エウリュアレーとは？わかりやすく解説

エウリュアレー（古希: Εὐρυάλη, Euryalē）は、ギリシア神話に登場する怪物または女性である。エウリュアレーは「広く彷徨う」の意味を持つとされる。長母音を省略してエウリュアレとも表記される。主に、

ゴルゴーンの1人
オーリーオーンの母

の2人が知られている。以下に説明する。

ゴルゴーンの1人

このエウリュアレーは、ゴルゴーン3姉妹の次女である。海神ポルキュースとケートーの娘で^[1]^[2]、グライアイおよび、ステンノー、メドゥーサと姉妹であり、メドゥーサ以外の2人は不死であった^[1]^[3]。ゴルゴーン姉妹はかつては美しい娘であったが、末妹のメドゥーサがアテーナー女神の怒りを受けて怪物にされたのと相俟って、抗議した姉二人も怪物の姿にされた。

オーリーオーンの母

このエウリュアレーは、クレーテー島の王ミーノースの娘とされる。エウリュアレーは海神ポセイドーンとの間に英雄オーリーオーンを生んだとされる^[4]^[5]^[6]。

系図

ミュリーネー

スタピュロス

ペパレートス

モルパディアー

パルテノス

ネブロポノス

脚注

^ ^a ^b ヘーシオドス、270行-278行。
^ アポロドーロス、1巻2・6。
^ アポロドーロス、2巻4・2。
^ レーロスのペレキューデース断片（アポロドーロス、1巻4・3による引用）。
^ エラトステネース『星座論』32話。
^ ケレーニイ『ギリシア神話　神々の時代』12章4。

参考文献

アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫（1953年）
ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫（1984年）
高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店（1960年）
カール・ケレーニイ『ギリシアの神話　神々の時代』植田兼義訳、中公文庫（1985年）
呉茂一『ギリシア神話（上）』新潮文庫（1979年）

外部リンク

エラトステネスの星座物語 32. オリオン座

[Hesi_270_278-1] ヘーシオドス、270行-278行。

[2] アポロドーロス、1巻2・6。

[3] アポロドーロス、2巻4・2。

[4] レーロスのペレキューデース断片（アポロドーロス、1巻4・3による引用）。

[5] エラトステネース『星座論』32話。

[6] ケレーニイ『ギリシア神話　神々の時代』12章4。

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