12
(XII から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/27 08:19 UTC 版)
11 ← 12 → 13 | |
---|---|
素因数分解 | 22×3 |
二進法 | 1100 |
三進法 | 110 |
四進法 | 30 |
五進法 | 22 |
六進法 | 20 |
七進法 | 15 |
八進法 | 14 |
十二進法 | 10 |
十六進法 | C |
二十進法 | C |
二十四進法 | C |
三十六進法 | C |
ローマ数字 | XII |
漢数字 | 十二 |
大字 | 拾弐 |
算木 | ![]() ![]() |
位取り記数法 | 十二進法 |
12(十二、じゅうに、とおあまりふたつ)は自然数、また整数において、11の次で13の前の数である。
英語では、数詞でtwelve、序数詞では、12th、twelfth となる。ラテン語では duodecim(ドゥオデキム)。
性質
- 12は合成数であり、約数は1, 2, 3, 4, 6, 12である。
- 素数を除いて σ(n) − n が平方数になる3番目の数である。1つ前は9、次は15。ただしσは約数関数。(オンライン整数列大辞典の数列 A048699)
- 約数を6個もつ最小の数である。次は18。
- 約数を n 個もつ最小の数とみたとき。1つ前の5個は16、次の7個は64。(オンライン整数列大辞典の数列 A005179)
- 5番目の高度合成数である。1つ前は6、次は24。
- 自分自身のすべての約数の積が自分自身の3乗になる最小の数である。1つ前の2乗は6、次の4乗は24。(オンライン整数列大辞典の数列 A003680)
- 複偶数(下2桁が 00、04、08、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48、52、56、60、64、68、72、76、80、84、88、92、96 の数)で各桁の和が3の倍数となる数は全て12の倍数。
- 約数の個数と和が完全数になる最小のサブライム数である。次は
6,086,555,670,238,378,989,670,371,734,243,169,622,657,830,773,351,885,970,528,324,860,512,791,691,264 。 - 約数の積は1728。
- 約数の積の値がそれ以前の数を上回る8番目の数である。1つ前は10、次は18。(オンライン整数列大辞典の数列 A034287)
- 1から4までの自然数の最小公倍数である。1つ前の3までは6、次の5までは60。(オンライン整数列大辞典の数列 A003418)
- 1/12 = 0.083333… (下線部は循環節で長さは1)
- 逆数が循環小数になる数で循環節が1になる4番目の数である。1つ前は9、次は15。(オンライン整数列大辞典の数列 A070021)
- 5番目の高度トーシェント数。1つ前は8、次は24。
- 3番目の五角数であり、3 × (3 × 3 − 1)/ 2 = 12。1つ前は5、次は22。
- 12 = 3 × 4
- 3番目の矩形数である。1つ前は6、次は20。
- n = 1 のときの 3 × 4n の値とみたとき1つ前は3、次は48。(オンライン整数列大辞典の数列 A164346)
- n = 1 のときの 4(2n + 1) の値とみたとき1つ前は4、次は20。
- 12 = 31 + 32 = 42 − 41
- 3の自然数乗の和とみたとき1つ前は3、次は39。
- 右辺の指数を取り出して並べると、左辺の数に一致するという特徴をもつ基数3では唯一の数である。
- それぞれの基数でこのような性質をもつ数が何個あるかはオンライン整数列大辞典の数列 A296139を参照。
- 基数 n においてこのような性質をもつ最小の数とみたとき1つ前の2はなし、次の4は4624。(オンライン整数列大辞典の数列 A236067)
- 12 = 2 + 4 + 6
- 12 = 3 × σ(3) (ただし σ は約数関数)
- 3 と 4 の積であり、12 = 3 × 4 と最初の自然数4つの連続となる。このような計算は次に 56 = 7 × 8 がある。
- 12 = 22 × 3
- 2つの異なる素因数の積で p2 × q の形で表せる最小の数である。次は1。
- n = 2 のときの n2(n + 1) の値とみたとき1つ前は2、次は36。(オンライン整数列大辞典の数列 A011379)
- n = 2 のときの 3n2 の値とみたとき1つ前は3、次は27。(オンライン整数列大辞典の数列 A033428)
- n = 2 のときの 3 × 2n の値とみたとき1つ前は6、次は24。(オンライン整数列大辞典の数列 A007283)
- 12 = 22 + 22 + 22
- 3つの平方数の和1通りで表せる5番目の数である。1つ前は11、次は14。(オンライン整数列大辞典の数列 A025321)
- 12 = 22 × (21 + 1)
- n = 1 のときの 2n+1(2n + 1) の値とみたとき1つ前は4、次は40。
- 12 = 22 × 31
- 2つの異なる素因数の積で p2 × q の形で表せる最小の数である。次は18。(オンライン整数列大辞典の数列 A054753)
- 2i × 3j (i ≧ 1, j ≧ 1) で表せる2番目の数である。1つ前は6、次は18。(オンライン整数列大辞典の数列 A033845)
- この数は素因数の積が完全数6になる数である。
- 12 = 22 + 23
- n = 2 のときの nn + nn+1 の値とみたとき1つ前は2、次は108。(オンライン整数列大辞典の数列 A055897)
- 12 = 24 − 22
- n = 2 のときの n4 − n2 の値とみたとき1つ前は0、次は72。(オンライン整数列大辞典の数列 A047928)
- 12 = 24 − 4
- n = 4 のときの 2n − n の値とみたとき1つ前は5、次は27。(オンライン整数列大辞典の数列 A000325)
- 12 = 42 − 22
- n = 2 のときの 4n − 2n = 22n − 2n = 2n(2n − 1) の値とみたとき1つ前は2、次は56。(オンライン整数列大辞典の数列 A020522)
- 4番目のペル数である。1つ前は5、次は29。
- 12個の面を持つ立体図形は十二面体と呼ばれる。
- 球の周りには最大12個の同じ大きさの球を重ならずに接するように並べることができる(→接吻数問題)。
- 12本の辺を持つ平面図形は十二角形である。正十二角形と正三角形で平面を敷き詰めることができる。
- 正三十角形の中心角は 12°である。
- ペントミノは、全部で12種類ある。また、ヘキサモンドも全部で12種類ある。
- 12 = 1! × 2! × 3!
- 九九では 2 の段で 2 × 6 = 12(にろくじゅうに)、3の段で 3 × 4 = 12(さんしじゅうに)、4 の段で 4 × 3 = 12(しさんじゅうに)、6 の段で 6 × 2 = 12(ろくにじゅうに)と4通りの表し方がある。九九で 4 通りの表し方のある数は他に 6, 8, 18, 24 のみである。
- 12! = 479001600
- n = 12 のときの n! − 1 で表せる 12! − 1 は5番目の階乗素数である。1つ前は7、次は14。(オンライン整数列大辞典の数列 A002982)
- 各位の和が12となるハーシャッド数の最小は48、100までに2個、1000までに19個、10000までに113個ある。
- 11番目のハーシャッド数である。1つ前は10、次は18。
- 偶数という条件をつけると各位の和が3になる最小の数である。
- 各位の平方和が5になる最小の数である。次は21。(オンライン整数列大辞典の数列 A003132)
- 各位の平方和が n になる最小の数である。1つ前の4は2、次の6は112。(オンライン整数列大辞典の数列 A055016)
- 各位の立方和が9になる最小の数である。次は21。(オンライン整数列大辞典の数列 A055012)
- 各位の立方和が n になる最小の数である。1つ前の8は2、次の10は112。(オンライン整数列大辞典の数列 A165370)
- 各位の立方和が平方数になる5番目の数である。1つ前は10、次は21。(オンライン整数列大辞典の数列 A197039)
- 各位の積が2になる2番目の数である。1つ前は2、次は21。(オンライン整数列大辞典の数列 A199986)
- 異なる平方数の和で表せない31個の数の中で7番目の数である。1つ前は11、次は15。
- 約数の和が12になる数は2個ある。(6, 11) 約数の和2個で表せる最小の数である。次は18。
- 自然数を並べてできる最小の数である。次は123。(オンライン整数列大辞典の数列 A007908)
- 連続自然数を並べてできる最小の数である。次は23。(オンライン整数列大辞典の数列 A035333)
- 12 = (1 + 2 + 3) + (1 × 2 × 3) 。この形の1つ前は5、次は34。(オンライン整数列大辞典の数列 A101292)
- 12 = 52 − 32 − 22
- n = 2 のときの 5n − 3n − 2n の値とみたとき1つ前は0、次は90。(オンライン整数列大辞典の数列 A135158)
- 素数 p = 2 のときの 5p − 3p − 2p の値とみたとき最小、次は90。(オンライン整数列大辞典の数列 A135173)
- n = 1 のときの n と 2n を並べてできる最小の数である。次は24。(オンライン整数列大辞典の数列 A019550)
- n = 12 のとき n と n + 1 を並べた数を作ると素数になる。n と n + 1 を並べた数が素数になる4番目の数である。1つ前は8、次は36。(オンライン整数列大辞典の数列 A030457)
- 3と5以外の双子素数同士の和は、常に12の倍数になる。
その他 12 に関連すること
- 12の接頭辞:duodeci(拉)、dodeca(希)
- 12倍をドゥデキャプル (duodecuple) という。
- 十を全体値とする慣用表現では、「余分な程に完全」という意味で十二が使われることがある。
- 12は、E12系列の標準数。
- バーコード規格、EAN の国コード12は、アメリカ合衆国、カナダ。
- 1モルは、炭素12を集めて12グラムになる量と定義されていた。
- 30日周期(月)を12回繰り返すと1年になる。このため、時間には12を全体値とする単位がしばしば見られる。また、12は3の4倍であるため、5の4倍である20と同様に「区切り」として扱われることもある。
- 十を「A」の一字、十二を「10」とするなど、桁や単位を十二の累乗で数える方法を十二進法という。なお、12の2乗は144、12の3乗は1728、12の4乗は20736である。
- トランプの12のカードは、クイーン。
- 結婚12周年記念日は、絹婚式、亜麻婚式。
- 欧州旗は、十二星旗。
- 英米における陪審員の人数は12人。陪審制をテーマにした映画に「十二人の怒れる男」がある。
- 聖書における12は「イスラエルの十二部族を示す12も完全数であり、神の民を象徴的に表すことになっている。新しいイスラエルの十二部族を治めるイエスの使徒の数が12であるのもこのためである。」[1]
- 3の倍数の次に一呼吸を入れて、三拍子を四回やる方法は「十二拍子」となる。十二拍子の変則で、九拍子と十拍子の間に一呼吸を入れない方法は、「三・三・七拍子」と呼ばれる。
音楽
平均律において、1オクターブは12個の音で構成される。例えばピアノの場合、黒鍵と白鍵を合わせて12枚の鍵盤が1オクターブに含まれる。長音階や短音階はそれら12個の音を基音にして構成される。従って調性の数はこれら12音を基音に長音階と短音階があるので合計で24個ある。なお、このような調性を無視してすべての音を平等に扱う音楽を十二音音楽という。
12番目のもの
元素・惑星
12に関連する歴史上の人物
- 第12代天皇は、景行天皇。
- 第12代内閣総理大臣は、西園寺公望。
- 通算して第12代の征夷大将軍は、惟康親王(鎌倉幕府第7代将軍)。
- 鎌倉幕府第12代執権は、北条煕時。
- 室町幕府第12代将軍は、足利義晴。
- 江戸幕府第12代将軍は、徳川家慶。
- 大相撲第12代横綱は、陣幕久五郎。
- アメリカ合衆国第12代大統領は、ザカリー・テイラー。
- 殷朝第12代帝は、河亶甲。
- 周朝第12代王は、幽王。
- ルイ12世は、ヴァロワ朝第8代フランス王。
- 第12代ローマ教皇はソテル(在位:167年~174年)である。
その他
- 西暦12年
- JIS X 0401、ISO 3166-2:JPの都道府県コードの「12」は千葉県。
- タロットの大アルカナで XII は、吊された男。
- 易占の六十四卦で第12番目の卦は、天地否。
- クルアーンにおける第12番目のスーラはユースフである。
- サッカーにおいて、サポーターを「12番目のプレーヤー」と呼んでおり、背番号12を「サポーターのための背番号」として欠番にしているクラブが多い。
- 大日本帝国陸軍第12方面軍
- 各国の第12軍
- 各国の第12師団
- 各国の第12旅団
- 1月12日は、年始から数えて12日目である。
テレビのチャンネル番号
- 関東広域圏では、放送大学(廃局)の地上デジタルリモコンキーID。
- TwellVのBSデジタルリモコンキーID。
- QVCのBS4KリモコンキーID。
- 総務省告示「放送用周波数使用計画」により、アナログVHF帯は1~12のチャンネルに分けられている。
- 12ch は、全国的にNHK教育テレビに割り当てられる地域が多く、NHK札幌、NHK帯広、NHK北見、NHK新潟、NHK大阪、NHK松江、NHK岡山、NHK北九州、NHK大分、NHK宮崎、NHK沖縄のアナログ親局に割り当てられ、NHK大阪に隣接する三重県伊賀地域・香川県東かがわ市・徳島県徳島平野一帯、NHK松江に隣接する鳥取県米子市、NHK北九州に隣接する山口県下関市でも NHK教育を「12チャン」と呼ぶことが多い。
- 民間放送では、関東広域圏のテレビ東京(「東京12チャンネル」は、テレビ東京の旧名称)、仙台放送(フジテレビ系)、広島テレビ(日本テレビ系)のアナログ親局、STV札幌テレビ(日本テレビ系)函館、メ〜テレ(テレビ朝日系)高山、広島テレビ福山などのアナログ中継局に割り当てられている。なお、テレビ東京、仙台放送は「12」をマークとしていた時期がある。
- 中日新聞、東京新聞および北陸中日新聞の朝刊最終版は12版。
- 鉄道、道路の12号線
- 国鉄12系客車 国鉄キハ12形気動車 国鉄C12形蒸気機関車
- フランキ・スパス12は、イタリアのフランキの散弾銃。
航空機・戦闘機関連
ローマ字と12の組み合わせ
- 各種の C12
- KH-12 は、アメリカの偵察衛星の通称。
- MD-12 は、マクドネル・ダグラスの旅客機構想。
- MJ-12 は、アメリカ政府内にあるとされる秘密委員会。
- PL-12 は、中国のミサイル。
着物に関する12
臓器関連
スポーツに関する12
地名に関する12
第12連隊
十二個一組のもの
- 1年 12か月
- 十二星座:牡羊座・牡牛座・双子座・蟹座・獅子座・乙女座・天秤座・蠍座・射手座・山羊座・水瓶座・魚座。
- 十二宮:白羊宮・金牛宮・双児宮・巨蟹宮・獅子宮・処女宮・天秤宮・天蠍宮・人馬宮・磨羯宮・宝瓶宮・双魚宮。
- 十二支:子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥。
- 十二音:
- 現代では、C・C♯・D・E♭・E・F・F♯・G・A♭(G♯)・A・B♭・B。
- 古代の日本や中国においては、十二音を呂と律の2種類(それぞれの列に6音)に分けた。
- 十二天:毘沙門天・閻魔天・帝釈天・水天・梵天・地天・伊舎那天・火天・風天・羅刹天・日天・月天。
- 十二直:建・除・満・平・定・執・破・危・成・収・開・閉。
- 十二因縁:無明・業・識・名色・六処・触・受・愛・取・有・生・老死。
- 十二処:六根:眼・耳・鼻・舌・身・意、六境:色・声・香・味・触・法。
- 十二使徒:ペトロ・ヨハネ・アンデレ・フィリポ・バルトロマイ・マタイ・トマス・ヤコブ (アルファイの子)・タダイ・シモン・ヤコブ (ゼベダイの子)・イスカリオテのユダ。
- 十二神将:宮毘羅・伐折羅・迷企羅・安底羅・頞儞羅・珊底羅・因達羅・波夷羅・摩虎羅・真達羅・招杜羅・毘羯羅。
- 十二天将 : 騰蛇・朱雀・六合・勾陣・青竜・貴人・天后・大陰・玄武・大裳・白虎・天空
- 現存十二天守:弘前城、松本城、丸岡城、犬山城、彦根城、姫路城、松江城、備中松山城、丸亀城、松山城、宇和島城、高知城
- オリュンポス十二神:ゼウス・ヘーラー・アテーナー・アポローン・アプロディーテー・アレース・アルテミス・デーメーテール・ヘーパイストス・ヘルメース・ポセイドーン・ヘスティアー
- 冠位十二階:大徳・小徳・大仁・小仁・大礼・小礼・大信・小信・大義・小義・大智・小智
- 十二表法:ローマ帝国の法典で、12枚の表で掲示した。
- 物の単位で、12個を1ダース、12ダース(144個)を1グロス、12グロス(1728個)を1グレートグロス、120個をスモールグロスという。
- 江南十二神:応明・和潼・高可立・沈剛・沈沢・沈抃・徐統・卓万里・趙毅・張近仁・范疇・潘文得
12に関連する団体・作品
- 女子十二楽坊は、中国古来の伝統楽器を演奏する女性の音楽集団。
- 12012は、日本のロックバンドで、省略して12と呼ばれる。
- 『十二夜』は、ウィリアム・シェイクスピアの喜劇。
- 交響曲第12番
- 弦楽四重奏曲第12番
- ピアノソナタ第12番
- 特にバロック音楽では、12曲または6曲セットで出版された曲集が非常に多い。
- 「12モンキーズ」は、アメリカの SF映画。
- 「12RIVEN -the Ψcliminal of integral-」は、サイバーフロントのアドベンチャーゲーム。
- 『十二番目の天使』はオグ・マンディーノの小説。
- 『Twelve Y. O.』は福井晴敏の小説。12(トゥエルブ)と呼ばれるテロリストが出てくる。
- 『十二の贄』は三津田信三の小説。
- 『12』- アレクサンドル・ブロークの詩。
- ゲーム「センチメンタルグラフティ」は、主人公と日本全国12の都市に住む12人の幼なじみの少女との触れ合いや思い出をテーマとしていた作品である。アニメ化された「センチメンタルジャーニー」のサブタイトルは、「十二都市十二少女物語」。
- ゲーム「ストリートファイターIII」には、12に因んだ名のキャラクター、トゥエルヴがいる。
- 十二国記は、小野不由美の小説。
- 12 (ASKAのアルバム) - ASKA のアルバム。
- 12 (坂本龍一のアルバム) - 坂本龍一のアルバム
符号位置
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
Ⅻ | U+216B |
1-13-32 |
Ⅻ Ⅻ |
ROMAN NUMERAL TWELVE |
ⅻ | U+217B |
1-12-32 |
ⅻ ⅻ |
SMALL ROMAN NUMERAL TWELVE |
⑫ | U+246B |
1-13-12 |
⑫ ⑫ |
CIRCLED DIGIT TWELVE |
⑿ | U+247F |
- |
⑿ ⑿ |
PARENTHESIZED DIGIT TWELVE |
⒓ | U+2493 |
- |
⒓ ⒓ |
DIGIT TWELVE FULL STOP |
⓬ | U+24EC |
1-12-12 |
⓬ ⓬ |
DOUBLE CIRCLED DIGIT TWELVE |
参考文献
- ^ 聖書思想辞典(三省堂)P151象徴的用法より抜粋
- ^ Royal Society of Chemistry - Visual Element Periodic Table
関連項目
(0) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 38 | 39 |
40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 |
50 | 51 | 52 | 53 | 54 | 55 | 56 | 57 | 58 | 59 |
60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69 |
70 | 71 | 72 | 73 | 74 | 75 | 76 | 77 | 78 | 79 |
80 | 81 | 82 | 83 | 84 | 85 | 86 | 87 | 88 | 89 |
90 | 91 | 92 | 93 | 94 | 95 | 96 | 97 | 98 | 99 |
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ローマ数字
(XII から転送)
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ローマ数字(ローマすうじ)は、数を表す記号の一種である。ラテン文字の一部を用い、例えばアラビア数字における 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 をそれぞれ I, II, III, IV, V, VI, VII, VIII, IX, X のように表記する。I, V, X, L, C, D, Mはそれぞれ 1, 5, 10, 50, 100, 500, 1000 を表す。i, v, x などと小文字で書くこともある。現代の一般的な表記法では、1以上4000未満の数を表すことができる。
ローマ数字のことをギリシャ数字と呼ぶ例が見られるが、これは誤りである。
表記法
古代ローマにおいて成立し、中世後期までヨーロッパで一般的に用いられていた表記法。ただしこれを規定する公式な、あるいは広く知られた標準となる表記法は存在していない[注 1]。 16世紀頃からはアラビア数字での表記が一般的になったが、特定の場面においては現代でも用いられている。
十進法に基づいている。 数を10の冪ごとに、つまり 1000の位の量 + 100の位の量 + 10の位の量 + 1の位の量 と分解し、左からこの順番に書き下す。この際、空位の0は書かれることはない。位ごとに異なる記号が用いられるが、記号の組み合わせのパターンは共通である。
ローマ数字 | I | V | X | L | C | D | M |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アラビア数字 | 1 | 5 | 10 | 50 | 100 | 500 | 1000 |
それぞれの位の量は更に上記の数字の和に分解され、大きい順に並べて書かれる。5未満は Iの繰り返しで表され、5以上は Vに Iをいくつか加える形で表される。(画線法)
また、小さい数を大きい数の左に書くこともあり、この場合右から左を減ずることを意味する。これを減算則という。
ローマ数字 | IV | IX | XL | XC | CD | CM |
---|---|---|---|---|---|---|
アラビア数字 | 4 | 9 | 40 | 90 | 400 | 900 |
これらの数は減算則を使わず表現することも可能(例:4 を「 IIII」、9を「 VIIII」)だが、通常は減算則を用いて表記する。なお、減算則が用いられるのは4 (40, 400) と9 (90, 900) を短く表記する場合だけであり、それ以外で使うことは通常行われない(例外は#異表記を参照のこと)。つまり、8を「 IIX」と表記したり、位ごとの分離を破って45を「 VL」、999を「 IM」と表記することは基本的でない書き方とされる。
以上を踏まえると、1 から 9 とその 10 倍と 100 倍、および1000、2000、3000は以下のような表記となる。
×1 | ×10 | ×100 | ×1000 | |
---|---|---|---|---|
1 | I | X | C | M |
2 | II | XX | CC | MM |
3 | III | XXX | CCC | MMM |
4 | IV | XL | CD | [注 2] |
5 | V | L | D | |
6 | VI | LX | DC | |
7 | VII | LXX | DCC | |
8 | VIII | LXXX | DCCC | |
9 | IX | XC | CM |
これらを組み合わせることで、1 から 3999 の値が表現できる。だが言い換えれば、(パターンを守ろうとすると)4000以上の数値を表すことは不可能である。また、0 を表す記号は存在しない。このため、 0 の値が入る桁の数値は表記せず、そのまま空位とする。
また、整数と小数が一貫しておらず、整数が十進法(二五進法)である一方、小数には十二進法が適用され、1/12や1/144の小数が作られている。
小数は、3/12 (= 1/4)が「点3つ」、6/12 (= 1/2)が「S」、9/12 (= 3/4)が「Sに点3つ」として、六で一旦繰り上がる方法で表記されている。
ローマ数字の並べ方の例
12 | = | 10 × 1 | + | 1 × 2 | |||||||
= | X | + | II | ||||||||
= | XII | ||||||||||
|
|||||||||||
24 | = | 10 × 2 | + | (−1 + 5) | |||||||
= | XX | + | IV | ||||||||
= | XXIV | ||||||||||
|
|||||||||||
42 | = | (−10 + 50) | + | 1 × 2 | |||||||
= | XL | + | II | ||||||||
= | XLII | ||||||||||
|
|||||||||||
49 | = | (−10 + 50) | + | (−1 + 10) | |||||||
= | XL | + | IX | ||||||||
= | XLIX | ||||||||||
|
|||||||||||
89 | = | 50 | + | 10 × 3 | + | (−1 + 10) | |||||
= | L | + | XXX | + | IX | ||||||
= | LXXXIX | ||||||||||
|
|||||||||||
299 | = | 100 × 2 | + | (−10 + 100) | + | (−1 + 10) | |||||
= | CC | + | XC | + | IX | ||||||
= | CCXCIX | ||||||||||
|
|||||||||||
302 | = | 100 × 3 | + | (10 × 0) | + | 1 × 2 | |||||
= | CCC | + | + | II | |||||||
= | CCCII | ||||||||||
|
|||||||||||
493 | = | (−100 + 500) | + | (−10 + 100) | + | 1 × 3 | |||||
= | CD | + | XC | + | III | ||||||
= | CDXCIII | ||||||||||
|
|||||||||||
1960 | = | 1000 × 1 | + | (−100 + 1000) | + | 50 | + | 10 | + | (1 × 0) | |
= | M | + | CM | + | L | + | X | ||||
= | MCMLX | ||||||||||
|
|||||||||||
3999 | = | 1000 × 3 | + | (−100 + 1000) | + | (−10 + 100) | + | (−1 + 10) | |||
= | MMM | + | CM | + | XC | + | IX | ||||
= | MMMCMXCIX | ||||||||||
|
なお、手書きでは、大文字のローマ数字は上下のセリフをつなげて書くことが多い。「V」は上部のセリフをつなぎ、逆三角形(▽)のようになる。小文字ではセリフを書かない。
時計の文字盤での表記
時計の文字盤は伝統的に4時を「 IIII」と表記することが多い。その由来には下記のように様々な説が唱えられているが定説はない。なお、9時は通常表記の「 IX」の場合が多い。また、4時を通常表記の「 IV」と表記している時計も存在しており、この表記方法は絶対的な物ではない(同様に、9時を「 VIIII」と表記している時計も存在する)。
- ローマ神話の最高神・ユピテル (IVPITER) の最初の2文字と重なるのを避けるため。
- 4を「 IV」と書くと「 VI」と見分けにくいため。
- 「 IIII」ならば「 I」という刻印を4回押せば文字盤の文字が作れるが、「 IV」だと専用の型が必要になる。
- 専用の文字を使うのは、ちょうど間が4時間おきになる V と X だけのほうがいい。
- 「 IIII」にすれば左側の「 VIII」と文字数が釣り合い、見栄えがよい。
- 特定の有力なローマの時計製造者が「 IIII」と書いた時計を作ったため、他の製造者もそれに倣った。
- ルイ14世が、文字盤に「 IV」を用いることを禁じた。
- シャルル5世が、「 IV」を用いることを禁じた。
異表記

- 減算の文字を複数並べる。(例)8 = IIX,80 = XXC
- 500 に「 D」を使わない。(例)1611 = MCCCCCCXI
- 減算を行わない。(例)1495 = MCCCCLXXXXV
- 任意の自然数 n に対し、10n を表す文字の前に、5m10n − 2 (m = 0, 1) 以下を表す文字を使う。(例)490 = -10 + 500 = XD
- 簡略表記。Microsoft Excel の ROMAN 関数で「書式4」を使用。(例)999 = IM
ローマ数字はもともと厳密な規則が定義されたものではなく、特に減算則に関しては様々な異表記が見られる。当初は減算則が存在しなかったため、4 を「 IIII」、9 を「 VIIII」と書いていた。「The Forme of Cury」(14世紀の著名な英語の料理解説書)は 4 = IIII、9 = IXと表記している一方で「 IV」と表記した箇所もある。
ほかに、80 = R、2000 = Zとする異表記もある。また、 1⁄2 = S、 1⁄12 = • などとする分数の記号もあった。
4000以上の大きな数字
前述の通り、4000以上の数値の表記は、パターンに従った通常の方法では不可能であり、1 から 3999 の数値までしか表記できない。現代ではあまり使用されないが、4000以上の表記は下記の方法によって行う。
- 重ね表記
1000 を表すのに「M」ではなく「ↀ」または「CIↃ」を用いる場合もある。5000 を「ↁ」または「IↃↃ」、10000 を「ↂ」または「CCIↃↃ」で表した例もある。同様にして 50000 は「ↇ」または「IↃↃↃ」、100000 は「ↈ」または「CCCIↃↃↃ」となる。
基本数字 | C| Ɔ (M) = 1,000 | CC| ƆƆ = 10,000 | CCC| ƆƆƆ = 100,000 |
+ | Ɔ (D) = 500 | C| Ɔ| Ɔ (MD) = 1,500 | CC| ƆƆ| Ɔ = 10,500 | CCC| ƆƆƆ| Ɔ = 100,500 |
+ | ƆƆ = 5,000 | - | CC| ƆƆ| ƆƆ = 15,000 | CCC| ƆƆƆ| ƆƆ = 105,000 |
+ | ƆƆƆ = 50,000 | - | - | CCC| ƆƆƆ| ƆƆƆ = 150,000 |
- つなぎ表記
-
通常のローマ数字に上線を付加することで、1,000 倍を表現する。また二重上線では 1,000,000 倍となる。すなわちn重の上線は 1,000n (1,000のn乗)倍を表す。
- 4,000 = IV = MV
- 5,300 = VCCC
- 6,723 = VIDCCXXIII = VMDCCXXIII
- 9,999 = IXCMXCIX = MXCMXCIX
- 51,200 = LICC
- 99,999 = XCIXCMXCIX
- 500,000 = D I
- 921,600 = C I XXIDC
- 3,000,000 = III
- 9,125,334 = IX CCXXVCCCXXXIV
- 91,200,937 = XCI CCCMXXXVII
- 235,002,011 = CCXXXV IIXI
-
前後に縦線を付加することで、さらに 100 倍(都合 100,000 倍)を表す。
- 800,000 = | VIII|
- 1,040,000 = | X| XL (= 10 × 1,000 × 100 + (-10 + 50) × 1,000) = I XL (= 1 × 1,000,000 + (-10 + 50) × 1,000)
用途

現在、ローマ数字は序数、章番号、ページ番号、文章の脚注番号などに使うことが多いが、酸化銅(II)など一部例外がある[2]。
- 英語圏では、ローマ教皇や国王の名前に使用される。
- イギリスでは、大学の学年表記の他、英国放送協会(BBC)が番組の製作年を表すのにローマ数字を使っており、エンドクレジットの最後で下部分に「MMXIII (2013)」などと表示される。
- 1980年代ごろまでは映画の著作権表示の制作年にローマ数字が使われることが多かった。例えば、1983年に発売されたタイトーの業務用ゲーム『エレベーターアクション』の著作権表記は「© TAITO CORP. MCMLXXXIII」となっている。
- 音楽理論では、音階の中での音の位置を表すのにローマ数字を用いる。最もよく用いられるのは和音の調の中での位置を表す時である。大文字と小文字は場合によって様々な意味で使い分けられる。手書きでは「i」の点を打たないのが普通である(それはしかも逆感嘆符である「¡」と見分けにくいという欠点もある)。
- 日本の公営競技の確定板でも、着順の表示に用いられている。
- 競馬の「GIレース」など、グレードを示す際にも利用される(グレード制)。
- 高等学校数学の科目名や大学入試類型など、教育部門で使用されている面が見られる。
- 『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』や『ファイナルファンタジーIII』など、コンピュータゲームの続編ではローマ数字を使用したものがある。
- 陸上自衛隊の第14旅団、第15旅団などは部隊章にローマ数字を使用している。
ローマ数字の歴史
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この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2016年12月)
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古代ローマ人は元々農耕民族だった。羊の数を数えるのに木の棒に刻み目を入れた。柵から1匹ずつヤギが出て行くたびに刻み目を1つずつ増やしていった。3匹目のヤギが出て行くと「III」と表し、4匹目のヤギが出て行くと3本の刻み目の横にもう1本刻み目を増やして「IIII」とした。5匹目のヤギが出て行くと、4本目の刻み目の右にこのときだけ「V」と刻んだ(∧と刻んだ羊飼いもいた)。このときの棒についた刻み目は「IIIIV」となる。6匹目のヤギが出て行くと、刻み目の模様は「IIIIVI」、7匹目が出て行くと「IIIIVII」となる。9匹目の次のヤギが出て行くと「IIIIVIIII」の右に「X」という印を刻んだ。棒の模様は「IIIIVIIIIX」となる。31匹のヤギは「IIIIVIIIIXIIIIVIIIIXIIIIVIIIIXI」と表す。このように刻んだのは、夕方にヤギが1匹ずつ戻ってきたときに記号の1つ1つがヤギ1匹ずつに対応していたほうが便利だったためである。ヤギが戻ると、記号を指で端から1個1個たどっていった。最後のヤギが戻るときに指先が最後の記号にふれていれば、ヤギは全部無事に戻ったことになる。50匹目のヤギはN、+または⊥で表した。100匹目は*で表した。これらの記号はローマのそばのエトルリア人も使った。エトルリアのほうが文明が栄えていたので、そちらからローマに伝わった可能性もある。1000は○の中に十を入れた記号で表した。
よく言われる「X」は「V」を2つ重ねて書いたもの、あるいは「V」は「X」の上半分という説は、誤りとは言い切れないが確たる根拠もないようである。
やがて時代が下り、羊以外のものも数えるようになると、31は単に「XXXI」と書くようになった。5はしばらく「V」と「∧」が混在して使われた。50は当初N、И、K、Ψ、などと書き、しばらく「⊥」かそれに似た模様を使ったが、アルファベットが伝わると混同して「L」となった。100は*だけでなくЖ、Hなどと書いたが、*がしだいに離れて「>|<」や「⊃|⊂」になり、よく使う数なので簡略になり、「C」や「⊃」と書きそのまま残った(ラテン語の"centum=100"が起源という説もある)。500は最初、1000を表す「⊂|⊃」から左の⊂を外し、「|⊃」と書いた。やがて2つの記号がくっつき、「D」となった。「D」の真ん中に横棒がついて「D」や「Ð」とも書いた。1000は○に十の記号が省略されて「⊂|⊃」となった。「∞」と書いた例もある。これが全部くっついたのが「Φ」に似た記号である。これが別の変形をし上だけがくっついて「m」に似た形になり、アルファベットが伝わると自然と「M」と書かれるようにもなった(ラテン語の"mille=1000"からも考慮されている)。そのため、1000は今でも2つの表記法が混在している。
5000以上の数は100と1000の字体の差から自然に決まった。ただし、「凶」を上下逆に書いた形(X)で1000000 (100万)を表したこともある。
古代ローマ共和国時代の算盤では、記号の上に横棒を引いて1000倍を表したものもある。この方法では、10000は「X」の上に横棒を1本引いたもので表される。100000 (10万) や1000000 (100万) は「C」や「M」の上に横棒を1本を引いて表した。たとえば10000は「X」となる。
例:CCX[注 3] = 210000 (21万)
数字の上部分に「 ̄」・左右に「|」をそれぞれつけて10万倍を表すこともあった(上と左右の線をくっつけて表記することも多い)。たとえば10(X)を10万倍した数=1000000 (100万) は、「X」と表記する。
例:
その後、他の文明との接触により変わった表記法が現れた。1世紀、プリニウスは著書『博物誌』で83000を「LXXXIII.M[注 6]」と表記した。83.1000 (83の1000倍) という書き方である。同じ文書中に、XCII.M [注 7](92000)、VM [注 8](5000) という表記もある。この乗算則はしばらく使われたようである。1299年に作成された『王フィリップ4世の財宝帳簿』では、5316を「VmIIIcXVI[注 9]」と表した。漢数字の書き方によく似ている。ただしこれらの乗算則は現在は使われない。
1000を超える数の表記法に混乱があるのは一般人は巨大な数を扱う機会がなかったためと考えられる。
その他
- Microsoft Excel のROMANという関数は 0 から 3999 までの数をローマ数字に変換する。範囲外の数ではエラー値「#VALUE!」が表示される。なお、0の場合はエラー値でなく空文字列を返す。
- 英語で100 ドル札を「C-bill」や「C-note」と呼ぶのはローマ数字の C に由来する[要出典]。
文字コードにおけるローマ数字
基本的には通常のラテン文字を並べてローマ数字を表現する。Unicode 以前から欧米で一般的に使用されている ISO/IEC 8859 などの文字コードは、ローマ数字専用の符号を持っていない。
JIS規格
日本で用いられる文字コードとしても、JIS X 0208 にはローマ数字専用の符号は定義されていない。これを拡張した Microsoftコードページ932 (CP932) や MacJapanese などにおいて、いわゆる機種依存文字として定義されており、追って JIS X 0213 にも取り入れられた。CP932 にあるのは大文字 I から X と小文字 i から x の合成済み 20 字 (1 から 10 に相当)、MacJapanese にあるのは 大文字 I から XV と小文字 i から xv の合成済み 30 字 (1 から 15 に相当)、JIS X 0213 は大文字 I から XII と小文字 i から xii の合成済み 24 字 (1 から 12 に相当) である。これらは縦書きの組版の際に縦中横を容易に実現するために用いられ(一般の組版ルールでローマ数字は縦中横である)、多くのフォントで全角文字としてデザインされる。
Unicode
Unicode は、JIS X 0213 などとの互換性のために上述の合成済みローマ数字を収録した上、その延長として Ⅼ, Ⅽ, Ⅾ, Ⅿ, ⅼ, ⅽ, ⅾ, ⅿ[注 10]、また通常のラテン文字にない Ↄ, ↄ, ↀ, ↁ, ↂ, ↇ, ↈ, ↅ, ↆ [注 11]も定義している。これらは U+2160 から U+2188 までの符号位置を割り当てられている。(Unicode 7.0.0 時点)〈登録領域〉Number Form(数字に準じるもの)
機械処理の注意点
ラテン文字と共通の符号を用いるため、「I」「V」「X」「L」「C」「D」「M」が機械処理の際にアルファベットそのものを表しているのか、数字の「1」「5」「10」「50」「100」「500」「1000」を表しているのか解釈を誤る場合がある。
符号位置
Unicodeに存在しないMacJapaneseのローマ数字 (XIII, XIV, XV, xiii, xiv, xv) は、Unicodeの私用領域にAppleが独自に定義した制御文字の後ろに組文字を構成する文字を続けることで表される[3]。
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Ⅰ | U+2160 |
1-13-21 |
Ⅰ Ⅰ |
ⅰ | U+2170 |
1-12-21 |
ⅰ ⅰ |
ローマ数字1 |
Ⅱ | U+2161 |
1-13-22 |
Ⅱ Ⅱ |
ⅱ | U+2171 |
1-12-22 |
ⅱ ⅱ |
ローマ数字2 |
Ⅲ | U+2162 |
1-13-23 |
Ⅲ Ⅲ |
ⅲ | U+2172 |
1-12-23 |
ⅲ ⅲ |
ローマ数字3 |
Ⅳ | U+2163 |
1-13-24 |
Ⅳ Ⅳ |
ⅳ | U+2173 |
1-12-24 |
ⅳ ⅳ |
ローマ数字4 |
Ⅴ | U+2164 |
1-13-25 |
Ⅴ Ⅴ |
ⅴ | U+2174 |
1-12-25 |
ⅴ ⅴ |
ローマ数字5 |
Ⅵ | U+2165 |
1-13-26 |
Ⅵ Ⅵ |
ⅵ | U+2175 |
1-12-26 |
ⅵ ⅵ |
ローマ数字6 |
Ⅶ | U+2166 |
1-13-27 |
Ⅶ Ⅶ |
ⅶ | U+2176 |
1-12-27 |
ⅶ ⅶ |
ローマ数字7 |
Ⅷ | U+2167 |
1-13-28 |
Ⅷ Ⅷ |
ⅷ | U+2177 |
1-12-28 |
ⅷ ⅷ |
ローマ数字8 |
Ⅸ | U+2168 |
1-13-29 |
Ⅸ Ⅸ |
ⅸ | U+2178 |
1-12-29 |
ⅸ ⅸ |
ローマ数字9 |
Ⅹ | U+2169 |
1-13-30 |
Ⅹ Ⅹ |
ⅹ | U+2179 |
1-12-30 |
ⅹ ⅹ |
ローマ数字10 |
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Ⅺ | U+216A |
1-13-31 |
Ⅺ Ⅺ |
ⅺ | U+217A |
1-12-31 |
ⅺ ⅺ |
ローマ数字11 |
Ⅻ | U+216B |
1-13-55 |
Ⅻ Ⅻ |
ⅻ | U+217B |
1-12-32 |
ⅻ ⅻ |
ローマ数字12 |
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Ⅼ | U+216C |
‐ |
Ⅼ Ⅼ |
ⅼ | U+217C |
‐ |
ⅼ ⅼ |
ローマ数字50 |
Ⅽ | U+216D |
‐ |
Ⅽ Ⅽ |
ⅽ | U+217D |
‐ |
ⅽ ⅽ |
ローマ数字100 |
Ⅾ | U+216E |
‐ |
Ⅾ Ⅾ |
ⅾ | U+217E |
‐ |
ⅾ ⅾ |
ローマ数字500 |
Ⅿ | U+216F |
‐ |
Ⅿ Ⅿ |
ⅿ | U+217F |
‐ |
ⅿ ⅿ |
ローマ数字1000 |
Ↄ | U+2183 |
‐ |
Ↄ Ↄ |
ↄ | U+2184 |
‐ |
ↄ ↄ |
ローマ数字逆100 |
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
ↀ | U+2180 |
‐ |
ↀ ↀ |
ローマ数字1000 C D |
ↁ | U+2181 |
‐ |
ↁ ↁ |
ローマ数字5000 |
ↂ | U+2182 |
‐ |
ↂ ↂ |
ローマ数字10000 |
ↇ | U+2187 |
‐ |
ↇ ↇ |
ローマ数字50000 |
ↈ | U+2188 |
‐ |
ↈ ↈ |
ローマ数字100000 |
ↅ | U+2185 |
‐ |
ↅ ↅ |
ローマ数字6 LATE FORM |
ↆ | U+2186 |
‐ |
ↆ ↆ |
ローマ数字50 EARLY FORM |
記号の再現 | MacJapanese | 記号の再現 | MacJapanese | 名称 |
---|---|---|---|---|
XIII | 0x85AB | xiii | 0x85BF | ローマ数字13 |
XIV | 0x85AC | xiv | 0x85C0 | ローマ数字14 |
XV | 0x85AD | xv | 0x85C1 | ローマ数字15 |
脚注
注釈
- ^ 書き方ではなく読み方については以下の事例が参考になる――著作権法 (アメリカ合衆国)においてローマ数字による発行年表示が有効なものであるとされていて、不正なローマ数字は著作権表示を無効化しうる[1]。この際、下記のような書き方ルールに合致しているかどうかは問題とされない。
- ^ 詳しくは#4000以上の大きな数字を参照。
- ^ = [{(100 × 2) + 10} × 1000] = 210 × 1000 = 210000 (21万)
- ^ = [{1000 + 100 + 50 + (1 × 2)} × 100000] + [{(10 × 3) + 5 + (1 × 2)} × 1000] + {(100 × 2) + (10 × 3) + (1 × 2)} = 1152 × 100000 + 37 × 1000 + 232 = 115200000 (1億1520万) + 37000 + 232 = 115237232 (1億1523万7232)
- ^ = [{(1000 × 2) + (100 × 3) + (10 × 2) + (1 × 2)} × 100000] + (((50 + (10 × 2)) + 1) × 1000) + [(100 × 2) + (10 × 3) + {5 + (1 × 3)}] = 2322 × 100000 + 71 × 1000 + 238 = 232200000 (2億3220万) + 71000 + 238 = 232271238 (2億3227万1238)
- ^ = [{50 + (10 × 3)} × 1000] = 83 × 1000 = 83000
- ^ = [{(100 − 10) + 2} × 1000] = 92 × 1000 = 92000
- ^ = 5 × 1000 = 5000
- ^ = [(5 × 1000) + {(1 × 3) × 100} + (10 + 5 + 1)] = 5000 + 300 + 16 = 5316
- ^ 〔大文字〕U+216C, 216D, 216E, 216F〔小文字〕U+217C, 217D, 217E, 217F
- ^ (左から順に) U+2183, 2184, 2180, 2181, 2182, 2187, 2188, 2185, 2186
出典
- ^ Hayes, David P.. “Guide to Roman Numerals”. Copyright Registration and Renewal Information Chart and Web Site. 2021年11月29日閲覧。
- ^ 比留間直和 (2012年10月1日). “いつ使う?ローマ数字 - ことばマガジン”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2021年11月29日閲覧。
- ^ UnicodeコンソーシアムにあるMac OS Japaneseとの変換テーブル
関連項目
「XII」の例文・使い方・用例・文例
- XIIのページへのリンク