帝黒アレキサンダーズ(帝黒学園・大阪府)
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「アイシールド21の登場人物」の記事における「帝黒アレキサンダーズ(帝黒学園・大阪府)」の解説
クリスマスボウル(全国高等学校アメリカンフットボール選手権決勝大会)を第一回から去年まで制覇し、「全ての始まりにして全ての頂点」と呼ばれる日本最強の高校。マスコットキャラクターは、剣士風のアレキサンダー。神話の英雄から名前や綽名の由来が来ている人物が多い。その強さの実態は関西の中学時代からのエースクラスの選手や全国の高校の主力選手をスカウトし引き抜いて作られたオールスターチームである。関東にも多くのスカウトが来ており、部員数は200人以上(平良によると256名)という大多数で、部内には6軍まである。しかし、そのあまりの節操のなさは赤羽や番場などに軽蔑される。チーム内では監督、コーチは不在であり、それぞれが1軍の座を巡り常に競い合い、女性でも実力あれば選手として入部及びレギュラーにまでなれる究極の実力主義派。そのため、2軍以下は応援、部費、部室、施設の使用あらゆる面で差があり、クリスマスボウルでは、彼らがマスコットの雪像を作らされる。しかし、今年のクリスマスボウルは泥門に敗れ、第一回大会からの連覇を阻止された。 大和猛(やまと たける・1年) ランニングバック(RB)兼フリーセイフティ(S)。 背番号21→22→21→20。ノートルダム大附属中留学時とクリスマスボウルでは21。身長192cm。体重85kg。血液型A型。10月10日生まれ。40ヤード走4秒3。ベンチプレス135kg。 「本物のアイシールド21」。アメリカ・ノートルダム大附属中でエースランナーを務めていた伝説の日本人その人である。パワー・スピード・ボディバランス・メンタルなどあらゆる面で高い能力を誇るスーパープレーヤーであり「帝王」とまで呼ばれる「日本最強のプレーヤー」。とりわけ特筆すべきなのはその体幹の強さからくる圧倒的なボディバランスであり、それを生かしたアメフトの原点たる倒れない直線ラン「帝王の突進(シーザーズチャージ)」が彼の代名詞にして切り札。準日本最速の機動力、ラインマンすら超える怪力、泥門の後衛メンバー6人がかり(推定重量300kgオーバー)でやっと停止するほどの強靭な下半身の合わせ技は、作中でも進以外には誰にも止められていない。ディフェンス面においても両手を広げた範囲内の敵は強引に中央へ抱き寄せ押し潰せるため、完全に相手の横の動きを封じることができる(大和の4秒3の足を振り切り腕の範囲外を大回りすることでしか回避不可能)。またその長身を活かし、タックルの際に捨て身で前へ倒れこむことで瞬間的に上半身だけ人間の限界値40ヤード4秒2を超えるという強引な手も使える。 「日本人としては」恵まれた体格を持つものの、言ってしまえばそれだけの人間であり、彼を最強たらしめている体幹などの能力は全て鍛錬によって培われた努力の人間。物心ついた頃から「世界基準としては中途半端な器用貧乏」と自分を分析しており、自分を高める為に敢えて自らその時代最強ランナーの称号であるアイシールド21を名乗ったり、自分の技に「帝王の」という大仰な名前をつけたりと様々な方法で自分を追い込んでいる。 アメリカのノートルダム大附属中へ留学経験があり、その時の試合で同じく留学中だった筧とも対戦しており再戦することを約束していたもののドンの策略により理不尽にノートルダムから追い出され、アメフトの聖地であるアメリカと戦い勝利するために日本へ帰国し帝黒へ編入した。1年生ながら一日で6軍から1軍にまで上り詰め、帝黒の2軍選手10人でも練習相手にならないほどの圧倒的な実力を発揮している、平良によると鷹と並び1軍選手の中で歴代最強と評されていたが、それでなお本来のスタイルを引き出してくれる選手を待ち望んでいた。 自信に満ち溢れる実力主義者で無類の勝負好き。相手の実力にかかわらず無益な勝負もすぐ始め、セナがアイシールド21と名乗ることに関しても特に憤りは感じておらず、むしろ彼を「東のアイシールド21」と呼び、対戦する日が来るのを待ち望んでいた。普段は最強ランナーの称号を封印し22番を付けていたが、決勝では21番を付けている(しかし花梨のブログによると4月20日のイラストで大和の背番号が「21」になっている)。その試合で負けたことを理由に20番に変更する。一方、性格から自分よりも格上の花梨を顎でこき使う棘田に対して冷ややかな目で見つめ、ノートルダム在学中にチームメイトから日本人であるにもかかわらずアメリカ人を負かした逆恨みで手酷い暴力を振るわれても、決して暴力による報復はせず、あくまでもフィールド内のアメフト勝負で決着をつけることに拘っていた。また、決して相手を見くびるような真似はしないが、公平というより相手に優位を与えることが多く、コータロー同様自分を追い込む姿が散見される。 時折「絶対予告」と称して「予告しよう、〜〜」と相手を挑発するような宣言を行い、実力で現実にすることがある。本人に自覚はないようだが、花梨の意思を無視(曲解)して話を進めたりするあたり、強者ゆえの傲慢さも持っている模様。 決め台詞である「決まっている、勝つのは俺だ」には彼の性格がよく表れている。 アメリカ帰りで日本の年功序列の意識は薄いが、先輩に対しては名前の後に「氏」をつけて呼ぶ。 セナ・モン太・鷹とともにクリスマスボウル最優秀選手賞に輝き、全日本選抜代表に選出され、関西地方のトライアウトではでユースワールドカップ出場に適した有望選手を探した。 兄弟姉妹は弟が1人。幼少時の経験から、趣味と特技はキャンプ。幼少期はボーイスカウトに属しており、その頃にリーダーシップを培った。好きな異性のタイプはしっかりした気の強い女性。鹿児島県出身。名前の由来は日本神話のヤマトタケル[要出典]。 高校卒業後は最京大学に進学してアメフトを続けている。 本庄鷹(ほんじょう たか・1年) 1軍のワイドレシーバー(WR)兼コーナーバック(CB)。背番号10。身長182cm。体重71kg。血液型A型。6月26日生まれ。40ヤード走4秒4。ベンチプレスの65kg。 本庄勝の一人息子。走り幅跳び8m25cmの日本記録保持者。ロングヘアが特徴の細身の男。表情の機微に乏しく物静かかつ冷静だが、律儀な性格。元々は野球選手だったが実力で対等に渡り合える相手がいなくなったとしてアメフトに転向。大和同様、アレキサンダーズ編入後、1年の初日で6軍から1軍にまで上り詰めた実績があり、歴代の帝黒の中でもトップクラスの選手。類稀なる才能を持つ彼だが、その実力は父親のマンツーマンでのコーチによる努力の部分が大きい。そのため、阿含とは異なり練習を欠かさない(本人曰く練習というより習慣)。日本最高のジャンプ力と空を歩いていると錯覚させるほどの優雅な飛び方と滞空時間から。「空を歩く男」の異名をとる。モン太と同様ボールを見ることなくキャッチすることが出来、競り負けることを含めて捕り損ねを絶対に許さず、モン太のキャッチも執念で取り返し、終盤まで戦意を失わない精神力を見せる日本最強のレシーバー。また、機動力もアキレスと並び大和に次ぐレベルである。 野球をやっていた頃は、本庄2世(才能)は違うと決めてかかる連中に、憤りや虚しさを感じ、自分や大和に勝てる選手は絶対にいないと余裕な考えをしていたが阿含の存在を知り、阿含のことだけは自分や大和と同じように天賦の超人と表現していた。そのため、父が高く評価したレシーバーのモン太のことも最初は眼中になかったが、試合中の粘り強さに意識し始め、競り負けた際には初めて意識し、試合後は好敵手として認めた。 後にモン太の持ち掛けでアドレスを交換し、その際に初めて笑顔を見せた。また、セナ・モン太・大和とともにクリスマスボウル最優秀選手賞に輝き、全日本選抜代表に選出された。 兄弟姉妹は姉が1人。趣味や特技は1人で読書で、ミーティング中でさえも読書に耽っている(読んでいたのは「ライ麦畑でつかまえて」)が、平良のいたずらでとんでもない本も読んでいる。好きな異性のタイプはおしゃべりでない女。 高校卒業後は最京大学に進学してアメフトを続けている。 小泉花梨(こいずみ かりん・1年) 1軍のクォーターバック(QB)。背番号6。身長162cm。体重50kg。血液型O型。7月7日生まれ。40ヤード走4秒9。ベンチプレス35kg。 三つ編みのおさげが特徴の美少女で、外見からは到底想像出来ないが、レギュラーを務めている。関西弁で会話し、温和でかなり気が弱い性格。ガハハ系すぎる兄や家族達に囲まれ、家庭での発言権は常にゼロで、家でも常にビクビクしながら過ごしていたらしい。元々はピアノや絵を描くことが趣味の文化系少女だったが、半ば強引に大和と鷹にスカウトされアメフトを始めるようになり、境遇や性格はセナと似ているが、今のアメフト生活を「しくしく期」と形容し(単行本より)嫌々でしか感じ取っておらず、辞めなかったのも辞めたいと言える勇気がなかったためであり、アメフトでのモチベーションが低い点でセナと異なる(しかし、責任感は強く、試合で手を抜いたりはしていない)。また、容姿が良いためか、よくチアガール部に間違えて連れて行かれることがある。強制入部と言える形で部活が決まったため、ブログを開いて趣味のイラストを嗜もうとするが、開設7分で平良に見つかってしまった。 鷹も認める「才能」を持ち、器用な手先を利用した精密かつ美しい回転の「花片の(フローラル)シュート」と、相手に倒されない回避に特化した動きに秀でており、作戦司令型のQBが多い本作では珍しく、ひたすらパスに徹するポケットパッサーである。格下のメンバー達からも敬語で慕われているが、当人はそうされるたびに畏縮してしまう。ヒル魔の本気を出させるための嘘により、泥門チームの一部には「小泉花梨郎」という男子だと思われている。先述の経歴から運動部員の歴は浅いと見られるが、40ヤード走4秒9という記録は日本人QBの中では一番速い。日本の高校アメフト大会で女子選手がWRとして出場したことがあり、その人物と体格の数値が同じ。 ベンチプレスも平均的な女子高校生の記録が10kg前後であることを考えると35kgは尋常ではない数値であり、もしかすると彼女も阿含と同様「神に愛された人間」なのかもしれない。 兄弟姉妹は兄が1人。趣味と特技はイラスト、ピアノ。イラストは小学生の時に友達から借りた少女漫画にハマったのがきっかけで、彼女の描くキャラは全て少女漫画風にアレンジされる。好きな異性のタイプはちゃんと話を聞いてくれる人。京都府出身。 高校卒業後は漫画家を目指している(大学に進学したかは不明)。アメフトは続けていないが、担当編集からはアメフト経験を活かして、アイシールド21を主役にしたアメフト漫画を描くように言われ、友人にもこのことを話している。 平良呉二(へら くれじ・3年) 1軍のラインマンで主将。背番号78。身長177cm。体重100kg。血液型O型。5月14日生まれ。大阪府出身。40ヤード走5秒0。ベンチプレス105kg。 「ヘラクレス」の異名を持ち、コテコテの関西弁が特徴の大柄の男。ノリツッコミが激しく、ギャグキャラクターを担うことも多々あるが、統制を乱す行為に関しては厳しい。自己主張の強い帝黒メンバーの中では、他人を纏める司令塔の役目を果たす。1軍の選手には非常に甘いが、試合ではプレーに活を入れるべく「失敗したら全員2軍落ち」と発破を掛けることもあり、帝黒の超実力主義を象徴する人物である。また、試合直前でのヒル魔の同情を誘うような演技も「そんなもん試合には関係あらへん」と笑顔で切り捨てる冷徹さを持つが、試合を42点(死に)で終わらせると宣言するなど、相手チームを見くびりすぎる節もある。ヒル魔から馬鹿度20%と評され、ふざけていることが多いが、技術や物事を冷静に分析して解説しており、実際はクレバーな人物である。中等部からアメフトに打ち込み、3年になってやっと1軍に上り詰めた(1年の頃アメフト部の打ち上げで飲酒事件が発覚した際、「飲んでいたのは自分だけだ」と他の選手を庇ったのも、彼が昇降格を繰り返す原因となっている)、アレキサンダーズ内でもひたすら努力を重ね続けた選手である。アメリカンフットボールの創設者であるウォルター・キャンプを心底から尊敬し、自分が1軍メンバーとして戦うことを誇りに思っている。性格は悪戯好きでふざけているがチームメイトからの人望は厚く、満場一致でキャプテンに選出された。 連携を重んじる戦い方を重要視しており、泥門との試合前も栗田や峨王への連携を使った対策を自ら考えていた。接近戦では栗田を止められなかったが、アキレスとの連携で攻撃を回避する活躍を見せ、トライアウトでも大和・鷹コンビを出し抜き、全日本選抜代表に選出された。 兄弟姉妹は妹が1人。趣味と特技はお笑い、カラオケ。好きな異性のタイプはおおらかな女。子供の頃はデブタレ(太ったお笑い芸人)を目指していた。 安芸礼介(あき れいすけ・2年) 1軍のラインマン。背番号76。身長173cm。体重78kg。血液型B型。8月28日生まれ。40ヤード走4秒7。ベンチプレス85kg。 愛称「アキレス」。下唇のリングピアスとスキンヘッドが特徴。編入試験に現れた阿含に頭部を鷲掴みにされて以降は、頭部に指の跡が残り続けている。中学時はアメフト部でぶっちぎりのエースとなり、脚力の強さが帝黒スカウトの目に止まる。「チアリーダー美女軍団と付き合える」という根拠の無い勧誘に騙され帝黒に入学し、彼女が出来ないことに喚きながらも僅か1カ月で一軍へ昇格、プレーも決して気を抜いていない。1軍内ではヘラクレスに並ぶムードメーカー。父親は短気でスケベで情には厚く、よく女に騙されて貧乏だったとのこと。そして、彼もその血を色濃く引き、ヒル魔にバカ度60%(平良が20%で瀧は100%)と分析され、悉くヒル魔の嘘に騙された。 去年のクリスマスボウルに出場しており、阿含の行動ぶりを目撃している。クリスマスボウル時は、帝黒で阿含に掴まれた跡が頭に残っていた。また、全日本選抜最終試験(トライアウト)で、ヘラクレスと共に大和と鷹を出し抜き、全日本選抜代表に選出される。 兄弟姉妹は兄が1人。趣味・特技は音楽鑑賞。好きな異性のタイプは花梨で彼なりにアプローチをかけているが、本人に気付かれていない。高知県出身。 渡嘉敷織男(とかしき オリオ・3年) 1軍のラインマン。背番号79。 元沖縄高ボクサーズの主将。通称オリオン。拳を使って相手を弾く「パンチングブロック」を使う。 佐野ミコト(さの ミコト・3年) 1軍ワイドレシーバー(WR)。背番号89。 元シャチホコゴールデンズのレシーバー。通称スサノオノミコトだが、名前より長くなるため使われない。低い体勢からボールを捕る「超低空シャチホコキャッチ」を使う。 天間童次郎(てんま どうじろう・3年) 1軍のランニングバック(RB)。背番号33。身長167cm。体重55kg。40ヤード走4秒6。ベンチプレス40kg。 元神龍寺のエースランナーで(しかし入学して3日で転校したのでこの表現は無理がある)、神龍寺の山伏と同期で推薦入学。女子生徒に人気があり、自身も女好きだが、神龍寺が男子校だったため、帝黒へ編入。ライン際を緩急つけたランで駆け抜ける、通称「サイドライン際の魔術師」。自らを「〜先生」と呼称する。また、名前をもじって酒呑童子とも。 布袋福助(ほてい ふくすけ・3年) 1軍キッカー(K)。背番号19。身長165cm。体重77kg。 不気味な笑みを浮かべている容姿からかプレッシャーを感じる様子がない。丸くふくよかなルックスながらTFP成功率99%、最高飛距離49ヤードを誇る。言動はかなり嫌味で、キックの際、ムサシを意識した言動も見られた。 棘田キリオ(いばらだ キリオ・3年) 4軍クォーターバック(QB)。背番号9。 元は盤戸のQBでコータローによると「超攻撃型の動くQB」で「東京ぶっちぎりのエースQB」だった。必殺技は横走り投げの「ローズ・ウィップ(薔薇の鞭)」。 帝黒のスカウトをあっさり受けて編入したが、登場時には4軍。にもかかわらず、自らの立場をハナにかけ、レギュラーである後輩の花梨を嫌がらせのように顎で使い、自分が東京でエースだったことにも未練を持ち続け、大和からあきれられている。帝黒学園に視察に現れたセナと模擬戦を行うも、早々に敗れる。しかしながら、花梨入部のエピソードで、彼が一軍メンバーの大和や鷹と一緒に練習をしている描写があり、花梨にお株を奪われてからすっかりくされて、4軍に燻ってしまった感がある。
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