外膜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/01/28 22:01 UTC 版)
外膜(がいまく、英: adventitia)は、器官、血管、その他の構造における結合組織の最外層。例えば、tunica adventitiaと呼ばれる動脈を包む結合組織は動脈とは無関係であるとみなされている。外膜の役割はある程度は器官を包む組織の層である漿膜より優先する。腹部においては、腹部かあるいは腹部後方かにより器官を包む膜は外膜と漿膜に分かれる。
消化管において、外筋層の多くは漿膜によって境界される。しかし、胸部食道、上部結腸、直腸の外筋層は外膜によって境界される(十二指腸の外筋層は両者によって境界される).。
胆嚢の結合組織は外膜によって肝臓の表面と、その他の表面とは漿膜によって境界される。
細菌においては外膜(outer membrane)はグラム陰性菌に認められる構造である。リポ多糖を主成分とする。グラム陰性菌はこの外膜でグラム陽性菌の細胞膜に相当する内膜を包み込み、この内外膜間にペリプラズム空間を持つ。グラム陽性菌でも存在する細菌の細胞壁ペプチドグリカンはこのペリプラズム空間に存在する。
関連項目
外膜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 14:24 UTC 版)
真核生物の細胞膜と同様に、ミトコンドリアの外膜の組成も、タンパク質とリン脂質の重量比が約1:1である。外膜の進化的起源は真核生物の細胞内膜系だと考えられ、現在でも小胞体膜と物理的に関係しており、カルシウムシグナルの伝達や脂質の交換を行っている。 外膜にはポリンと総称される膜タンパク質が大量に存在し、分子量5000以下の分子が、外膜を通過できるようなチャネルを形成している。これより大きなタンパク質は自由に出入できず、タンパク質のペプチド配列中に、特別な移行シグナルが付与されている場合にのみ、細胞質からミトコンドリア内へと取り込まれる。
※この「外膜」の解説は、「ミトコンドリア」の解説の一部です。
「外膜」を含む「ミトコンドリア」の記事については、「ミトコンドリア」の概要を参照ください。
「外膜」の例文・使い方・用例・文例
- >> 「外膜」を含む用語の索引
- 外膜のページへのリンク