やまとは? わかりやすく解説

やま【夜摩】

読み方:やま

《(梵)Yāma音写ヒンズー教の神。赤目黒光りする肌で、黄衣着て縄を手に、人体から霊魂力任せに引き抜き去るという。死に神よりも懲悪性格が強い。仏教でいう閻魔(えんま)王の原形考えられる


やま【山】

読み方:やま

【一】[名]

陸地表面周辺の土地よりも高く盛り上がった所。日本では古来草木生い茂りさまざまな恵みもたらす場所としてとらえる。また、古くは神が住む神聖な地域として、信仰の対象修行の場とされた。「—に登る」「海の幸、—の幸」

鉱山鉱物資源採掘するための施設また、採掘業。「—を閉鎖する

㋐土や砂で1地形模したもの。「築—」「砂—」

祭礼山車(だし)で、1似せて作った飾り物。舁(か)き山と曳(ひ)き山とがある。また、山鉾(やまぼこ)の総称

㋒能や歌舞伎で、竹の張った幕に、笹や木の枝かぶせた作り物

高く盛り上がった状態を、1なぞらえていう語。

高く積み上げたもの。「本の—が崩れる」「洗濯物の—」「—と積まれ荷物

物の一部周辺よりも突出しているところ。「ねじの—がつぶれる」「帽子の—」

振動波動で、周囲よりも波形の高いところ。「計測され音波の—の部分

たくさん寄り集まっていることや多いことを、1なぞらえていう語。「見物人の—」「宿題の—」

進行する物事の中で、高まって頂点に達する部分1たとえていう語。

㋐事の成り行きのうえで、それをどうのりこえるかで成否が決まるという、重要な部分。「病状今日明日が—だ」「仕事が—を越える」→峠(とうげ)

文芸などで、展開のうえで最も重要な部分。最もおもしろところや、最も関心をひく部分。「この小説には—がない」

できることの上限をいう語。精一杯関の山

学問打棄って…、矢張浮気妄想恋愛小説書いて見たいが—だから」〈魯庵社会百面相

見込み薄さ不確かさを、鉱脈掘り当てるのが運まかせだったことにたとえていう語。

万一幸運あてにすること。

何だ会社始めるとか、始めたとか云うことを聞いたが、そんな—を遣って」〈秋声足迹

㋑偶然の的中をあてにした予想山勘。「試験の—が外れる」

犯罪事件。主に警察マスコミ用いる。「大きな—を手がける

10 売切れ品切れ。主に飲食店用いる。

11多く山中つくられたところから》陵墓山陵

「我妹子(わぎもこ)が入りにし—を便(よすか)とそ思ふ」〈四八一〉

12 高くてゆるぎないもの。頼りとなる崇高なもの。

「笠取の—と頼みし君をおきて涙の雨濡れつつぞ行く」〈後撰離別

13 寺。また、境内

「春は必ず—に来たり給へ。あたら妙音菩薩なり」〈読・春雨・樊噲〉

14 遊女女郎

「—も太夫根引きにすべし」〈浮・好色盛衰記

15 動植物の上付いて山野にすんでいたり自生していたりする意を表す。「—」「—

【二】比叡山(ひえいざん)の称。また、そこにある延暦寺(えんりゃくじ)のこと。園城寺(おんじょうじ)を「寺」というのに対する語。

【三】接尾助数詞

盛り分けたものを数えるのに用いる。「一—300円」

山、特に山林鉱山数えるのに用いる。

[下接語] 青山・明(あき)山・秋山・後(あと)山・石山・妹(いも)山・入らず山・岩山姨捨(うばすて)山・海山・裏山・大山・奥山・折り山・肩山・金(かな)山・枯れ山黒山小山先山死出の山芝山(しば)山・島山・地(じ)山・新(しん)山・裾(すそ)山・砂山・関の山背山・袖(そで)山・(そま)山・宝の山立て山手向(たむ)け山・築(つき)山・剣(つるぎ)の山・遠山・床(とこ)山・留(と)め山・外(と)山・夏山螺子(ねじ)山・野山・禿(はげ)山・裸山・端(は)山・針の山針山春山引き山・曳(ひ)き山・一山・人山・冬山坊主山ぼた山・深(み)山・焼け山・痩(や)せ山・山山・夕山雪山四方(よも)山


や‐ま【矢間】

読み方:やま

鎧(よろい)などで、矢が立つすきま。

甲冑をゆり合はせゆり合はせ、—をたばひて振舞へば」〈盛衰記三五

矢狭間(やざま)」に同じ。

(やぐら)の上、—の陰に人形数千立て置きて」〈太平記三八


山(やま)

乗るかそるかの思惑をすること、または相場天井のことをいいます

山(やま)

古書市で一冊では成立し難い時、同系統の本を一括して入札にかける。それらを山積にして出品すること。


やま

  1. 盗品分配ヲ為スコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・岡山県

分類 岡山県


やま

  1. 贋造通貨。〔第七類 雑纂

やま


やま

  1. 料理がおしまひになつた事、飲食店お客注文応じかねる事。「おあいだ」に同じ。

やま

  1. 峠。物事全部終りに使う。三島

読み方:やま

  1. 荒物履物・畳屋の符牒にして二といふ数量を表す。山の形状は、三角形「△」の底辺を取つた二辺「〓」であるからいつたものである通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒

分類 符牒


ヤマ

読み方:やま

  1. 土俵の外で規則通りでない相撲を取る事。

分類 相撲


読み方:やま

  1. 隠語犯罪梵語閻魔
  2. 監獄或は贋造通貨被害者。又は気乗りしてゐる最中のこと。犯罪実行中のことを云ふ。
  3. 万一を僥倅すること、鉱山をさがすの義から出た。⑵芸人社会で三の数をいう、山は三劃の字であるから。⑶〔演〕劇中見せ場。⑷物ごとの絶頂。⑸〔犯〕被害の場所。
  4. 犯行、又はその場所、或いは犯行の数。或いは数字の三をいう。〔芸〕 又長崎遊郭のことをいう。丸山町にあるからといわれる

分類 演劇犯罪者芸能界落語界長崎


読み方:やま

  1. 〔楽〕見世どころ。クライマツクスのことを云ふ。
  2. 芸のクライマツクス。「あの人の芸に山がない」。

分類 楽、芸能


読み方:やま

  1. 富山富山

読み方:やま

  1. 芸人理髪業者符牒にして三といふ数量を表す。山は三角形をして居るからいつたものである通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  2. 茶店通り符牒にして、三といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  3. 数量三の意。
  4. 三つ
  5. 数字の三のこと。山の音がさんだから。〔芸能寄席落語)〕
  6. 三。〔商〕
  7. 三。〔理髪業・職人
  8. 符牒数字の三。山の字の音はさんであるから、三に通じる。
  9. 山(さん)より出ず

分類 せんぽ、寄席寄席落語役者理髪業/職人符牒芸能


読み方:やま

  1. 材木屋大工通り符牒にして八といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  2. 八。〔材木商土木建築
  3. 八。〔大工職

分類 大工職材木商土木建築符牒


読み方:やま

  1. 一般被害者。〔第二類 人物風俗
  2. 犯罪実行現場又ハ犯罪実行中ノ意。〔第三類 犯罪行為
  3. 被害ケ所のことをいふ。〔犯罪語〕
  4. 犯行のこと。又は被害個所をいふ。〔刑事
  5. 〔隠〕刑事間の言葉で、犯行のこと。又は被害個所のこと。
  6. 犯行のこと。又被害の場所をいふ。
  7. 犯罪前橋
  8. 窃盗犯現場弘前 窃盗犯仲間
  9. 犯罪場所。小笠原 不良博徒仲間
  10. 犯罪、又はその場所、犯罪の数。〔一般犯罪
  11. 犯行現場。〔掏摸
  12. 事件

分類 不良博徒仲間刑事掏摸犯罪犯罪語、窃盗犯仲間


読み方:やま

  1. 背ノコトヲ云フ。〔第六類 人身之部・東京府
  2. 脊部。〔第二類 人物風俗
  3. 背部を云ふ。

分類 東京府


読み方:やま

  1. 監獄。〔第五類 一般建物

読み方:やま

  1. 山師又は山勘の略。

読み方:やま

  1. 〔角〕床屋のこと。角力の髪など取扱ふ者を云ふ、「トコヤマ」とも云ふ。

分類


読み方:やま

  1. 長崎にては、遊廓のことをいふ。盖し同市丸山町遊廓があるから起つたものであらう。〔花柳語〕
  2. 〔花〕長崎丸山遊廓の略称。
  3. 長崎にては、遊廓のことをいふ。蓋し市丸山町遊廓があるから起つたものであらう。
  4. 長崎で、遊廓のこと。丸山町にあるかららしい。〔花柳界

分類 花、花柳界花柳語/長崎長崎

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読み方
やま

矢間

読み方
矢間やま

ヤマ

(やま から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/09 01:29 UTC 版)

以下の鉄道駅車両基地電報略号


  1. ^ その3 「アニイ」と「ヤマ」 | 左右社”. sayusha.com. 2020年10月18日閲覧。


「ヤマ」の続きの解説一覧

やま

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 16:06 UTC 版)

Kevin's English Room」の記事における「やま」の解説

日本語英語・フランス語話せるトリリンガル大学卒業後は旅行代理店就職

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やま

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 06:51 UTC 版)

すみっコぐらし」の記事における「やま」の解説

富士山似ている小さな山。温泉現れ富士山成りすますなど、富士山憧れている。(が、その時背丈足りないので脚立乗っている。)

※この「やま」の解説は、「すみっコぐらし」の解説の一部です。
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やま

出典:『Wiktionary』 (2021/10/10 14:26 UTC 版)

名詞: 山

やま

  1. 地形呼称周囲よりも高く盛り上がった土地山岳
  2. 語義1状のもの。特にものを集め積み重ねたものをいう
    • 君の部屋は、ごみのだね。
  3. 山場の略)物事絶頂肝心な個所ピーク
  4. 鉱山意味する俗語
  5. 山勘略語語義4.より)根拠のない見込み
  6. まつり山車だしなどの略称・通称
  7. 麻雀牌積み並べたもの。壁牌ピーパイ)ともいう。
  8. 寺、境内。特に比叡山延暦寺をいう。

語源

古典日本語やま」 < 日本祖語 *yama

発音

関連語

翻訳

語義1:

語義2:

名詞: 矢間

やま

  1. 甲冑可動部などの、やが突き通る隙間
  2. 矢を射るため城壁穿った穴。矢狭間

動詞

やま

  1. 「やむ」の未然形

同音異義語

やま

語源

日本祖語 *yama

発音

二拍名詞三類(?)

名詞

やま

  1. (地形) やま。
  2. 比叡山また、延暦寺
  3. 庭園の)築山つきやま
  4. かさなっていること。また、そのもの
  5. 天皇はかみささぎ




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