姨捨とは? わかりやすく解説

おばすて〔をばすて〕【姨捨/伯母捨】

読み方:おばすて

謡曲三番目物観世宝生金剛喜多流名月の夜、信濃姨捨山に、昔この山に捨てられ老女現れて舞をまう。「三老女」の一。


姨捨(田毎の月) (長野県)

名称
姨捨<おばすて>(田毎の月たごとのつき>)
区分
名勝
所在地
長野県更埴市大字八幡

資料一覧
解説
姨捨山一帯は,『古今和歌集』の「わが心なぐさめかねつさらしな姨捨山にてる月を見て」など,40首余もの古歌があり,平安時代の頃から観月名所として名高い江戸時代になると棚田開発大きく進展するのに伴って姨捨山だけでなく棚田一枚一枚水田に映る月かげ俳諧紀行文題材として注目されるようになった棚田を望む長楽寺境内には芭蕉の句「おもかげや姨ひとりなく月の友」が石碑芭蕉面影塚」に刻まれている。

姨捨(田毎の月)

名称: 姨捨(田毎の月
ふりがな おばすてたごとのつき
種別 名勝
種別2:
都道府県 長野県
市区町村 千曲市八幡
管理団体 千曲市平成15.08.26)
指定年月日 1999.05.10(平成11.05.10)
指定基準 名3,名4,名11
特別指定年月日
追加指定年月日 平成18.01.26
解説文: 現在の境捨は,冠着山(1,252m)や三峰山(1,131m)などを中心とする聖山高原善光寺平に臨む北東面の傾斜地のうち,標高約460mから約560mの範囲展開する約25haの棚田地帯である。棚田地帯中央千曲川支流である更級川北流し三峰山から地滑りによって堆積し安山岩風化粘土混じる砂礫層をを深く浸食している。この他滑りによって発生した姥石,姪石,子袋石,甥石など顕著な巨石棚田地域散在している。
嬢捨の棚田は,元禄10年(1697)に上流大池からを導くために廃水堰を建設したのに伴って開発されたものと伝える。安永6年(1777)の大池普請(改勧)までには大池水系で約42haが開田され、明治10年(1877)には約85haにまで増加し,ほぼ現在見る棚田地域完成したものと考えられている。
姨捨の棚田地域から南に展開する冠者山を含めた姥捨山一帯は,平安時代頃から観月名所として名高く,『古今和歌集』(913年成立)に所収する「わが心なぐさめかねつさらしなや壊捨山にてる月を見て」を最古の例として,『更級日記』や『新古今和歌集』などにも月を詠んだ40余り和歌が撰じられている。天正6年(1578)の製作とされる狂言本木賊』には嬢捨の「田毎の月」が初め登場し江戸時代
なると棚田開発が不きく進展するのに伴って姥捨山だけでなく棚田一枚一枚水田に映る月かげ俳諧紀行文題材として注目されるになったとりわけ芭蕉詠んだおもかげや姥ひとりなく月の友」の俳句が,長楽寺境内遺存する明和6年(1769)の紀年銘を持つ「芭蕉面影塚」なる石碑刻まれ今日伝えられているほか、安政年間以前建立考えられる別の句碑には、江戸時代画家であった景山三千香が天保3~4年(1832~33)頃に月待ちひととき詠んだ思われる
青空田島のいろや夕日影」の俳句刻まれている。
俳諧だけでなく,「冠着山」「更級川田毎月」「姥石」「小袋石」
など,嬢捨を構成する13風景景物を措いた『信州更級郡姥捨山十三景之図』や『放光院長楽寺十三景之図』(善光寺道図会所収),あるいは観月名所として痍捨の千枚田情緒深く描く『信濃更科田毎月鏡台山』(広重六十余州名所図会所収)など,旅行紀行のための絵画テーマとしても「姥捨田毎の月」はさらに喧伝されようになった
近代には、。平安時代物語文学である「大和物語」に題材得た井上靖の「姥捨」をはじめとして農村貧困状態背景とする老女遺棄伝説舞台として紹介されたが、堀辰雄の「姥捨記」にも代表されるように月の名としての名声衰えなかった。
上のような,鏡捨における伝統的な田毎の月」の景観保護するためこ,姥石芭蕉の句碑などが残る長楽寺境内展望地点として,そこから望まれる四十八枚田と、姪石を展望地点として,そこからの望むことの可能な約3haの棚田地域を、それぞれ名勝指定し保存図ろうとするものである
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名勝:  妙心寺庭園  妙義山  妙見浦  姨捨  孤篷庵庭園  安養院庭園  宗隣寺庭園

姨捨

作者奥野忠昭

収載図書舟が見えてもいい
出版社
刊行年月1992.10


姨捨

作者堀辰雄

収載図書昭和文学全集 6
出版社小学館
刊行年月1988.6

収載図書ザ・堀辰雄全小全一
出版社第三書館
刊行年月2004.12


姨捨

作者井上靖

収載図書井上靖全集 第4巻 短篇 4
出版社新潮社
刊行年月1995.8

収載図書補陀落渡海記井上靖短篇名作
出版社講談社
刊行年月2000.11
シリーズ名講談社文芸文庫

収載図書物語饗宴 新装版
出版社學藝書林
刊行年月2005.6
シリーズ名全集 現代文学発見


姨捨

作者張籠二三

収載図書片手を腰に
出版社新風舎
刊行年月2008.1


姨捨

読み方:オバステ(obasute)

分野 謡曲

年代 成立年未詳

作者 作者未詳


姨捨

読み方:オバステ(obasute)

作者 井上靖

初出 昭和30年

ジャンル 小説


姨捨

読み方:オバステ(obasute)

作者 堀辰雄

初出 昭和15年

ジャンル 小説


姨捨

読み方:オバステ(obasute)

所在 長野県(JR篠ノ井線)

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