標準数とは? わかりやすく解説

標準数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/26 14:49 UTC 版)

標準数

  1. JIS Z 8601。製品などの寸法を選ぶための工業規格(JIS Z 8601)による基準値。この項目で記述。
  2. JIS C 60063。IECなどで抵抗器の抵抗値などを決める場合に用いる数値(JIS C 60063)。標準数列。この項目で記述。
  3. JIS B 0601。製品などの表面粗さ等で用いる指示値。標準値。

標準数(ひょうじゅんすう,Preferred number)は等比数列(隣合う数値の比が一定)を丸めたもので、機器の寸法や値などを決める場合に用いる。

歴史

1877年-1879年頃に当時フランスの軍人であったシャルル・ルナール気球の多種多様なロープの太さをまとめようとしたのがはじまりでルナール数とも呼ばれる。

例えば、4mmのロープ径で不足の場合、1mmプラスした5mmのものが好ましい。一方、40mmのロープの場合、1mmプラスの41mmでは使用上大差がない。この場合、実用上の経験則などから40mmに10mmプラスした50mmのものが好ましい。このように等比数列を用いる。

一見して、先頭(最上位桁)が 1 や 2 である数が多く、8 や 9 の数が少ないことがわかるが、その解説はベンフォードの法則の記事を参照のこと。

JIS Z 8601の標準数

値はISO 3(日本ではJIS Z 8601)で定められており、R5、R10、R20、R40、R80が制定されている。

R5~R80系列表

R5 R10 R20 R40 R80
1.00 1.00 1.00 1.00 1.06 1.00 1.03 1.06 1.09
1.12 1.12 1.18 1.12 1.15 1.18 1.22
1.25 1.25 1.25 1.32 1.25 1.28 1.32 1.36
1.40 1.40 1.50 1.40 1.45 1.50 1.55
1.60 1.60 1.60 1.60 1.70 1.60 1.65 1.70 1.75
1.80 1.80 1.90 1.80 1.85 1.90 1.95
2.00 2.00 2.00 2.12 2.00 2.06 2.12 2.18
2.24 2.24 2.36 2.24 2.30 2.36 2.43
2.50 2.50 2.50 2.50 2.65 2.50 2.58 2.65 2.72
2.80 2.80 3.00 2.80 2.90 3.00 3.07
3.15 3.15 3.15 3.35 3.15 3.25 3.35 3.45
3.55 3.55 3.75 3.55 3.65 3.75 3.87
4.00 4.00 4.00 4.00 4.25 4.00 4.12 4.25 4.37
4.50 4.50 4.75 4.50 4.62 4.75 4.87
5.00 5.00 5.00 5.30 5.00 5.15 5.30 5.45
5.60 5.60 6.00 5.60 5.80 6.00 6.15
6.30 6.30 6.30 6.30 6.70 6.30 6.50 6.70 6.90
7.10 7.10 7.50 7.10 7.30 7.50 7.75
8.00 8.00 8.00 8.50 8.00 8.25 8.50 8.75
9.00 9.00 9.50 9.00 9.25 9.50 9.75
R5 R10 R20 R40 R80

JIS C 60063の標準数列

同様に、抵抗器キャパシタなどの受動素子の値についても、誤差公差許容差)を考慮した等比数列による数列表がJIS C 60063で規格化されており、こちらはE系列と呼ばれる。E3、E6、E12、E24、E48、E96、E192 がある。 E系列の値は、対数目盛の上に振ると、ほぼ等間隔となる。

系列の数を E とすると、以下の式で求められる[1]

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標準数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 08:23 UTC 版)

受動素子」の記事における「標準数」の解説

「標準数」も参照 抵抗器キャパシタなどの受動素子製品使用される値には以下のような標準数が使われる以前は、抵抗であれば2Ωとか5Ωのような日常的な意味での切りのよい値もあったが、こんにちでは(可変抵抗などを除き)まず見ないこのような標準数は一見扱いくいよう見えるかもしれないが、ほぼ等比数列となっているために実際にムラ無く値が揃っているものになっている標準として国際的にも(日本ではJISで)決められている。一般的にはE3、E6、E12E24系列程度頻用される。抵抗器ではE12E24程度までが多く用いられ部品店の店頭にも常備されている。キャパシタではE3、E6程度である。 規格上はE192まであるが、キャパシタE12以上や抵抗器のE48以上は、特別に精度求められる場合以外には使われない通常の構造キャパシタなど、そもそもそんな精度容量安定性無かったり、抵抗などでも高精度作るあるいは選別して製品とするコスト現実的ではない)。またこれら以外に、75Ωや600Ωなど、よく必要になるために作られている値もある。

※この「標準数」の解説は、「受動素子」の解説の一部です。
「標準数」を含む「受動素子」の記事については、「受動素子」の概要を参照ください。

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