可変抵抗器
可変抵抗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/10 07:13 UTC 版)
ボリューム(音量)の調整用など、頻繁に抵抗値を変えたい用途に使われる抵抗で、Cの字型状や線分状のむきだしの抵抗体と摺動子またはワイパーと呼ばれる部分(スライドする接点)から構成される。日本ではバリオームないしはボリュームと呼ばれることも多い。略号はVR(variable resistor)。 回転角度と抵抗値の特性カーブにはA/B/Cの三種類がある。人間の聴覚特性に合わせて音量調整用には特にA型のボリュームが使用される。 抵抗器が2段3段と重ねられている「2連~3連ボリューム」や回転軸が内外2軸になっており二重つまみで別々に調整できる「2重ボリューム」がある。ステレオで左右の音量を調整する用途に用いられている。通信工業・測定機器・精密機器用には外気と遮断されたモールド型のものが使用されるが、試作品や安価な民生用には抵抗体を保護する簡易な金属缶で覆っただけのものが用いられる。 回転軸には一般につまみを装着して使用されるが、単なる丸棒であったり切り欠きがついていたり、スリ割りとローレットが切ってあったり、また長さも用途によってまちまちである。回転軸とパネル装着用のネジが切られた軸受けの間には高粘度のグリスが塗布されており、この粘度が軸の回転トルクを決定している。半固定抵抗の用途に使用される場合にはマイナスのドライバーで回転できるよう軸上面に溝が切ってあるだけのものもある。電源スイッチが組み込まれているものもあり回転の左端でスイッチが入るもの、押しボタンスイッチが組み込まれたものなどがある。近年は携帯機器への組み込みの需要(基板直付けなど)からより小型化し、かつ信頼性に勝る製品が登場して旧来の形態より面目の一新が見られている。
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