス・バスターズ」も同じ手法をとっている。 PCエンジン版ゲームではテレビアニメ版をベースとして、無印から『R』までをつなぐ形として原作の設定を使用しており、記憶が戻り苦悩する様が描かれている。 実写版においては、エンディミオンの配下であったという前世の設定をさらに掘り下げており、4人の前世の記憶が重要な役割を担っている。物語終盤でネフライト以外は全員命を落としたが、「Special Act」で復活。セーラー戦士と共にミオとの戦いに挑む衛に加勢し、共にミオの妖魔と戦った。「Act Zero」では花子、赤井、白井、黒井という四天王にそっくりな十番街の警察官が登場し、作中の彼らの台詞を発言していた。 『Crystal』では「前世では内部太陽系戦士と恋仲であった」という原作で使用できなかった設定が生かされ、Act12まで全員生存している。Act10で前世の記憶が戻りかけるも、クイン・ベリルに再び洗脳されてしまう。Act12でダーク・キングダムでの決戦でムーンを除いたセーラー戦士と戦い、「セーラー・プラネット・アタック」を受けた直後に、セーラー戦士の呼びかけもあって、前世の記憶を取り戻すが、その直後にクイン・メタリアの力によって消滅させられた。消滅後、悲しみに暮れるセーラー戦士たちに「プリンセスが待っている」「お前たちにはまだやるべきことがある」など励ましの声をかけた。各メンバーの名前の由来である鉱物の石言葉をモチーフとした、騎士としての称号も新たに設定されている。 ミュージカル版では舞台によって扱われ方は様々。『外伝・ダークキングダム復活編』では美奈子たち四守護戦士に好意を持つ高校生に姿を変え、恋人としてセーラー戦士に接近する。『永遠伝説』(1996年版のみ)では、ギャラクシアが復活させたクイン・ベリルの騎士として、ゾイサイトとクンツァイトのみが復活させられている。『スターライツ・流星伝説』ではアイドルグループ「ジュエルメタリアーズ」として登場し、ベリルと共にギャラクシアの配下となってセーラー戦士と戦ったが、セーラームーンの攻撃でブレスレットが外れて正気に戻り衛やセーラー戦士と共にギャラクシアの軍団に戦いを挑むが、最後は衛を庇って力尽き、石となった。『スターライツ・流星伝説』のリメイク版にあたる『火球王妃降臨』ではクンツァイト以外のメンバーはすべてオリジナルキャラクターに入れ替わり、役割も変わっている。『-La Reconquista-』ではアイドルグループ「パンデミック4」としてセーラー戦士を誘惑する。 ジェダイト 声 - 小野坂昌也(テレビアニメ)、岸尾だいすけ(Crystal)/実写ドラマ 演 - 増尾遵/ミュージカル 演 - 二橋進、朝見優香、ルウト/乃木坂46版 - 武田莉奈 命名の由来は翡翠の硬玉。四天王の一番手として最初にセーラー戦士と戦った。天然パーマの短い金髪が特徴。瞳の色はテレビアニメでは紺、『Crystal』では青。実写ドラマでは彼のみが髪型・軍服のデザイン・色などがテレビアニメ版に準拠している。推定年齢18歳。軍服のラインはテレビアニメ・実写ドラマでは赤、『Crystal』(及び原作Act13表紙)では青。 著者は、本作のヒーローとして最初に作った男性キャラはジェダイトであると、1992年当時のなかよし本誌で語っている。しかし前作『The チェリー・プロジェクト』のヒーローの髪が白髪(金髪)であり、ジェダイトと被ってしまうため、新たに作られたのが黒髪の地場衛である。原作 極東支部長で、土人形の兵を操る。一人称は登場せず。バスの運転手に変装して人々を誘拐し、火野レイも連れ去るが、最後はレイが覚醒したセーラーマーズに倒された。 原作のAct13の表紙ではセーラーマーズとペアで描かれている。前世でセーラーマーズに好意を抱いていたらしく、現世でも火野レイをバスで連れ去った際に「初めて見たときから気に入っていた」と呟いている。また、レイが主役の番外編『カサブランカ・メモリー』では、過去への感傷を指摘するゾイサイトの言葉でめまいを起こしたレイが、現世において特別な人であった海堂の幻覚と重ねるように、ジェダイトの幻覚も見ている描写がある。 テレビアニメ版 冷酷な性格で女性を蔑み、13話では人間への激しい蔑視を見せた。欲望を利用し大勢の人間からエナジーを集める作戦を指揮したが、セーラー戦士たちの活躍によって失敗が続き配下の妖魔群が全滅した上、クイン・ベリル直属の妖魔テティスを見捨てたことから糾弾され、最後のチャンスとしてセーラー戦士打倒に赴いたもののセーラー戦士の正体を突き止めるにとどまり、無様に敗北して逃げ帰ったため「永遠の眠りの刑」に処せられ凍結された。 ネフライトには作戦手法を蔑まれ、死後ゾイサイトにも焦りを嘲笑されたが、他の妖魔より飛び抜けた実力を持っている。 『Crystal』 レイを連れ去った際の台詞が「なぜか惹かれる」と好意をよりはっきり示すものへと変更されている。一人称は「オレ」。土人形の兵を作り出す能力に加えて冷気を自在に操る能力を持つと明言されており、ムーンやマーキュリーの腕を氷漬けにするなど苦戦させたが、炎を操るマーズには冷気攻撃の効果がなく、結果返り討ちにあう。ただし、原作とは違い逃亡したため生存している。前世はプリンス・エンディミオンを守る忍耐と調和の騎士。 実写ドラマ版 主であるベリルに忠誠を尽くす生真面目な性格で、氷か水晶を削り出したような透明な短剣を武器として使う。 度重なる失態でベリルの叱責を受けるがテレビアニメ版のように処罰はされず、ベリルによって傀儡化された。クイン・ベリルには「愚かだが可愛い」と気に入られ、前世の記憶を取り戻しても「現在の主はクイン・ベリル様である」との見解を保ち、最終回で呪縛が解けた後もベリルに付き添い、彼女と共に崩壊する城の中に残って絶命したが、地球の転生と共に復活した。「Special Act」ではネフライトに膝かっくんをするなど、本編とは違い明るく幼い性格描写がなされた。 ネフライト 声 - 森功至(テレビアニメ)、鳥海浩輔(Crystal)/実写ドラマ 演 - 松本博之/ミュージカル 演 - 清家利一、依田秀亮、コロ[要曖昧さ回避]/乃木坂46版 - Shin 命名の由来は翡翠の軟玉。四天王の二番手 として登場した。ウェーブがかった赤茶色の長髪が特徴。瞳の色はテレビアニメでは紺、『Crystal』では赤茶色。実写ドラマではソフトモヒカンの赤髪で、同色の軍服を着ている。推定年齢19歳。軍服のラインはテレビアニメ・実写ドラマでは黄、『Crystal』(及び原作Act13表紙)では赤。原作 北米支部長。一人称は「オレ(Act4)」もしくは「ワタシ(Act5)」。自分の影を使ってD国の秘宝の強奪やエナジーの収集を行っていたが、最後はセーラージュピターが繰り出した「フラワー・ハリケーン」による目くらましと雷撃の連携攻撃によって倒された。 原作のAct13の表紙ではセーラージュピターとペアで描かれているが、彼女に倒されたこと以外には特別な描写はなかった。 テレビアニメ版 四天王の次席的存在で、19話では処刑直前の立場に立たされても傲然とした態度を取り続けるなど、ベリルの意志に逆らってでも自分の矜持を貫く誇り高い性格。ジェダイトと同じくエナジー収集作戦を行ったが、ジェダイトの手法を蔑み占星術を使い単独のターゲットを選定、妖魔を憑依させてエナジーレベルを高めた上で根こそぎ奪い取る手法を用いた。妖魔を魔の紋章に変身させて器物に憑依させる、天球儀を黒水晶に作り替える、星座の化身や分身妖魔である影を作り出す、マーズの「ファイヤー・ソウル」に似た「スターライト・アタック」という技を使う、手で軽く触れただけでエナジーを抜き取るなど高い魔力を持ち、13話予告編ではルナに「ジェダイトを遥かに超える妖気」と評された。本気を出さずにゾイサイト配下の妖魔三人娘を叩きのめして死の恐怖を与えるなど格闘・剣術の技量も高い。直属妖魔にも大柄で戦闘能力の高い者が多く、キャメランのようにセーラー戦士を倒す直前まで追い詰めた強者も存在する。 人間界に屋敷を構えて会社を持ち、フェラーリ・512TRを乗り回す青年実業家「三條院正人」として大阪なるに近付いたが、19話でタキシード仮面に変装してエナジーを奪ったことがきっかけで次第になるを愛するようになる。後にゾイサイトと彼の配下の妖魔三人娘に攫われたなるを助けたことで完全になると想いが通じ合ったが、直後に妖魔三人娘の攻撃からなるを庇って致命傷を負ってしまう。最期はなるやセーラー戦士たちに看取られながらなるに嘘をつき続けたことを詫び、出会えたことを感謝しながら息絶えた。彼の最期が描かれたこのエピソード(24話)は視聴者の間でも人気が高く、2020年12月5日に放送された『発表!全美少女戦士セーラームーンアニメ大投票』における「あなたの好きなエピソード」部門で第3位にランクインした。 『Crystal』 原作と違い「フラワー・ハリケーン」によって足止めされたものの、直後の雷撃は直撃を免れ逃亡している。その際に前世の記憶を僅かに思い出しかけ、ジュピターの姿を見て「この眼差し、どこかで(見たことがある)」と呟いている。前世はプリンス・エンディミオンを守る知恵と安らぎの騎士。 実写ドラマ版 幻の銀水晶捜索担当。短気かつ乱暴で、感情的な性格。柄の赤い長剣を武器として使うが、その戦闘方法は力に任せた粗暴なものである。 他の四天王に対する嫉妬心が強く、ベリルの寵愛を得ようと猪突猛進する。前世の記憶をほとんど取り戻さないままで、エンディミオンへの忠誠心を抱くことも遅かった。中盤には亜美との交流が描かれており、彼女がクンツァイトに操られて「ダークマーキュリー」となった際に、一時彼女に優しくされたことがあり、その恩を一時的に返したことがあった。その後も亜美に対してツンデレな描写がなされており、クッキーのお礼のプレゼントを考えていた。後にベリルに捨て駒にされ命を落としかけベリルの束縛から逃れることになったが、同時に四天王の力を失い人間となる。その後は元基との出会いを経て、クラウンで働きながら暮らすことになった。一時はベリルへの復讐を目論んでいたが、元基や素顔のセーラー戦士たちの姿に触れるうち、恩讐を捨て人間として生きることを誓う。元基からは「ネフ吉」「ネフりん」というあだ名を付けられていたが、本人はその名を嫌っていた。四天王の中で唯一最後まで生き残っていたが、地球の転生と共に元の力を取り戻した。 ゲーム版 メガドライブ版TVゲームでは3面のステージボスとして登場する。 PCエンジン版TVゲームでは、「パスト・ワイズマン」を名乗る謎の存在によりベリルや他の四天王と共に再生されたが、なるへの愛情が残っていたためにセーラー戦士たちへの復讐を望まず、再生DDガールズをたった1人で全滅させて逃亡、追われる立場となる。その後、無理矢理再生されたショックとなる宅での療養中に様子を見に現れた衛との出会いによって、エンディミオンの配下であった頃の記憶を取り戻し始めた。まことルートでは、衛たちに同行したまことが自分の加入直前に命を落としたネフライトと初対面し、お互いに既視感を感じて訝しるシーンがあるが、ジュピターとの関係について言及する描写はなかった。 ミュージカル版 『-La Reconquista-』では、彼のみ「常に敬語で話す」というその他のメディアと全く異なるキャラクター設定となっている。 ゾイサイト 声 - 難波圭一(テレビアニメ)、松風雅也(Crystal)/実写ドラマ 演 - 遠藤嘉人/ミュージカル 演 - 秋田敏隆、留守晃、青木要、彩夏涼/乃木坂46版 - 小嶋紗里 命名の由来は鉱物の灰レン石。三番目に登場した四天王。ウェーブがかった長い金髪で、うなじでポニーテールに結んでいる。瞳の色は緑(テレビアニメ・『Crystal』共通)。実写ドラマでは髪型自体は原作・アニメとほとんど同じだが、癖のない銀髪で白い軍服を着ている。推定年齢16~17歳。軍服のラインは緑(原作Act13表紙・テレビアニメ・実写ドラマ・『Crystal』共通)。原作 欧州支部長。一人称は登場せず。「『幻の銀水晶』の研究家・異園教授」としてテレビ出演し、視聴者を洗脳して幻の銀水晶を探していた。『カサブランカ・メモリー』ではジェダイトの仇討ちを企みバーのピアニストに変装してレイの前に現れるが、迷いを振り切ったレイに退けられ撤退する。本編Act6と『カサブランカ・メモリー』では両方共に女装していたが、テレビアニメ版のようにゲイの描写はない(女装中は口調も女性的に変わるが、あくまで変装の一環であり、軍服を着ている時に女言葉を使うことは無い)。後にセーラームーンを捕えてトドメを刺そうとするが、セーラーヴィーナスの不意打ちを受け倒された。 原作のAct13の表紙ではセーラーマーキュリーとペアで描かれている。本編ではマーキュリーと特別な描写はなかった。 テレビアニメ版 仕草や声音など女性的な部分が強調され、常に貴公子口調で話すようになっており、一人称も「アタシ」。ゲイであり、クンツァイトとは相思相愛の仲で、いつも甘えていた。主な任務は銀水晶の探索だが成果は乏しく、ネフライトやクイン・ベリルからそのことを指摘されている。物腰は柔らかく、22話では典雅な言葉遣いを見せたが、残酷な性格の持ち主。一方でベリルには少なからず恐れを抱いており、他の四天王のように悔しさや憎悪の念を向けたり、傲然と振る舞うこともなく、ベリルへの忠誠を従うのみであった。魔力を使用した術のバリエーション と奸計に長け、闇討ちを得意とする。 部下を使ってネフライトを死に追いやり、ネフライトから奪った黒水晶で虹水晶の所持者を次々と妖魔に変えていった非情な性格であるが、第31話では最後の虹水晶の持ち主であるレッドバトラーを追いかけて下水道で散々な目に会ったうえに虹水晶をタキシード仮面に奪われるなど間抜けな一面もある。 後に衛がタキシード仮面であることを知ったベリルから生け捕り命令を受け、衛をスターライトタワーに呼び出し一対一の戦いを挑むが、顔を傷付けられたことに激昂し命令を無視して衛を殺そうとした。その後プリンセスと「幻の銀水晶」が出現した所を目撃し、「幻の銀水晶」を奪おうとしたが失敗。最後は命令違反をベリルに見抜かれて処刑され、クンツァイトの腕の中で息を引き取る(この時、クンツァイトへ送られた言葉は「お慕いしておりました」だった)。 この初代アニメ版がスウェーデンやアメリカなどキリスト教の国々で放送された際には、「ゾイサイトは女性」という設定にされて翻訳されていた。 『Crystal』 原作同様、特にゲイという描写は無い。一人称は「ワタシ(Act6)」または「オレ(Act10)」。原作と同じくセーラーヴィーナスの不意打ちを受けたものの致命傷には至らずその場は撤退している。また、テレビアニメ版と同様の氷柱による攻撃を披露した。セーラー戦士たちとの決戦の際にはマーキュリーと恋愛関係にあったことが判明した。前世はプリンス・エンディミオンを守る浄化と癒しの騎士。 実写ドラマ版 テレビアニメのような印象は全くなく、プリンセス抹殺を担当。S字型に湾曲した刃を持つ短剣を武器として扱うほか、テレパシーなどの超能力を持ち、ピアノの音色を使って意識を飛ばしたり、会話したりすることができる。更に催眠術を使って亜美、レイ、まことを操ったり、「Special Act」では念動力を使い敵を同士討ちさせて倒したこともある。四天王の中でもエンディミオンへの忠誠心が高い。ピアノの名手で、ほとんどのシーンでピアノを弾いている。弾いている曲は大抵が『幻想即興曲』か『月光』。 原作と同様にセーラーヴィーナスに倒され、タキシード仮面の姿を見て前世の記憶を取り戻す。その後は力を失ったため、一旦は石の姿に戻っていたが物語後半で復活。「前世の悲劇を繰り返さないため」にエンディミオン(衛)とセレニティ(うさぎ)の仲を引き裂こうとしたが、衛に諭されて思い直す。最期は"銀水晶の妖魔"から身を挺してうさぎを護り、命を落としたが、地球の転生と共に復活した。 ゲーム版 アクション版TVゲームではステージボスとして登場する。スーパーファミコン(アクション版)とメガドライブではテレビアニメ版に登場した「偽セーラームーン」として登場し、倒した後に点滅しながら消える際にゾイサイトの姿が見える(それに従い、メーターの顔アイコンも変化する)。業務用(アクション版)では最初からゾイサイトの姿で戦い、二度目はクンツァイトとタッグを組んで登場する。 PCエンジン版TVゲームでは、亜美ルートではネフライトと同じく再生の衝撃でエンディミオン配下であった頃の記憶を取り戻していたという設定だが、洗脳に抗えず記憶が消されてしまうことを予期したため、夢を通じて亜美にメッセージを残す。その際「結ばれる運命にあった、8人の男女」「月の世界で見たあなたは美しかった」と、前世における四天王と四守護戦士の恋愛関係を示唆する言葉を残している。 ミュージカル版 『外伝・ダークキングダム復活編』では、基本的なキャラクター設定は原作に準拠しているものの、四天王としての正体を現した際に「クンツァイト様を永遠にお慕いしている」と述べている。 『-La Reconquista-』では、前世において四天王で唯一ベリルの洗脳を免れており、想いを寄せるマーキュリーに地球の異変を警告したものの、そのことをベリルに察知され他の四天王に追い詰められた末、ネフライトにトドメを刺され命を落とした。現世では亜美を誑かすために接近したものの、彼女との交流を通じて前世の想いが蘇ったことで彼女と戦うことを厭い、ベリルに囚われた彼女を逃がす。しかし、その行動からベリルに裏切り者とされ、前世と同じく他の四天王の手によって石の姿へと還された。 その他 アニメイトカセットコレクション版では、「ゾイ斉藤」という名で暗躍、セーラー戦士にしりとり対決を挑んだり、恥ずかしい体験話をカミングアウトさせるなどの作戦を展開するも、その度にセーラームーンによってその場の記憶を失っている。異園教授 声 - 山口由里子(Crystal) 原作と『Crystal』のAct6に登場。「幻の銀水晶研究家」と称する女性に変身したゾイサイト。テレビに出演して、幻の銀水晶を見付け出すために人々を利用した。原作ではセーラー戦士が駆け付けた際には既に変装を解いていたが、『Crystal』ではセーラー戦士の目の前で正体を現した。 偽セーラームーン 声 - 三石琴乃 テレビアニメ第33話に登場。セーラームーンに変装したゾイサイト。自分で犯した犯罪を自分で解決する。クンツァイトに人質にされ廃工場のクレーンに吊るされるという演技でタキシード仮面を騙し、苦しめたところで正体を現した。目付き、コスチュームのカラー、肌の色を除けば本物と瓜二つである。また武器としてブーメランを所持している。 クンツァイト 声 - 曽我部和恭(テレビアニメ)、竹本英史(Crystal)/実写ドラマ 演 - 窪寺昭/ミュージカル 演 - 望月祐多、笠原竜司、浅野豪孝、河崎美貴、伊石真由/The Super Live 演 - 真田怜臣/乃木坂46版 - 安藤千尋 四天王のリーダー。命名の由来はリチア輝石の一種クンツァイト。ストレートの白い長髪が特徴で、テレビアニメでは褐色の肌を持つ。瞳の色は濃灰色(テレビアニメ・『Crystal』共通)。原作設定資料では「アラブの王様のようなイメージ」という旨の記述がある。彼のみ軍服の右鎖骨部分のボタンを外して着崩しており、マントを羽織り短靴を履いている。実写ドラマでは黒髪の長髪を髷にしており、紫がかった黒い軍服を着ている。推定年齢25~26歳。軍服のラインはテレビアニメでは水色、『Crystal』(及び原作Act13表紙)では灰色、実写ドラマでは山吹色。原作 中東支部長。一人称は「オレ」。うさぎのプリンセス覚醒時に前世の記憶を取り戻し、仮死状態の衛に対して礼をとる正気も見せた。最期はベリルに反逆しかけて傀儡化され暴走したところをセーラー戦士の4人に「セーラープラネットアタック」で倒された。 原作のAct13の表紙ではセーラーヴィーナスとペアで描かれている。前世において地球に降りて来たプリンセス・セレニティを連れ戻しにきたヴィーナスがクンツァイトに対して好意を抱いているような描写もある。『コードネームはセーラーV』最終回作中では、前世のヴィーナスとクンツァイトが寄り添うカットも描かれている。 テレビアニメ版 ゲイであり、ゾイサイトとは相思相愛の仲。ゾイサイトがネフライトとの喧嘩に負けたあと彼を慰めたり、ヤキモチをしたゾイサイトに薔薇を差し出して機嫌を直そうとしたり、ゾイサイトがクイン・ベリルに叱られたとき彼を助けたり、死に逝くゾイサイトのために花畑の幻影を見せたりするなど純愛的な行為が多く見られている。ゾイサイトが罠にかけようやく葬ったネフライトを「いつでも消せる」と発言するなど自信家であり、威力のある飛び道具を操る戦闘力など実力は非常に高い。ゾイサイトの死後は沈んだ様子を見せ、ダーク・エンディミオンに反発した。 北極圏Dポイントに向かっていたセーラー戦士たちの前に現れ、5人を多次元混乱世界へ飛ばして「幻の銀水晶」を奪おうとしたが失敗、「幻の銀水晶」の力でセーラー戦士たちがシルバーミレニアムの廃墟へ飛ばされたことにより、5人が前世の記憶を取り戻すきっかけを作った。その後、元の時代へ戻ってきたセーラー戦士たちと戦闘に突入し、最後はセーラームーンの「ムーン・ヒーリング・エスカレーション」を一喝して無効化するが、ムーンの力で飛び道具を跳ね返され、ゾイサイトへの思いを叫びながら倒された。 『Crystal』 セーラーヴィーナスとの対決が多い。Act12で他の四天王と共にダーク・キングダムでセーラー戦士たちと戦い、前世の記憶を取り戻すが、ヴィーナスと互いの名前を呼びあった直後に他の四天王と共にクイン・メタリアに消されてしまう。前世はプリンス・エンディミオンを守る純潔と慈愛の騎士。 実写ドラマ版 柄の白い長剣を武器とし、己の髪を人間の首に巻き付けることで人間を妖魔化する力を持つ。「シン」という人間の青年に転生していたが、クイン・ベリルの力によって四天王として覚醒する。彼のみが最初から前世の記憶を完璧に有していた。ベリルへの敬意は感じられず、常に慇懃無礼な態度で応じる。 前世ではエンディミオンに剣の指南をしていた達人で、エンディミオンへの忠誠心がもっとも強かった。しかしエンディミオンとセレニティが前世で世界を滅ぼすきっかけとなったことから彼らを憎むようになり、前世を背負って生まれたことそのものを疎んじている。前世に関わる全てを滅ぼし、己も命を絶つつもりでおり、最後は衛との決闘の末、破れて散る。最終的にはマスターである衛と和解して忠誠心を取戻し、地球の転生と共に復活した。 ゲーム版 アクション版TVゲームではステージボスとして登場し、スーパーファミコン版では三連続の衝撃波で攻撃し、業務用ではゾイサイトと一緒に攻撃してくる。 スーパーファミコン版のRPGゲーム『Another Story』では原作同様に他の四天王たちと共に幻影としてうさぎたちの前に現れ、オポシティオ戦士の攻撃を受けて意識を失った衛を助ける方法をうさぎたちに教える。また、『Another Story』では、前世においてクンツァイトが現在のトルコにある村をヴィーナスとの逢瀬の場として使っていたことが語られ、それを知ったヴィーナス(美奈子)が前世での自分とクンツァイトの関係に思いを馳せるシーンがある。 ミュージカル版 扱いは様々だが、人間に化ける際「斉藤訓(さいとう・くん)」という偽名を使うのはお決まり。『スターライツ・流星伝説』ではスリーライツのイベントの企画者として「ジュエルマネージャーズ」と共に登場する。 その他 アニメイトカセットコレクション版では、ゾイサイトと共に番組のDJをやったり、遊園地の売り子に変装するなど三枚目な部分が強調され、「ムーン・ヒーリング・エスカレーション」の洗礼を受けた際には「リフレーッシュ!」と叫んだ。
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ダーク・キングダム四天王
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「美少女戦士セーラームーン (テレビドラマ)」の記事における「ダーク・キングダム四天王」の解説
原作同様に「洗脳されたプリンス・エンディミオンの従者」で「四つの石の化身」。ジェダイトとゾイサイトは一度石に戻ったが蘇り、4人ともラスト近くまで健在。
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