ローマ神話とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 伝承 > 神話 > ローマ神話の意味・解説 

ローマ‐しんわ【ローマ神話】


ローマしんわ 【ローマ神話】


ローマ神話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 19:23 UTC 版)

ローマ神話ローマしんわとは、古代ローマで伝えられた神話である。そのうちローマの建国に関する部分について、歴史的事実を反映したものとして解釈した場合の詳細は王政ローマを参照のこと。

概要

ローマ人も、ほかのインド・ヨーロッパ語族(印欧語族)と同じく、先史時代から神話を語り継いできたと考えられている。しかし、ローマ人たちは、彼らの神話を巧妙に「歴史」や「祭儀」へと転換していったとしてこの過程をあきらかにしたのが、ジョルジュ・デュメジルである。彼はローマ初期の歴史や祭儀などとほかの印欧神話を比較検討し、ローマ人のあいだにも他の印欧語族と共通する神話があることを立証し、三機能体系の適用や、水の神の神話、やる気のない曙の女神の神話などいくつかの比較神話学的再構を主張した。デュメジルの主張のなかでとくに論争を呼んだのは、ロームルスレムスヌマ・ポンピリウスも、そしてサビニ人でさえ、純粋な歴史上の存在ではなく、神話の中の存在が歴史に読み替えられたか、または歴史的な存在に当てはめられたという説である。デュメジルは膨大な著作を著し、自説を裏付けるべく精力的に活動した。しかし、近年の研究の成果によって、伝説とされていたことの一部が史実と証明されており、そのため「神話の歴史化」説が疑問視されるのは不可避である。古代史研究者[誰?]のあいだでは、デュメジルの説を無視するか、否定する者が多い。ただし、ギリシア神話の輸入以前からローマに独自の神話があったことは間違いない[要出典]

ローマ人は、紀元前6世紀から ギリシアの影響を受けて、ローマ古来の神々をギリシア神話の神々と同一視する、いわゆる「ギリシア語への翻訳英語版」が行われた。その結果、下記の「主な神々」の欄に記したように、ローマ固有の神に対応するギリシアの神が決まっていったのである。さらに、ギリシア神話の物語を積極的にローマ神話へ取り入れたため、ローマ神話はギリシア神話と密接な関係を持つようになった。

紀元前3世紀末、クィントゥス・ファビウス・ピクトルが初めてギリシア語で詳細なローマの起源に関する物語『年代記』を書いた。彼以降、ローマの創建者はロームルスとされる。

アウグストゥスの時代になると、ウェルギリウスオウィディウスらにより、ローマ神話は文学にまで昇華した。

ローマ神話の神名は、近代西洋諸語の天体名・曜日名・名などに広くとりいれられている。

主な文学

主な神々

日本語では、英語発音をカタカナ表記にしたものが多く使われるため、カッコ内に一般的な他言語(主に英語)由来の呼称を併記。「...に相当」とあるのは、ギリシア神話との間で同一視されている神(「同一」「同源」という意味ではない)。

オリュンポス十二神相当

ディー・コンセンテスを参照。

その他

主な英雄

参考文献

  • 丹羽隆子『ローマ神話 西欧文化の源流から』大修館書店
  • アレクサンドル・グランダッジ『ローマの起源 神話と伝承、そして考古学』北野徹訳、白水社〈文庫クセジュ〉
  • 松田治『ローマ神話の発生』現代教養文庫
    • 改訂版『ローマ建国伝説 ロムルスとレムスの物語』講談社学術文庫

関連項目


ローマ神話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 17:25 UTC 版)

ヘルメース」の記事における「ローマ神話」の解説

ローマ神話におけるメルクリウスマーキュリー)に相当する水星ギリシアではヘルメースの星といわれ、これはローマ人にも受け継がれた。現代ヨーロッパ諸語メルクリウス相当する語を水星当てるのはこのためである。

※この「ローマ神話」の解説は、「ヘルメース」の解説の一部です。
「ローマ神話」を含む「ヘルメース」の記事については、「ヘルメース」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ローマ神話」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「ローマ神話」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



ローマ神話と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ローマ神話」の関連用語

ローマ神話のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ローマ神話のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
中経出版中経出版
Copyright (C) 2025 Chukei Publishing Company. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのローマ神話 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのヘルメース (改訂履歴)、クロノス (改訂履歴)、架空の武器 (改訂履歴)、ゼウス (改訂履歴)、やぎ座 (改訂履歴)、ネプトゥーヌス (改訂履歴)、ポイボス (改訂履歴)、マイア (改訂履歴)、アストライアー (改訂履歴)、テミス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS