タダイ
(ユダ_(タダイ) から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/23 15:24 UTC 版)
![]() |
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2018年7月)
|
聖ユダ・タダイ | |
---|---|
![]()
聖ユダ・使徒タダイ(ジョルジュ・ド・ラ・トゥール)
|
|
使徒 | |
崇敬する教派 | カトリック教会、非カルケドン派、正教会、聖公会、ルーテル教会 |
記念日 | 10月28日(カトリック)、6月19日(正教会) |
守護対象 | 絶望的状況にある人、敗北者、医療従事者、シカゴ警察[1] |
タダイと呼ばれるユダあるいはユダ・タダイ、ユダ・タデオ、聖ユダは新約聖書に現れるイエス・キリストの弟子(使徒)の一人。タデウス、ファディとも表記される。
『マタイによる福音書』、『マルコによる福音書』で「タダイ」と記された人物と、『ルカによる福音』において「ヤコブの子ユダ」と記された人物がおり、伝統的にこの二つの名前が同一人物のものとして解釈されてきた。イエスを裏切ったイスカリオテのユダとは別人である。
概説
タダイと呼ばれるユダについての伝承は混乱している。小ヤコブの兄弟であったともイエスの親族(「主の兄弟」)だったともいわれる。いっぽうで主の兄弟ユダとユダ・タダイは別人であるとする伝承もある。
タダイと呼ばれるユダは、西方ではイエスを裏切って自殺したイスカリオテのユダとの混同を避けるために意図的に軽視されてきたようで、「忘れられた聖人」とさえ呼ばれた。それは西方の信徒たちがユダの名において祈りを捧げるのを避けたためであった。西方ではユダは敗北者の守護聖人になっている。
一方、タダイは伝承ではバルトロマイとともにアルメニアに宣教したとされ、この地方では篤く崇敬される。アルメニア使徒教会の名は、「タダイとバルトロマイによって建てられた教会」を自負するところから来ている。
新約聖書ではタダイと呼ばれるユダに関する記述は少ないため、以下の情報はほとんど伝承によるものである。
イエスの出身地と同じ地方であるガリラヤのパネアス生まれのユダは、イエスに従った婦人の一人(クレオパの妻)マリアの子であったという。父クレオパはキリストの復活をおそれずに述べ伝えたために殺害されたという。ユダの兄弟の一人である(小)ヤコブは初期からイエスに従った弟子であった。小ヤコブは一部の伝承において『使徒言行録』等に現れる主の兄弟ヤコブと同一視され、「主の兄弟ユダ」とユダ・タダイの同一視が生じる。ここでは、彼らの母クレオパのマリアが聖母マリアの従姉妹であるとされ、このことが「主の兄弟」つまりイエスの親族という呼称の根拠であるとされる。この伝承は主に西方で流布している。
一方で、東方の伝承には、主の兄弟とはナザレのヨセフの子でイエスの異母兄であるとする伝承系統があり、ここではユダ・タダイは主の兄弟とはみなされない。
イエスの親族(主の兄弟)ユダは後に結婚して子供をもうけたようで、95年ごろに生存していたユダの子孫についての言及がある。
古代の資料では主の兄弟ユダがユダヤ、サマリア、イドマヤ、シリア、メソポタミアからリビアで福音を宣教したとされ、62年にエルサレムに戻って兄弟シメオンのエルサレム司教としての任命において協力したといわれている。このユダは兄弟シモンと共にペルシャで殉教したのではないかと考えられている。伝説では彼の遺骸はローマに運ばれ、現在のサン・ピエトロ大聖堂の場所に埋葬されたという。
ユダの絵は、しばしば光冠を伴って描かれるが、これはユダが他の使徒たちと共に聖霊降臨において聖霊を受けたことを示している。
信仰
西方で「忘れられた聖人」ユダへの信心が盛んになったのは、1800年代に入ってからである。それはイタリアとスペインで起こり、南アメリカを経由して1920年代にシカゴからアメリカ合衆国全体へと広がっていった。(聖ユダはシカゴ警察の守護聖人である。)聖ユダへの九日間の祈りは特にヨーロッパからアメリカへ渡った移民たちによって世界恐慌から第二次世界大戦にいたる困難な時期によく唱えられていた。
1001のランプが組み込まれた世界最大のオイルランプはインドのケーララ州クータットゥクラム (Koothattukulam) の聖ユダ教会に設置されている。聖タダイの記念日はカトリック教会では10月28日であり、正教会では6月19日に祝われている。
タダイの名が登場する作品
映画
脚注
関連項目
「ユダ (タダイ)」の例文・使い方・用例・文例
- キリスト教とユダヤ教
- ユダヤ民族
- 反ユダヤ主義者とはユダヤ人に対して嫌悪感を持つ人のことです。
- 彼の反ユダヤ主義的な発言がかなりの論争を巻き起こしている。
- それが四散した全ユダヤ人の願いだった。
- ディアスポラの後ユダヤ人たちは信仰を保った。
- 古代ユダヤ人の王
- 古代ユダヤの首都
- 薄汚いユダヤ人
- 彼女は第三世代のイスラエル生まれのユダヤ人だ。
- 彼はラビになるため、ユダヤ教の文書の高度な研究のための専門学校で勉強した。
- ユダヤ教徒と対比されるキリスト教徒もイスラエルの市民権を得ることができる。
- 彼は息子にユダヤ教牧師の職務に就いてほしかった。
- ユダヤ人が非ユダヤ人の女性を指していう侮蔑的用語で呼ばれて彼女は腹を立てた。
- そのユダヤ人男性は、毎日祈る時このタリスを着ている。
- ハレーディーはユダヤ教の宗派の一部である。
- 彼は正統派のユダヤ教徒なので食物規定に従わない食品は食べない。
- ヨム・キプル(ユダヤ教の贖罪の日)はショファーの音とともに終わってしまった。
- モーゼがユダヤの立法者とされている。
- 彼女はユダヤ人でない男性と結婚した。
- ユダ_(タダイ)のページへのリンク