岳の棚田(西有田町)
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出展:日本の棚田百選 | ![]() |
基 礎 諸 元 | 平均勾配 | 団地面積 |
1/5 | 28.6 ha |
維持・保全・利活用状況 |
岳地区の棚田は、上流域森林からの流出水と、それらを蓄えた溜め池を水源と しており、棚田に関連した溜め池、水路、農道は、区民によって共同管理(溝普請、道普請)されている。平成8年に開催した第2回全国棚田サミットを契機に地域の若手グループにより岳信太郎棚田会が発足し、荒廃化しつつある棚田の状況に対する理解を、都市住民に呼びかけることとした。このため、岳信太郎棚田会では、都会では味わえない農作業(田植え、稲刈り)や自然に親しむことにより交流と理解を深めてもらおうと、棚田オーナー制を展開している。また、現在実施中である中山間地域総合整備事業において、岳地区に棚田を活用した体験農園を整備する計画であるが、これらの施設の利活用、維持管理は棚田会をはじめ岳集落が取り組む予定である。 |
推薦項目 | 景観 伝統文化の維持保全 |
推薦理由 | 景観:「周辺地域を含んだ農村景観の美しさ」当地区の上部には国見有料道路(国道498号伊万里~佐世保)が通
過しており、眼下に望む風情は、棚田形状の美しさと点在する集落とが一体となり、まさしく農村の原風景を醸し出している。 伝統文化の維持保全:「石積み及び祭礼神事」本地区の棚田は、平均勾配1/5という傾斜地での棚田であり、法面 には、堅固な石積みが施されている。石積み技法は、布築、谷築、その他幾通 りかの方法が用いられており、現在も地域に継承されている。また、本地区には、棚田の渇水時の雨乞い祈願の神事として発生した山谷浮谷(起源;江戸時代1650年頃)が継承されており、現在では、毎年の夏と秋祭りに、集落の持ち回りで、氏神様へ奉納されている。さらに五穀豊穣を感謝するお日待ち祭り(毎年11月4日夜から15日朝まで)が当番農家で催され、集落共同体としての意識が強く引き継がれている。 |
棚 田 の 概 況 | 枚 数 | 570 枚 | 水 源 | ため池 |
事業導入 | 有 | 法面構造 | 石積 | |
開発起源 | 近世(戦国~江戸時代) |
営 農 の 状 況 | 対象農家数 | 35 戸 | 10a当収量 | 420 kg/10a |
戸当り営農規模 | 0.8 ha/戸 16 枚/戸 | |||
高付加価値農業 | 生活様式が入り込む恐れのない良質な水資源の活用と牛糞堆肥やレンゲ栽培による緑肥の施用により安全な高 品質な特色ある米(棚田米)の生産を図っている。 |
特記事項の有無 | なし。 |
(注:この情報は平成11年のものです)
岳の棚田
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/05 09:27 UTC 版)
平均勾配面積枚数水源法面構造事業導入開発起源対象農家数10a当収量戸当営農規模戸当枚数1/5 28.6ha 570 ため池 石積 有 安土桃山時代~江戸時代 35 420kg 0.8ha 16 岳地区の棚田は、上流域水源林からの流出水と、上流の溜め池を水源として、棚田は岳地区により共同管理となっている。1996年(平成8年)開催の第2回「全国棚田サミット」を契機に地域の若手グループにより「岳信太郎棚田会」が発足し、荒廃化しつつある棚田の状況に対する理解を、都市住民に呼びかけることとし、会では、都会では味わえない農作業(田植え、稲刈り)や自然戸歩む生活の理解を深めるため、棚田オーナー制を展開している。また、現在実施中である「中山間地域総合整備事業」において、岳地区に棚田を活用した体験農園を整備する計画である。 当地区の上部には国見道路が通過しており、眼下に望む風情は、棚田形状の美しさと点在する集落とが一体となり、農村の原風景が未だ残る。法面には、堅固な石積みが施されており石積みの技法は、布築、谷築、その他幾通りかの方法が用いられており、現在も地域に継承されており周辺地域を含んだ農村景観の美しさに秀でている。良質な水資源の活用と牛糞の堆肥やレンゲ栽培による緑肥の施用により棚田米の生産を図っている。
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