マトリックス
マトリックスとは、数学やコンピュータ科学における基本的な概念であり、行と列によって構成される矩形の配列を指す。この配列は、数値、記号、式などを要素として含む。マトリックスは、線形代数の問題を解く際や、コンピュータグラフィックスにおける変換処理など、多岐にわたる分野で利用される。
matrix
「matrix」とは、土台のことを意味する表現である。
「matrix」とは・「matrix」の意味
「matrix」は、一般的には土台や母体のことを表すが、この意味から転じて学術的な場面で使われることが多い。数学的な意味では行列を表す。また、生物学的な意味では、細胞内や細胞外において、細胞を支える構造物のことを指す。「matrix」の複数形は学術的な文脈では「matrices」であるが、それ以外の文脈では「matrixes」である。「matrix」の発音・読み方
「matrix」の発音記号は「méitriks」で、カタカナ表記は「メイトリクス」である。複数形の「matrices」の発音記号は「méitrəsìːz」で、カタカナ表記では「メイトラシーズ」と表すことができる。「matrix」を音節で区切ると、ma・trixと分けることができる。アクセントは一つ目の音節に置かれる。「matrix」の語源・由来
「matrix」という言葉は、ラテン語で「妊娠した動物」「子宮」を意味する「matrix」に由来する。このラテン語は、子供に栄養を与える雌の動物を指す言葉としても使われ、ひいては乳を出す牛のように、栄養源となるものすべてを意味するようになった。16世紀初頭、「matrix」は「子宮」の意味を持つ英語として取り入れられた。やがて、何かが形成されたり発展したりする環境全般を指すようになり、数学やコンピュータサイエンスなどの分野では、行列という意味で使われるようになった。「matrix」を含む英熟語・英語表現
「matrix」の略とは
「matrix」に関連する代表的な略語には、以下のようなものがある。
MAT(Matrix-Assisted Transplantation)
MDM(Matrix Decomposition Method)
MRF(Matrix Rank Factorization)
これらの略は数学や工学などの分野でよく使われる、
「matrix」に関連する用語の解説
「matrix図」とは
「matrix図」とは、2つの要素を対比・分類するために使われる図表のことである。主にマーケティングや品質管理などの分野でよく用いられる。一般的には、水平軸と垂直軸にそれぞれ要素を配置し、各要素の交差点には、その要素の特性や重要度などを表す情報を記載する。このようにして、要素間の関係性を視覚的に表現することができる。例えば、製品の開発プロセスを分類するために、重要度と実施可能性の2つの要素を考慮して、開発プロジェクトを分類するマトリックス図が作成されることがある。
また、マーケティングの分野では、製品のセグメンテーションを行う際に、価格と品質の2つの要素を軸にしたマトリックス図を作成することがある。このようなマトリックス図は、商品ポートフォリオ分析として使われ、企業の製品戦略を策定するために重要なツールとなっている。
「matrix(プロトコル)」とは
matrix(プロトコル)は、リアルタイム通信のためのオープン標準で軽量な通信プロトコルである。異なるサービスプロバイダ間でチャットやVoIPなどのコミュニケーションを行うことができるように設計されている。分散型のアプリケーション層の通信プロトコルとしても機能できる。
「matrix」の使い方・例文
以下に、「matrix」を用いた例文を示す。・The marketing team created a matrix chart to analyze the market segmentation of our new product, using price and customer preferences as the two key elements.
(マーケティングチームは、新製品の市場セグメンテーションを分析するために、価格と顧客の嗜好を2つの重要な要素として、マトリックス図を作成した。)
・The data scientist used a matrix calculation to identify the most important factors contributing to the success of our business.
(データサイエンティストは、ビジネスの成功に寄与する最も重要な要素を特定するために、行列計算を行った。)
・The quality control team uses a defect severity matrix to prioritize the issues found during product testing, based on the impact of the defects on the product and the frequency of occurrence.
(品質管理チームは、製品テスト中に発見された問題を、欠陥が製品に与える影響と発生頻度に基づいて優先順位付けするために、欠陥深刻度マトリックスを使用している。)
・The cell biologist examined the extracellular matrix surrounding the cancer cells to better understand how they interact with their environment.
(細胞生物学者は、ガン細胞が環境とどのように相互作用するかをよりよく理解するために、ガン細胞を取り囲む細胞外マトリックスを調べた。)
・In linear algebra, a matrix is a rectangular array of numbers that can be used to represent linear transformations between vectors.
(線形代数においては、行列はベクトル間の線形変換を表現するために使用できる数値の長方形の配列である。)
マトリックス
「マトリックス」の基本的な意味
「マトリックス」とは、母体・基盤のことを意味する表現。しかし一般的には数学の行列のことを指す。簡単に言うと、升目の中に並べられた、縦列と横列の数字がマトリックスである。生物学においては、ミトコンドリアの内部構造について言及する際に用いられる概念を「マトリックス」と呼ぶ。ミトコンドリアは生物の細胞に含まれている細胞小器官の名称で、外膜と内膜の二重膜構造になっている。その外膜と内膜の中間領域のさらに奥に、「マトリックス」と呼ばれる領域が存在する。数学や生物学など、学問分野によって「マトリックス」の使われ方や意味合いは多少異なる。「マトリックス」の語源・由来
「マトリックス」は、子宮を意味するラテン語の「Mater」に由来する言葉だ。「マトリックス(映画)」とは
「マトリックス(映画)」とは、1999年に公開されたアメリカの映画である。主人公のトーマス・A・アンダーソンことネオが、トリニティという謎の女性とめぐり逢い、自分自身が仮想現実の世界で生きていた事を知る。そして、モーフィアスという人物から、仮想現実に支配されている人々を救う救世主になると告げられ、様々な問題に立ち向かっていくあらすじとなっている。主人公のネオはキアヌ・リーブス、トリニティーはキャリー=アン・モス、モーフィアスはローレンス・フィッシュバーンがキャストを務めている。監督・脚本を務めたウォシャウスキー兄弟は、日本のサブカルチャーを好んでいたということで、本作には日本のアニメや武道の要素が多く取り入れられている。当時の最新技術を駆使した映像表現も取り入れられており、バレットタイムと呼ばれるスローモーション表現が話題となった。「驚異の映像革命」と評された本作は、その後の作品にも大きな影響を与えている。
全世界で4億6,000万ドル以上の興行収入を記録し、アカデミー賞では4部門、その他にもサターン賞やBAFTA賞など様々な賞を総なめにした。2003年には続編の「マトリックス リローデッド」が公開された。監督と脚本はウォシャウスキー兄弟が引き継ぎ、キャストも継続している。興行収入は全世界で7億4,000万ドル以上を記録した。2003年には、マトリックスシリーズ第3作目に当たる「マトリックス レボリューションズ」が公開された。マトリックス3部作の完結編となる作品で、興行収入は全世界で4億2,000万ドル以上を記録している。
「マトリックス レボリューションズ」で一度完結したマトリックスシリーズであるが、2021年に第4作目に当たる「マトリックス レザレクションズ」が公開された。本作は主人公のネオが機械によって蘇生され、長い間マトリックスに繋がれていたという設定になっている。ネオとしての記憶は自作ゲームのストーリーだと思い込まされて、ゲーム開発者のトーマス・A・アンダーソンとして生活を続けていたところから、物語が展開していく。マトリックスシリーズは、物語が複雑ということもあり、ネットには様々な解説サイトが存在する。
「マトリックス」の使い方・例文
「マトリックス」はビジネスにおいても、よく用いられる言葉である。例文としては、「会議で使用するマトリックスを作成する。」、「ライバル会社をマトリックスにして、強みや弱みを分析する。」などが挙げられる。「マトリックス」を英訳すると、「Matrix」となる。「Matrix」は、母体や土台、基質などを意味する言葉である。マトリックス
「マトリックス」とは、母体や基盤といった「別の存在を生み出す土台となるもの」を指しており現代では縦と横の項目から様々な形態を生み出すことから「数学の行列」のことを意味する表現。ビジネスではPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)などのマーケティング手法に使用され、IT業界でもテストケースで事象をパターン化する際に使われるほか、斬新な視点でも人気の映画『マトリックス』の作品名として有名な言葉である。
「マトリックス」の意味の中には、派生的なものとして有名になった「仮想現実」がある。前述した映画『マトリックス』は、キアヌ・リーブスが主演した1999年のアメリカのSFアクション映画だが、作品内では、コンピュータが作り出した仮想現実を「マトリックス」と呼ぶのだ。電子の世界では0と1の二進数ですべてが作られるため、数字に関連した「行列」と、子宮や母体など「生み出す機能」という意味を併せ持つ「マトリックス」が、コンピュータの作り出す「仮想現実」のイメージと重なって、名づけられたと言われる。また、イギリスの長寿SFドラマ『ドクター・フー』でも、1976年に放送された88話『Deadly Assassin』で、知識が集積された仮想空間のことを「マトリックス」と呼んでいる。
「マトリックス」の語源・由来
マトリックスの語源は、ラテン語で「子宮」を意味する「Mater」に由来する英語の「Matrix」である。「何かを生み出すもの」という意味から、「母体・基盤」を意味するようになった。さまざまな物事や働きに対してマトリックスという名称が使用されるが、基本的には「生み出す機能」や「子宮のような形状」に関連したものに対して命名されることが多い。日本語への翻訳語も多く、「基盤」「基質」「発生源」「母体」「間質」など、各分野でそれぞれに訳語が当てられている。数多くの訳語がありながら、多くの場面で「マトリックス」というカタカナ表記が日本語として通用しているのは、ラテン語に由来する「何かを生み出すもの」という意味を含めて的確に表現できる訳語が、まだ存在しないからである。「マトリックス」の熟語・言い回し
「マトリックス」には、さまざまな分野で使われる熟語・言い回しがある。ゲルマトリックスとは
「ゲルマトリックス」には2つの意味がある。1つめの「ゲルマトリックス」とは、分子生物学や生化学で用いられる用語であり、ゲル電気泳動で高分子のDNA、RNA、タンパク質などを分離するために、高分子をふるいにかける作用を持つ物質のことである。ゲルマトリックスはゲル状の固体でありながら、さまざまな大きさのメッシュ状ネットワークを持つ多孔質のマトリックスを形成し、異なる大きさの分子をふるいにかける働きを持つ。
2つめの「ゲルマトリックス」とは、徐放性錠剤と呼ばれる薬を作る製法の一種である。徐放性錠剤は、成分がゆっくり溶け出して効果が長く続く加工を施した薬のことで、どのようにゆっくり溶け出すかという溶出の制御法によって、大きく4つの種類に分けられる。ゲルマトリックスは浸食溶解制御型とも呼ばれ、製造法の簡易さと、第三物質の添加によって溶出プロファイルを制御できるという点が特徴だ。ゲルマトリックス型を始めとした徐放性錠剤は、有効成分の血液中の濃度を調整することを目的として採用される製法であり、錠剤をそのままの形で飲むことが重要である。
「マトリックス図」とは
「マトリックス図」とは、問題解決の発想を得るために使われる図のことだ。解決すべき問題に含まれる事象・事柄を2つ以上抽出して縦軸・横軸に配置し、それぞれの要素の交点に相互関連の有無や度合いを表示する図である。2通りの使い方があり、1つめは交点を使って発想を得る方法だ。2つめは行または列ごとに出した集計を使って、全体の整合性を判断したり、解決への発想を得たりする方法である。プロ野球やJリーグなどの勝敗表も、身近にあるマトリックス図のひとつだ。別名「マトリックス表」とも呼ばれる。
PPMマトリックスとは
「PPMマトリックス(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント・マトリックス)」とは、ビジネスのマーケティング分野で、2×2マスのシンプルなマトリックス図を使って情報整理を行う手法の中で、代表的なものである。縦軸×横軸を「市場成長率×市場シェア」として、各企業の手掛ける事業の成長可能性がどの程度かを把握するために使う。資金や人材を投資する際の判断基準や、必要な施策を考えるためのもととなるデータとして利用する。
マトリックス組織とは
「マトリックス組織」とは、職能別組織と事業部別組織など、複数の組織を縦横に組み合わせて網の目状になった組織構造のことをいう。たとえば、ひとりの人間が製造部・開発部・営業部といった各職能別の組織に所属するのと同時に、特定のプロジェクトやエリア別の組織にも所属する。複数の組織に所属することで、指揮命令系統も複数になり、従業員を状況に応じて柔軟に稼働させられるというメリットがある。1960年代にアメリカのNASAがアポロ計画を進行する際、プロジェクトごとにマネージャーを配置し、機能別組織に対して連携するプロジェクトチームが横串を刺すように組織されたところから、一般に広まった。
マトリックス認証とは
「マトリックス認証」とは、セキュリティ認証の手法のひとつである。画面に表示された数字の表を、あらかじめ設定した位置と順番に従って、利用者に入力させる認証方法だ。画面に表示される数字の表は、アクセスするたびに変わるため、入力する数字も一度限りのワンタイムパスワードとなる。他者が近くにいても読み取られるリスクが少なく、パスワード流出の危険性が低いことなどのメリットがある。
細胞外マトリックスとは
「細胞外マトリックス」とは、細胞外基質、細胞間マトリックスとも呼ばれる不溶性の物質のことだ。英語名(Extracellular Matrix)を、ECMと略して呼ぶこともある。人間を含む動物から植物まで、多細胞生物にとって、なくてはならない物質である。細胞外マトリックスの例としてよく知られているものにコラーゲンがあり、皮膚を始め体内のさまざまな場所に存在する。また、骨はカルシウムを中心とした物質で作られた堅いマトリックスの中で、骨を作る細胞が活動して作られているのだ。細胞外マトリックスはたんぱく質や無機質といった物質であり、生きてはいないが、生きている細胞が自由に活動するために不可欠な物質といえる。
「マトリックス」の使い方・例文
例文1:「この書類はよくできているが、文章だけでなくマトリックス図を用いて説明すれば、視覚的に理解できてもっとわかりやすくなるだろう」例文2:「新規事業を始めるにあたって、PPMマトリックスで、自社の事業を分析・管理する。それぞれの事業にどれだけの資産・人員を投資するか判断するためだ」
例文3:「次回のプレゼンでは、このマトリックス図を用いて、新商品が業界内でどのような位置づけになるか、説明するつもりである」
例文4:「ピラミッド型組織には、指揮命令系統がひとつで、事業の意思決定がスムーズに進むというメリットがあるが、柔軟性に欠けるというデメリットもある。複雑なオペレーションに対応できる、マトリックス組織への移行を考えてみてはどうだろうか」
例文5:「自分たちのチームの強みと弱みを知るために、マトリックス図を用いて分析してみよう」
例文6:「それぞれスキルも課題も異なる部下の育成を、どのような方向性で進めたらいいのか悩むときは、マトリックスを使うといいだろう。私がマネジメントを始めたばかりの頃は、やる気と能力を組み合わせて部下の課題や立ち位置を把握できる、WillSkill(ウィルスキル)マトリックスが役立った」
例文:7「個人情報を扱うサイトでセキュリティを高めたいなら、認証方法はマトリックス認証を利用するべきだ」
例文:8「電流によるふるい効果によって、荷電分子にゲルマトリックスを強制的に通過させ、電荷や分子量などの物理的特性に応じて荷電分子を分離させる。それが、ゲル電気泳動法だ。」
例文:9「コラーゲンは細胞間マトリックスの一種だ」
例文:10「映画『マトリックス』を見て以来、自分の暮らす現実が電子仮想世界マトリックスかもしれない、という感覚が抜けなくなってしまった。奇想天外な想像かも知れないが、そう考えているのは自分だけではない。オックスフォードなど世界の有名大学でも、科学者や哲学者が電子仮想世界マトリックスの可能性について議論しているそうだ」
マトリックス (Matrix)
マトリックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/22 23:57 UTC 版)
マトリックス(あるいはマトリクス)とは、元来「母体・基盤」を意味する言葉である。この言葉が指す具体的な事象・事物について、以下に述べる。
意味
本来は「子宮」を意味するラテン語(Mater)に由来するMatrixの音写で(英語では「メイトリクス」)、そこから何かを生み出すものを意味する。この「生み出す機能」に着目して命名されることが多い。また、子宮状の形状・状態に着目して命名される場合もある。
日本語にあえて翻訳する場合は「基盤」「基質」「発生源」「母体」「鋳型」などの訳語が当てられているが[1]、ラテン語の原語の「子宮」「母体」から強く感じられる「ものを生み出す機能」のニュアンスが伝わりにくく、結局、カタカナで「マトリックス」と表記されることが多い。
生物学や医学では「間質」という言葉も使われている。例:細胞間質
材料工学では「母材」、鉱物学では「母岩」という訳語も使われている。例:複合材料の母材
用例
具体的な用例としては次のようなものがある。その他、派生する用例については「マトリックス (曖昧さ回避)」を参照のこと。
- 自然科学
- ミトコンドリアの内膜で囲まれた基質のこと。
- ウイルス粒子のエンベロープとヌクレオカプシドの間に基質のように埋め込まれた蛋白質のこと。
- マトリックス支援レーザー脱離イオン化法やFAB法を用いる質量分析において、ターゲット化合物のイオン化を支援する化合物。
- マトリックス分離法 - 物理化学において、ラジカルなどの不安定な化学種を低温で不活性な固体に単離して、分析する方法。
- 分析対象成分と共存する他の成分。分析対象元素に干渉を及ぼし分析結果に影響を及ぼすことがある。
- 線形代数学における行列。
- 電子工学
- 多重チャネルの入力信号を混合した信号を記録や転送をした場合に、混合された記録や転送の信号から「分離して元の多重チャネル信号を再生する」(例えばFMステレオ方式、4チャンネルステレオなどに用いられる)。
- オーディオ
- 具体的な例としてはマトリックス5.1ch。マスターが2chステレオのサウンドをDolby Pro LogicIIというマトリックスデコード技術を用いて擬似的・仮想的な5.1chサラウンドへ拡張することでマトリックス5.1chのサウンドができ上がる。このように元(マスター)が5.1chでないサウンドを擬似的に5.1ch化させたサウンドをマトリックス5.1chと称することがある。対義的なものとしては、元から5.1chのサウンドであるディスクリート5.1chが挙げられる。(例:ドルビーデジタル5.1chやDTS5.1ch、LPCM5.1chなど)
- 表組み
- 表(テーブル (情報))は、視覚的な情報伝達法の一形態であり、データを並べる手段である。階層型マトリックスを用いて、データの集合の論理的構造を視覚的に表現する。
- フィクション
- SFドラマ『ドクター・フー』(1963年-)88話『Deadly Assassin』(1976年)に登場する用語。知識が集積された仮想空間のことを「マトリックス」と呼んでいる。
- ウィリアム・ギブスンのサイバーパンクSF小説『ニューロマンサー』(1984年)、『カウント・ゼロ』(1986年)、『モナリザ・オーバードライブ』(1988年)、『記憶屋ジョニィ』(1981年)、『クローム襲撃』(1982年)、あるいは記憶屋ジョニィを基にした映画『JM』Johnny Mnemonic(1995年、米国)での用語。それらの作品において、コンピューター・ネットワーク上のサイバースペース(電脳空間)に築かれた「仮想現実空間」、人類の全コンピューター・システムから引き出されたデータの「視覚的再現」、「共感覚幻想」のことを「マトリックス」と呼んでいる。
- 聖悠紀の漫画作品『超人ロック』シリーズにおいて、超能力者が他人に変身するときに、他人の身体からコピーして自分の体を作り変える遺伝子情報を「遺伝子マトリクス」と呼んでいる。
- 『ロボテック』・シリーズに於いて、プロトカルチャー(資源)を発見したゾル人の科学者「ゾア・デリルダ(Zor Derelda)」が シアン・マクロス級・ネームシップ(≒1番艦) (Sian Macross)に隠匿して太陽系第三番惑星(地球)に送り込んだものとされており、「プロトカルチャー・マトリックス」なしには、「プロトカルチャー(資源)」の再処理ができないことから、シリーズ中で重要なマクガフィンとしての役割を果たすことになり、『ロボテック: シャドウ(シャダウ)・クロニクル』(Robotech: The Shadow Chronicles、邦訳例「影の年代記」)でも重要な役割を果たす。
マトリックスまたはマトリクスを使った熟語
- カラーマトリクス - 映像信号の変換係数。
- 細胞外マトリクス - 細胞の外に存在する超分子構造体。
- ドットマトリクス - ドット(点)の集まり。
- マトリックスコンバータ - 電力変換装置。
- マトリクススイッチ
- マトリックススイッチャ - マトリクススイッチを用いた電気信号の切り替え装置。
- ネイルマトリックス - 爪母。爪の付け根。
脚注
関連項目
マトリックス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/04 07:58 UTC 版)
1999年のアメリカ映画。主人公のネオ(トーマス・アンダーソン)が「お前等にはこの指をくれてやるから――」と敵に対して行っている。
※この「マトリックス」の解説は、「ファックサイン」の解説の一部です。
「マトリックス」を含む「ファックサイン」の記事については、「ファックサイン」の概要を参照ください。
「マトリックス」の例文・使い方・用例・文例
- ドットマトリックスプリンター
- アドバンテージマトリックスを活用して新規事業を検討する
- マトリックスの追加
- スクリーンの上部と下半分が同時に更新される一種のパッシブ・マトリックスディスプレイ
- データの集合のすべての対の相関を表したマトリックス
- マトリックス的多角化という,企業の多角化経営の方法
- ツーボスシステムという,マトリックス組織編成の企業で,社員が二人の上司を持つ組織体系
- マトリックス組織という,社会集団の同一構成員に対して縦割り組織と交差する別の指令系統にも従属するよう設定された組織
- 映画「マトリックス」のスター,キアヌ・リーブスが,この心温まる映画では,目的のない人生を送る男を演じる。
- 「マトリックス リローデッド」は1999年の人気映画「マトリックス」の続編である。
- 「マトリックス」の映画の中で,人々は,私たちの生活と同じような普通の生活をしているようである。
- 彼らは,マトリックスと呼ばれる,仮想現実の世界の中で生きているのだ。
- 現実に気づき,マトリックスをのがれた人々もいる。
- 「マトリックス」では,モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン),トリニティ(キャリー=アン・モス)と彼らの仲間が,救世主である選ばれし者を探し,ネオ(キアヌ・リーブス)に出会った。
- 「マトリックス リローデッド」では,ネオ,モーフィアスとその仲間は,最後の人間の都市であるザイオンに向かう。
- 「ハリー・ポッター」,「マトリックス」,「ターミネーター」,「ロード・オブ・ザ・リング」などのシリーズものの映画がとても人気だった。
マトリックスと同じ種類の言葉
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