ペイトー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/17 22:00 UTC 版)
ペイトー(古希: Πειθώ, Peithō)は、ギリシア神話に登場する「説得」の女神[1]。また、結婚の女神ともされる[1]。長母音を省略してペイトとも表記される。ローマ神話におけるスアーダ (Suada) に相当する[1][注釈 1]。
ヘーシオドスは『神統記』の中で、ペイトーをオーケアノスとテーテュースの3000人の娘・オーケアニデスの最年長のニュムペーとしている[3]。後代の伝承ではヘルメースとアプロディーテーの娘とされる。一説にアプロディーテーの侍女とされたり、アプロディーテーの別称とされたりもする[1]。アイスキュロスは悲劇『アガメムノーン』で破滅をもたらす女神アーテーの娘とし[4]、『救いを求める女たち』でアプロディーテーの娘としている[5]。またパウサニアースによれば、コロポーン出身の詩人ヘルメーシアナクスはペイトーを美と優雅の女神カリスの1柱としている[6][7]。
ノンノスの『ディオニューソス譚』ではディオニューソスとアプロディーテーの3人の娘の1人であり、パーシテアー、ペイトー、アグライアーという3柱でカリスが構成されている[8]。また、ヘルメースの妻とされた[9][10]。
他の説ではゼウスの子・アルゴスの妻とされる[11]。プロメーテウスの娘という説もある[1]。
また、アルカディアの伝説ではポローネウスの妻が同名の女性で、夫との間にアイギアレウスとアーピスをもうけたといわれる[1]。
脚注
注釈
出典
- 1 2 3 4 5 6 『ギリシア・ローマ神話辞典』226頁。
- ↑ 水谷智洋『羅和辞典〈改訂版〉』研究社、2009年、623頁。
- ↑ ヘーシオドス、349行。
- ↑ アイスキュロス『アガメムノーン』385行-356行。
- ↑ アイスキュロス『救いを求める女たち』1034行-1040行。
- ↑ パウサニアス、9巻35・5。
- ↑ ウィリアム・スミス『ギリシア・ローマ伝記神話辞典』(Dictionary of Greek and Roman Biography and Mythology, 1844) p-686
- ↑ ノンノス『ディオニュソス譚』24巻261行。
- ↑ ノンノス『ディオニュソス譚』8巻220行。
- ↑ ノンノス『ディオニュソス譚』48巻230行。
- ↑ 『ギリシア・ローマ神話辞典』34-35頁。
参考文献
関連項目
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